Q-203:「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?
御質問をいただきました。ありがとうございます。
その一部に回答いたします。
(変更を加えています)
Q:スコトーマとドリームキラーの関係が今一つわかりません。ドリームキラーはスコトーマでゴールが見えないから生まれると思うのですが、そうであれば「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?
A:「出る杭は打たれる」という言葉があります。
故事ことわざ辞典には「頭角を現す人は、とかく人から憎まれたりねたまれたりすることのたとえ」「出すぎた振る舞いをすると非難されて制裁を受けることのたとえ」とあります。
杭を打つ人=憎んだりねたんだりする人=非難し制裁する人=ドリームキラー
です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html
「現状肯定」「現状維持」を是とする人間の情報処理のメカニズムがドリームキラーを生みだします。「出る杭は打たれる」がいつから言われるようになったのかは知りませんが、ドリームキラーは人間や社会の歴史と同じだけ存在してきたはずです。
ちなみに、西洋文化においても「Envy is the companion of honor(嫉妬は栄誉の伴侶)」「Tall
trees catch much wind(大木は風に折られる)」など、同様の意味を持つことわざがあるそうです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10256356.html
そんな「人間の情報処理のメカニズム」をコーチング理論に当てはめると、「スコトーマでゴールが見えないから生まれる」のではなく、「スコトーマが外れたからこそ生じる」といえます。「出る杭」に気がついた(=スコトーマが外れた)から、「つい打ってしまう」という感じです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
私は、「スコトーマ」というよりも、むしろ「コンフォートゾーン(CZ)」に関連すると思っています。必ずしもゴールが見えているわけではなくても、「自身のCZから外れている」という感覚(←多くは無意識)だけで十分。それが先程の「スコトーマが外れる」「『出る杭』に気がつく」の実際のところでしょう。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html
一般的には、私たちの無意識は現状を強力に維持しようとします。昨日と同じように今日を生きようとし、今日と同じような明日を迎えようとしているのです。この場合の「現状(SQ、Status Quo)」は、過去の延長上にあるだけでなく、このまま続く未来をも含みます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22312817.html
そんな現状(SQ)というタイムラインの外に設定するものがゴール。それは「今のままでは絶対に達成できない」こと。当然、「CZの外側」にあります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
“現状の外”にあるゴールはCZの外側、つまり「常識」「Normal」を超えたところにあるので、簡単には理解することができません(=スコトーマに隠れる)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8900334.html
よって、大多数の人(マジョリティ)には「訳がわからない」「意味不明」「ばかみたい」と感じられます。親身になってくれる人ほど、「やめた方がいいよ」と本気で説得してくることでしょう。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html
そのような言動もドリームキリングといえますが、本当に強烈なドリームキリング(ドリームキラー)となるのは認識し理解した後です。つまり、スコトーマが外れ、ゴールの意味がわかったとき。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
「現状のCZ」と「ゴール側のCZ」とのギャップ(認知的不協和)は、そのギャップを解消・解決しようとするエネルギーを生みだします。まるで引き延ばされたゴムがもとに戻ろうとするように。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html
完全にギャップを解消(解決)するにはどちらかしかありません…
現状に戻るか、それともゴール側に移行するか
繰り返しますが、ふつう無意識は現状維持です。よって、「現状に戻る」=want to/「ゴール側に移行する」=have toとなり、生まれたエネルギーと創造力を使って「ゴール側」を潰しにかかります。それがドリームキリング(ドリームキラー)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13837769.html
その正体は「ホメオスタシス・フィードバック」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html
…もうおわかりですよね。
「自分自身が最大のドリームキラー」なのは、ゴール側のCZを臨場感豊かに感じられる一方で、それ以上に強い臨場感で現状を認識している存在だからです。その現状にはホメオスタシスが働いています。
だからこそ、コーチの存在が重要!
コーチとの縁によりエフィカシーが十分に高まると、臨場感がゴール側>現状となり、「最大のドリームキラー」が「最強のドリームサポーター」に変わります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
その刹那こそがゴール実現の瞬間。その後の出来事(=ゴール実現までの様々な変化)は“タイムラグ”であると私は理解しています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html
以上が私の回答です。
御質問ありがとうございました。
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
臨場感についてはこちらをどうぞ↓
Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html
-関連記事-
Q-012:ドリームキラーを気にせずに前進するために
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6854056.html
Q-042~:「明確にリアルに目標がイメージできた時点でほぼゴールに近づいた」とは具体的にどういうことでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_262962.html
Q-097~:子どものwant toを大切にしたいと思っていますが、なぜかhave toの押し付けになってしまいます。どうすればよいでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_376974.html
Q-136~:問題が生じたゴールへの向き合い方
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397998.html
Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html
Q-169~:自身の信念を失いそうです
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_406747.html
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