L-070202011月シークレットレクチャー -05「過去は一切関係なし」のリザベーション(reservation

 

202011月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の初回。3回を通しての全体テーマは「Don’t think, feel!」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 

 01目の前の世界はすべて〇〇でつくられている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28908637.html

 02思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 03;じかんかじ(時間舵)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28988329.html

 04;ゴールこそがコーチングのすべて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29018262.html

 05「過去は一切関係なし」のリザベーション(reservation

 

 

 ゴールこそがコーチングのすべて

 

 重要なのでまたまた繰り返しますが、コーチングのコア中のコアは「ゴール」。そして、ゴールは1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの です。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「このまま続く時間軸上の未来」は、真の未来ではなく、ただの現状(SQStatus Quo)です。その現状の外側にゴールを設定してはじめて、自由に生きることができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 ゴールの設定に、そしてゴール設定後の人生に、過去は一切関係ありません!

 

 と前回書きました。もちろん真実です。しかし、それはクライアントとしての真実。

コーチとしての真実は、クライアントさんのゴール設定のサポートに関して、「過去は大いに関係する」「過去の分析は重要である」です。それは「過去は一切関係なし」のリザベーション(reservation)。

S-01-10:基本構造の3要素に加わる3要素=6要素

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12504855.html

 

不完全性が証明された現代では、その立場や機能・役割により“真実”が違うのは当然のことです。「一人一宇宙」であり、「一人一真実」なのだから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 *詳しくはこちらをどうぞ↓

 Q-230~:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対して、どのように対応すればよいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416986.html

 

 

 では、コーチにとってクライアントさんの過去はなぜ重要なのでしょうか?

  

 ここで認知科学者 苫米地英人博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZO)より引用します。前回の引用文のつづきです(p3~)。

博士の思い(気)を感じながら、「過去」との関わり方についてイメージを。Feel

 

 

 コーチングはもっと大きなものです。その人の人生を丸ごと変えてしまうぐらい大きな影響力を持っています。だからこそ、私は2000年代の初めにコーチングを日本に持ってきたのです。

 ただし、当初は「コーチング」という概念は前面には出しませんでした。なぜなら、当時の日本では認知科学という言葉すら伝わっておらず、ホメオスタシスやスコトーマの原理も当然ながら知られていなかったからです。根性論や我慢が大きな力を持っていた時代であり、「コーチ」という言葉がそういうイメージを想起させていました。

 ですから、私はコーチングを「マインドの使い方である」と紹介し、普及に努めたのです。その後、2009年に『まずは親を超えなさい!』『苫米地式コーチング』という書籍を出しました。この時期に、初めてコーチングという単語を使うようにし、コーチングをコーチングとして伝え始めていったのです。

 そして現在、コーチングという言葉は誰もが知るものとなり、街中ではスコトーマやコンフォートゾーンといった、私が日本に紹介した専門用語まで聞かれるようになるほど普及しました。しかし、それは同時にコーチングの誤解、曲解を生み出すことにもつながっていったのです。

 そこで今回、コーチングのコアの部分をはっきりした形で残そうと思い立ち、本書を書き始めたのです。

 引用終わり(L-071につづく)

 

 

 コーチにとってクライアントさんの「過去」が重要なのは、クライアントさんの思考を理解する必要があるから。もちろん、クライアントさんのゴール設定と達成をしっかりサポートするために。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

思考はブリーフシステムが生みだしています。よって、「クライアントさんの思考を理解」は「ブリーフシステムを分析」と同義。ブリーフシステムが明らかになることで現状が明らかになり、その外側(現状の外)にゴールを設定できる可能性が生まれます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 vol.1L-066)で確認したとおり、「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」がブリーフをつくります。それが「わたし」「自分(自我)」の正体です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 また、vol.2L-067)で確認したとおり、ゲシュタルトができあがることが「理解」です。そして、ゲシュタルト同士が結びつき(connect the dots)、巨大なゲシュタルトが新たにできることが「理解が深まる」。

引用した部分に苫米地博士が書かれているのは「過去」。あえて「過去」を書かれた理由は、「読者の理解を深めるため」のはず。深く理解してはじめてベストな評価や判断ができるようになり、現状の外へのゴール設定が行なえるようになります。

クライアントさんの理解を深めるための「過去語り」はありです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

私たちの目の前の世界は、各人の記憶で構築された「一人一宇宙」です。その記憶とは、「言葉(words)」「映像(pictures)」「感情(emotions)」からなる“失敗”の塊。通常はネガティブな情動がたっぷり貼り付いています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

そんな“失敗”の刷り込みにより、マイナスの自己イメージができ、ネガティブな自己対話が生まれ、ネガティブなブリーフシステムをますます強化してしまうことが、人間の脳が抱えている課題(case)です。そんな根源的課題を解決する光がコーチングであるといえます(plan)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

前に「私は、クライアントさんの“過去”は一切聞きませんし、話させません」と書きましたが、それはブリーフシステムの分析(コーチ)と現状の理解(クライアント)が完了した後の話です。

 

 まずは、クライアントさんが「ファイト・オア・フライト」に陥らないように(抜けだせるように)配慮しながら、「どこで止まっているか?」「どんなリミッターがかかっているか?」を見つけること(=過去の分析)が重要。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 その上で、「どこに興味・関心があるか?」「どこを足掛かりにエフィカシーを高めるか?」を考えながら、一気に過去から未来へとフォーカスを移していきます。

そしてゴール設定。ゴールにより未来から過去へと向かう時間の流れが生まれます(じかんかじ)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 ゴールを設定したら、あとはゴール側のコンフォートゾーンの臨場感を高めるだけ。

 具体的には、セルフトークのコントロールやアファメーション&ビジュアライゼーションに取り組み、ワークや宿題にて無意識に実践し続けてもらう という流れです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ゴール側のイメージ(I)が臨場感豊かに感じられるほど(V)、そのイメージはやがて現実化していきます(R)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

L-071につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

不完全性が証明された現代では、その立場や機能・役割により“真実”が違うのは当然のこと。「一人一宇宙」であり、「一人一真実」なのだから

 

 コーチングに関連して「縁起」や「空(くう)」など釈迦哲学に関する話をすると、けっこう不思議(不審)がられますw

 PM-02-16:空観、仮観、中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 でも、それらの知識はコーチングのど真ん中。

 例えば、「一人一宇宙」や「一人一真実」の「一」はひとつという意味に留まらず、「無限にある」という空(くう)に通じる「一」のことでもあります。

 それが理解できないままでは「I×V=R」の実践は困難なはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

 

 コーチングの基礎は認知科学です。その認知科学のパラダイム(functionalism)の先の先が苫米地博士が提唱されている「超情報場理論(仮説)」です。

その「超情報場理論(仮説)」は、釈迦哲学のアップデート版といえます。

 PM-01-11~17:超情報場仮説(理論)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

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-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第4回目(R4.7/24開催)のテーマは「ラポール」。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29009685.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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