Q-228:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか? 中編;苫米地式幼児教育のポイント

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

3回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:コーチや大人はwant toで生きるということは理解できました。

低年齢の子どもはどうなのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか?

 

例えば、「お菓子ではなく、野菜を食べなさい」などというシチュエーションがあると思います。

年齢が大きくなれば、ゴールと結びつけて、want toに出来るかと思いますが、右も左もわからない年齢の子どもの場合はhave toになってしまうと思うのですが、それはしょうがないのでしょうか?

 

苫米地博士が以前、ロシアの学校の教育者への講義で「have toは一切しない」とお話されたと伺いまして、いつ頃の年齢からが対象なのかと思いました。この辺りの領域が詳しいようでしたら、伺いたいと思いました。

 

 前編;教育の目的は〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27764245.html

 

A2:今回のテーマは「苫米地式幼児教育」。

認知科学者 苫米地英人博士の著書「0~5歳で決まる! 脳の力を無限に引き出す幼児教育」(扶桑社)を参考に、「しつけと教育の違い」を考えるための基礎知識を確認していきましょう。

青文字は同書からの引用です)

 

 苫米地博士は、書籍の冒頭から、「個性」や「幼児教育」という言葉に対して警鐘を鳴らされています。「そもそも生まれた瞬間から個性は備わっている」「逆に『個性教育』という名の『画一教育』によって、本来子どもが備えているはずの個性が失われる危険がある」と。

 

 「個性が失われる」とは「社会の価値判断に染まってしまう」ということ。そうやって刷り込まれた他人や社会の価値観により、私たちのブリーフシステムができあがっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そのブリーフが子どもの世界を規定していきます。RAS&スコトーマの働きによって認識する情報が選別されていくからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

それは「社会的な価値基準のフィルター」。そんな埋め込まれたフィルターにより生みだされたどうでもいいものの代表が「長所」「短所」という概念です。

 

 あなたの子どもは、世界にたった一人の「あなたの子ども」であり、他の誰でもありません。長所を伸ばして、短所をなくそうとしてはいけません。長所に見えることも、短所に見えることも、どちらもあなたの子どもを形成する大切な個性です。子どもの個性すべてを、ありのままに受け止めてあげることが、親の愛なのです。

 

 これが「苫米地式幼児教育」の基本。

 その上で、博士は意識に上げてほしい点を2つ挙げられています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 〇子どもはもともと一人ひとり違って当たり前と認識すること

 〇その子らしさを失わせないように、自然に育てること

 

前回もお伝えしたとおり、苫米地博士は「幸せの基準は常に本人の側にあり、その人が『なりたい自分になる』ことこそ幸せな人生の必須条件になる」と語られています。

子どもが「〇〇になりたい」「△△がしたい」と思った時(I)、その夢を実現できる(R)ように育ててあげることこそが親の役割です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

もしも親が「社会的な価値基準のフィルター」を押しつけてしまったなら、子どもは思考停止のまま生きる大人に育つでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 そんな人生にシンの自由はなく、いつまでも「無人運転」「自動運転」のまま。苫米地博士は厳しく「奴隷」と表現されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 

 では、シンの自由を手に入れて「なりたい自分になる」ことを実現するためのキーワードを紹介します。苫米地式幼児教育において重要な概念は4つ。「クリティカルエイジ」「自己イメージ」「コンフォートゾーン」「抽象度」です。

 

 クリティカルエイジ 脳が最も効率よく学習する期間

 クリティカルエイジとは、遺伝的に決まっている脳の各器官の発達の年齢のことをいいます。クリティカルエイジの期間であれば、その器官の機能は容易に発達できますが、クリティカルエイジの期間を過ぎてしまうと困難になります。

 つまり、クリティカルエイジは「脳が最も効率よく学習する期間」であり、この期間内に教えるべきことを教えれば、子どもの才能をスムーズかつ効率的に伸ばすことができるのです。

 大人になってさまざまな才能、能力を発揮するには、ひとまずクリティカルエイジの期間にできるだけ多くの経験を積み、脳が「〇〇の機能は重要だから、しっかり維持しておこう」と働くように仕向けることが肝心なのです。

 

 自己イメージ 自己イメージが未来を決める

 自己イメージとは、文字通り「自分で自分のことをどう見ているか」ということです。自己イメージは、自分の能力に対する評価(自己評価)によって構成され、自己評価のことを専門的な言葉で「エフィカシー」といいます。

 人間は、自己イメージ以上の存在にはなれません。

 親が「お前はすごい」「何にでもなれるぞ」とポジティブな言葉を子どもに与えてあげることで、子どもも高いエフィカシーを持ち、自己イメージも向上させることができ、“なりたい自分になれる子”に育っていきます。

 

 *エフィカシーはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 *エフィカシーを高める方法はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25388178.html

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 コンフォートゾーン 心身ともリラックスでき、脳の働きが向上する空間

 コンフォートゾーンとは、意識の中にある居心地のいい場所のことです。たとえば、自宅のリビングのソファに座ってコーヒーを飲んでいるときくつろいだ気持ちになるならば、その空間があなたにとってのコンフォートゾーンになります。

 コンフォートゾーンにいるといちばんリラックスできて、安心もできるので、人の脳は無意識にコンフォートゾーンを維持しようと働きます。コンフォートゾーンを維持しようとする傾向が自然に働くことを、「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」と呼びます。

 自宅にいること、親と一緒にいることがポジティブなコンフォートゾーンとなり、常にリラックスできる環境を整えてあげることが、子どもの心と体の健やかな発育には何よりも大切なことなのです。

 

 *コンフォートゾーンはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 *ホメオスタシスはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 抽象度 高い抽象度を維持できれば、IQもアップする!

 抽象度とは、その人の頭のよさに深くかかわってきます。抽象度という概念は、「視点の高さのこと」ととらえると、わかりやすいでしょう。

 幼児教育にとって、なぜ「抽象度」が重要かといえば、抽象度の高い思考ができるようになると、圧倒的にIQが上がるからです。IQが上がるということは、つまりは「頭がよくなる」ということです。

 IQとは、「身体では体感できない空間をリアルに感じて操作する能力」のことをいいます。

 抽象度を上げて、IQを向上させることは、この地球上に生きているすべての人にとって重要な課題であり、幼児教育に限ったことではありません。ただ、大人になって効率的にIQを向上させていくためにも、しっかりとした土台を築くことが大切で、それが0~5歳時幼児教育に当たるのです。

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 *抽象度と「人間形成」「自己実現」との関連はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

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 今回は苫米地式幼児教育のポイントについてまとめました。

次回は「しつけと教育の違い」について掘り下げます。キーワードは「ベーシック〇〇〇〇」。

 

いただいた御質問を縁に、私はあらためて苫米地博士の教えを学びなおしました。

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 その間強く感じたのが「我が子育ては我が心育て」という事実。

 Q-217:家族や人間関係のゴール設定はどのようにすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27388111.html

 

 まずは親が時間の源流である未来から縁起宇宙を構築しなおし、自我を自在に書き換えていくことが重要なのだと実感しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 未来とはゴールにより生みだすもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 もちろん、自らに由り。

自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

しつけと教育の違いについて理解し体得するためにも、「鏡の中の自分に微笑むことから始める」がポイントであるといえそうです。

S-04-24~26:「鏡の中の自分に微笑みかけること」の本当の意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23983088.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24057099.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24116667.html

 

Q-229につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

0~5歳で決まる! 脳の力を無限に引き出す幼児教育

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