F-189:くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです <前編;ゴール>

 

 最近、再び、小泉進次郎環境大臣の発言が炎上しました。その発言とは

 

くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が。シルエットが浮かんできたんです

 

これはTVインタビュー中のもの(TBSNEWS23」、2021423日)。「30年度までに温室効果ガスを46%削減する」と高らかに宣言(claim)した小泉環境相に対し、聞き手が「46%に設定した根拠(warrant)」を質した直後の言葉です。その時、両手で“浮かんできたシルエット”を描きながら発言していました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

さらに「意欲的な目標を設定したことを評価せず、一方で現実的なものをだすと『何かそれって低いね』って(言われる)」「『金メダル目指します』と言って、その結果、銅メダルだったとき非難しますかね?」と続きました。

 後日(同427日)、閣議後の会見にて「(発言が)切り取られている部分も相当ある」と釈明。「真摯な積み上げに加えて、やはり意欲の高い目標を設定するための作業だ」と自己評価後、「しっかり説明していきたい」と抱負を述べました。

 

 この小泉環境相の言動を3回に分けて考察します。まずは「ゴール」という観点で。

 

 前編;ゴール

 

 一連の発言を「ゴール」と捉えると、決しておかしいわけではありません。

 (ただし、この発言は「ゴール」ではありません。詳しくは後ほど)

 

 ゴールとは 1)心から望むもので、2)自分中心を捨てて、3)“現状の外”にあるもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 3つ目の“現状の外”とは、「ゴール設定時点では達成不可能」ということ。ただ達成できないというだけではなく、「どうやったらいいか想像すらできない」という途方もないレベルのものです。
 まわりからは荒唐無稽と非難され、本気が伝わるほど全力で止められてしまうもの ...それがゴールです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 よって、「くっきりとした姿」はNGです。最初から“姿”が明確な場合、それは間違いなく現状の中にあります。ゴールに向かって自分自身で考え行動しているように思えても、残念ながらそれは「無人運転」「自動運転」と同じ。「首相に盲目的に従い発言している大臣」という感じでしょう(その首相は一体誰に従っているのでしょう?)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 

 30年度までに温室効果ガスを46%削減する

くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が。シルエットが浮かんできたんです

 

 「おぼろげ」「シルエット」という言葉は、最初にゴールを見いだしたときの表現としては悪くありません。繰り返しますが、ゴールは必ず“現状の外”。「くっきりとした姿が見える」のは、ゴール設定時ではなく、ゴール達成前です。

 よって、「46%削減する」「46という数字」には注意が必要。この部分は後編で再考します。まずは下記ブログ記事をどうぞ↓

 Q-042~:「明確にリアルに目標がイメージできた時点でほぼゴールに近づいた」とは具体的にどういうことでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_262962.html

 

 では、ゴール(設定)という観点での考察に戻りましょう。

ここで問題です。なぜ想像さえできないはずのゴールを私たちは見つけることができるのでしょうか?

 

 答えのひとつはゴールのポイントの2つ目「自分中心を捨てる」から。

自分中心を捨てるというのは、いわゆる「利他的」とは違います。「自分は後回し」「相手を優先する」「自身を犠牲にする」ということでは決してありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 

“自分”、すなわち自我とは「関係の結び目」のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

その「結び目」を度外視したゴールには、必ず「have to~ねばならない)」が入り込みます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 「自分中心を捨てる」ときに意識するべきなのは、「中心」ではなく、「自分」の方です。わかりやすいように補足すると「自分という定義の範囲」。その“範囲”を常に意識に上げておくのがポイントです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

  

 「自分中心を捨てる」とは、「自分という定義の範囲を大きくする」こと。そして、それは「抽象度を上げる」と同義です。抽象度が上がらない限り、本物のゴールを見つけることはできません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ゴールとは 1)心から望むもので、2)自分中心を捨てて、3)“現状の外”にあるもの。

 2)自分中心を捨てて、3)“現状の外”に見いだしたことを、1)心から望むものと感じられてはじめて、それがゴールであるといえます。

 そんなゴールが見つかると、他人の評価や社会のモノサシは徐々に気にならなくなっていきます。どんどんスコトーマに隠れていくから。さらに「気にならない」は「気がつかない」に変わっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 以前働いていた職場で、ベテラン医師から「いつもこんなひどい目に遭わされているのに、なぜそんなに楽しそうなのか?」と真剣に質問されたことがあります。とても驚いたのでよく覚えていますが、きっと悪口や嫌がらせがスコトーマに隠れている状態だったのでしょう。

 悪意までスコトーマに隠れてしまい「だまし討ち」に気がつかなかったことは反省点ですが、おかげでたくさんの気づきを得ることができました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

 

 

 意欲的な目標を設定したことを評価せず、一方で現実的なものをだすと『何かそれって低いね』って(言われる)

 

 もしも他者の評価が気になるのなら、ゴールが本当にwant toか確認してください。have toが紛れ込んでいるかもしれません。私はとくに「FOG」に気をつけています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 ゴールは大丈夫なのにまだ他者の評価が気になるのなら、エフィカシーに課題があるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ゴール&エフィカシーが大丈夫だと、ゴール側がコンフォートゾーン(CZ)になり、ゴール側から現状を自己評価するようになります。その時、未来から現在への時間の流れを体感しているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

真摯な積み上げに加えて、やはり意欲の高い目標を設定するための作業だ

 

 未来から現在への時間の流れを体感していると、もはやゴールに向かうのは「あたりまえ」。呼吸や心拍と同じようにホメオスタシス(恒常性維持機能)が働き、「ゴール(側のCZ)に戻る」という感覚になっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

「真摯な積み上げ」「意欲の高い目標」という表現には“他人の評価”や“社会の価値観”を気にしている様子が感じられます。「ゴール(側のCZ)に戻る」という感覚ではないはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13626536.html

 

 

しっかり説明していきたい

 

 …本来なら「説明」もホメオスタシス活動になります。そして、その「説明」は“義務”でもあります。なぜなら 続きは次回に。

 

F-190につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

なぜ想像さえできないはずのゴールを私たちは見つけることができるのでしょうか?

 答えのひとつはゴールのポイントの2つ目「自分中心を捨てる」から

 

 その「自分中心を捨てる」ができるのはコーチがいるからです。抽象度を上げること、スコトーマを外すこと、ゴールを設定し続けること、エフィカシーをどんどん高めていくこと すべてコーチとの縁によると私は思っています。

 Q-192~:コーチングはマインドを使える人のためのものなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_410371.html

 

 

-追記2

“自分”、すなわち自我とは「関係の結び目」のこと。

その「結び目」を度外視したゴールには、必ず「have to~ねばならない)」が入り込みます

 

 「関係の結び目」とは縁起のこと。「縁起」と「ゴール」に関連して、苫米地博士の著書「超悟り入門」(徳間書店)から紹介します。ゴール設定の参考にどうぞ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 生々流転する無常のこの世の中で、すべての事物事象がすべてに関係しているという事実を理解すれば、私たちは生きる意味が見えてきます。私たちは縁起をつなぐために生きているのです。

 

 

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20682390.html

 

 

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