Q-254:最近また頭痛がひどくなりました
<vol.3;コロナ禍での頭痛を改善するポイント>
御質問をいただきました。ありがとうございます。
その一部に回答いたします。
(変更を加えています)
Q:私は若い頃から頭痛もちです。「頭痛と認知的不協和」を読ませていただき心を整えることで頭痛が良くなっていくことを実感していましたが、最近また頭痛がひどくなりました。バランスホイールを意識しながらゴールを見直しています。ぜひアドバイスをよろしくお願いいたします。
vol.1;コーチは指示やアドバイスを行わない
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28603601.html
vol.2;スコトーマ外しの心得
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28623749.html
vol.3;コロナ禍での頭痛を改善するポイント
A:冒頭で「仕掛け」て、中盤で「仕掛けに意味を持たせる主張」を書き、最後は「最初に意図的に仕掛けたアンバランスを、文章全体としてのゲシュタルトを作って解決する」という三段階…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
ここまでの私の心の内を明かすと、
仕掛け(vol.1);
コーチはクライアントに指示やアドバイスを出してはいけない
=コンテンツには関わらない
→アドバイスなしでどうやって「最近また頭痛がひどくなりました」を解決する?
仕掛けに意味を持たせる主張(vol.2);
…答えは「スコトーマ外し」。多量の(それも具体的な)情報を提供しながら、同時に新たなスコトーマが生じてしまうのを防ぐ「スコトーマ外しの心得」がある
=冒頭で「仕掛け」て、中盤で「仕掛けに意味を持たせる主張」を行い、最後は「最初に意図的に仕掛けたアンバランスを、全体としてのゲシュタルトを作って解決する」
↑ただし、その中盤(二段階目)の主張(claim)さえコーチは行わない
…今回は「意図的に仕掛けたアンバランスを、全体としてのゲシュタルトを作って解決する」。そのための準備として、まずは医学的情報を提供します。ディベートでいうと「事実(data)」「根拠(warrant)」にあたる情報です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html
COVID-19によって、すっかり世界は変わってしまいました。その影響は様々な領域にひろがっています。もちろん、「健康」も例外ではありません。
F-139:沈黙の春
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22636357.html
20代から50代で過去1年間に頭痛や生理痛を経験したことがある男女824名を対象に行われた調査(第一三共ヘルスケア)にて、以下のことが指摘されています。
【第一三共HC調査】頭痛の悩みが増加傾向‐コロナ禍で要因も多様化|薬事日報ウェブサイト (yakuji.co.jp)
□
コロナ禍は生理痛より頭痛に影響が大きく、特に20代を中心に頭痛が増加している
□
精神的ストレスや、テレビ・スマホによる肩こり・首こり、マスクなどが要因になっている可能性が考えられる
他の病気を原因としない頭痛のことを「一次性頭痛(primary
headaches)」と呼びます。
1)片頭痛(migraine)、2)筋緊張型頭痛(TTH:tension-type
headaches)、3)三叉神経・自律神経性頭痛(TACs:trigeminal autonomic cephalalgias)、4)その他の一次性頭痛疾患
の4つに分類されています。
代表的なのは1)片頭痛と2)筋緊張型頭痛。コロナ禍ではともに増加していると考えられています。
1)片頭痛の発症機序は「ストレスや環境の変化により脳血管を取り巻く三叉神経が刺激される
→神経伝達物質放出 →血管周囲で炎症が発生し、血管が拡張する →刺激が脳に伝わり頭痛となる」。
片頭痛の特徴は、光(例;明るい照明)や音(例;ドアを閉める音)などの刺激や気温・気圧といった環境変化により誘発されること。そのため「ステイホーム」といった環境変化やそれに伴うストレスが悪化要因になっていると考えられています。
対策は「ストレスの原因を突き止め、それを取り除くこと」です。
(↑この部分は後で取り上げます)
2)筋緊張型頭痛もストレスの影響が多いとされています。
機序は「後頚部(首の後ろ)や肩、背中の筋肉が凝ったり張ったりする →神経が刺激される →刺激が脳に伝わり頭痛となる」です。
体を動かすことが減ると、筋肉の伸び縮みが減ることで凝りや張りが悪化します。そのため、適度に休憩をとり、意識的にストレッチを行うことが勧められています。じつは目の疲れも一因となるため、まばたきをしっかり行い、遠くを見つめ(遠方凝視法)、遠くと近くを交互に見ること(遠近体操法)が推奨されています。
さらに、コロナ禍で注目されているのが「マスク頭痛」(←正式な病名ではありません)。原因として、以下の4つが考えられています。
◎ マスク内の酸素低下と二酸化炭素増加
マスクの種類やつけ方で変わりますが、マスク内では酸素が87%に減り、二酸化炭素は30倍に増えるという報告があります
◎ 蒸し暑さ
マスク内の温度や湿度の上昇により、脳内の視床下部が刺激され、片頭痛が起こるとされています。気づかないまま脱水になってしまうことも原因になります
◎ 耳への負担
「ひもをかけている耳への負担 →首・肩・背中の凝りや張りが増悪 →筋緊張型頭痛発症」とされています。耳だけでなく、頭皮が圧迫されることで頭痛が起こることもあるそうです
◎ マスクを着用することによるストレス
マスク着用そのものだけでなく、相手の表情が読み取りづらいこともストレスになっていると考えられています
その対策は簡単。工夫して「マスクを外す」w
メリット(solvency)とデメリット(disadvantage)をしっかり検討しながら、適宜実践してください。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12935992.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12935916.html
そのメリット/デメリットを論理的に判断するために、ディベートをマスターすることをお勧めします。詳しくはこちらで↓
S-01~:よりよい“議論”のために(目次)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11613757.html
…ここまでを読んで、「最近また頭痛がひどくなりました」の理由として思い当たることはあるでしょうか?
では、最後に重要なポイントをお伝えします。
それは「頭痛を全抽象度でとらえる」「頭痛を情報空間のバグ(のアラーム)とみる」ということ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
*情報空間はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
先程の「ストレスの原因を突き止め、それを取り除く」という方針は、決して間違ってはいません。しかし、意識が物理空間に囚われてしまったなら×。情報空間上の因果がスコトーマに隠れてしまうからです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
生命(現象)は全抽象度次元にひろがる縁起
「因」は下の抽象度次元で「果」となり、その「果」はさらに下の階層(次元)で「因」となっています。物理空間での変化は、その最終的な写像です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25388178.html
縁起と因果をしっかり観ることが大切。
例えば、頭痛は「身体的痛み」ですが、同時に「心理・精神的痛み」であり、「社会的痛み」であり、「スピリチュアルペイン」でもあります。
L-001~:2020年1月シークレットレクチャー
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html
すべてを同時に観る「total」という視点
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html
…その視点が「最近また頭痛がひどくなりました」という課題(case)=「w」を、「頭痛を克服した私」「病気と無縁な私」という解決(plan)=「w1」に導くはずです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
*「w」「w1」はこちらで↓
F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html
私の師である認知科学者 苫米地英人博士は、生命現象を「ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら、新しいゲシュタルトをつくり続けること」と定義されています。
(「思考停止という病」p.79)
やはり、「Goal comes 1st./ゴールが先」!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
「バランスホイールを意識しながらゴールを見直す」は大正解です。そのときに「total」という視点も意識に上げてください。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html
「先にゴールがあり、その結果として健康=well-beingになる」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882140.html
今の「頭痛」は、さらなるwell-beingのための重要なきっかけ(縁)かもしれませんよ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
…以上、私の回答です。
御質問ありがとうございました。
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
コロナに関連して、もうひとつ。
先日(2022年4月6日)、国立成育医療研究センターが「COVID-19の治療を行っている病院では、医師・看護師ら医療従事者の90%がビタミンD不足である」と発表しました。
感染リスクを避けるための「ステイホーム」により日光を浴びる機会が減っていることが主因とされています。
この事実を知り、私は「鍵はやはりゴールだ」と確信しました。とくに「バランスホイール」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html
物理空間だけで考えると「コロナ禍→ステイホーム→日光減少→Vit.D不足」ですが、人生のあらゆる領域において現状の外にしっかりゴールがあると、結果としてこの因果が書き換わっていくはずです。
Q-204~:「縁起」と「因果」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html
-告知1-
2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。
メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~Reload&Revolution~」。詳細はこちらでどうぞ↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html
第3回目(R4.6/19開催予定)のテーマは「ゴール」。詳細は後日、このブログにてお知らせいたします。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-122:免疫力をあげる!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21245972.html
F-140~:不要不急
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html
F-184~:「新型コロナ感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_410505.html
F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html
Q-237:新型コロナウイルスが怖いのですが、どのように対処すればよいのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28210417.html
Q-249:病気をどのように考えていますか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28540879.html
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