L-046:2020年7月マネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -06;「余裕」を生みだす魔法のスキル
~折れない心の作り方~ <研修5>
2020年7月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いたマネジメント研修を行いました。タイトルは「『余裕』を生みだす魔法のスキル
~折れない心の作り方~」です。
内容について紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。
(関係者の皆さま方、大変お待たせいたしました)
01;イントロダクション
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27054655.html
02;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修1;ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27105005.html
03;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修2;ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27142761.html
04;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修3;ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27162802.html
05;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修4;ワーク付き>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27201242.html
06;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修5>
…ゴールの共有の次はスコトーマ外し。
PMⅠ-02-04:スコトーマ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
その際は3つのポイントを意識に上げてください。「共有するゴールを忘れない(何のために?)」「『ゴール』と『気づき』で考える」「ブレインストーミング&ブリーフィングの使い分け」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html
2回に分けて、それぞれ説明します。
ポイント3:ブレインストーミング&ブリーフィングの使い分け
…目的はスコトーマを外すこと。そのスコトーマは 1)知識、2)重要性、3)役割
により生じたり外れたりします。
まずは知識。そもそも知識がなければ、目の前の事象を認識することさえできません。
ここで注意していただきたいのは、反対に知識があることで新たなスコトーマが生まれてしまうという事実。俗にいう「専門バカ」とは、専門知識に固執することで生じる視野狭窄のことです(=スコトーマ)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367579.html
御承知のとおり、現代社会はどんどん情報量が増えています。よって、増大した情報(知識)量により、かえってスコトーマが生じやすくなっています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
その対策として、私が最も重要視するのは「抽象度を上げる」こと。それが基本です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
その高次元への志向が、ソクラテスが「無知の知」という言葉にこめた思いであり、人類が身につけるべきブリーフ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879896.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
さらに進化・向上を重ね平和を実現するか? それとも滅亡してしまうか?
…その分かれ目でもあります。
PMⅠ-07-09~11:「平成」という元号に埋め込まれたコード
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16379886.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16541640.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16660261.html
では、どうやったら知識を増やしながら、同時にスコトーマを外すことができるでしょうか? どうやったらさらに抽象度を上げることができるのでしょうか?
…そのための強力な力となるのが、「ゴールを共有した仲間(同志)」の存在です。
いくらゴール(未来)を共有しているとはいえ、ブリーフを構築する記憶は一人ひとり違います。よって、各人はそれぞれ違う世界を認識していることになります。共同幻想を生きながら。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823351.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823843.html
その違いをお互いに活用しあうのです。そのための具体的な方法として「ブレインストーミング(brainstorming)」をお勧めします。
Wikipediaによると、ブレインストーミングとは「集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待する技法」。いわば“縁起の力(縁起力)”を生みだす方法のひとつといえます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
ブレインストーミングには、4つの原則があります。
1. 判断・結論をださない (結論厳禁)
2. 突飛な考えを歓迎する (自由奔放)
3. アイデア量を重視 (質より量)
4. アイデアを結合し発展させる (結合改善)
…4つ目の「結合改善」とは「ゲシュタルトの統合」のこと。ゲシュタルト(Gestalt)とは、形態を意味するドイツ語で、「全体性を持ったまとまりのある構造」のことです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
アップル社の共同創設者の一人 スティーブ・ジョブス(Steven Paul Jobs、1955~2011年)は、「ゲシュタルトの統合」のことを「connect the
dots」と表現しました。それは「抽象度を上げる」と同意です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html
その時、閃きが生まれます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html
4原則にゴールの概念を重ねて考えると、「結論厳禁」「自由奔放」が「現状の外」を可能にし、「結合改善」することで「自分中心を捨てる=抽象度が上がる」が実現する …といえます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
次に「ブリーフィング(briefing)」を紹介します。
「簡潔な状況説明」「事前確認」「打ち合わせ」のことであるブリーフィングは、先ほどのブレインストーミングとは異なります。「違い」を見いだすブレインストーミングに対して、「違い(相違、行き違い)」を解消するために行うものがブリーフィング。目的が真逆です。
組織マネジメントにおいては、ゴール達成のためのエンドステートやそれぞれの役割(COA)の齟齬をなくすためにブリーフィングを行います。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html
…実際の研修では、最後にレジリエンスについて説明を行い、「レジリエンス×ブレインストーミング×ブリーフィング」の感覚を掴んでいただきました。
レジリエンスについては下記記事を参考にしてください↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25697811.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25743784.html
以上の研修内容をまとめると…
組織マネジメントの最大の秘訣はマインドにあり!
そのエッセンスはゴール共有&コレクティブエフィカシーとスコトーマ外し
!!
…次回から、いただいた御質問や御意見に回答します。
(L-047につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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