L-02320203月シークレットレクチャー -01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラストに「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました↓

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続く「○○」(←漢字2文字ですw)が今回のサブテーマ。

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。ぜひサブテーマを想像しながらお読みください。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 

 まずは前回の講義(20201月)を振り返りましょう。以下、ブログ記事ごとに簡潔にまとめます。詳しくはリンク記事で確認してください。

 

 「スピリチュアルペイン」は緩和ケアにおける重要な概念です。「全人的苦痛(トータルペイン)」の一部であり、他に「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」があります。「全人的苦痛」(全体)と「4つの苦痛」(部分)をゲシュタルトと捉えることが重要です。

 01;「全人的苦痛(トータルペイン)」と「4つの苦痛」の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24505924.html

 

 「身体的苦痛」の代表が疼痛(とうつう)。その「痛み」は「組織の傷害あるいはそれに関連付けて述べられる不快な感覚的かつ情動的体験」と定義されています(国際疼痛学会)。

 つまり、痛みは主観的表現であり、記憶であるということ。しかも情動記憶です。

 02;身体的苦痛

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24553696.html

 

 医療現場ではとくに「身体的苦痛」と「心理・精神的苦痛」が強く相関しているように感じられます。それもそのはず、そもそも「身体と心は同じもの」だから。同じものの抽象度の違いにすぎません。

 03;身体と心は○○○○ -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 

 抽象度とは「情報空間における視点の高さ」を表すもの。抽象度が上がるほど、情報量は少なくなります。じつは目の前の世界は階層化された情報空間であり、その底面が物理空間です。もともとすべてが情報であり、その情報処理(心)の物理空間への写像が身体といえます。

 04;身体と心は○○○○ -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 「身体と心は同じもの」であるので、「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」「スピリチュアルペイン」も同じものの抽象度の違いといえます。よって、どれか1つだけwell-beingということはありえません。

 すべてを統合して「全体(total)」として観る視点をしっかり維持しつつ、その上で必要に応じて適切な抽象度で「部分」をマネジメントする感覚が重要になります。

 05;「4つの苦痛」と健康(well-being)の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24642277.html

 

 引用した下図で「スピリチュアルペイン」は他の3つの苦痛(身体的、心理精神的、社会的)と同じ2次元平面上に並べられていますが、他の苦痛を包摂しているように描写されています。

 私は「すべての苦痛の元となる“根源的な痛み”がスピリチュアルペイン」だと考えています。スピリチュアルペインが、物理空間で身体的苦痛として、情報空間で心理・精神的苦痛として表現され、さらに多次元の階層にまたがって社会的苦痛を生みだしている そんなスピリチュアルペインを一言で表現すると「空(くう)」です。

 06;「4つの苦痛」(部分)どうしの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24682654.html

 

全人的苦痛(トータルペイン)

厚生労働省HP>第2回終末期懇談会 資料2-2より引用

終末期医療に関する懇談会 (mhlw.go.jp)

 

 

 

 病を患うことでスピリチュアルペインが生じるのではありません。病になり「自分はいつか死ぬ」という当たり前のことをスコトーマが外れて実感することで、「『自己の存在と意味』がわからないというスピリチュアルペイン」をずっと抱えたまま生き続けてきた事実に気がついてしまうということ。

 「自己の存在と意味を確信していない」や「生きる意味(=死ぬ意味)が分からない」というのは「ゴールがない」ということです。

 スピリチュアルペインは「自己の存在と意味がわからないことから生じる苦痛」と考えるべきです(ケースサイド)。そして、その解決にはコーチングが役にたちます(プランサイド)。

 07;スピリチュアルペインとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

L-024につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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