F-2333錠じゃないと飲まん! <後編:排中律を昇華させるポイント>

 

 先日、縁深い人から、私のブリーフシステム(BS)について鋭い御指摘をいただきました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 0100かで極端だよねw

 

 その時思い出したのが認知科学者 苫米地英人博士に教えていただいた「排中律(はいちゅうりつ)」という概念。それは「任意の命題に対して、それが成り立つか、成り立たないかいずれか一方であって、その中間はないことを述べた論理学の法則」です(日本大百科全書より)。

 

「中間はない」という発想の根底には「完全性」があります。それは単調論理であり、不完全性定理や不確定性原理以前の西洋哲学の世界観です。

 「不完全性」が証明された現代は非単調論理。縁起で代表される釈迦哲学がベースです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

コーチングを上手く行うためには、縁起の理解と実践が欠かせません。そうでないと「可能世界w1」を見いだせないからです。

(詳しくはこちらでどうぞ↓)

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 指摘をいただいた後、私は新たなゴールを設定しました。もちろん現状の外に。

 その結果として、「関数pの再定義」が起こり、RASが変化し、スコトーマが外れたのでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 医師として働く現場でさっそく「排中律」を見つけました。「3錠じゃないと飲まん!」と拒薬する高齢男性患者さんの思考です。

 (プライバシー保護の観点で変更を加えています)

 

 前編:排中律

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28339618.html

 中編:排中律に潜む問題とその解決

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28368500.html

 後編:排中律を昇華させるポイント

 

 

 0100かで極端だよねw

 

 ところで、なぜ「01」ではなく、「0100」だったのでしょう?

 

とくに意図はなかったのかもしれませんが、私のRASは反応しました。今回は「0」と「1」と「100」の関係について考えてみたいと思います。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 まずは「1」と「100」から。

 

 最初に臨場感に関するワークを行いましょう。

しばらくの間呼吸を意識に上げて、息を吐きだすときに心身を緩めてください。逆腹式呼吸です。

(苫米地博士による「逆腹式呼吸」の解説はこちら↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28075823.html

 

 ゆらぎとリラックスの2つを得られたら、今度はイメージング。次の2つの状況を想像しながら、湧きあがる体感をしっかり感じてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28037699.html

 

A:目の前に1万円がある

 

 B:目の前に100万円がある

 

 どうですか? 体感がずいぶん違うのでは?

 さらに、その「1万円」や「100万円」に火が燃え移り、目の前で灰に変わっていったらどうでしょう。1100ではまったく違う感じがするはずですw

 

 情報空間にまでホメオスタシスが働いている人間のマインドは、「臨場感のあるリアリティ」が「実際の体験なのか?」、それとも「想像力によってイメージしたものなのか?」を区別しません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *ホメオスタシス(恒常性維持機能)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 そのカラクリを利用して臨場感を高める技術がビジュアライゼーション(Visualization)です。そして、「一番臨場感が高いイメージがリアル」というプリンシプルが「夢をかなえる方程式 I×V=R」。

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 では、次のイメージング。今度はこの2つを想像してください。

 

 A’:日本の一般会計が1001万円

 

 B’:日本の一般会計が100100万円

 

 先ほどと違って大した差を感じないのでは?

というか、そもそもイメージそのものが難しいはず。こちらの場合、1100は同じとみなすことができます。

 

 

 実際は、ABも、A’B’も、その差は99万円で変わりません。

1」と「100」の関係自体はまったく同じですが、その関係の評価が変わっているのです。マインドでの情報処理により。

 

 すべてマインドが生みだしている

 

 関係をどう見るかはマインド次第です。もっといえば関係自体をマインドが生みだしています。その関係とは、じつは“自分”のことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 だから、たとえば人間関係の悩みといったものも自分次第。“自分”のマインド次第です。

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

 

 次は「0」と「1」と「100」の関係です。

 

 先ほどの「1」と「100」の抽象度を上げると「存在する」。一方、「0」は「存在しない」です。「1」「100」と「0」はまったく違うものであり、正反対の概念といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 まとめると、「01かで極端だよねw」と「0100かで極端だよねw」の「1」と「100」の使い分けは表現の差であり、本質的な違いではないといえます(ともに「存在する」)。

ところが、「01」「0100」という場合の「0」と「1」「100」の間には本質的な相違が存在しています。それは無と有の違い。「0」とその他の数字とはまったく異なる概念です。

 

 

 と、ここまでが「不完全性定理や不確定性原理以前の西洋哲学の世界観」での話。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 「不完全性」が証明された現代は、非単調論理であり、縁起ベース。「0」も「1」も「100」もすべて同じものとみなすことができます。空(Sunya)の「0」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 ここから先は守秘義務内容w

続きは苫米地博士のワークスDVD2弾「空の理解と体得」で御確認ください。

 苫米地英人博士公式サイト>DVD教材>DVD2弾「空の理解と体得」

 苫米地英人DVD第2弾「空の理解と体得」 (maxpec.net)

 

 

 最後にもう一度「2(錠)を3(錠)にしろ。さもなければ20にする」について考えてみましょう。

 

 もしも「3」と「0」を同じとみているのなら空観といえますが、もちろんそうではありません。最も抽象度が高い空とは正反対の煩悩レベルに囚われ、大脳辺縁系優位に陥っています。「ファイト・オア・フライト」の状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 それは情動的な排中律。

 

 情動を切り離した論理的な思考を行うときは、大脳辺縁系から前頭前野背外側野優位に移行しています。現代ディベート論理を用いれば、「2」「3」「0」の違いをしっかり把握した上で、最適解を導くことができるでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 非単調論理による排中律の克服です。

 

 さらに抽象度を高め論理を超越していくと、前頭前野内側野が発火します。そうなると自由自在。いったんは「2」「3」「0」を同じと観た上で(空観)、あえて違いを活用することができます(仮観)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

活用とは「役割を持たせる」こと。その役割はゴールが生みだします。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 やはり「Goal comes 1st.」。

 排中律が生みだす不協和を情動→論理→超論理と昇華させていくこともゴール次第といえます。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 「空」を体感したまま、「仮」として全身全霊でゴールに向きあう

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26892359.html

 

 そんな「中」の意識状態が排中律を昇華させる最大のポイント。それこそが本当の思考であり、生であるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 ここから先は守秘義務内容w 続きは苫米地博士のワークスDVD2弾「空の理解と体得」で御確認ください

 

 …DVD発売当時は守秘義務だった内容を、苫米地博士自ら、ブログでがっちり説明され、バラだんでわかりやすく解説されています。下記リンクからどうぞ↓

 

 *「空」を定義する ~現代分析哲学とメタ数理的アプローチ~2011.11.06

 Microsoft Word - 空論文20111106v212.doc (tomabechi.jp)

 

 *2022年の飛躍に基本的な苫米地用語を習得しよう」(2022.01.24、バラいろダンディ)

 Dr.苫米地 2022年の飛躍に苫米地用語「抽象度」を習得しよう - YouTube

 

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第1回目のテーマは「A次元」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28324598.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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「空」を定義する-1(苫米地英人博士、2011.11.06)

苫米地英人博士のブログ(リンク記事)より引用

http://tomabechi.jp/