Q-258:私、立ち直れるかな? <後編;国家~地球+未来の視点で>
医療・介護の現場で働いていると、もちろんうれしいこともありますが、辛く悲しいことが起こります。老病死(+生で四苦)の場だからです。
医療・介護の現場は、一般の皆さんが思う以上に過酷です。
PMⅠ-04-09:ますます緊張する医療・介護現場の福音となるもの
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先日、医療事故に遭遇しました。そのとき関係者が発した言葉が、「先生、私、立ち直れるかな?」。
セルフトークでいえば「第2段階」がヒーリングからコーチングに移行するとき。そのタイミングでしっかり届けることができるように、「立ち直る」ためのポイントをまとめます。
Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません
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前編;個人の視点で
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中編;組織~社会の視点で
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後編;国家~地球+未来の視点で
今こそ自身のコンフォートゾーン(CZ)を疑うとき
今こそCZの外側に新たなゴールを設定するとき
そして、今こそシンの自由を手に入れるとき
…今回は「『CZを吟味し、外側に飛び出す』ためのマインド(意識状態)づくり」がテーマです。
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鍵は「抽象度を上げる」こと。
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
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つまり、個人→組織→国家→地球→未来を含む縁起空間 と視点を上げ、「自分(自我)」を拡張していくことがポイントです。
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では、認知科学者 苫米地英人博士の著書「近未来のブッダ 21世紀を導くリーダーの鉄則」(サンガ)を確認しながら、一緒に考えていきましょう(青色が引用部分)。
呼吸を意識に上げ、リラックスとゆらぎを得ながら読み進めてください。
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不殺生戒を保障するために
「人を殺すべからず」という善悪なき世界の唯一の例外は、戒であれば個人の内的な問題として意識されます。しかし戒は自分で守らなければそれまでです。では、戒と関係ない現代の人々にとって、「人を殺すべからず」はどのように守られるのでしょうか。政治でしょうか?
宗教でしょうか?
どちらも違います。現代政治は国民の感情やリーダーの意志でいくらでも法律を変えてしまえます。聖徳太子でさえ高句麗からの依頼の百済出兵には反対していません。政治は戒をたやすく超えてしまいます。宗教は殺戮や戦争の歴史を見ればその任に堪えられないのは一目瞭然です。宗教洗脳で殺人は簡単に善行になってしまいます。
不殺生を全人類がどうやって担保するか。それは、教育によってだと私は思います。人間とはなにか? 生命現象とはなにか? 社会行為とはなにか?
と抽象化して考えていくことができれば、自分以外の人たちも認めることができます。自分の煩悩を抑えて周りの人たちの利益を考えることができます。
…博士が語られているのは教育の重要性。教育には「抽象化能力を磨き、自由を手に入れる」という大切な役割があります。
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そのためには煩悩のコントロールが必須。脳の機能でいえば、扁桃体含む大脳辺縁系を前頭前野でコントロールすることです。
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html
それなのに、前回取り上げたような差別と煩悩をむき出しにした既得権益(大人)の「不安・恐怖による支配」が、子どもたちのマインドを蝕みボロボロにしています。
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9817539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9817603.html
それではますます未来がhave toになってしまいます。
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今、教育の現場に求められているのは、本気で子どものことを思う「利他心」です。社会が必要としているのも、お互いがお互いのことを思う「利他心」です。
それを鹿児島の先達
西郷隆盛は「克己」と語りました↓
F-052:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる
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圧倒的な利他心を生む
他者の利益を考える心を利他心と言います。抽象度を高めていくと、圧倒的な利他心が生まれてきます。そうなると殺人はもうできません。利他心とは、慈悲の別名と言っていいでしょう。
圧倒的な利他心を生むには、脳を活性化させ、前頭前野を使った抽象度の高い思考に熟練し、行動を変えていくこと、つまり人間としての成長が必要です。それは近代社会では義務教育の仕事です。放っておいたら人間の本能は利己心です。教育しないと利他心は生まれません。慈悲は教育によって生まれるものなのです。
…「利他心」を生むために必要なことは(case)、「前頭前野を使った抽象度の高い思考に熟練し、行動を変えていくこと」。それ(plan)を一言でいえば「コーチング」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
コーチングのコアは「ゴール」と「エフィカシー」。
1)心から望み、2)自分中心を捨て、3)現状の外 に設定するものがゴール。よって、ゴールを設定(再設定)するたびに、ますます「他者の利益を考える」ようになっていきます。
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ゴールを達成する能力の自己評価がエフィカシー。エフィカシーが高まるほど、ゴールとして掲げた「他者の利益」がどんどん実現していきます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
今まで眠っていた無限に等しい能力が覚醒し、エネルギーと創造性を“爆発”させながら、真っすぐゴールに向かっていくからです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html
現代人はブッダ意識で行動できる
前頭前野が進化した原始人が人類であり、教育によってブッダの慈悲を問題なく持てるのが現代の人間でしょう。自分の帰属した階級だけを優遇するとか、上から目線で“お恵み”を施すなどということはブッダの世界にはありません。帰属心もなければ、上下の意識もなく、一切が自分と同列であり、自分のためではなく他者のために生きています。
IQを究極的に高めることのできる現代人なら、ブッダの次元で、だれかが苦しんでいれば救いたいと心から思い、行動を起こせるはずです。
ブッダの次元でなくてよければ、利他は実は日常にあふれています。世の中のニュースを見ても、たとえばひき逃げや当て逃げなどをする人もいる一方で、事故現場などで周りにいる人が一生懸命、介抱したり、駅などでも具合が悪くて倒れた人を見たら、駅員や救急車に連絡したりして助けようとする行動を、多くの人が当たり前のように行っているでしょう。見ず知らずの人でも、見れば助けなくてはいけない状況だということはわかります。多くの情報を処理している現代人は、どうすればよりよいのか、見知らぬ相手へのとっさの場合でも判断できるのです。
…苫米地博士は「慈悲」の英訳として「compassion」を使われています。「mercy」は哀れみ(憐れみ)の意味が強すぎるから。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28045280.html
余談ですが、哀れみ(憐れみ)と同情は違います。その違いは「〇〇」の有無。その「〇〇」はゴール達成の秘訣でもあります。詳しくはこちらで↓
Q-169~:自身の信念を失いそうです
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_406747.html
ゴールに向かう過程で、人は自由になり、「帰属心もなければ、上下の意識もなく、一切が自分と同列であり、自分のためではなく他者のために生きている」という境地に到達します。私はその境地(意識状態)を“無敵”と呼んでいます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html
まずは慈悲的なゴール設定
慈悲を実践するにあたって一つ大事なことがあります。先ほどもふれましたがゴール設定をするのです。慈悲に関したゴールを設定すると、とうぜん役割も慈悲的なものになっていきます。それはもしかすると、あなたが思う以上に意味が深いことかもしれません。うまく慈悲的なゴール設定ができれば、そのゴールに従った慈悲に通じる行動を選べるようになるでしょう。そこには当然、抽象度の高い認識と選択が伴います。
ただし、いきなり最初から抽象度の高い選択が完璧にできたりはしません。最初は物まねでいいのです。「だれかが言ったからおれもゴールは世界平和にしよう」みたいなことでもかまいません。
「自分の幸せは、人を幸せにすることにあるんだ」ということが、自然とわかってくるのです。理解や気づきと行動は裏表です。行動したからこそ気づくこともあります。ですから、ある程度の理解を整えたら、実践あるのみです。
最初はまねでいい、ということは、見本を示す存在が必要です。だから私は若者に「おれのゴールは世界の戦争と差別をなくすこと」といつも言っています。いくらでもまねしてほしいと思います。まねでも、自分で行動しているところで本物ですし、やっていくうちに違うものがみつかるかもしれないでしょう。行動もなにもないところからはバージョンアップなどは無理なので、とにかく行動することです。
…博士がおっしゃるとおり、「理解や気づきと行動は裏表」。
このブログをお読みの皆さんは、すでに理解は整っているはずです。だから、すぐに行動を。そう、ゴール設定(再設定)です。
ゴールを設定(再設定)し、ゴール実現を確信する
…シンプルに考えると、well-beingに必要なのはゴールとエフィカシーだけ。
Q-144~:191019/20 鹿児島セミナーレポート
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400287.html
そのゴールとエフィカシーをしっかり学び実践するために、コーチングがあり、私たちコーチが存在します。縁起として。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
今こそコーチングを学び、実践し、ひろげ、伝えるとき。
心の呪縛(リミッター)を打ち破り、自ら生みだす未来に向かって飛びだしてください。
Time to fly!
F-206~:マトリックス/Matrix
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記1-
「利他心」を生むために必要なことは(case)、「前頭前野を使った抽象度の高い思考に熟練し、行動を変えていくこと」。それ(plan)を一言でいえば「コーチング」です
…子どもと一緒に大人もセルフコーチングを学べる重要なプログラムがあります。詳しくは↓
PMⅠ-05-33:子どもたちへの最大のプレゼント<後編;スピリチュアルペインはすでに始まっているのだから>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386276.html
-追記2-
最初はまねでいい、ということは、見本を示す存在が必要です。だから私は若者に「おれのゴールは世界の戦争と差別をなくすこと」といつも言っています
...その博士のゴールに関して御質問をいただきました。当時の私の回答はこちら↓
Q-173:苫米地博士のゴールはなぜ「世界平和」ではないのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24905311.html
今春(2022年4月)発売された「オーセンティック・コーチング
~本物のコーチング~」(CYZO)の中で、苫米地博士御自身が言及されています。p.158~「『世界から戦争と差別をなくす』というゴールのその先」をお読みください。
(上記リンク記事に追記しました)
-告知1-
2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。
メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~Reload&Revolution~」。詳細はこちらでどうぞ↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html
第3回目(R4.6/19開催)のテーマは「ゴール」。詳細はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28683163.html
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
PMⅠ-05~:苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ(目次)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13077001.html
F-110~:情報が書き換わると現実が変わる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_386190.html
F-212~:仕事楽しみですか? ~want toが非難される社会~
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S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~(目次)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/17563396.html
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