F-250:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.7;臨場感という橋を架ける-後編->

 

 

 アートとは、才能によるもの。

 アーティストの才能とは、自分が強烈につくりたいもので、人に影響を与えるということ。

 それは笑いだったり、笑顔だったり、感情をつくりだす、人を感動させるストーリーテリングです。

 

 

 この言葉は、今(20225月下旬)話題の“あの人”のもの。

 その意味をコーチとして考えてみました。

 (シリーズの最後で誰の言葉かを明かします。想像しながらお読みくださいw

 

 vol.1;臨場感

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 vol.2;双極性障害

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28916956.html

 vol.3;高揚(興奮)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28968302.html

 vol.4;木鶏

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29025709.html

 vol.5;「ゴール」と「現状の自我」の間

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29092768.html

 vol.6;臨場感という橋を架ける-前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29139372.html

 vol.7;臨場感という橋を架ける-後編-

 

 

 ゴール設定→臨場感→ホメオスタシスが変化→CZが移動→スコトーマが外れる

 

 まずはシンのゴール設定を!

ゴールとは1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 その上で、作り上げたイメージ(ゴール側のコンフォートゾーン、CZ)に対して、自分でホメオスタシスのフィードバックを変えていかなければなりません。自分のマインド(脳と心)に対して意識的かつ意図的に介入していくのです。その鍵が「臨場感」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 これはとっておきの秘密なのですがw、「臨場感→ホメオスタシスが変化」の際に意識に上げておくべき重要なポイントがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

それは「強い臨場感を感じている意識状態はまわりに伝わる(ひろがる)」という事実。ヒーラーっぽく表現すると、「臨場感は感染する」のです。

 F-122:免疫力をあげる!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21245972.html

 

 その「臨場感の感染」のことを「ホメオスタシス同調」と呼びます。

 顔色などを読んで反応しているのかもしれませんし、声色が関係するのかもしれませんが、私たち人間は視覚・聴覚情報以外にも様々な情報を用いて通信しています。たとえば“気”とか。

 いずれにせよ、「臨場感→ホメオスタシスが変化」は物理空間の身体に強い影響を与えます。人と人との関係でいえば、お互いの身体状態(心拍・呼吸・月経周期など)が次第に同調していきます。“同じ空間”にいるだけで。

 

 そもそも「恒常性維持機能」と訳されるホメオスタシスは、「生体が環境とフィードバック関係を持つことにより、生体の機能をより安定的にしようとする働き」のこと。

走ると心拍がはやくなり、止まるとゆっくりもとに戻るのはホメオスタシスの働きです。まばたきや呼吸といった秒単位のもの、生理周期など月単位のもの、体毛の状態など年周期のものまで、様々なサイクルで環境と自我がフィードバックをしながら、自分の状態を生きながらえさせるように常に調整しています。このような「生体の安定的な状態を維持しようとする機能」がホメオスタシスです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 

 さらに、環境対生体のフィードバック関係は情報空間にまで拡張しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

つまり、「環境」とは、物理的現実世界だけでなく、心が思い描く世界も含まれるということ。だから仮想世界であるはずの映画を観ながら、あるいは小説を読みながら、涙が流れるというホメオスタシス現象が起きるのです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

環境は情報空間にひろがっている

生体も情報空間にひろがっている

 

 人間の身体のホメオスタシス状態は、単に一緒にいるだけで同調します。それと同じく、考えていることも相手と同調していきます。「絶対にできる」「必ずよくなる」と確信している人がいると、いつの間にか不安(不満)が希望に変わっていくように。

 F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

ホメオスタシス同調はとくに好感を抱いている相手に対して強く起こることが知られています。同調は双方向ですが、基本的には強い臨場感を持つ方に寄っていきます。

ゴール側のイメージ(CZ)の臨場感が強い者が、自然にリーダーになっていくということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

 私は「リーダーの資質」そのものが、「『ゴール』と『現状の自我』の間に臨場感という橋を架ける」ための最大のポイントだろうと思っています。その詳細については次回に。

 

  

 強い臨場感を感じている意識状態はまわりに伝わる(ひろがる)

 

 それは「気功」の秘密でもあります。

気功は言葉を使わない内部表現書き換えのこと。同時に言葉を使うなら、五感と言葉を統合した感覚で内部表現を書き換えるから、より強い臨場感を伝える(ひろげる)ことができます。

 

 気功でもっとも重要なことは確信です。「気はある」と、そして「自分は気が操れる」と確信すること。

 

 では、その確信のためにはどうすればいいのでしょう?

 

 答えは「成果をあげていく」こと。確信(最初は思い込みでOK)と成果の両輪が回り続けることで、どんどん腕が上がっていきます。

 

 気は確信。確信とは「臨場感」

  

 以下、苫米地博士の著書「夢が勝手にかなう『気功』洗脳術」(マキノ出版)から引用します。1回目はそのままストレートに読み、2回目は引用文中の「自分」を「ゴール側の自我」に、「他人」「相手」を「現状の自我」に置き換えて読み進めてください。「臨場感という橋を架ける」というイメージが体感できるはず。

(わかりやすいように、「自分」を、「他人」「相手」を、で一部表記します)


  

 「秘伝功」で他者といっしょに夢を実現する

 他人の病気を治したり、他人と夢を共有して実現したりするための気功法を簡単に述べたいと思います。自分の夢を実現するためには、どうしても他人の協力を得ないといけない場面があるのです。

 前述したとおり、他人に気を送ることで、病気を治したりすることを秘伝功といいます。実は秘伝功は、自分に気を送る養生功よりも簡単です。

 ただ、自分の気のエネルギーがへるので、注意が必要なだけ。気がへると死んでしまうのは、第1章でのべたとおりです。それを防ぐためには、他人から気をもらうか、後に紹介する「大周天」で無限の気を得るようにしてください。

 

 なぜ秘伝功が養生功よりも簡単かというと、他人のことは客観的に観ることができるからです。

 方法は、養生功と同じで、相手のゴールと自分のゴールのLUBを作り、そこに気を送るようにします。

 なので、まず相手のゴールを見極める必要があります。病気を治す場合は、簡単です。「病気を治す」というのが相手のゴールだからです。その場合は、自分のゴール(自分の体の健康状態)はあまり関係ありません。

 それに対して、仕事で気功を使う場合は少し工夫が必要です。

 たとえば、自分と上司の場合-。

 自分のゴールが「出世する」で、上司のゴールも「出世する」ならば、「課の売上を上げる」というLUBを作ります。二人同時に出世するためには、課の売上を上げないといけないからです。二人のゴールを「会社の売上を上げる」にしてしまうと、抽象度が上がりすぎるので、臨場感が下がってしまいます。なので、LUBという概念が重要になってきます。

 また、自分のゴールが「お金持ちになる」ことで、妻のゴールが「一戸建ての家を買う」ことだったら、「お金持ちになって一戸建ての家を買う」ことをLUBにすればいいということです。

 LUBを作ったら、そのLUBを気の玉に練り込み、妻に気を送ります。妻が不在の場合には、その存在を感じながら、妻が今いると思われる方向に気を送るといいでしょう。

 その後、自分の頭にも気を練り込みます。こうすることで、臨場感が高まります。

 そうすることで、共通のゴールにお互いが臨場感を持てるので、お互いの内部表現が書き換わります。内部表現が書き換われば、あとはホメオスタシス・フィードバックで自動的に夢は実現します。

 引用終わり

 

 

 この連載は次回が最終回です。最後のサブテーマは「選択」。

人間は、究極的に「奴隷として幸せに死ぬか」「その世界を離れてひとりぼっちの神官として死ぬか」この2つのどちらかをとるしかありません。

皆さんはどちらを選びますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

F-251につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

  

-追記-

 気は確信。確信とは「臨場感」

 

 自分は気を操ることができると思い込めれば思い込めるほど、気功は上達していきます。しかし、それと同時に、落とし穴がどんどん大きくかつ深くなっていきます。「自分には特別な力がある」「自分は神だ」などと勘違いしやすくなっていくのです。

それはvol.2vol.3で取り上げた「高揚(興奮)」の状態。その対策としてvol.4の「木鶏」が語り継がれてきたのだと思いますが、「木鶏」は根本的に間違っています。

 

 では、どうすればいいのでしょうか?

 

 答えは「選択」です。次回をお楽しみに。

 

 

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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