L-01720202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -04;「印象に残ったもの」QA<前編>

 

 20202月、鹿児島県の医療法人でリスクマネジメント研修を行いました。タイトルは「医療・介護現場でのレジリエンス ~問題(課題)を解決し、さらにタフになるための科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25664104.html

 02;レジリエンス -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25697811.html

 03;レジリエンス -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25743784.html

 04;「印象に残ったもの」QA<前編>

 

認知科学者 苫米地英人博士は、レジリエンスを、「有事の際に迅速にリカバーし、元より強固になることができる性向」と定義されています。「ゼロトラスト」という大前提の下、4つのフェーズごとにやるべきことを想定し、それぞれ具体的な行動に落とし込んでいきます。

   Normal Operations:平常状態の継続的なモニタリング

   ShockCascading:最低ラインの確保(平常状態を有事に確保するのは現実的ではないという認識)

   Recovery Phase:できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定

   Restoration Phase:準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

 

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。アンケートでは理解度と満足度をそれぞれ10段階の目盛りで評価していただきました。これは医療現場でも疼痛の評価等に使われる方法で「VAS(バス、Visual Analog Scale)」と呼ばれています。今回の研修は、理解度:5.702.6~9.6)、満足度:6.621.5~10)という結果でした。

 それでは御意見・御質問に回答いたします。まずは「印象に残ったもの」から。

 

 

・「目の前のすべてはマインドが生みだしている」「情報を操作すると世界が変わり、人格が変わる」「自分の心次第」「すべてはゴール次第」など多くでしたが印象に残りました

 

A:たくさん印象に残していただきうれしいです。研修中何度も述べたように「すべてはゴール次第」。ゴールとは、1)100%want toで、2)自分中心を捨て、3)“現状の外”に設定するもの。それも仕事(職業)や趣味だけではなく、人生のあらゆる領域に設定していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 新たなゴールができると、「人格」が変わります。コーチングにおいてブリーフシステムと呼ばれる「人格」は、決して固定的(永続的)なものではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

すべて心次第 = すべてゴール次第

 

心が変わると、本当に目の前の世界が変わります。それも一瞬で。例えば「OKサイン」ですが、じつは(続きは下記ブログ記事でどうぞw↓)

F-111:情報が書き換わると現実が変わる vol.2;非言語編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20173981.html

 

 

・自分自身があわてないという言葉がありましたが、私が普段から気を付けていることなので、とても印象深かったです

 

A:「印象深い」は、認識・理解・評価・判断の結果。先程のブリーフシステムとは評価関数(重要性関数)のことでもありますが、そもそも自身の重要性と合致していないと認識すらできません。それを「スコトーマに隠れる」と表現します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 たまに誤解される方がいらっしゃいますが、スコトーマ自体が悪いわけではありません。

医学的な事例をひとつ紹介します。APDと略される「聴覚情報処理障害(Auditory Processing Disorder)」では「聴力は問題ないのに聞き取れない」という症状がみられます。「音としては聞こえているのに、言葉として聞き取れない」ことの原因は多岐にわたる(=多次元の抽象度に同時に存在している)と思われますが、そのうちの「まわりが騒がしいと相手の言葉が聞き取れない」はスコトーマが関連するといえそうです。

これは苫米地博士がよく言及される「カクテルパーティー効果」がうまく機能していない状態。すなわち、まわりの雑音がスコトーマに隠れない状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 このようにスコトーマは必ずしも「悪」ではありませんが、人生を豊かにする上で大きなマイナスにもなりえます。そのひとつが「固定観念」です。

 (そもそも「善悪」「成否」「正誤」などを決める絶対的基準自体が存在しません↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 

・固定観念にとらわれないこと

・固定観念ってこわいなと思いました

・固定概念にとらわれ、○○にしか見えなかった

 

A:繰り返しますが、私たちは目の前の世界をありのままには認識していません。ほとんどの情報はフィルターとして機能するRAS(網様体賦活系)を通過せず、認識すらできません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 RASを通過するのは「重要度の高い情報」。その重要度(重要性)は過去の記憶でつくられています。つまり、私たちはいつも“過去”を認識しているということ。それも主に“失敗”の記憶で再構成された“過去”です。

 「固定観念」というときの“固定”とは、「過去に囚われている」「過去に縛られている」という意味と捉えることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

昨日までの記憶でつくられた「固定観念」が生みだす世界=“過去”を今日も生きることで、その「固定観念」はますます強化されていきます。違う表現をするとコンフォートゾーン化。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

その現状(=過去=固定観念)というコンフォートゾーンは、リラックスし能力を発揮するのに役立ちますが、一方でとても危険でもあります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

自由(な思考)が制限され、潜在能力がどんどん封印されていくから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

 

 

・レジリエンスの本当の意味

 

A私は「レジリエンス」の最大のポイントはコンフォートゾーンを外れることにあると思っています。それは現状(=過去=固定観念)にとってはクライシスですが、ゴール実現(=未来=可能世界)にとっては大きなチャンスとなりえます。「すべて心次第」「すべてゴール次第」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

L-018につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

―追記-

 APDAuditory Processing Disorder、聴覚情報処理障害)に関連して、こちらの記事もどうぞ↓

F-007:感覚過敏

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445330.html

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 

-告知-

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 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25720321.html

 

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