Q-256:私、立ち直れるかな? <前編;個人の視点で>
医療・介護の現場で働いていると、もちろんうれしいこともありますが、辛く悲しいことが起こります。老病死(+生で四苦)の場だからです。
よく患者さんの御家族から「(医療従事者の)皆さんは慣れているでしょうけど…」と言われますが、老病死に苦しむ姿を見ることはやはり辛いものです。
PMⅠ-04-09:ますます緊張する医療・介護現場の福音となるもの
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166400.html
だから、どんなに経験豊かな医療人であっても、大脳辺縁系優位に陥ることが起こりえます。いわゆる「ファイト・オア・フライト」の状態です。
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html
とくに予想外のことが突然起こってしまった場合、それが重大であればあるほど、不安・恐怖(Fear)、義務感(Obligation)、罪悪感(Guilty)といった感情に苦しむことになります。後々まで。
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不安・恐怖が現場に蔓延してしまうと、さらにトラブルが起こりやすくなります。関わる人たちの心の中でwant toがhave toに変わり、心身ともこわばるからです。
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医療・介護の現場は、一般の皆さんが思う以上に、とてもとても過酷です(いろいろな意味で)。
先日、医療事故に遭遇しました。そのとき関係者が発した言葉が、「先生、私、立ち直れるかな?」。
すぐにでも「必ず立ち直れる」ことを(claim)、その根拠(warrant)と事実(data)とともにお伝えしたかったのですが、あまりに憔悴した様子をみて自重しました。
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コンフォートゾーンから大きく外れていたからです。大脳辺縁系優位から前頭前野優位にリカバーしていなければ、論理的な情報は届きません。
その時必要なのはヒーリングでした。「大丈夫」の一言だけで十分だったはずです。
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セルフトークでいえば「第2段階」がヒーリングからコーチングに移行するとき。そのタイミングでしっかり届けることができるように、「立ち直る」ためのポイントをまとめます。
Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません
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前編;個人の視点で
まずは「『辛い記憶を引きずる』のはありえない」という事実を理解してください。
Q-167:自分を苦しめているのは記憶です。過去に苦しめられていることを感じています。コーチングで変化を実感しますか? <プチワーク付き>
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時間は未来から過去に向かって流れています。「辛い出来事」はすぐに過去になり、どんどん遠ざかっていきます。
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「辛い記憶を引きずる」ように感じるのは、わざわざ遠ざかる「出来事」を「辛い」と思い出し、“今”にしてしまっているから。全部自分がやっていることを自覚しましょう。
Q-220:ゴールに対するスケジュールはたてますか? <後編(コーチング実践者~コーチ向け);人類には“今”しかない>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27478021.html
では「辛い出来事」はまったく気にせず、すっかり忘れてしまえばいいのでしょうか?
…それも一つの解決策かもしれませんが、私はお勧めしません。アクシデントが起こったということは、「何かがスコトーマに隠れていた」ということだから。
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その「何か」を見つけだし(case)、しっかり共有し、次のアクシデントを防ぐ(なるべく最小限のダメージにとどめる)こと(plan)が重要です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
その具体的な方法として「エクスプラネーション・パターン法」があります。
PMⅠ-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html
「ゼロトラスト」は承知の上で、それでも「ゼロ」を目指すことが、責任ある大人の生き方のはず。
F-228~:ゼロトラスト
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html
責任をしっかり自覚すること、すなわち「自責」はリーダーの大切な資質です。
F-104:「映写機の故障により上映できるかわかりません」Vol.4;リーダーの視点で
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html
そして、その「自責」は、豊かな(well-being)人生を送るための秘訣でもあります。
S-04-05:自責の意味
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html
*詳しくはこちら↓ 「人間関係」について考察しました。
S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html
では、責任をしっかり自覚しながら、アクシデントが起こってもしっかり立ち直り、ますます豊かな人生を送るためには何を心がければいいのでしょうか?
…そう、ゴール設定。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
ゴールを設定(再設定)し、ゴール実現を確信する
…シンプルに考えると、well-beingに必要なのはゴールとエフィカシーだけです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
そのゴールとエフィカシーをしっかり学び実践するために、コーチングがあり、私たちコーチが存在します。縁起として。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
さぁ、コーチングを学んでみませんか?
Time to fly!
F-206~:マトリックス/Matrix
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(Q-257につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
シンプルに考えると、well-beingに必要なのはゴールとエフィカシーだけ
…エフィカシーの上げ方について、認知科学者 苫米地英人博士が一般向けにもアップデートされました。博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZO)より引用します(p125)。
◎エスティームの新しい解釈
鬱になるのは前頭前野の活性が下がって大脳辺縁系が優位になっているからです。エフィカシーが上げられない原因も同様で、大脳辺縁系の活性が優位になり、IQが下がっているからです。情動的になり、論理思考ができなくなってしまった脳を、前頭前野で思考できるようにすればエフィカシーも上がってきます。別の言葉で言えば、マインドの使い方を間違えているためにエフィカシーが上がってこないのです。マインドの使い方を変えていけば、エフィカシーも自然に上がってくるはずです。
では、マインドの使い方をどう変えていけばいいのでしょうか?
これについてはすでにいろんな書籍で書いていますので、そちらも参照してほしいのですが、本書で新しく伝えるのはエスティームの効用です。
エスティームの意味は「尊重する」「高く評価する」という意味で、エフィカシーと似ているように聞こえますが、コーチングでは両者を明確に分けています。
なぜなら、コーチングにおけるエスティームとは、社会の中での地位のことを指すからです。課長よりも部長の方が高いエスティームであり、部長よりも社長のほうが高いエスティームを持っているということです。
しかし、社会的地位とは現状の中に居続けることで意味を成します。「私はこの会社の部長なんだ」ということに誇りを持っていればこそ、それを実現したいと思うわけです。つまり、エスティームを高めることは自分を現状に縛り付けることを意味します。ですから、エスティームはコーチングではクローズアップされることが少ない言葉になります。ただし、人間の心理とは不思議なものでエスティームが高い人はエフィカシーも高いことが往々にしてあります。
ですから、今回、私はエスティームに新たな意味を追加し、再定義しました。この再定義によってエスティームはコーチングにおいて重要な言葉となります。
エスティームの新しい定義とは自分の社会的地位を誇るのではなく、「自分のゴールの凄さを自ら誇る」というものです。部長や社長といった社会的な地位を誇るように、自分のゴールの高さを自ら評価し、誇るのです。
これまでのエスティームは「私もとうとう社長にまで上りつめた。凄いな。私は」としみじみ思うことでした。しかし、これからのエスティームは「私のゴールは社会的貢献度がとても高い。現にあそこやあそこの国の人々の暮らしを豊かにできそうだ。私ってすごいなあ」としみじみと思うということです。
自分が持っているゴールを誇ることでエスティームを高める。エスティームが高まれば、エフィカシーも自然に高まってくるのです。
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2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。
メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~Reload&Revolution~」。詳細はこちらでどうぞ↓
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第3回目(R4.6/19開催)のテーマは「ゴール」。詳細はこちら↓
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クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
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