F-207:マトリックス/Matrix -02Reloaded;現実を生みだすもの>

 

 先日、「なぜか相手が自分の意図をわかってくれない」という言葉を耳にしました。compassionしながら思いめぐらしていると、かつての“痛い記憶”がよみがえりました。昔の職場で経験した「だまし討ち」です。

明らかに違法でしかも病的な「だまし討ち」に加担した多くの職員の心理がわからないままだったのですが、「なぜか相手が自分の意図をわかってくれない」を縁にある概念が思い浮かびました。

 

ストックホルム症候群

 それは「空間の圧倒的支配者になれば相手はその人にきわめて強い親近感を抱く」という人の認知特性のこと

 

ゲシュタルトを統合することで感じた現代社会が抱える問題とその解決法についてまとめます。

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

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01<ストックホルム症候群>

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 02Reloaded;現実を生みだすもの>

 

 「空間の圧倒的支配者」というときの空間とは、もちろん、情報空間のこと。

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私たちが現実だと感じる物理空間(3次元空間+時間の4次元時空)は、じつは、情報空間の中で最も抽象度が低い1つの次元にすぎません。

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 鍵は臨場感。自分がいま一番vividに感じている世界が現実です(I×V=R)。

 例えば映画を観ているとき、その映画に強い臨場感を感じていれば、その人にとっての現実は映画で描かれている世界です。

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 つまり、「一人一宇宙」。

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 しかもダイナミックに生みだされる「一人一宇宙」です。

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 ならば、なぜ「空間の圧倒的支配者」が生まれるのでしょうか?

 

 答えの1つは「支配者が権力に対する強力な臨場感を持っているから」。

私の「だまし討ち」体験でいうと、権力の世襲者はまるで生まれながらに特別な力を持っているかのように振る舞っていました。

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その結果、組織がガタついても問題の本質を理解することができず(スコトーマが外れない)、良心の呵責なしにひどい行為を行うことができました(ミラーニューロンが働かない)。

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 その言動に迷いはありませんでした。「〇〇のためなら、私は△△をしてもいい」という身勝手なブリーフ(=特権意識)が、強い臨場感とともに心に刻まれていたのでしょう。

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 人が強烈な臨場感により夢中になりながら何かを生みだすとき(Matrix)、そこにはとてつもないパワーが生まれる

 

おかげで、そのようなイメージを体感することができました。

 F-158~:無我夢中

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 「だまし討ち」の抽象度はあまり高くはありません。しかし、それでもかなりのエネルギーが生じます。ならば、少しでも抽象度を上げることができたなら、どれほどのエネルギー(&創造性)を手に入れることができるでしょう。

 S-03-04:心のエネルギーは概念(情報空間)の階層の高低差から生まれる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

 

 

 私が経験したケースでは、「臨場感空間の圧倒的支配」から逃げ出す人が少なくありませんでした。中には数日で辞めた人もいます。しかしながら、多くの職員は隷属し続けることを選びました。そして「だまし討ち」への加担

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25645972.html

 

 それがストックホルム症候群です。

ストックホルム症候群は恐怖によって引き起こされる心理現象であり、情報空間にホメオスタシスが働く人間にとっては誰にでも起こりうる現象です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 しかし、だからといって黙認することはできません。

  

臨場感空間の支配者への従属は新たな差別を生みだすから

生じた認知的不協和がますます怒りや憎悪を生みだし、争いを引き起こすから

コンフォートゾーンを崩す情報の隠蔽・改竄・排除を繰り返し、結局は破滅に至るから

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *「認知的不協和が生みだす怒りや憎悪のコントロール」についてはこちら↓

 S-03:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879680.html

 

私には根底に「奴隷マインド」が存在しているように思えます。例えば21世紀の日本で「御恩と奉公」と平然と言ってのけるようなブリーフ...

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576769.html

 

 「奴隷マインド」の原因は「エフィカシーの低さ」にあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 そして、エフィカシーが低い本質的な理由は「ゴールがないから」。心から望み、自分中心を捨て、“現状の外”に設定したゴールが見いだせないからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 反対に言うと、ゴールを設定し、エフィカシーを高めれば、新たな現実を生きることができます。現実、そして人生のreloadです。そのためにコーチングがあり、コーチが存在しています。

 

今すぐゴールを設定してください。その先にはevolutionがあり、さらにはrevolutionがあります。

 

F-208につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 今思えば、私が経験した「だまし討ち」は「魔女狩り」だったのかもしれません。以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「現代版 魔女の鉄槌」より引用します。10年前に博士が示された未来は、残念ながら、現実化してしまっています。

 

魔女狩りから逃れる方法

 現代の魔女狩りに遭わない方法は、お金を儲けたい、お金が欲しい、という意識を消して、発信された情報に接することです。

 お金が欲しいという意識のまま情報に接すると、必ず、彼らのつぶやき戦略に取り込まれます。スコトーマの原理が働いてそれ以外のものが見えなくなり、それを繰り返すことによって、スコトーマがどんどん強化されていくからです。

 詐欺に最も騙されやすい人は、咽喉から手が出るほどお金を欲しがっている人だという話を紹介しましたが、このことは権力者もよく心得ています。彼らが仕掛けてくる罠の入り口で、最大のものはお金、そして地位、異性とつづくでしょう。人間に対する仕掛けは単純で、いつの時代もこの3つと決まっています。

 先に、「朝まで生テレビ」に出演した文化人たちが、トンデモ発言の大合唱をした話を紹介しましたが、お金が欲しいと思っていると、テレビで醜態を晒した彼らのように簡単に洗脳されるということです。もっとも、洗脳された人間は、それが醜態だとも、自分たちがB層だとも、思ってはいないことでしょうが。

 したがって、情報を受けとるときは、まずはお金に対する意識を消すことが重要です。それが魔女狩りに遭わないための鉄則であり、自分で考え、自分で判断するための力を蓄える道でもあるのです。

 なにせ、詐欺にお金を騙し取られるというのならまだマシな話で、彼らが騙し取ろうとしているのは、人間の人生そのものです。太古の昔から、奴隷とは、人生を騙し取られた人間のことを指すのです。

 本当の人生のゴールを達成したいなら、彼らが私たちを閉じ込めようとしている、限定された偽りの自由から、一歩でも踏み出すことが必要です。そして、自由の枠を広げ、その本当の手応えを掴んでいくことで、私たちは21世紀という暗黒時代を、堂々と闊歩していくことができるのだと思います。

 

 

-追記2

映画マトリックスシリーズの2作目「The Matrix Reloaded」は2003年に公開されました(日本は6月)。「自由の枠を広げ、その本当の手応えを掴んでいく」ことで覚醒した主人公ネオの挑戦と試練が描かれています。

 

 Hope, it is the quintessential human delusion.

 Simultaneously the source of your greatest strength, and your greatest weakness.

  希望は典型的な人間の妄想

  最大の強さの源であり、弱さの源でもある

ArchitectMatrixの設計者)

 

 

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