L-04820207月マネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -08;「疑問や難しかったことQA

 

 20207月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いたマネジメント研修を行いました。タイトルは「『余裕』を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~」です。

 内容について紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27054655.html

 02;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修1;ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27105005.html

 03;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修2;ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27142761.html

 04;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修3;ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27162802.html

 05;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修4;ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27201242.html

 06;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修5

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27221449.html

 07;「印象に残ったもの」QA

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27259023.html

 08;「疑問や難しかったことQA

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

アンケートでは理解度と満足度をそれぞれ10段階の目盛りで評価していただきました。これは医療現場でも疼痛の評価等に使われる方法で「VAS(バス、Visual Analog Scale)」と呼ばれています。

今回の研修は、理解度:6.161.910)、満足度:6.792.110)という結果でした。

 それでは御意見・御質問に回答いたします。「疑問や難しかったこと」です。

 

 

・言葉が難しいですが、自分なりの受けとらえでよいのでしょうか?

 

A:まずは「言葉が難しい」に回答し、このブログ記事の最後で「自分なりの受けとらえでよいのでしょうか?」について考察します。

 

スコトーマを思い出してください。「心理的な盲点」と訳されるスコトーマは、1)知識、2)重要性、3)役割 が関係します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そもそも知識がないと情報を認識することさえできません。知識があったとしても、重要性や役割がないと(合致していないと)スコトーマが外れず、やはり認識することはできません。

 

 しかしながら、私たちは、実際には知らない情報を知識化していくことができます。それが「学習」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 では、なぜ私たちは、知識がないはずの情報を認識し、理解することができるのでしょうか?

 

 

・言葉の意味

 

A答えは「ゲシュタルト能力があるから」。ゲシュタルトとは「全体と部分の双方向性で成り立つ1つの統合的意味を持つまとまり」のこと。そのゲシュタルトが意味を決めます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 別々のゲシュタルト同士を組み合わせてより大きなゲシュタルトをつくると(connect the dots)、さらに意味がよくわかるようになります。ゲシュタルト統合能力=理解力です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 「ゲシュタルト統合」は、じつは、「抽象度を上げる」ことと同義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

・全体的に難しい(用語など)

・いろいろと難しかったです

・専門用語がなかなか覚えられなかった

・専門用語をまず理解しないと入りにくいので、表のようにあるとわかりやすい

 

A:専門用語は「難しい」「なかなか覚えられない」「理解しないと入りにくい」はそのとおり。「」などにまとめて、繰り返し確認することは大切な工夫といえます。

 私のブログの「PM-02:苫米地理論における重要用語解説」は、表にはしていませんがw、繰り返し「わかりやすく」学んでいただくことを意図しています。活用してください↓

 PM-02~:第二章「苫米地理論における重要用語解説」目次

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12936581.html

 

 では、再び問題です。難しいものをどんどん覚えて理解していくために、もっとも大切なことは何でしょうか?

 

 

・全体的に少し難しく感じました。ネットで検索します

・意外と「自分がどうなりたいのか?」とか自分のゴールを考えると言葉がすぐにはでてこず難しかったです

・ゴール設定の3つのポイント(とくに3つ目の現状の外)

 

A答えは「ゴール」。

ネットで検索」するときは、まずは自分のゴールを明らかにしてください。ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定する ものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「意外」と感じたのは正直な感想のはず。

しかしながら、実際には「自分がどうなりたいのか?」がわからない人ばかりです。ほとんどすべての人が「無人運転」、よくて「自動運転」のような状態のはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

これからは「何のために?」を常に意識に上げながら生活してください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

それは強力な依存症対策にもなります。ぜひお子さんたちにも教えてあげてください。

F-082~:ダメ。ゼッタイ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_352303.html

 

 

・セミナーの内容はなんとなく理解できるが、実際の仕事面で活かすとなるとまだイメージが足りないです

 

A:繰り返しますが、最も重要なのは「ゴール」。イメージはゴールから生まれます。時間の流れを加味して述べると「ゴールが先、イメージが後」「ゴールが生みだす未来からイメージが流れてくる」という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

・みんなでゴールを共有するのは難しいと思います。理念だけでなく、他にゴールを目指せるものがありますか?

・レジリエンス(が難しかった)

 

A:「ゴールが先、イメージが後」「ゴールが生みだす未来からイメージが流れてくる」

 

 その時、イメージの臨場感を高めてくれるのが、ゴールを共有した仲間の存在です。臨場感が高まれば高まるほど(V)、そのイメージは(I)現実化していきます(R)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「ゴールを共有するのは難しい」と感じる時は、もっと抽象度を上げてください。みんなと一緒に。必ずどこかで共有できるはずです。

 私の経験を述べると、病院長時代は「老病死(+生で四苦)に苦しむ患者さんや家族のwell-beingのために、まずは職員自身がwell-beingでいることが必要」と考え、「各人がwell-beingを見いだし実現する」ためにコーチングをひろげようとしました。みんなの心に訴え続けたのは「誰でもwell-beingになれる」という事実と「みんなでwell-beingになろう」という願い。

 いつも向かい風でしたが、必ず達成できると信じていました。エフィカシーです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 結局「だまし討ち」にあい排除されることになりましたが、結果的にもっと自由に「『well-beingを見いだし実現する』ためにコーチングをひろげる」ことができるようになりました。

「みんなでwell-beingになろう」という願いが生みだす縁起は、ありがたいことに、今も拡大し続けています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 *“向かい風”から学んだことはこちら↓

 PM-06~:第六章「職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題」目次

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

 

 どうしても「ゴールを共有するのは難しい」と感じるときは、何らかのトラブルが発生するのを待ちましょうw

もしもトラブルが生じたなら、「余裕で解決し、前より良くなっている」というゴール側のイメージを共有してください。それがレジリエンスのはじまり。「危機(クライシス)」とは転換点のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 レジリエンスについてはこちらをどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25697811.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25743784.html

 

 

・ストレスチェック制度、分析されても職場環境の改善には活かされていないのでは?

 

A:今回の研修ではストレスチェック制度の結果を分析し、「2つの“労働環境”改善が重要」という話をしました。「分析されても職場環境の改善には活かされていないのでは?」というコメントは、残念ながらスコトーマが外れていないことを示しています。

 ぜひ下記記事を再チェックし、紹介したワークに取り組んでください↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27142761.html

 

 

・テーマに沿った話ではなかった

 

A:私がこの研修を通じて理解していただきたかったことは、「すべてマインド次第」という事実。もちろん研修テーマであるマネジメントも「すべてマインド次第」です。それを一言で言うと「中観」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 具体的にゴール・モチベーション・スコトーマといった概念を解説した上で、ワークを紹介し、さらにレジリエンスと重ねました。

すべてマインドに係る重要な知識であり、マネジメントのど真ん中の話です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 それを「テーマに沿った話ではなかった」と感じることは自由ですが、そこにスコトーマが生じていることはしっかり自覚されてください。

「必ずスコトーマが生じえる(不完全性、ゼロトラスト)」、そして「ゴールの共有&コレクティブエフィカシーでスコトーマを外すことができる」というのが、まさに私がお伝えしたことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 

・言葉が難しいですが、自分なりの受けとらえでよいのでしょうか?

 

A:結論から述べると、必ず「それぞれ」であり、いつも「自分なり」 一人一宇宙です。だから同じ研修を受けたはずなのに、多種多様な感想が生まれます。

物理的現実世界とは、じつは、共同幻想にすぎません。それが認知科学や物理学が導きだした答えです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823351.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823843.html

 

 そして、その「一宇宙」や「共同幻想」には必ずスコトーマが生じています。

 

 だからこそ、「ゴールの共有&コレクティブエフィカシーでスコトーマを外す」というマネジメントが重要であるといえます。詳しくはこちらをどうぞ↓

 F-078~:ヘンリー・フォードの教え

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_342433.html

 

あなたができると思おうが思うまいが、どちらにしてもあなたは正しい

Whether you believe you can do a thing or not, you are right.

 

フォード・モーターの創設者 ヘンリー・フォード(18631947年)

  

L-049につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

「ネットで検索」するときは、まずは自分のゴールを明らかにしてください

 

 認知科学者 苫米地英人博士の言葉を紹介します。詳しくは博士の著書「その検索はやめなさい」(主婦と生活社)をお読みください。

 

 情報と情報がどうつながっているか? その関連性を探ることが「検索」

 

 

-追記2

 どうしても「ゴールを共有するのは難しい」と感じるときは、何らかのトラブルが発生するのを待ちましょうw もしもトラブルが生じたなら、「余裕で解決し、前より良くなっている」というゴール側のイメージを共有してください

 

 詳しくはこちらをどうぞ↓

 S-03-12A)「概念の階層にエネルギーが生じる」レベルでのコントロール -中編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21033212.html

 

 

-関連記事-

F-010:先にゴールがあり、その結果として健康になる

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F-031:「人間関係が嫌になった」

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F-037:「もうおねがい ゆるしてください」~心の傷はやがて脳の傷になってしまうという科学的事実~

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F-043:「感情労働」という問題とその解決のイメージ

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F-048Before ACT-FAST

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F-059:虐待で残る「分子の痕跡」

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F-075Preventable Trauma Death

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15833962.html

F-195:新たな概念「PPPD」の考察

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26301730.html

 

 

-告知-

 コーチングを応用した研修に御興味のある方々は、下記連絡先(メール)に御連絡ください。みんなでエフィカシーを高めあう、明るくあたたかい未来をぜひ手に入れてください。

 (現在は主にオンラインで研修を行っています)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 連絡先(メール):coachfor.m2@gmail.com

 

その検索はやめなさい(Kindle)

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