Q-264:コーチングは弱った人を対象とする臨床心理や精神医療の世界にはなじまないのだろうか? <vol.6;「老病死(+生で四苦)」を理解し克服する>

 

 医療関係者より御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:コーチングについて、ある医学誌に「健康度や問題意識が高く、自ら向上したいというエネルギーが充実している当事者の場合には適応になるかもしれないが、弱った人を対象とする臨床心理や精神医療の世界にはなじまない手法である」と書かれていました。

 タケハラコーチはどのように思われますか?

 

 vol.1自我から離れ、高い抽象度で物事を捉える技術

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28742699.html

 vol.2;肯定的立場で(affirmative

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28786054.html

 vol.3;否定的立場で(negative

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28812088.html

 vol.4;ケース&プラン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28852840.html

 vol.5;「『老病死(+生で四苦)』を理解し克服する」ために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28871834.html

 vol.6;「老病死(+生で四苦)」を理解し克服する

 

 

 これまでのvol.1~5を踏まえた上での御質問への回答です。

 

A:「コーチングは臨床心理や精神医療の世界にはなじまない」に一言でこたえると「誤解」。完全な誤解です。誤解の原因は「抽象度がない」からでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 「抽象度がない」をシンプルに分類すると、1)そもそも知らない、2)知っているが実感していない、3)実感しているが実践できていない

 

 それを「心理的盲点」を意味するスコトーマの概念と絡めて説明すると、

1)     そもそも知らない =知識がない

2)     知っているが実感していない ≒重要度がない(低い)

3)   実感しているが実践できていない ≒役割(責任)がない(低い)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そんな問題・課題(case)を一撃で解決する方法(plan)があります。何でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 そう、ゴール設定です。もちろんゴールは1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 過去のしがらみとは一切関係なく自由な心でゴールを設定するから、役割(責任)が生まれ、重要度が上がり、まるでスポンジが水を吸収するように知識を得ていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 それが学習。

 PM-05-06~08:そもそも教育とは?-3-1~3)学習を促進する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 学習とは「ゴールに向かうホメオスタシス活動」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ゴールが1)心から望むものであるほど、エネルギーが大きくなります。

ゴールが2)自分中心を捨て去ったものであるほど、抽象度が上がります。

そして、ゴールが3)現状の外であるほど、創造力が磨かれていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 前回(Q-263)御紹介したマズローの欲求階層説(自己実現理論)でいうと、「抽象度が上がる」とは、「生理的欲求(Physiological needs)」→「安全の欲求(Safety needs)」→「社会的欲求/所属と愛の欲求(Social needs/Love and belonging)」→「承認欲求(Esteem)」→「自己実現欲求(Self-actualization)」→「自己超越欲求(Self-transcendence)」という変化(進化)のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 

自己実現理論(Wikiより引用)

欲求階層説(自己実現理論)

Wikipediaより引用

 

 

 ゴール設定を行わないと、いつまでたっても高い抽象度次元がスコトーマに隠れたまま。 

当然、意識は情報空間(宇宙)の底面である物理空間に囚われています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

そんな意識状態でも「身体的苦痛」を感じることはできます。しかし、その「身体的苦痛」を写像として生みだす本当の原因を見つけることはできず(case)、解決することもできません(plan)。

“本当の原因”を見つけ解決することなしに行う治療は、すべて対症療法です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

もちろん、「身体的苦痛」を解消することを否定するつもりはありません。

しかしながら、本当の原因を見つけ解決することなく「身体的苦痛」だけを解消してしまったなら、いずれはもっとひどい「苦痛」となってあらわれるでしょう。それがMUPSMultiple Unexplained Physical Symptoms:複数の医学的に説明不能な身体症状)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 「脳」と「心」は同じものの抽象度の違いであって、「脳と心」でひとつ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

それと同様に、「身体的苦痛」「心理的苦痛」「社会的苦痛」「スピリチュアルペイン」も同じものの抽象度の違いです。

(私自身は「スピリチャルペイン」は他を包摂していると思っています)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24682654.html

 

 人が不健康になるシンの原因は高次の情報空間にあります。

 その因をしっかり見極め解決することが根治療法。“根治”とは、ゴールを設定し、「自分の存在と価値」を自ら生みだし、しっかり実践していくことです。

 その結果として、スピリチュアルペインを克服することができ、well-beingが実現していきます。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 だから、私は「弱った人を対象とする臨床心理や精神医療の世界」こそ、コーチング(&ヒーリング)を必要としていると思っています。医療・介護業界に限らず、本当はスピリチュアルペインを抱えてしまっている誰もがコーチングを必要としています。

 人類すべてがコーチングの対象です。

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 ヒーリングとコーチングの関係について、こちらをどうぞ↓

F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

Q-064:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 

 -追記2

 よく「なぜゴールを設定すると抽象度が上がるのか?」という御質問をいただきます。

 

 すべては縁起であり、縁起は双方向です。「ゴール設定→抽象度が上がる」だけではなく、「抽象度が上がる→ゴール設定」という双方向で相補的な関係です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 まずはゴールを設定しましょう。それも人生のあらゆる領域に(バランスホイール)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

そして、「ゴールに向かって意識的に抽象度を上げる」ことに取り組んでください。そのための思考法が「コンセプチュアル・フロー」。詳しくはこちらでどうぞ↓

 Q-182~185:家族がかんで… -06~09;「I×V=R」を用いた2nd.Step<ゲシュタルトを巨大化する>実践編vol.1~4

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25217507.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25259581.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25282178.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25324197.html

 

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第3回目(R4.6/19開催)のテーマは「ゴール」。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28683163.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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