F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

 

 前回まで小泉進次郎環境大臣の発言を考察しました↓

 F-189~:くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです

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 その中で「夢をかなえる方程式 I×V=R」に言及しました。

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I×V=R」に関して、よく質問や相談をいただきます。そこで今回は少し抽象度を下げて(具体的に)書き、楽しいワークを紹介します。映画ネタですw

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 まずは「I×V=R」について復習しましょう。

 

 「I」とは、imageあるいはimaginationのこと。

よく「自由にイメージする」「自由なイマジネーションを楽しむ」といった表現を見聞きしますが、それは決して簡単なことではありません。

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 イメージやイマジネーションを行う“自分”の思考自体が、他人の価値観や社会の常識等の影響下にあるからです。私たちはそうとは知らずに束縛を埋め込まれ、大人になるにつれ自分自身をロック(自己制御)していきます。良くも悪くも。

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 脳内の前頭前野や大脳辺縁系に作りあげられた認識のパターンがブリーフ。そのブリーフが集まってできあがった脳内の統合的なシステムが「ブリーフシステム」です。

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 ブリーフシステムが目の前に広がる世界を決めています。重要度の低いこと(もの)はRAS(ラス、網様賦活系)にはじかれ認識することすらできません。それを「スコトーマに隠れる」と表現します。

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 繰り返しますが、ブリーフシステムが目の前に広がる世界を決めています。だから「一人一宇宙」です。

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 その「一宇宙」を拡張・再構築する行為が「ゴール設定」。“現状の外”にゴールを設定し、その実現を確信していると(エフィカシー)、世界(宇宙)がどんどん変化していきます。ブリーフシステムが変わるから。

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 ゴールの3つのポイントは、1)心から望むものであること、2)自分中心を捨てたものであること、3)“現状の外”にあること

 その3つを意識しながらゴールを人生のあらゆる領域に設定し(バランスホイール)、更新し続けると、シンの「自由」を手に入れることができます↓

 L-02302420203月シークレットレクチャー -0102;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定

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 すると、イマジネーションの限界を超えていくことができるようになります。最初は「無理ッ」と思えた新たなイメージの世界の臨場感(VVividness)がどんどん高まっていきます。それが「I×V」!

その「I×V」とは、「イマジネーションの限界を壊すことで新たな世界を獲得していくこと」です。

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 と、ここまで(I×V)が情報空間の話。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

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情報空間では「イマジネーションの限界を壊すこと(限界突破)」が重要ですが、そのイメージ(I)を情報空間の底面である物理空間で現実化(RReality)するためには「物理制約下で再構築すること(物理法則内におさめること)」が必要になります。

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その現実化のための作業のことを「実装(インプリメンテーション)」と呼びます。「I×V」がnot normalであるほど、実装には高いレベルの知識と技術が求められます。

詳しくは映画「スター・ウォーズ」を取り上げたこちらの記事にまとめました↓

Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージしつづけるのでしょうか?

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 ところで、いい映画を鑑賞することは「I×V=R」を体験する絶好の機会となります。

 そこで今回は、とんでもない「I×V」を、毎度見事に「R」化している偉大な監督を紹介します。その監督とは

 

 クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan1970年~)!

 

ロンドンで生まれたノーランは、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン大学に進学し、英文学を学びながら短編映画の制作に取り組みます。英文学を専攻したのは「視野をひろげるため」、ロンドン大学を選んだ理由は「映画制作施設が整っていたから」だったそう。

まさにルー・タイスさんがおっしゃる「ゴールが先、認識(現実)は後」ですね。

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 1998年「フォロウィング / Following」で初めて長編映画の監督を務めたノーランは、2作目「メメント / Memento」で注目されはじめます。

 2000年代には新生「バットマン」シリーズの監督に抜擢され、「バットマン ビギンズ / Batman Begins」(2005年)、「ダークナイト / The Dark Knight」(2008年)、「ダークナイト ライジング / The Dark Knight Rises」(2012年)を大成功させました。

 他にも「インセプション / Inception」(2010年)、「インターステラ― / Interstellar」(2014年)、「ダンケルク / Dunkirk」(2017年)、「テネット / Tenet」(2020年)といった内容の濃いオリジナル作品を次々と大ヒットさせ、「作家主義と大作主義の両立に最も成功している一人」と評されています。

 

 そのノーラン映画の特徴を私なりに表現すると、「突飛だがリアル」。

 

今回のテーマに沿うと、「ありえない話(I)なのに、ちゃんとリアルに感じられ(I×V)、おもしろい上に商業映画としても成功している(I×V=R)」

それは個の「Not Normal」が場全体を新たな「Normal」に書き換えていく感じ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8900334.html

 

 それをコーチングに置き換えると、「“現状の外”のはずなのに(ゴール)、なぜか『必ずできる』と確信でき(エフィカシー)、“無我夢中”で実現していく(ゲシュタルト化&実装)」という感じでしょうか。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 それではワークを紹介します。

 

<ワーク:架空の世界を使って臨場感を高める「クリストファー・ノーラン場瞑想」>

 

 ばれました?

 そう、認知科学者 苫米地英人博士の著書「思うがままに夢がかなう 超瞑想法」(PHP研究所)中の「臨場感を維持するワーク3」のアレンジですw

 

 以下、同書から一部変更しながら引用します(引用は青、変更部分が黒)

 

 架空の世界を使って臨場感を高めよう「クリストファー・ノーラン場瞑想

 <解説>

 お経や聖書にいまいち関心を持てないという人は、マンガや映画を使って瞑想しましょう。

 昔の日本人にはお経は身近なものでした。また、キリスト教の国では今でも聖書はとても身近な書物です。しかし、日本に住む現代人にとっては、お経も聖書も少々縁遠いものかもしれません。

 ならば、自分たちにとってもっとも身近なメディア、たとえばマンガや小説、映画を使って臨場感を強めるのもアリなのです。

 自分や世界を変える力を持っているのは、お経や聖書ではなく、あなた自身の心です。その大原則さえ外さなければ、どんな道具を使って瞑想してもかまいません。

 もちろん瞑想の道具にする小説や映画は吟味しなければいけません。どんな物語を選ぶべきかは、すでにお話ししました。

 たとえば、手塚治虫の漫画「ブッダ」を読めば、釈迦の教えを強い臨場感で瞑想できるかもしれません。

 映画でいえば、今回お勧めするのはクリストファー・ノーラン監督作。

ノーランの作品は毎回テーマが異なっているように感じられますが、じつは共通点があります。それは「ありえないようでいてありえる(かもと思える)」「ありえるようでいてありえない(と感じられる)」という世界観。それは空観です。

その空観の世界観が作品として毎回大成功しているというのは仮観の見事な実践。つまり、空と仮を両立させているノーランは中観を体現しているということ。「その中観を体感しながら作品を鑑賞する」というのがこのワークです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 ここでは「クリストファー・ノーラン場瞑想」と名づけて、「ノーラン作品」を使って瞑想する際のポイントをお教えします。

 <ワーク>

 「クリストファー・ノーラン場瞑想」は、お経と同じく、ひとつひとつのシーンに描かれている情報に意識を向けて、臨場感を強めることが大切です。特に、物語の背後にある空観の世界観に留意する必要があります。

 さらに、「空観の世界観」をリアルにするための科学的探究やリサーチ、商業的に成功するための妥協(←ノーランの本音のはず)といったものを感じながら、再度見直してみましょう。その際は空(作家主義)と仮(大作主義)を両立するバランスに意識を向けてください。きっと抽象度が上がり、ノーランの世界観(=中)をさらに理解できるはずです。

 

 とくに「インターステラー」がお勧め。クライマックスでは「高い抽象度次元の超情報場から物理空間に実装する挑戦」が描かれています。それは「夢をかなえる方程式」そのもの。一念三千宇宙の巨大なエネルギーが一点に凝縮していく一期一会を、ぜひぜひ体感してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23177616.html

 

 強い臨場感を維持したまま瞑想することができれば、「あなたの情報場」を書き換えることができます。

 

 それでは映画(ワーク)をお楽しみください。

 サヨナラ サヨナラ サヨナラw

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 さらに臨場感を高める“アップグレード”を紹介します。それは「映画のサントラを聞きながらワーク(瞑想)を繰り返す」というもの。

 

 ノーランは同じ俳優を起用することで知られています(その理由は知りませんが、空観を意識しているのかもしれませんね)。例えば、マイケル・ケインは「バットマン ビギンズ」以降の長編8作品すべてに出演しています。

 音楽ではハンス・ジマー(Hans Florian Zimmer1957年~)。「バットマン ビギンズ」以降の6作品を担当しています。「インターステラー」もジマーです(輸入盤は2枚組)。

 

 ぜひサントラを聞きながらワークに取り組んでください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516364.html

 

 

-追記2

 私は1980年代からハンス・ジマーのファン。正確にいうと「お金を工面しながらなんとか買い集めたお気に入りの映画音楽がジマーばかりだった」という感じ。曲風が作品ごとに違いますし、そもそも作曲家のことは全然意識していませんでした。なので、気がついたときは衝撃でした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

具体的には「レインマン」「ブラックレイン」「ドライビング Miss デイジー」「デイズ オブ サンダー」「グリーンカード」「バックドラフト」「トゥルーロマンス」「クールランニング」「ライオンキング」など。さらには「ラストエンペラー」(スコア・プロデューサー)、「ザ ロック」(音楽プロデューサー)もジマーです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 そんなジマーの楽曲の中で、私が最も好きなのは「マン オブ スティール / Man of Steel」(2013年)。まるで神話の世界(情報空間)とこの世(物理空間)を丸ごと表現しているかのようなメインテーマは、そのタイトルとともに(What are you going to do when you are not saving the world?)、コーチとしてのイメージを強化(word/picture/emotion)してくれる私のマストアイテムです。

 (「Man of Steel」の監督はザック・スナイダーですが、ノーランも原案と制作に名を連ねています)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 

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(映画・音楽ネタはこちら↓)

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-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

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2021年度セミナー予定はこちら↓

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 超情報場でお会いしましょう!

 

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 coachfor.m2@gmail.com

 

 

クリストファー・ノーラン(2013年、Wiki)

Christopher Nolan2013

Wikipediaより引用