Q-196:未来の抽象度の高いイメージ(I)を臨場感高く想像すれば(V)実現する(R)と考えていました
私は今も医療・介護の現場で働いています。半分は医師として、半分はコーチとして。
うれしいことに、医師として働いているときにもコーチングに関する質問を受けることがあります。先日もこのような質問をいただきました。
(プライバシー保護のため、変更を加えてあります)
Q:…苫米地博士の書籍を読み直しています。最近は「201冊目で私が一番伝えたかったこと」をパラパラと捲っています。その中で、気になったところがあるので、質問させて下さい。P142で第2章の最後ですが、4行目から引用します。
しかし、物理法則の制約が非常に大きい場合は、情報場における書き換えを物理空間に現象化させる際に、物理空間における仕上げ作業が必要になります。それがインプリメンテーション(実装化)です。この実装化を行うことで、あなたが情報空間において行った壮大な情報因果宇宙が完成し、自分と世界が思い通りに変化するようになるわけです。
引用終わり
そして、実装化に絶対不可欠なものは「知識」であるとし、それがなければ「情報空間でいくら書き換えを行ったところで、単なる『妄想』に終わってしまうことがほとんどです」と続きます。
未来の抽象度の高いイメージ(I)を臨場感高く想像すれば(V)実現する(R)のが「I×V=R」だと考えていましたが、さらに実装化という考え方が必要なのか? 少し混乱してしまいました。実際はどんな事をさすのでしょうか?
A:質問者が引用されている「201冊目で私が一番伝えたかったこと」(ヴィレッジブックス)は、私にとって思い出の1冊です。発売日の2015年5月30日、私は東京に滞在していました。苫米地博士のパーソナルコーチングを受けるために。
鹿児島は2~3日遅れで本が届きます。だから、今まで発売日に博士の本を読むことはありませんでした。いち早く読めることがとてもうれしくて、コーチング待機中に一気に読み終わったことを思いだします。あの頃のfreshな気持とともに。トリガー&アンカーですね。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html
質問者はしっかり理解されていますが、まずは入門者向けに解説します。
物理法則が働く空間(物理空間)は情報空間の一部です。情報量の大小で宇宙をならべたとき、もっとも情報量が多い次元、すなわち情報宇宙の底面を特別に物理空間(次元)と呼びます。繰り返しますが、物理空間は情報空間の一部です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
ちなみに、情報量の大小で宇宙をならべる軸が抽象度。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
抽象度という軸でみたとき、情報宇宙の底面(bottom)が物理空間、頂点(top)が空(くう)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html
「抽象度の高いイメージ(I)」は、当然、情報空間にあります。あるイメージ(I)の臨場感が高くなると(V)、それは現実になる(R)というのが「I×V=R」。それはコーチングの祖
ルー・タイス氏の言葉を理論化した「夢をかなえる方程式」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html
「I×V」はあくまで一個人の情報宇宙(一人一宇宙)での出来事。それを他者と共有したり、物理次元で現象化するためには工夫(仕上げ作業)が必要になります。その工夫がインプリメンテーション(実装化)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23177616.html
インプリメンテーションの鍵となるのが「知識」。詳しくはこちらで↓
Q-179,180:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか? -03,04;「I×V=R」を用いた1st. Step<イメージをゲシュタルト化する>前・後編
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25131114.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25153337.html
では、インプリメンテーション(実装化)について、具体例をあげて(抽象度を下げて)考えてみましょう。今回は医療ネタです。
人は生まれてしばらくは歩けません。徐々に歩けるようになるのはゲシュタルトができるから(=抽象度が上がる)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
しかしながら、加齢とともにうまく歩けなくなり、転倒が多くなります。その状態を医療現場では「フレイル(frail)」と表現します↓
F-185:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -02;コロナ虚弱(フレイル)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25678016.html
「歩き方がわからなくなった(ゲシュタルトが壊れた、抽象度が下がった)」わけではありません。筋力低下や感覚・バランス障害、関節の変形や疼痛など、物理空間の何らかの理由により「歩き方はわかっているけれど歩けなくなる」のです。つまり、実装(物理空間での調整、仕上げ)がうまくできなくなっていくということ。
(わかりやすい説明を意識しています。脳血管障害や神経疾患などは除外してください)
さらに抽象度を下げて、義足や下肢装具について考えてみましょう。
いくらリハビリを重ねても、義足や装具に問題があればうまくいきませんよね。足関節のちょっとした角度の違いで膝折れが生じたり、反張膝になったり。
義足や装具は物理空間上の存在です。物理法則の制約を必ずうけるため、物理空間での調整や仕上げが必要になります。それがインプリメンテーション(実装化)です。
義足や装具と違って、人(生命現象)は高次の情報空間から底面の物理空間まで連続的に存在しています。心と体はそもそも同じもので、抽象度の違いにすぎません。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html
心と体はそもそも同じもので、抽象度の違いにすぎない
…しかしながら、その機能は物理空間(あるいは縁起空間)で発揮されます。だからいくら「I×V」がうまくいっても、インプリメンテーションを経なければ「R」にならないのです。私はそのインプリメンテーション(実装化)をマネジメントと同様に考えています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html
では、どうすればインプリメンテーションを体得する(授ける)ことができるのでしょうか?
知識(物理法則はもちろん、ルール・マナー・モラルなども含めた多種多様多量な情報)は大前提。その上で...
…続きは下記ブログ記事でどうぞw↓
Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html
御質問ありがとうございました。
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記1-
いち早く読めることがとてもうれしくて、コーチング待機中に一気に読み終わったことを思いだします。あの頃のfreshな気持とともに。トリガー&アンカーですね
…アンカーされていた記憶(word/picture/emotion)が甦りました!
コーチングの順番待ちの間に博士の新刊を読み終えた私はすっかりトランス状態。コーチングが始まるや、いかに「201冊目で私が一番伝えたかったこと」が名著であるかを熱く語ってしまいました。著者本人に対してw しかも貴重なコーチング時間を使ってww(その頃、博士のコーチングは120万円/30分でした)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25175860.html
今思い出しても赤面ものwww
でも、あの時の博士の優しいまなざしの記憶は、クライアントを見守るコーチとしての私のブリーフになっています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
-追記2-
「夢をかなえる方程式 I×V=R」について、“守秘義務ギリギリ”を意識に上げながら書きました↓
Q-177~:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408953.html
-関連記事-
S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_368012.html
F-044~:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268334.html
-告知-
医療・福祉関連に限らず、コーチングを応用した研修に御興味のある方々は、下記連絡先(メール)に御連絡ください。みんなでエフィカシーを高めあう、明るくあたたかい未来をぜひ手に入れてください。
(現在は主にオンラインで研修を行っています)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html
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