Q-241:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~ 中編;3つのコミュニケーション
子どもの頃、私は「努力」や「根性」という言葉が好きでした。反対に「気楽」や「気軽」が大っ嫌い!
F-109:気楽
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html
情動を伴った体験や情報の記憶により、「『努力』『根性』を好ましく感じ、『気楽』『気軽』を忌み嫌うブリーフ」がつくられていたのだと思います。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
ところが、認知科学者
苫米地英人博士に学ぶ間に、「努力」「根性」がコンフォートゾーン(CZ)の外になり、「気楽」がCZ化していきました。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html
*「気軽」は△。その理由はこちら↓
Q-060:「気軽」という言葉の奥底に潜むもの
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13215570.html
そんな「気楽」について、いただいた御質問に回答しながら考えてみました↓
Q-238~:気楽に生きたいのですが…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418094.html
今回は、別の御質問に回答しながら、「気楽に生きる際の注意点」について考察したいと思います。
(質問には変更を加えています)
Q:バランスホイールの中で現状の外のゴールがなくなってしまいました。毎日、無気力感に悩まされており、薬も服用しております。
現状の外にゴールを設定することに、あまりにも深い絶望を感じてしまいました。
前編:“現状の外”に疲れたら…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28303455.html
中編:3つのコミュニケーション
A2:…下記の文章はヴィクトール・フランクル(Viktor Emil Frankl、1905~1997年)のもの。著書「苦悩の存在論
-ニヒリズムの根本問題」(新泉社)からの引用です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html
わたしたちは患者に安らぎを与えなかった。形而上学的軽率という見せかけの安らぎを与えなかった。また患者が自分の実存の意味を見出して、自分自身に立ちかえらないかぎり、わたしたちは患者が安らぐのを許さなかった
…ヒーラー&コーチ(×医師)としての秘密をお話しします。私はいつも「3つのコミュニケーション」を意識に上げています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html
シンプルに表現すると、
1)ラポールを形成する = Healing
2)情報場を最適化する = Logical Thinking
3)現状の外に飛びだす = Coaching
…以下、簡潔に説明します。
1)ラポールを形成する = Healing
私たちが認識している目の前の世界は、すべて幻想です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823351.html
*詳しくはこちら↓
Q-220:ゴールに対するスケジュールはたてますか?
<後編;人類には“今”しかない>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27478021.html
「幻想」とは「いちばん臨場感が高いイメージ(I×V)」のこと。その「I×V」がその人にとっての「現実(R)」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html
私たちは各自の幻想の世界に生きている一方で、その幻想を共有することができます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823843.html
共有したイメージの世界(I)に高い臨場感を持つことができれば(V)、同じようにホメオスタシスレベルをずらすことができ、コンフォートゾーンを共有することができます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html
*ホメオスタシスはこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html
その時に生まれる“親近感”が「ラポール(rapport)」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13837769.html
ラポールが形成されると、RAS&スコトーマの働きにより、同じようなことを認識し、同じように理解し、似たような評価で、同じような判断を行うようになります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
そのような状況(ラポール形成)でしっかりリラックスとゆらぎを共有してもらうことが第1のコミュニケーション。ヒーリングです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html
2)情報場を最適化する = Logical Thinking
しっかりリラックスしゆらいでいれば、前頭前野優位を保ちながら本来の能力を発揮することができます。反対に大脳辺縁系優位になってしまうと、心身とも緊張しパフォーマンスが低下します(ファイト・オア・フライト)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html
前頭前野優位を保つことができると、高次の抽象度次元の情報を正しく見て、その因果関係を再構築することができます。アサンプションアップデートによる最適化です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html
*抽象度はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
再構築・最適化に有用なのがトゥールミンロジック。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html
*詳しくはこちら↓
S-01~:よりより議論のために
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html
トゥールミンロジック(ディベート)をフル活用しながら、共有している情報場を再構築・最適化していくことが第2のコミュニケーション。それは論理的思考の実践です。
3)現状の外に飛びだす = Coaching
トゥールミンロジック(ディベート)の目的は、「論理的思考によりスコトーマを外し、不完全性を前提に最適解を最短時間で導く」こと。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html
繰り返しますが、それは「現状の最適化」。実行(実装)により理想が現実化する一方で、新たな難題が生じます。変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html
ゴールを設定(更新)し取り組むうちに、その壁を乗り越えることができます。ゴールのポイントは
1)心から望み、2)自分中心を捨て、3)現状の外に設定する。ハイレベルの「現状の外」とは、「論理という系の外」のこと。論理を超えた抽象度次元(超論理)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
そんな「現状の外」にゴールを設定しエフィカシーを高めることができると、目の前の世界がすべてゴール実現のためのプロセスに感じられます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
「超論理なのに『T』」という状態です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html
結果として、ブリーフシステム=自我=pが書き換わっていきます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
*「関数p」については下記記事で。苫米地博士のすごい講義を取り上げています↓
F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html
書き換わったブリーフシステム=自我=pは、これまでの過去の呪縛からすっかり解放されています。それが論理の壁を乗り越えた先で手に入れるシンの自由です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html
現状の外で自由を手に入れるサポートが第3のコミュニケーション。それはヒーリングと論理的思考を包摂したコーチングのことです。
…それら3つのコミュニケーションを実践すると、相手との関係性が良好になるだけでなく、自分自身を丸ごと肯定することができるようになります。なぜなら、「今までの私(私たち)」と「ゴール側の私(私たち)」をともに包摂(包含)する大きなゲシュタルトができるから。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
より大きなゲシュタルトができるほど(connect the dots)、ますます気楽になっていきます。そして、「見せかけの安らぎ」が不要となり、「自分の実存の意味」を見いだしながら、「自分自身に立ちかえる」ことができるようになっていきます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html
理解が深まり、“意味”がわかるからです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html
(Q-242につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-告知1-
2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。
メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~Reload&Revolution~」。詳細はこちらでどうぞ↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html
第1回目のテーマは「A次元」です↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28324598.html
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-089~:無人運転と自動運転の違い
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html
F-206~:マトリックス/Matrix
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html
ヴィクトール・フランクル
Wikipediaより引用
コメント