F-211:研修医時代の思い出 ~自由な発想の教授からの“無茶振り”に学ぶ~

 

 先日、「毎回同じ話ばかりである」という御意見をいただき、コーチとして回答いたしました。「同じ話」にならないように気をつけながらw

 Q-215:毎回同じ話ばかりである

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 書きながらとくに意識に上げたのは、「抽象度」と「スコトーマ」。

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 抽象度(Levels of Abstraction)とは、「宇宙を情報量の大小でならべる軸」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そして、スコトーマ(Scotoma)とは、「心理的盲点」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 きっと「同じ話ばかり」が縁になったのでしょう、ブログ記事を書きあげた頃に研修医時代の夢を見ました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 私が最初に御世話になったT教授は、とても自由な先生です。

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 例えば、大学医局から民間病院に出向していた頃、非常勤勤務で来られた教授からドライブに誘われたことがあります。微妙な時間に(←マナーやルールに縛られない思考に驚嘆)。

発売されたばかりの初代プリウスを運転しながら、教授は「これからの時代はハイブリッドだよ。地球環境や未来のこともしっかり考える人間になりなさい」と教えてくださいました(←抽象度の高い思考に感動)。

ところが、しばらくして教授は車を乗り替えられました。アルファロメオに。もちろんガソリン車です(←自由自在な姿に感嘆)。

今思えば、いち早く「well to wheel」を考慮されたのかもしれません(←その可能性大)。

 S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/17563396.html

 

 そんな教授から、ある日、指令が下りました。

 

  20分間で糖尿病のすべてがわかる講義をせよ

 

 医局会で、先輩医師に対してです。

 

  えっ、なぜ私が? リハ科なのに...なぜ糖尿病? 20分で「すべて」って?

 

 そんな感じで多少うろたえましたが、イヤな気持はまったくありませんでした。教授の言動に押し付け(強制的動機付け)はなかったから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 おかげで創造的回避が働くことなく、100%want toで取り組むことができました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 試行錯誤するうちに、講義を2本立てで構成することを思いつきました。「思いっきりシンプルな話」と「最新情報」の2本立て。具体的には「血液中の糖が多い=臓器のエネルギー不足」といった病態の本質的な話と新たな糖尿病薬の薬理機序の説明です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 コーチの視点で述べると、前者が「抽象度を上げる」方向性、後者が「抽象度を下げる」方向性です。さらに拡張すると、前者がリーダー的な思考、後者がマネジメント的思考といえるはず。

 PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 講義後、私は「『すべて』を語りつくしたぜ~」という達成感に包まれました。たった20分の出来事なのにw

 

 その理由は、抽象度の高い視点でパラダイムシフトを引き起こしたという確信と抽象度の低い視点(=専門性)で最新の情報を提供したという実感があったからだと思います。

 

 さらにいうと、情報宇宙の頂点である「空(くう)」から底面である「物理空間」までしっかりカバーしたという感覚だったのかもしれません。

 

 *情報宇宙(空間)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *空(くう)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 残念ながら、講義後の教授のリアクションは覚えていません。“失敗”として記憶されなかったからだと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 最近見た夢の中では、講義後、教授は微笑んでおられました。

その微笑みを見た夢の中の私は、“自由な発想の教授”からの言語&非言語による働きかけによって「抽象度を自在にコントロールする感覚」を学んでいたことに気づきました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 もちろん、それは「T」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

そして、それは四半世紀の時を超えた智慧の“教授”。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

その経験を縁に、あらためて私は“夢”の意味を考えました。

Q-213~:「ラベリングを夢の中でも行う」ことの意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414537.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 そして、スコトーマ(Scotoma)とは、「心理的盲点」のことです

 

 スコトーマは、もともとは医学用語(眼科)で、「盲点」のこと。

 目の仕組みをカメラに例えると、レンズキャップがまぶた、レンズが水晶体、しぼりが虹彩、そしてフィルムが網膜といえます。

 「目が見える」というのは「網膜に映った映像が脳に伝わり認識される」ということ。網膜には視細胞と呼ばれる細胞が並んでいます。その細胞が光を電気信号に変え、視神経(2番目の脳神経)を通って脳(後頭葉)に伝わります。

 片目に1億個以上あるといわれる視細胞は網膜全体にひろがっていますが、1か所だけまったく存在しない部分があります。視神経が網膜を貫く視神経乳頭と呼ばれる部分 それが「盲点」です。

 実際に「盲点」を体感すると、臨場感が上がります。下記ブログ記事でワークを紹介していますので、ぜひスコトーマ(盲点)を体験してください↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27105005.html

 

 

-追記2

「目が見える」というのは「網膜に映った映像が脳に伝わり認識される」ということ。網膜には視細胞と呼ばれる細胞が並んでいます。その細胞が光を電気信号に変え、視神経(2番目の脳神経)を通って脳(後頭葉)に伝わります

 

 人間においては、網膜からの情報が視神経(2番目の脳神経)を通って脳(後頭葉)に伝わるルートだけではないことが確認されています。直接、扁桃体に向かう別ルートが存在するのです。そう、扁桃体とは「ファイト・オア・フライト」に関係する場所。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 脳梗塞などの異常で視覚機能を失ったとしても、扁桃体で人の表情を判断することができます(blindsight)。人間の場合は。

 「無財の七施」中の「眼施(げんせ/がんせ:やさしいまなざし)」と「和顔施(わがんせ:和やかな明るい顔)」は、相手を「ファイト・オア・フライト」から救い出すための古からの智慧といえそうです。

 F-044~:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268334.html

 

  

-追記3

 試行錯誤するうちに、講義を2本立てで構成することを思いつきました。「思いっきりシンプルな話」と「最新情報」の2本立て

 

 昨日(20211021日)より「2021年度下期苫米地英人アカデミー」の募集が始まりました。今期は、なんと、「マスター・コーチ向けカリキュラムの解放」です!
 詳細はこちら(苫米地博士のメッセージを視聴することができます)↓

 https://maxpec.net/academy2021h2/

 

 今期も講師を務めさせていただきます。私の講義は「2本立て」...「シンプルさを追究した理論的な内容」と「実装のための具体的な話」です。さらに、その2つを統合した「1つのゲシュタルト(connect the dots)」として感じていただけるように取り組みます。Don’t think, feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

入門者にとっても、上級者にとっても、最高の講義となることを確信しています。超情報場でお会いしましょう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24204264.html

 

-関連記事-

PM-04-10~11:すでに始まっている医療に抽象度を取り入れる試み

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F-201~:「医学と医療」と「理学と工学」の類似と相違からコーチングで心がけるべきことを考える

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2021年度下期苫米地英人アカデミー

苫米地英人公式サイトから引用

苫米地英人公式サイト (hidetotomabechi.com)