F-216:激烈な腹痛の最中に得たインスピレーション -真夜中に、一人きりで-
最近の話ですが、突然、真夜中に、滞在先で、お腹が痛くなりました。激痛です。
一人で苦しんでいる間に得たインスピレーションを言語化します。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html
…かつてのような激務からは解放されていますが、今でも週の半分は医師として働いています。救急要請を受け入れることもあるのですが、「このくらいで救急車呼ぶ?」と思うことが少なくありません。医師としてのブリーフが生みだす正直な感想です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
例えば「急に腰が痛くなった(←多くはぎっくり腰です)」「ムカデに咬まれた(←じつは温めた方が痛みが取れます)」「息ができない(←ふつうに会話ができる若者はまず大丈夫)」「頭が痛いと言っているのに、家族が相手にしてくれない(←実話です)」など。
そのような救急患者さんを受け入れる時、つい認知的不協和が生じてしまうことがあります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html
そんな時はすぐに「私らしくない」とセルフトーク。すかさずゴールを意識に上げながら前頭前野を働かせ、重大なサインがスコトーマに隠れないように気を配ります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
急に腰が痛くなった →心筋梗塞、大動脈解離、腎梗塞、子宮外妊娠
ムカデに咬まれた →アナフィラキシーショック
息ができない →気胸、肺塞栓症、喘息発作、喉頭蓋炎、外傷、誤飲
頭が痛いと言っているのに、家族が相手にしてくれない →希死念慮、虐待・ネグレクト
…等々
たいていの場合、救急搬送される患者さんやその家族は「ファイト・オア・フライト」の状態です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html
それは大脳辺縁系が前頭葉前頭前野より優位になった状態。理性的な判断ができず(IQ低下)、感情的になり(とくに怒)、過剰な対処を要求したりします。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html
そのような状況での心構えとして、米国CDCのガイドラインが参考になります。CDCの正式名称はCenters for Disease Control and Preventionで、疾病予防管理センターと訳される米国厚生省管轄の保健衛生機関です。CDCがまとめた「Psychology of a Crisis」によると、クライシス(危機)時は、拒絶→不安・恐怖→回避→希望の消失→パニックと進行するとされ、こうした事態に対処するための4つの基本原則が示されています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html
1)
最初に最悪の可能性を伝え、それが改善していることを数字で伝える
2)
「必ず解決します」などの約束はNG。むしろ状況の不確定性を正確に伝え、その問題を解決するプロセスについてのみ伝える
3)
問題解決のプロセスが進んでいることや状況が改善していることを伝えるために、それを示すデータや数字を継続的に提供し続ける
4)
恐怖を認め、問題に関連する文脈情報を与える
ただし、そのような対応をしっかり行っていたとしても「ファイト・オア・フライト」は起こりえます。世の中に完全はないから。だからこそ「ゼロトラスト」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22878502.html
ひとつ事例を紹介します。
東京消防庁の調査によると(R1.12/16~R2.12/10)、在宅での看取り予定にもかかわらず救急要請が行われた112件のうち、じつに97件で(救急要請を行った)家族の希望により不搬送になったそう。慌ててしまい救急を要請してしまったが(=大脳辺縁系優位)、救急隊が到着する頃(H28年全国平均:8分30秒)には冷静になっていた(=前頭前野優位)ということでしょう。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26486822.html
とくに看取りの場面では、人生を終えようとしている患者さん以上に、見守る家族の方が「ファイト・オア・フライト」に陥りがちです。それは「近しい人の老病死」という縁により、今までスコトーマに隠れていた「重大な事実」が突き付けられるからでしょう。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
「重大な事実」とは… 誰もがスピリチュアルペインを抱えている
…スピリチュアルペイン(spiritual pain)は「自分の存在や人生の意味を問うことに伴う苦痛」とされています。コーチとして(厳しく)言えば「本当のゴールを見失っている(そもそも見つけていない)苦しみ」でしょう。詳しくはこちらで↓
L-001~:2020年1月シークレットレクチャー
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html
ゴールは簡単には見つけられません。私たちの情報処理システム自体が過去の記憶によって構築されているのだから。しかも、それは失敗の記憶です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html
それ故、通常の思考に本当の意味での自由はなく、いつまでも「無人運転」「自動運転」のままです。コーチングの実践なしでは。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html
そんなことを考えながら、一瞬「このまま死んでしまうのかも」と思った私は、身体的苦痛を機にTotal Pain(全人的苦痛)を体感してしまったであろう患者さん(&家族)が思わず救急車を呼んでしまう心情を理解できた気がしました。全抽象度次元で。丸ごと。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
厚生労働省HP>…>第2回終末期懇談会
資料2-2より引用
…激しい痛みが続いている間に「一瞬『このまま死んでしまうかも』と思った」のは事実です。真夜中、誰もいない部屋の中で、冷たい孤独感に包まれていました。しかし、「ファイト・オア・フライト」に陥ることはありませんでした。
なぜだと思いますか?
…答えは「知っている」から。
腹部触診や聴診にて重篤な疾患ではないことを確信していましたし、物理的には一人でも情報的には決して孤独ではないことをわかっていました。むしろ縁起のつながりをリアルに感じたくらいです。例えば救急要請する患者さんやその家族(の心情)との縁起。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
そして私の意識は未来に向いていきました。カクシンとともに…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html
医療・介護の現場にコーチングを届けるための貴重な経験になるという確信
コーチ/ヒーラー/医師としてますますスピリチュアルペイン克服をサポートできるという確信
そして、現在の縁はもちろん、これから出会う人たちにもしっかり貢献できるという確信
…そんなエフィカシーに包まれていくうちに、自然と痛みは治まっていきました。
(寝落ちして、気づいたら朝だった …というのが本当のところですw)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
すべてはコーチングによるゴール設定からはじまります。ゴール達成の確信がヒーリングとなり、さらなるゴール設定を可能にします。
ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て、3)現状の外に設定するもの。
よって、ゴールの再設定を繰り返すごとに、そして、バランスホイールが満たされていくたびに、「“私”がひろがっていく」という喜びと「まだまだ眠っている大きな可能性がある」という驚きを体感することになります。
それは個人レベルの革新(Evolution&Revolution)です。
その先に待つのは、スピリチュアルペインの克服であり、「Total
Well-being(全人的幸福)」の実現。個人のWell-beingは、やがて社会に、そして未来に広がっていくはずです。社会レベルの革新(Evolutions&Revolutions)として。
F-206~:マトリックス/Matrix
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html
…すっかり元気になった私は、そのような革新こそが(I)CoacH Tとしての核心であることを(R)あらためて確信しました(V)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
そのような状況での心構えとして、米国CDCのガイドラインが参考になります
…CDCの提言は政府機関向けです。もっと根源的な人の認知に関わる部分を、苫米地博士がわかりやすくまとめられているのが「『イヤな気持ち』を消す技術」(フォレスト出版)。
最近ポケット版が発売されています(2021年11月20日発売)。
-関連記事-
I-017:ブログ更新予定変更のお知らせ ~「恐れはダークサイドに通じる」を克服するために~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11594310.html
Q-169~:自身の信念を失いそうです
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_406747.html
Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html
-告知-
今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。
F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~「anti→with→well」partⅡ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html
2021年度セミナー予定はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html
第7回は2021年12月12日(日)開催。今回のテーマは2つ。「論理的思考を身につけ、ディベートをマスターする」「コミュニケーション能力の向上
~スピーチとコミュニケーションの違い~」です。詳細はこちらから↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27449797.html
超情報場でお会いしましょう!
<お問い合わせ・申し込み>
coachfor.m2@gmail.com
イヤな気持ちを消す技術(ポケット版)
Kindle版はこちら↓
「イヤな気持ち」を消す技術 | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア |
Amazon
コメント