F-234:自由訳「revenge」と「avengevol.1;「re」と「a」の違い

 

 ある縁をきっかけに、「revenge」と「avenge」について思い巡らしました。

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 それは私にとって切実なテーマ。今も理不尽な体験の記憶がよみがえるからです。そのたびに“復讐”という言葉が頭をよぎります。

 (その“理不尽な体験”からの学びはこちら↓)

 PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

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 きっと誰もが決して許すことのできない思いを抱えているはず。イヤな記憶にべったり張り付く情動とうまく向き合うことができなければ、自分自身はもちろん、大切な人たちまで苦しめ続けることになります。SW風に表現するとダークサイドです。

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 ゴールに向かって自由に気楽に生き続けるために、「revenge」と「avenge」について考えてみました。

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 vol.1;「re」と「a」の違い

 

 

revenge」と「avenge」の語源は同じで「venge」。「venge」の起源はラテン語で「疑念を晴らす」「正当性を示す」という意味をもつvindicare」にあるそうです。

それが古期フランス語として使われる間に「vengier」となり、「仕返し」「復讐」という意味に変わっていったようです。

 

 「venge」の前につく「re」には「強く」という意味があるそう。対して「a」はラテン語で「する」という意味の「ad」が変化したもの。

よって、語源に忠実に表現すると、「revenge」は「強い仕返し」で、「avenge」は「復讐する」。現在はともに「仕返しする」「復讐する」という意味で使われています。

 

 Wikipediaによると、「revenge」はあくまで自分に焦点をあてた心情で行われていることを指し、「avenge」はもっと広く他者を想うような心の働きからの「公共の正義」に基づいた行為を指すようです。つまり、抽象度が違うということ。

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怒りという情動に例えると、「revenge」は「動物的な怒り」であり「私憤」、「avenge」は「人間的な怒り」であり「公憤」といえそうです。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

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ちなみに、日本語の「リベンジ」は「再挑戦する」「もう一度頑張る」といったポジティブな意味でも使われていますが、元々の「revenge」にポジティブな意味はありません。

思わぬ誤解を与えてしまうかもしれないので、英語ネイティブとのコミュニケーション中に「revenge」を使う際には注意が必要です。

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 話をもどします。

revenge」を私憤、「avenge」を「公憤」と考えると、「revenge」と「avenge」の間には論理が存在します。前頭前野背外側野をフル活用するディベート空間です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 *ディベート(トゥールミンロジック)について、詳しくはこちら↓

 S-01~:よりよい“議論”のために(目次)

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 現代ディベート論理はトゥールミンロジック。それは不完全性を前提とする非形式・非単調論理です。現代の論理空間に「必ず正しい」「絶対に間違っている」はありません。
 したがって、先ほどの「公共の正義」はアウト。

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 この不完全性が抜けると、「avenge」はもちろんのこと、「revenge」にも失敗します。「ファイト・オア・フライト」と呼ばれる状態に陥って、IQをフル活用できなくなるから。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 だから空観が重要です。空(くう)をしっかりわかった上での仮(け)としての「revenge」「avenge」であるべきです。

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 さらに「revenge」を調べていると、「againの意味の接頭語『re』+『venge』で『revenge』」という説明を見つけました。それは「revolution」の「re」と同じ。まさに「復讐」という語感がピッタリ当てはまります。

 

 -ここから自由訳-

 

 同じように現代的な解釈をするなら、「avenge」の「a」は否定を意味する接頭語とみることができます。例えば「apathy/無感動」「apnea/無呼吸」「asymmetry/非対称」の「a」。そうすると「avenge」は「無or非復讐」。

 

 先ほどの「revenge」との抽象度の違いを考慮し、超言語・超論理の次元で考察すると、「空復讐」と表現できるはず。「復讐といえるが、復讐ではないともいえる」「復讐とはいえないが、復讐ではないともいえない」といった感じです。「復讐を超えた復讐」ともいえるでしょうか。

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 そのようなことをイメージしていたら、空観の「avenge」が導く超情報場に触れた気がしました。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

F-235につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1-

revenge」を私憤、「avenge」を「公憤」と考えると、「revenge」と「avenge」の間には論理が存在します。前頭前野背外側野をフル活用するディベート空間です

 

 そのように考えるならば、「revenge」の際にはルールを遵守することが大切で、「avenge」の際にはルールを無視する(超越する)ことが重要であるといえるはず。

 S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/17563396.html

 

 それはバイオパワー(生権力)と向き合う際のポイントでもあります。

 F-061~:バイオパワー(生権力)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 脳の呪縛を解き放つための大切なポイントです。

 F-208:マトリックス/Matrix -03revolutions;脳の呪縛を解き放つ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27063566.html

 

  

-追記2

revenge」=私憤=大脳辺縁系

avenge」=公憤=前頭前野内側部

そうであるなら、「revenge」では免疫力が下がり、「avenge」では免疫力が上がるはずです。

 F-122:免疫力をあげる!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21245972.html

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第1回目のテーマは「A次元」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28324598.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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