Q-265:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか? <前編;視点>

 

 私は、今、気楽なクラブ活動を楽しんでいます。

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 その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ(CoacHing de Compassion ClubCHCC)」。

 I-060:クラブ活動 はじめます -第1報-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27936349.html

 

 *最新の案内はこちら↓ 御参加お待ちしておりますw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 先日のクラブ活動時、苫米地博士の「地球の裏側の人と自分の差がまったくないということを認識する」という言葉について、このような御質問をいただきました。

 

Q:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

 

 クラブ参加者との楽しいディスカッションを思い出しながら、あらためて考えてみました。新たに感じたものを言語化します。

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 (注:もちろん守秘義務内の回答です。コンパッションクラブは苫米地博士との間の守秘義務を厳しく守った上で活動を行っています。御理解ください)

 

 前編;視点

 

 

A:あらためて考えてみて、博士の「地球の裏側の人と自分の差がまったくない」の「まったく」と「臨場感世界をまったく同じように感じる」の「まったく」は同じではないと感じました(ややこしいですねw)。

 

 今の私の回答は、「地球の裏側の人と自分の差がまったくないということを認識する」は可能ですが、「臨場感世界をまったく同じように感じる」は△。△とは「そもそもその必要(needs)がない」という意味です。

 ディベートでいうと「ハーム(問題点)」の「シグニフィカンス(重要性)」が低いということ。こちらをどうぞ↓

 S-01-14:ディベートを制する4つのポイント-1 <ハーム>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808495.html

 

 苫米地博士が語られている「差がまったくない」とは「共感」のことです。御質問の「まったく同じように感じる」は「同調」のように感じられます。いかがですか?

 

 「共感」と「同調」は違う概念です。

 ちなみに、コーチングにおいて重要なのは「共感」の方。「同調」はNGです。「共感」がなければゴール設定のサポートはできず、「同調」したならスコトーマが外せません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 再度ディベートでいうなら、「同調」は「ディスアドバンテージ」が大きいということ。

 S-01-16:ディベートを制する4つのポイント-3 <ディスアドバンテージ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12935916.html

 

コーチングに必要なのは「共感」。「同調」は不要です。

共感はするが、同調はしない

それがコーチングマインドです。詳しくは下記ブログ記事でどうぞ↓

 Q-169~:自身の信念を失いそうです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_406747.html

 

 

では、「共感」と「同調」の違いは何でしょうか?

 

 答えは「視点」。

今回(前編)は「視点」について。次回(後編)は「視点を上げる」ことについてまとめます。「視点を上げる」ことは“すべて”において大切なポイントです。その理由や「『共感』と『同調』の違い」を意識に上げながら、ゆっくり読み進めてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

 今年はサッカーのワールドカップが開催されます。優秀な選手ほど、空間的にも、時間的にも、ひろい範囲を見ることができます。まるでフィールド全体を真上から見ているかのように把握し、敵味方含めた全選手の動きを予測して行動することができます。

それは空間と時間を包摂する視点。ただし、4次元の物理空間での話です。

 

 大脳(とくに前頭葉)が発達した人間の場合、世界は情報空間にまで拡張しています。情報量の大小を軸にした場合、先程の物理空間は階層をもってひろがる広大な情報空間の底面に過ぎません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 情報量の大小という軸とは「抽象度」のこと。よって、視点とは「抽象度の高さ(次元)」といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 物理空間で視点が上がるほどひろい世界を見ることができるのと同じように、(物理空間を底面とする)情報空間でも視点が上がるほど、つまり抽象度が上がるほど、より多くの情報にアクセスすることができるようになります。「選択肢がひろがる」「チャンスが増える」と理解してください。

  

 もしも今、「情報空間での視点が上がるほど、より多くの情報を持つ」と思われているのなら、それは誤りです。じつは視点が高くなるほど、情報量は減ります。

 Q-172:自身の信念を失いそうです vol.4;コーチ向け

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24495212.html

 

だからこそ、可能性やチャンスが生まれます。正解は「視点が上がるほど、具体的情報量は減るが、潜在的情報量は増える」。言い換えると、「視点が上がるほど、しがらみや束縛が減り、自由になる」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 詳しくは次回(Q-266)まとめますが、真の問題(課題)やその解決はより高い次元に存在します。だから、視点が低いままでは解決することができず、多くの場合問題に気づくことさえできません。

「何もかもがスコトーマに隠れたまま」ということに気づいていない

それが苦の出発点「無明」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879896.html

 

 その感覚を理論物理学者 アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein1879~1955年)はこのように表現しました。

 PM-06-18~20:仮説13-1~3)宗教の限界

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526199.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14687391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14687476.html

 

 

我々の直面する重要な問題は、その問題が生じたのと同じ考えのレベルでは解決することができない

We cant solve problems by using the same kind of thinking we used when we created them.

 

 

 では、視点を知り、その視点を上げていくためにはどうすればよいのでしょうか?

 

 以下、苫米地博士の著書「近未来のブッダ 21世紀を導くリーダーの鉄則」(サンガ)より引用します(p210)。

 

 

変わり者を目指す

 瞑想=修行がうまくいくコツは、それにいかに興味を持つかに尽きます。

 はっきり言うと悟りや慈悲に興味がない人には無理です。普通はほかにやることがたくさんあります。ネットフリックスは見たいし、オリンピックが始まったらボランティアにも行きたいし。みんな、日々やりたいことがあって睡眠不足です。そのすべてのやりたいことの中で悟りや慈悲のために時間をかけるって、考えてみたら「バカじゃん」という感じかもしれません。

 でも、そういうバカな人がいないと、慈悲はこの世にないのです。放っておいても慈悲は生まれないのですから。

 放っておいてもある「慈悲のようなもの」は個の拡大にすぎません。お母さんが自分の子が好きみたいな、東京都が好きな東京都民、大阪が好きな大阪人みたいなところで、ちょっとした抽象化です。しかし、慈悲はそのレベルではありません。

 地球の裏側の人と自分の差がまったくないということを認識する。それが慈悲です。放っておいたらけっして起きないレベルのものです。動物の本能と逆だし、日常の物理空間に見ることと逆ですから。ですから、慈悲を育てるにはよほど強力な瞑想が必要です。ということは、よほど興味がないと無理なのです。

 引用終わり

 

 

 視点を知り、その視点を上げていくためにするべきことは?

 

 苫米地博士なら「いかに興味を持つかに尽きる」と語られるでしょう。

 

 では、興味を持つためには?

 

 そう、ゴール設定。1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定する本物のゴールを見つけること。そのゴールが「興味」を生みだします。

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 あとは全力で(かつ気楽に)取り組むだけ。“無我夢中”に生きるだけです。

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

Q-266につづく)

 

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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近未来のブッダ