L-04220207月マネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -02;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修1;ワーク付き>

 

 20207月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いたマネジメント研修を行いました。タイトルは「『余裕』を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~」です。

 内容について紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27054655.html

 02;「余裕」を生みだす魔法のスキル ~折れない心の作り方~ <研修1;ワーク付き>

 

〇楽しく健やかに生きる(働く)ために ~ストレスチェック制度開始後わかってきたこと~

 

201512月、従業員50名以上の全事業所にストレスチェック実施が義務づけられました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 

厚生労働省のHPによると、ストレスチェック制度とは、「自らのストレス状況について気づきを促し、個人のメンタルヘルス不調のリスクを低減させるとともに、検査結果を集団的に分析し、職場環境の改善につなげる取り組み」です。

厚生労働省HP>雇用・労働>>安全・衛生>

ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

 その結果を分析することにより、新たな事実が判明しました。

 

1)身体の不調は残業時間が長くなるほど増えていく

2)心の不調は残業時間と無関係

仕事にやりがいあり → 長時間労働でも低ストレス

仕事にやりがいなし → 残業時間が少なくても高ストレス

 

 鍵となるのは「やりがい」!

 よって、まずは「やりがい」を見いだすこと(「やりがい」を見いだすことをサポートすること)に注力し、次いで(並行して)残業時間を少なくする取り組みを行っていく という流れで改善していくべきです。論理的には。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 では、その「やりがい」は何をきっかけに生みだされるのでしょうか?

 

 そう、答えは「ゴール設定」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 自由意思で設定したゴールと仕事が重なるから、そこに「やりがい」が生まれます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

必ず「ゴールが先、認識が後」です。

Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 モチベーションとの関係でいうと、「モチベーションが高いからゴールを達成する」のではなく、「ゴールがあるからモチベーションが生まれ(るようにまわりには感じられ)、エネルギーと創造性を存分に発揮しながら成し遂げていく」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 

〇ハーバード大学のモチベーションに関する驚くべき研究

 

ハーバード大学ビジネススクールの名誉教授 ジョン・P・コッターらの研究を紹介します。「Corporate Culture and Performance」というタイトルで1992年に書籍化されています(残念ながら日本語訳は未発売)。

 

その研究では、米国フォーチュン500社のうち207社を、「自発的・やりたいことを行う文化(“want toculture)」を持つ企業と「抑圧的・強制的な文化(“have toculture)」を持つ企業とにグループ分けし、10年間の追跡とともに分析しています。

 

その結果、“want tocultureの企業は、“have tocultureの企業より、様々な指標で優れていることが判明しました。

中でも最も顕著な差が表れたのは生産性。

「~したい」の“want to”企業は、「~ねばならない」の“have to”企業に対して、なんと、756倍も生産性が優れていました。

 

 

756倍の生産性の違いを生みだす理由は…

 

ハーバードのコッター教授の研究が示していることは、「人間はいつも創造的である」という事実。「want to」だとそれを実現するために創造力が働き、「have to」だとそれを回避することに創造力が発揮されます(=創造的回避)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

want to」だと実現に向かう過程でスコトーマが外れ、実現方法を発見(発明)します。それをコーチングの祖 ルー・タイスさんは「invent on the way」と表現しました。

反対に、「have to」だとやらないでいい理由や言い訳を思いつき、つい先延ばしにしてしまいます。実現方法や可能性がスコトーマに隠れてしまう …その差が756倍です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

モチベーションが「want toか? have toか?」を決める最大のポイントは、本物のゴールを自分の自由意志と責任で決めているか?

 F-089~:無人運転と自動運転の違い

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

これからの社会に必要なのは制限や監視ではありません。むしろ制限や監視は容易にwant tohave toに変えてしまい、エネルギーと創造性を奪ってしまいます。

制限や監視 それらはバイオパワー(生権力)のことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

私はさらに「不安・恐怖(F)」「義務感(O)」「罪悪感(G)」に気をつけています。Want tohave toに変わってしまわないために。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

最も大切なのは「潜在能力のすごさを確信した(させた)上で、ゴール設定の方法を学び(教え)、実践する(させる)こと」。そして「ゴール達成能力の自己評価を高める(高めてあげる)こと」。ゴール&エフィカシーです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 つまり、コーチングの実践!

 

L-043につづく)

 

 苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 ストレスチェックの結果を分析することにより、以下のことが判明しました。

1)身体の不調は残業時間が長くなるほど増えていく

2)心の不調は残業時間と無関係

 

 この結果を正しく解釈するためには、1)抽象度という概念を知り、2)宇宙の構造を理解し、3)身体と心の関係を体感する 必要があります。

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *宇宙の構造(情報空間)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *身体と心の関係はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 

-追記2

 want to」だと実現に向かう過程でスコトーマが外れ、実現方法を発見(発明)します

 

 スコトーマが外れる(/スコトーマに隠れる)感覚を体感してみましょう!

 

 

 <ワーク:スコトーマを体感する>

 

 ① 左目を閉じて(手で隠して)、右目で「+」を見つめる

 ② 「●」を視野の端に捉えつつ、ゆっくり画面に近づいていく

 ③ 「●」が消えた瞬間が「スコトーマに隠れる」。もっと近づいて(or離して)「●」が出現した瞬間が「スコトーマが外れる」

 

 

<ワーク;スコトーマを体感する>

 

 これは網膜上に視細胞がない部分(視神経乳頭)が存在するために起こる物理的な現象です。さらに、人間の場合、情報空間にもスコトーマが生じます。高い抽象度の次元に臨場感を感じることができ、ホメオスタシスが働くから。その結果、偏見や思い込みが生じます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 私たちは「同じ宇宙」「同じ世界」に存在していると思いがちですが、本当は「一人一宇宙」に生きています。同じように感じられる世界は、じつは、共同幻想。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823351.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823843.html

 

 その事実をしっかり理解していることがとても重要です。

 

 

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