F-221:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ <ちょっとブレイク;今、親を憎んでいる人たちへ>

 

 若い頃の私は、「不安と不満」「悲しみと怒り」が混ざり合ったような混沌の中で生きていました。

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無理に押さえつけようとする力に猛烈に反抗する感じで。

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 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして贈ります。

 1st. Step;「どうせ私なんか」と思った時は

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2nd. Step;絶対大丈夫!>

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 3rd. Step;覚悟を決める!>

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4th. Step;不満から希望へ>

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 ちょっとブレイク;今、親を憎んでいる人たちへ

 

 これまでの4回で話してきたことは「失意→安心/確信→覚悟→希望」という心の変革。

 私は「希望は生命力そのものであり、人が人であるためのエネルギーである」と信じています。

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 その希望はコーチングを実践する目安でもあります。

反対にいうと、希望が感じられない(ような気がする =希望がスコトーマに隠れている)時は止まらないといけないということ。

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 そんなときは、しばし止観(しかん)を。

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 希望が感じられない(気がする)のに無理に進もうとすると、want tohave toに変わるばかりか、縁ある人々を傷つけていくことになります。

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 容易に「ファイト・オア・フライト」に陥るから。

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 「ファイト・オア・フライト」とは、人間らしい思考を行う前頭葉前頭前野よりも、動物的(本能的)な大脳辺縁系が優位になってしまった状態です。その時には原始的な情動が心の奥底から吹きだします。不安や恐怖、悲しみや憎しみ、そして怒りなど。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

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そんな情動を、仏教では迷いや煩悩、あるいは執着と表現します。

縁起を学び、空観を体得し、仮観を実践しながら、中観で生きることができれば、恐れは消えてなくなります。消えなかったとしても、恐れを自由にコントロールすることができるようになります。例えば怖い映画をわざわざ観て楽しむように。

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 ところで、下記の言葉はある偉大なマスターのもの。誰の言葉かわかりますか?

(ヒント; “希望”がテーマの映画に登場するマスターです)

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  Fear is the path to the dark side.

  Fear leads to anger. Anger leads to hate.

  Hate leads to suffering.

 

   恐れはダークサイドに通じる。

   恐れは怒りを招き、怒りは憎しみを、

   そして、憎しみは苦しみを招く。

 

 

 呼吸を意識に上げ、気楽に言葉の意味を感じながら、ゆっくり読み進めてください。

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 これから私のマスターである認知科学者 苫米地英人博士の言葉を紹介します。「悩みを幸せに変える法則」(主婦と生活社)からの引用です。

 

 

 今、親を憎んでいる人たちへ

 

 「毒親」などという言葉が最近はあるようですね。

 また、一時期、アダルトチルドレンなんて言葉も広まりました。

 「親の言うとおりに生きてきて、親に人生を台無しにされた!」と言っている人たちが増えているようです。

 それに対して「もうあなたは大人なんだから、あなたを育てた当時のあなたの親はまだ若かったのだから、許してあげなさい」なんて声も聞きます。

 

 私も、親との関係に悩んでいるという相談を受けます。

 たしかに、親は、あなたが実現しようとするゴールを阻む存在である「ドリームキラー」になりやすい存在ではあります。ドリームキラーは、「そんなことは無理だ」などと言い、あなたを現状にとどめようとします。

 

 とはいえ、ドリームキラーから離れるのなんて簡単なのです。

 その方法は後ほどお話しますが、まず、あなたが親との関係を考え直す方法をお話しましょう。

 

 あなたが、親の言うとおりに生きてきて、今、うまくいっていないと思うのは、自業自得です。自己責任の結果です。

 「何を無責任な!」と思った方、ちょっと待ってください。

 あなたは過去にとらわれすぎています。そのため、自己評価が低くなっているのです。

 自己評価が底辺である、といってもいいかもしれません。

 他者のせい、それも責任が明確だと思うもののせいにしてしまうのは、とても楽なことです。なぜなら、考えなくていいからです。

 まさに、「悩んでいる」わけですね。暇つぶしをしているわけです。

 何度も申し上げているように、もう過去は決して戻ってきません。

 ですから、過去にとらわれて過去のせいにしてもどうしようもないのです。

 

 憎む、というのは、あなたの現状に、その人が見えていて邪魔だからです。あなたはあなたの未来を、ゴールを、現状の外にしていますか?

 そうすれば、現状の中のゴタゴタが見えなくなってきます。

 そう、ドリームキラーの親なんて、忘れてしまえばいいんです。それが、ドリームキラーからの離れ方、消し方です。

 実際、私は仕事が忙しくて、4年間、実家の親のことを忘れていたことがあります。私の夢に口を出すような両親ではありませんでしたけどね(笑い)。

 

 憎んでいる、というのは、見えているということ。とてつもない未来への目標を持って、見えなくしてしまいましょう。

 

 「それでもしょっちゅう連絡してくるし……」などと、親を忘れられない、というのなら、親と子の本当の関係について、これからはこう考えるようにしてください。

 

 日本では「親からもらったこの身体」とか、「親に産んでもらって感謝する」などと言いますよね。この考え方は、一方的すぎます。これは親に感謝するべきという、儒教的な洗脳です。

 

 あなたの親を、親にしてあげたのは、誰ですか?

 あなたです。

 

 そう、あなたは、親を親にしてあげた立場なのです。あなただって感謝されるべきなのです。

 「年長者は偉いもの」ですって?

 それこそ儒教思想に洗脳されています。年長者だったら、偉いから、罪を犯してもいいんですか?

 

 雅子妃が愛子さまを産んだ記者会見のとき「生まれてきてくれてありがとう」と言って涙ぐみましたが、まさしくそうなのです。

 となると、親の一方的な感情に、引け目を持つこともなくなるでしょう。

 

 例えば幼いころ、親に虐待を受けたことを忘れられないという人がいるとします。

 それは犯罪です。親が若すぎて分別がつかなかった、などとは、言い訳になりません。道路交通法を知らなかったから交通事故を起こしても無罪になる、というのと一緒です。

 その場合、どうしたらいいか、あなたがそれをしない人になればいいのです。許してやる必要もないですし、そもそも反芻して思い出すことはないのです。とにかく、イヤな記憶は忘れてしまうべきです。それには、これまでお伝えした方法をぜひ活用してください。

 してしまったらどうしよう、というのなら、人の親にはならないでください。あなたもその当時の自分の親と同じく自己評価が低いままということですから。

 

 最後に、もうひとつ。

 親に対して違和感を感じる人が増えたのは、ちょうど思想の世代交代もあるかもしれません。

 昨今の右傾化、品格うんぬんから見てとれるように、戦前の価値観を持っている世代が、最後のあがきをし始めているのです。その思想が、断末魔のごとく暴れだしているような気がします。

 そのため、新しい世代の人々に、とやかく口を出したくてしょうがないのだと思います。

 

 親世代の話なんて、「自分の存在をアピールしたい」とか、そんなものだったりもします。しょせん何年か後には、現状の中でなくても、本当に“見えない”存在になっている人たちです。

 

 あなたにとっても、親を嫌い続けているというのは、忘れたくない、という裏返しなのかもしれませんよ。

 引用終わり

 

 

 さて、この言葉はどうでしょう? その意味を感じられましたか?

 

  Fear is the path to the dark side.

  Fear leads to anger. Anger leads to hate.

  Hate leads to suffering.

 

   恐れはダークサイドに通じる。

   恐れは怒りを招き、怒りは憎しみを、

   そして、憎しみは苦しみを招く。

 

 この言葉はヨーダ(Yoda)のもの。「Star Wars Episode;The Phantom Menace」の中で、主人公のアナキン・スカイウォーカーに対してジェダイ(Jedi)のグランドマスターであるヨーダが語った言葉ですw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11594310.html

 

 ヨーダや苫米地博士がおっしゃるとおり、「苦しい」と感じる時には、まず心の内に憎しみがないか確認してください。憎しみは「他責」から生まれます。

「私は悪くない」「〇〇が悪い」という一方的な思いがありませんか?

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 「憎しみ」を見つけたなら「私らしくない」とセルフトークを行い、思いっきり頭を切り替えてワクワク・ドキドキを感じるゴールを思い描きましょう。このまま続く時間延長上の未来(=現状)にはない、まったく新しい世界を。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 そして、ゴールの世界と現実の間の違和感(認知的不協和)を、動物的な大脳辺縁系での怒り(私憤)ではなく、人間的な前頭前野での怒り(公憤)に昇華させるのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 鍵は抽象度。ゴールの抽象度です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度の高いゴールが導く「怒り」ほど、そのエネルギーは大きくなり、社会に与えるインパクトも巨大になっていきます。まずはより大きなゴールを設定することを心がけましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

 

「親から虐待を受け続けた理不尽」を「社会から虐待をなくす」「虐待という概念のない未来を実現する」といったゴールに変換するのです。ヴィーゼルのように。

L-00920201… -09;抽象度の高い視点により混沌(カオス)からシンプルな法則を見いだす感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24767587.html

 

 その上で「苫米地式アンガーマネジメント」や「苫米地流 正しく怒るための技術」を実践してください↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21995353.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22076231.html

 

 「怒り」の源には「恐怖」や「不安」が存在しています。

 もしもうまくいかないときは、焦らず慌てず、このブログシリーズ(F-217~)を読み直してみましょう。もちろん呼吸を意識に上げて、しっかりリラックスしていきながら。

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 

 どうですか? 飛び立つための心の準備はできていますか?

大丈夫だと思っていますが、念のため次回(フリーテーマ)はこのシリーズはお休みします。

 

 2週間の間、徹底的に自分自身の心と向き合ってください。そして、「これまでの私(過去→未来)=Dominant」を「ゴール側の私(未来→現在)=Replacement」に書き換えておいてください。書き換え自体を心から楽しんで!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27729316.html

 

シリーズの続きの代わりに、次回(F-222)はとっておきの話を紹介します。タイトルは「コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!」。お楽しみに!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

F-223につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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