F-242:鉄は熱いうちに打て

 

 前回(F-242)、長渕剛さんの言葉を紹介しました。

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トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

 

 長渕さんの言葉から受けたインスピレーションを言語化していく間、研修医時代の記憶がフラッシュバックしました。もう四半世紀以上前のことです。

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 ゆらぎによってスコトーマが外れたのでしょう。当時よく言われていた「鉄は熱いうちに打て」という言葉を思い出しながら、いまだに物理空間に囚われていることに気がつきました。

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「鉄は熱いうちに打て(Strike while the iron is hot)」は、「熱して軟らかいうちが鍛えどきの鉄と同じように、人も柔軟で吸収力のある若いうちに鍛えるべきである」といった意味で使われています。

F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

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 研修医の頃は「時期」「タイミング」の話だと思っていました。「若いうち」という特定の時間、つまり物理空間上の一点(限定された範囲)に囚われていたのです。

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 それだと無意識は「年を重ねると、柔軟性を失い、吸収力が落ちる」というイメージ(I)を肯定してしまいます。ここで言う「肯定」とは、「臨場感が高まる」ということ(V)。

 「夢をかなえる方程式 I×V=R」のとおり、「柔軟性を失い、吸収力が落ちる」は現実化してしまうでしょう(R)。

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 抽象度という軸を考えると、物理空間は情報空間の底面です。

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 その底面には物理法則が働きます。熱した鉄は時間の経過とともに冷え、どんどん硬くなっていきます。物理的因果律により。
 だから、「熱して軟らかいうちが鍛えどき」は真。

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 しかし、私たち人間は違います。

本当は物理空間上に限定された存在ではなく、高次元の情報宇宙に拡張している存在です。その事実に無自覚なだけです。

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その証拠に、私たちは情報空間にまでホメオスタシスを働かせています。

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そもそも私たちは記憶を使って目の前の世界を認識しています。だから「一人一宇宙」。

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 同じ世界(宇宙)に生きているように感じられるのは錯覚で、ある臨場感空間を共有しているだけです。いわば「共同幻想」。

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 さらにいうと、人類の脳には過去も未来もなく、現在しか存在していません。

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 記憶とはフレームがあるものですが、頭の中にバラバラに保存された情報にはフレームがないからです。フレームとは「枠組み」のこと。私たちはフレーム(枠組み)をつくって、その中だけで思考しています。

「頭の中にバラバラに保存された情報にはフレームがない」ということは、私たちは何も記憶していないともいえます。バラバラな情報が合成され“記憶”となるのは“今、この一瞬”。

よって、「一宇宙」の「一」はダイナミックに生みだされ続けているといえます。

Q-220:ゴールに対するスケジュールはたてますか? <後編;人類には“今”しかない>

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 ということは、人間の場合、「熱いうち」とは物理空間上の特定の座標の話ではなく、ダイナミックに変化するマインド(脳と心)の状態のことであるといえます。意識状態です。

 

 では、「熱い」意識状態を生みだすためにはどうすればいいのでしょうか?

 

 そう、ゴール設定。現状の外にゴールを設定することです。それも人生のあらゆる領域に(バランスホイール)。

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 繰り返しますが、現実とはフレームとして認識される世界のこと。表現をかえると「ゲシュタルト」です。

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 ゲシュタルトは、一度できあがると固定化されてしまいがちです。例えば「〇〇は△△である」という思い込みにより、思考は硬直化し、世界は限定的になっていきます。まるで鉄が冷えて硬くなるように。

 

 よって、「鉄は熱いうちに打て」を人間に当てはめると、「ゴール設定(更新)によってゲシュタルトを再構築し続けよ」と言い換えることができます。その感覚をアップル社の創設者の一人 スティーブ・ジョブス(Steven Paul Jobs1955~2011年)は「connect the dots」と表現しました。

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 ゲシュタルトはコンフォートゾーン(CZ)と考えることもできます。ホメオスタシスが働き安定的に維持されるイメージ上の空間です。

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 CZの外側は認識することができません。ゴールはそのCZの外側に、すなわち今までのゲシュタルトをはるかに超えたところに設定するものです。

だから、ゴール設定は簡単ではなく、コーチを必要とします。

 

 コーチの役割はゴール設定のサポートだけではありません。エフィカシーを上げながら、ゴール達成まで徹底的にサポートします。

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 ゴールを設定し、その達成を確信していると、CZが変化しはじめます。これまでのゲシュタルトがより大きなゲシュタルトに統合されていきながら(connect the dots)、気づき(ひらめき)とエネルギーと創造性を得ることができます。

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ゴールが「鉄は熱いうちに打て」の「熱」を生みだします。

 だから、ゴールをたくさん設定してください。人生のあらゆる領域に(バランスホイール)。

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 そして、ゴールをどんどん更新し続けてください。気楽にw

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コーチングの実践が「鉄は熱いうちに打て」そのものです。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 「ゴール設定」について、認知科学者 苫米地英人博士の最新コメントを紹介します。「2022年度版 新・夢が勝手にかなう手帳」(CYZO)の Monthly Dr.Tomabechi’s Column4月)からの引用です。

 

奴隷のゴールでもよいから、まずはゴールを設定する

 最初に設定するゴールは何でもよいのです。最初のうちは仮のゴールです。資本主義という洗脳にまみれた奴隷のゴールでも、親に書き込まれた「よい大学、よい会社」という競争社会まっしぐらなゴールでもとりあえずよいでしょう。例えば、「お金持ちになりたい」「出世したい」「スタイルがよくなりたい」「頭がよくなりたい」でもよいのです。まずは仮でよいのでゴールを設定することです。仮のゴールであっても、設定すればスコトーマ(心理的盲点)が外れます。ゴールを掲げると初めて見える風景があります。その風景が見えたらそこでまた新しいゴールを見つけましょう。

 情報空間における自分のコンフォートゾーン(居心地のよい空間)を少しずつ真のゴールへと移動させていくことです。どうやって移動させるかといえば、ゴールを設定し、スコトーマを外し、そこで見えた新しい風景や入ってきた新しい情報でまたゴールを更新すればよいのです。新しいゴールによって、また別のスコトーマが外れて、新しい情報が入ってきます。その情報をもとにまた新しいゴールを設定するのです。このポジティブなゴール更新サイクルを回しているうちに、自分の真のゴールが見つかります。少なくとも資本主義という洗脳が外れていき、自分のIQが上がっていくことに気づくでしょう。IQが上がったというよりは、洗脳が外れて、本来のIQに戻ったのです。

 ゴールを設定し、スコトーマを外し、新しい情報が入ってきたり、新しい風景が広がるというのはとても楽しいことです。楽しみながら、どんどんこのポジティブなゴール更新サイクルを回していきましょう。

 

 

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