Q-237:新型コロナウイルスが怖いのですが、どのように対処すればよいのでしょうか? <ワーク付き>
前回(Q-236)、「アウトプットに恐怖を感じる」という御相談に回答しました。
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不安や恐怖のマネジメントは重要です。大脳の前頭前野に対して大脳辺縁系が優位となる「ファイト・オア・フライト」の状態では、絶対にゴールを達成できないから。
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スコトーマが外れることで「老病死(+生で四苦)」を実感しがちな医療・介護現場は、とくに情動のマネジメントが必要とされています。
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そんな医療現場でいただいた御質問に回答します。
Q:新型コロナウイルスが怖いのですが、どのように対処すればよいのでしょうか?
先日、ある討論番組で「医者はワイドショー見て、コロナ怖がりすぎ」という発言を聞きショックを受けています。現場ではよく「正しく怖がる」という言葉を使いますが、実際にコロナ患者さんに囲まれているとどうしていいかわからなくなるときがあります。
今は体と心がバラバラな感じです。
A:「医者はワイドショー見て、コロナ怖がりすぎ」という主張(claim)の根拠(warrant)と事実(data)は示されていたのでしょうか?
(まさか「ワイドショー見て」が根拠?)
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裏付け(backing)は? 確率(qualifier)は?
例外(reservation)は?
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…そのように論理的な思考を重ねることで、「ファイト・オア・フライト」に陥りにくく(リカバーしやすく)なります。前頭葉前頭前野(背外側部)が活性化するからです。
私は、とくに医療・介護現場には、ディベートを学び実践することをお勧めしています。
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*ディベートについて、詳しくはこちらをどうぞ↓
S-01~:よりより“議論”のために(目次)
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「問題・課題の分析(case side)」と「解決の提案(plan side)」はセットです。
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問題を叫ぶだけで解決を意図していない意見は無視してください。その多くは責任転嫁であり、そもそも他責だから。
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きっと頭の中はゲーム理論でいっぱいです。他人を蔑み引き下げることで、自分のコンフォートゾーンを優位に保とうとします。
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繰り返しますが、ドリームキラーへの対策として、まずは論理!
そして無視 !!
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ところで、あなたはショックを受けて落ち込んでいる場合ではないはず(claim)。なぜなら、ゴールがあるから(data)。
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コーチングマインドはつねに未来志向です。ゴール設定により自ら生みだす未来が「因」、現在が「果」です(warrant)。
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心ない他人からの誹謗中傷も、すべて自分のマインド次第。その時は辛いでしょうが、「心の力でゴールに近づくための良縁に変えることができる」と信じてください。大丈夫!
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「どうしていいかわからなくなる」ときや「心と体がバラバラな感じがする」ときは…
1)まずは呼吸を意識に上げてみましょう。いつもより早く浅くなっているはずです
2)自分の中の不安、恐怖、悲しみ、怒りなどをありのままに観察しながら、今度はその情動を吐き出していきましょう。呼気とともに
3)吐きながら緩める(緩めながら吐く)ことをしばらく続けていると、心身ともにリラックスしてくるはず
その時、心は不安・恐怖から安心に、脳は大脳辺縁系から前頭前野優位に、体は交感神経から副交感神経優位に変わっています。その変化をしっかり感じましょう
4)すっかりリラックスしたと感じたら、書き換えのタイミング。辛い(辛かった)現状からゴールを達成している未来へ移動しましょう。時間旅行を楽しむ感じで
5)未来に到着したら、ゴールを達成している自分が見ているもの、聞いている音、感じている感触、味、匂いを存分に味わってください(ビジュアライゼーション)。そして、その時感じているすべてを言葉で描写していきましょう(アファメーション)
6)十分に味わったら、ゴールの世界で感じている「うれしい」「楽しい」「気持ちいい」「すがすがしい」「誇らしい」をお土産に再び時間旅行。余韻を楽しみながら、現在に向かいます
7)到着した現在は「出発前の辛い(辛かった)現状」ではありません。「ゴールを達成している未来の結果」です
ゴールが「うれしい」「楽しい」等の情動とともにどんどん近づいていること、すなわち未来から現在へと向かう時間の流れを感じ続けてください
…ポイントは「未来から現在に到着したときの体感」。明るくあたたかい感じとともに、すべてがゴール達成の縁に感じられるはず。
その体感はゴール側のエネルギーが生みだしています。しっかり記憶してください。
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このワークを繰り返している間に臨場感(V)が高まっていくイメージ(I)は、やがて本当に現実化(R)していきます。それが「夢をかなえる方程式 I×V=R」です。
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さらに、ゴール側(未来)の強い臨場感は、縁ある人たちにもひろがっていきます。
たとえゴール(&CZ)そのものが相容れなくても、お互いのゴールのLUB(最小上界)を共有できればOK。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28095246.html
ドリームキラー(K)は次第にドリームサポーター(S)に変わっていくはずです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26967876.html
最後にもう一点。
「正しく怖がる」の「正しく」は絶対的なものではありません。「正しさ」はゴールが決めます。ゴールに近づけば〇、遠ざかれば×というように。
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「正しく怖がる」の「怖がる」はゼロトラストのこと。ゼロトラストとは「完全に守ることは不可能という認識」。レジリエンスの大原則です。
F-142:不要不急 vol.3;レジリエンス <ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22878502.html
それはあえてCZを揺さぶってスコトーマを外し、「問題・課題(case)」を見つけ、「解決(plan)」することを可能にします。
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「バラいろダンディ」(東京MX、2019年11月4日放送回)より引用
①
Normal
Operations : 継続的なモニタリング
②
Shock&Cascading : 最低ラインの確保
③
Recovery
Phase : 準平常ラインの設定
④
Restoration
Phase : 元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造
…御相談中の「ショックを受けています」は「②Shock&Cascading」のphase。その時は「最低ラインの確保」が目標です。例えば、「ファイト・オア・フライト」を防ぎながら心身のダメージを最小限に抑え、ストレス状態から脱却することを目指します。
回復基調(③Recovery Phase)にあるときは、みんな優しく仲良しです。それを災害医療では「ハネムーン期」と表現します。その後は、ご想像のとおりw、「幻滅期」が訪れます。
その対策のためにも「正しく怖がる(怖がり続ける)」ことが重要。そのためにコーチングの知識とスキルがとても役立ちます。詳しくはこちらでどうぞ↓
F-187~188:「新型コロナウイルス感染症」との縁で… -04~05;“心の災害”にはレジリエンスで! レジリエンスにはコーチングを !!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25802632.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25868437.html
御承知のとおり、体と心は同じもの。「体と心」「脳と心」でひとつです。「体と心がバラバラ」と感じるたびに、今回御紹介したワークに取り組んでください。絶対大丈夫!
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御質問ありがとうございます。
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
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