F-2323錠じゃないと飲まん! <中編:排中律に潜む問題とその解決>

 

 先日、縁深い人から、私のブリーフシステム(BS)について鋭い御指摘をいただきました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 0100かで極端だよねw

 

 その時思い出したのが認知科学者 苫米地英人博士に教えていただいた「排中律(はいちゅうりつ)」という概念。それは「任意の命題に対して、それが成り立つか、成り立たないかいずれか一方であって、その中間はないことを述べた論理学の法則」です(日本大百科全書より)。

 

「中間はない」という発想の根底には「完全性」があります。それは単調論理であり、不完全性定理や不確定性原理以前の西洋哲学の世界観です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 「不完全性」が証明された現代は非単調論理。縁起で代表される釈迦哲学がベースです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

コーチングを上手く行うためには、縁起の理解と実践が欠かせません。そうでないと「可能世界w1」を見いだせないからです。

(詳しくはこちらでどうぞ↓)

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 指摘をいただいた後、私は新たなゴールを設定しました。もちろん現状の外に。

 その結果として、「関数pの再定義」が起こり、RASが変化し、スコトーマが外れたのでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 医師として働く現場でさっそく「排中律」を見つけました。「3錠じゃないと飲まん!」と拒薬する高齢男性患者さんの思考です。

 (プライバシー保護の観点で変更を加えています)

 

 前編:排中律

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28339618.html

 中編:排中律に潜む問題とその解決

 

 

 23にしろ。さもなければ20にする

 

 今回は、このような排中律に潜む問題(課題)とその解決を考えていきましょう。

 

 前回御紹介した患者さんは、自身の主張が論理的ではないことを理解しているようでした。「20になる」ことでかえって身体的苦痛が強まってしまうことはわかっていたはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 しかしながら、本人の無意識は、身体的苦痛の解決よりも心理・精神的苦痛の解消を優先しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24682654.html

 

 この場合の心理・精神的苦痛とは、簡単に言うと「認知的不協和」のこと。その解消のために本人(の無意識)が選択した行動が「私の言うとおりにしろ」と大声で怒鳴ることでした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

  

その「私の言うとおりにしろ」という発想自体が苦痛の源です。そもそも「私」は独立して存在してはおらず、すべて縁によって起こっているから。

「私」とは「無限にひろがる関係の結び目」のことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 だから、「私」の抽象度が低いままでは、私=縁起をしっかり感じることができません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

縁起を感じることができないと、つい「自分100%、相手0%」を求めてしまいがち。その当然の帰結として、社会的苦痛が生じていきます。実際、その患者さんは家族とは疎遠でした。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 

鍵は“自分”の定義。

 ただし、“自分”にこだわり囚われるほど、自由がどんどん奪われていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 “自分”とはブリーフシステム(BS)のことですが、そのBSはもともと他人の判断基準であり、社会の価値観だから。しかも、すべて過去です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 誰もが「“私”は本当の私ではない」という矛盾と「本当の“自分”がわからない」という苦しみを抱えています。スコトーマに隠れ、気づいていないだけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その苦しみが「スピリチュアルペイン」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

 それは臨場感世界が情報空間にまでひろがっている人間だからこその苦しみであるといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 

 ここまでがケースサイド(case side)。問題(課題)を見つけるパートです。

 見つけた問題(課題)を解決するパートがプランサイド(plan side)。では、明らかになったスピリチュアルペインを解決するプランは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 そう、答えはコーチング!

 コーチングの実践によって、1)心から望む何かを、2)自分中心を捨てながら、3)現状の外に見いだし続けることが解決です。

 その“何か”がゴール。“何か”を実現する根拠なき確信がエフィカシーです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 本物のコーチのもとでコーチングをしっかり実践していくと、より抽象度の高い次元に「可能世界w1」を見いだすことができます(Imagination)。その「w1」の臨場感が高まっていくほど(Vividness)、「w1」は現実化していきます(Reality)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

それとともにゴール(w1)側から「pの再定義」がおこり、結果として“自分”が拡大していきます。

 (重要な部分なので再度引用します。クリアではない方はこちらを確認してください↓)

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ゴールを設定し、エフィカシーを高めながら、“自分”を拡大・拡張していく

 

コーチングの実践は、スピリチュアルペイン克服の力となり、トータルウェルビーイング実現の礎となっていきます。

F-163~:アンチ(anti)からウィズ(with)、そしてウェル(well)へ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404044.html

 

F-233につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 「ゴールが先、認識は後」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 すべてはゴール設定からはじまります。問題の解決はもちろんのこと、問題の発見自体がゴール設定の結果です。よって、「ゴールにより思考が決まる」といえます。

ゴールの抽象度が上がるほど、情動→論理→社会的情動となり、より自由になっていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 ゴールを設定しスピリチュアルペインを克服していく生き方そのものが幸せである

 

 そのように私は思っています。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~「antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第1回目のテーマは「A次元」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28324598.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397885.html

F-052~:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html