L-049:2020年7月マネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -09;「もっと知りたいこと」Q&A
2020年7月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いたマネジメント研修を行いました。タイトルは「『余裕』を生みだす魔法のスキル
~折れない心の作り方~」です。
内容について紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。
(関係者の皆さま方、大変お待たせいたしました)
01;イントロダクション
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27054655.html
02;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修1;ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27105005.html
03;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修2;ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27142761.html
04;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修3;ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27162802.html
05;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修4;ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27201242.html
06;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修5>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27221449.html
07;「印象に残ったもの」Q&A
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27259023.html
08;「疑問や難しかったこと」Q&A
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27279158.html
09;「もっと知りたいこと」Q&A
研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。
アンケートでは理解度と満足度をそれぞれ10段階の目盛りで評価していただきました。これは医療現場でも疼痛の評価等に使われる方法で「VAS(バス、Visual Analog Scale)」と呼ばれています。
今回の研修は、理解度:6.16(1.9~10)、満足度:6.79(2.1~10という結果でした。
それでは御意見・御質問に回答いたします。「もっと知りたいこと」です。
・子育てのことを絡めていくと、ぐんぐんと頭に入ってきやすいんだな自分は、と思いました
A:「子育てのことを絡める→ぐんぐん頭に入ってくる」というコメントから、ブリーフシステムに関する2つの事実(data)を感じ取ることができます。ブリーフシステム(Belief System)とは「人の行動や行動性向といわれる無意識の行動を決めるシステム」のことです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
重要度の高い情報だけが、RAS(網様体賦活系)のフィルタリングを通り抜け、認識にあがります。その重要度を決めるのがブリーフシステム。反対に重要度の低い情報は認識されません。前者を「スコトーマが外れる」、後者を「スコトーマに隠れる」と表現します。
いただいたコメントからは「子育ての重要度が高い」ことが感じられます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
「重要度が高い」はポジティブなことばかりではありません。例えば「いつも機嫌が悪いので一緒にいたくない人」も、無意識にとっては「重要度が高い」です。
だから、足音や話し声など少し聞こえただけで、すぐに回避行動をとったりします。それもエネルギッシュに。もしも一緒に過ごすことになりそうなら、その場を離れる言い訳がどんどん思い浮かぶでしょう。それが創造的回避です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html
「ぐんぐん頭に入ってくる」というのは「子育て」がwant toであることを示しています。
よく引用する研究ですが、want to(~したい)とhave to(~ねばならない)の生産性の差は10年間で756倍です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html
では、want toでいるためにはどうすればいいのでしょうか?
・個人の目標を立てる時のポイント
・ゴール設定の3つのポイント
A:…答えは「ゴール設定(再設定)」。ゴールは
1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に見いだすもの。すべてはゴールを見つけることからはじまります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
・どんな未来が実現したらうれしいか?
A:…ただし、ゴール設定は決して簡単なことではありません。だからといって、念入りにゴールを吟味しているままでは何もはじまりません。
そこで私は「うれしい」「楽しい」「気持ちいい」「すがすがしい」「誇らしい」を起点にすることをお勧めしています。
どんな未来が実現したらうれしいか? 楽しいか? 気持ちいいか? すがすがしいか? 誇らしいか?
…「いつもワクワク」「みんなニコニコ」など、シンプルな(=抽象度が高い)イメージを自由に心に描いてください。「うれしい」「楽しい」「気持ちいい」「すがすがしい」「誇らしい」がいっぱい詰まったイメージ…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
イメージの(I)臨場感が上がるたびに(V)、それは現実化していきます(R)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html
・今、〇〇(←家族)が仕事の役職に就いたばかりでつまづいているようですので、どういう風にアドバイスしたらいいか? 先生の話から少しでも盗めたらいいと思っています
・クレーム対策、家族への対応、ヒヤリやリスク後の再発防止について
A:…「イメージは高い抽象度次元で」「現実化は低い抽象度次元で」。
具体的な話になるほど、情報量が増え、抽象度が下がっていきます。一番情報量が多く、物理法則が働く次元が物理空間。つまり、情報空間の底面が物理的現実世界です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
私はゴール設定と具体的な現実化(マネジメント)を明確に分けて考えています。詳しくは下記記事を参照されてください↓
PMⅠ-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html
Q-176:コーチはリーダーとマネージャーの役割・機能を持つと考えてよいのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25016029.html
ここまでをまとめると、
ゴール設定 →RAS&スコトーマの働きによりゴールに関係することだけを認識
→課題発見 …という流れ。
課題を見つけ(ケースサイド)、解決することができるのは(プランサイド)、ゴールがあるから。いつもゴールを思い描いていてください。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
・ここの組織を変えるには?
・働きやすい職場づくり
A:いつもゴールを思い描いている
…じつはそのこと自体が解決の強力な糸口になります。なぜでしょうか?
例えば、上記2つの言葉遣い(ここの組織を変えるには?、働きやすい職場づくり)には決定的な違いがあります。それがヒント。
「いつもゴールを思い描いている」ことの重要性を感じながら、じっくり考えてください。
(私の答えは次の回答で)
・ゴールの共有をしやすくなる方法が知りたいと思いました
・ブレインストーミング、ブリーフィングをもっと詳しく知りたい
・「ゴールの共有の次のスコトーマ外し」のスライド部分をもう少し詳しく聞きたいです
・用語を詳しく調べたいと思います(確認も含めて)
A:いいですね! 弾けそうなWant
toが伝わってきますw
…ここでは「セルフトーク」について紹介します。
「セルフトーク」とは、自分への語りかけのこと。そのセルフトークには4つの段階があります。
第1段階:「無理だ」「できるわけがない」という“あきらめ”
第2段階:目的論的なもの=“希望”が芽生える
第3段階:「こんな状態から抜け出そう」といった“誓い”
第4段階:「ゴールを“実現”した新しい自分のイメージ」で自然なセルフトークができる
…「知りたい」「聞きたい」「調べたい」は、いずれも第2段階以上。言葉の中に希望が感じられます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html
ヒーラー&コーチとして、私は「“希望”がコーチングに取り組む合図」だと思っています。
Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html
さらに詳しく分析すると、「知りたい」「聞きたい」はまだまだ受動的で、「調べたい」は能動的です。「能動的」とは「目標に向かって問題解決をしている自分のイメージがある」ということ。それが第3段階です。
次の第4段階は「ゴールを実現しているイメージ」に基づくセルフトーク。それは単なる願望ではなく、今この場で実現しているかのような臨場感あふれる表現となります。
以上が「ここの組織を変えるには?」(=第2段階)と「働きやすい職場づくり」(=第3or4段階)の間に感じた決定的な違いです。
心から望むゴール(未来)に焦点をあてたセルフトークを続けてください。しっかりと意識に上げながら。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html
そのセルフトーク(&イメージ)がゴールを現実化していきます。
(その一例がこちら↓ 映画&野球の話ですw)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15096276.html
(L-050につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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