Q-184:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか? -08;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 実践編vol.3(ワーク付き)

 

 ちょっと前の話になりますが、認知科学者 苫米地英人博士のコーチング系セミナーに参加した際、受講者からこのような御相談をいただきました。

 

Q:母と祖父が同じがんで治療中です。私はどのように接すればいいでしょうか?

(プライバシー保護の観点で、今回に限らず、変更を加えてあります)

 

「家族にはコーチングしない」ことを念頭に、母を「壮年」世代、祖父を「老年」世代と抽象化すると

 コーチとして壮年にどのように接するべきか?

 コーチとして老年にどのように接するべきか?

 家族として壮年にどのように接するべきか?

 家族として老年にどのように接するべきか?

 と分類することができます。

(前提も「老病死が顕在化」「老病死に向き合いながら生活中」と抽象化)

 

 じつは、「老年(老人)」に対するコーチングについては、ヒーリングのポイントとともに過去のブログ記事で考察しています。「青年(若者)」向けのコーチング&ヒーリングのポイントも取り上げています↓

 F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

 

 このシリーズは、上記ブログ記事の続編として、「壮年(中年)」に向けたコーチング&ヒーリングのポイントを掘り下げていきます。キーワードは「I×V=R」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 シリーズの最後は「家族としての接し方」。そこは苫米地博士の著書「がんを克服できる脳」(主婦と生活社)を読み解く形でまとめていきます。ぜひお読みください(Kindle版↓)。

 がんを克服できる脳 【特製音源CD無しバージョン】 | 苫米地英人 | 医学・薬学 | Kindleストア | Amazon

 

 

 01;家族にコーチングしない理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25025653.html

 02;エネルギーと創造性の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 03;「I×V=R」を用いた1st. Step<イメージをゲシュタルト化する> 前編(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25131114.html

04;「I×V=R」を用いた1st. Step<イメージをゲシュタルト化する> 後編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25153337.html

 05;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 理論編(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25194921.html

 06;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 実践編vol.1(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25217507.html

 07;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 実践編vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25259581.html

 08;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 実践編vol.3(ワーク付き)

 

 実践編は「ゲシュタルトを巨大化する」ための思考法がテーマ。その思考法とは「コンセプチュアル・フロー」です。

以下、認知科学者 苫米地英人博士の「苫米地 思考ノート術」(牧野出版、Kindle版あり)より4回に分けて引用します(今回は3/4)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 〇 コンセプチュアル・フローは何の役に立つのか

 コンセプチュアル・フローで思考すると、IQが上がります。コンセプチュアル・フローではいつも抽象思考をしていますから、第2章で述べたように前頭前野外側部が働き、脳が活性化します。脳が活性化するとIQが上がるというわけです。

 IQが上がって頭がよくなった、と自分でもびっくりするくらい実感できますよ。

 コンセプチュアル・フローが、「役に立つ」という意味のひとつです。

 

 もうひとつ、役に立つことがあります。

 私のゴールは「世界から戦争と差別をなくしたい」です。なぜ、このようなゴールを設定するのかわかりますか? なぜコンセプチュアル・フローをすすめるのかわかりますか?

 

 人が自分の幸せ、自分の子どもの幸せだけを考えていたのでは、世の中は小さな煩悩(自我)だらけでよくなるわけがありません。それでは犬や猫と同じです。この理屈は第2章で説明したとおりです。

 だから、戦争も差別も起きる。煩悩はたくさん持っていてもかまいませんが、大きくなければ意味がありません。

 では、何を指して煩悩が大きいというのか?

 たとえば、自分の子どもが「ニンテンドーDSが欲しい」と言う。

 すると親は子どもに「君はニンテンドーDSが欲しいんだね。じゃあ、君と君の友達の両方がニンテンドーDSを持っていたら嬉しくない?」と言う。返事は「はい」となる。

 「だったら東京中の子どもが持っていたほうが嬉しいでしょう?」「はい」

 「世界中の子どもがDSを持っていたほうが嬉しいでしょう?」「はい」

 これを煩悩が大きいと言います。飢えの話で言えば、自分の子どもを飢えさせたくないと言う親は煩悩が小さい。世界中のだれも飢えさせたくないと思っている親は煩悩が大きい。煩悩は大きくて強くなければなりません。

 

 煩悩を大きくするには、抽象思考をすることです。抽象度を高くすることです。

 抽象度が低いままでは、自分だけが金持ちになりたいとか、自分の家族だけが飢えなければいいと考えます。それでは、戦争が起き、やがて人類は滅亡します。

 自分の人生が豊かになるように、世界中が良くなるように、未来の人類が幸せになるように、コンセプチュアル・フローで考える。つまり、抽象度の高いゴールを設定し、抽象度を上げ、関係性を見出し、ゲシュタルトを構築するのです。

 だれもがこういうふうに考えられるようになると、世の中は幸せでいっぱいになることは、私が保証します。これが「役に立つ」もうひとつの意味です。

 引用終わり(続きは次回に)

 

 

 苫米地博士はIQIntelligence Quotient、知能指数)に言及されています。

ところで、皆さんは「高いIQ」と聞いてどのようなイメージが浮かびますか?

 

 私にとって「高いIQ」とは“自由”のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 その“自由”とは、情報空間を自由自在に飛び回っているというイメージと、情報空間の底面(物理空間)でしっかり生きている(自由自在)というイメージを統合したものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 シンプルに表現しなおすと、「IQとは意識状態」だといえます。「高いIQ」とは深い変性意識(ASCAltered State of Consciousness)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20078569.html

 

苫米地博士は「変性意識を深くしていくと、IQが高くなることがある」と話されます。そのときの感覚は「一点に焦点をあてる」という集中(focus of attention)ではなく、「全体をしっかり捉えながら、部分にも注視している」という集中(concentration)。別の表現を用いると「俯瞰(ふかん)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 俯瞰とは「広い視野で全体を把握する」という意味です。それは高い抽象度次元に到達することで可能になります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

つまり、「高い抽象度で思考しながら、ちゃんとリアルな活動をしている状態」が、高いIQを発揮している状態。それが私の“自由”のイメージです。今どきの表現で言い換えると「全集中」でしょうw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html

 

 「あらゆる次元に全集中しながら、さらに高次の抽象度次元を志向する」ことはとても重要です。それはゴールの3つのポイントの1つ「2)自分中心を捨てる」の実践でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 さらに、それはアメリカの心理学者 アブラハム・マズロー(Abraham Harold Maslow1908~1970年)が述べた「人間形成」そのものであり、西郷隆盛(1828~1877年)が感じたに違いない「人類の進化」の鍵となるものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 その「人類の進化」によって、苫米地博士や博士に学ぶ私たちが描く「戦争と差別がない世界」が実現し、いつの日にか「戦争と差別という概念さえない世界」が実現するのでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

 

 「コンセプチュアル・フロー」を行いながら、ぜひ「煩悩を大きく強くする抽象思考」をマスターしてください。そして、その思考法を次世代に伝えてください。

 ポイントは「認識をゲシュタルト化し、統合しながら巨大化していく」ことです。下図のようにどんどん認識を書き込み、関係性を見つけ、ひとつにまとめていきましょう(ゲシュタルト化)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 

コンセプチュアル・フロー(ゴールと認識)3P

「苫米地式 思考ノート術」(Kindle版↓)より引用(一部改)

苫米地式 思考ノート術 | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 

 

 最後にワークを紹介します。今回は「ゲシュタルト能力を上げるトレーニング」です。

 

 

 <ワーク:ゲシュタルト能力を上げる>

 ゲシュタルト能力とは、「部分を結び付けて統合する能力」。そんなに簡単ではありませんが、毎日続けることでマスターすることができます。そこで日常的に取り組めるワークを紹介します。それは「料理を作る」こと。

 

バラバラな食材を見て(部分)、どんな料理ができるか考える(全体に統合)

 

それが今回のワーク。レシピどおりではなく、今ある食材を組み合わせながら実際に作ってみてください。調理でIQを上げながら(ドーパミン↑)、食事も楽しめる(ますますドーパミン↑)という「おいしいワーク」ですw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8900535.html

 

Q-185につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 「前頭前野外側部が働き、脳が活性化」のために、コンセプチュアル・フローと並行してディベートを行うことをお勧めします。現代ディベート論理は「トゥールミンロジック」と呼ばれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 下記ブログ記事に詳しくまとめました↓

 S-01~:よりより“議論”のために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html

 

 

-追記2

 「情報空間の底面(物理空間)でしっかり生きている(自由自在)」ためには実装化(implementation)が欠かせません。下記ブログ記事にまとめました↓

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 苫米地博士の実装例についてはこちら↓

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

 

 

-参考書籍-

 「苫米地 思考ノート術」(牧野出版、Kindle版あり)

 

 

-関連記事-

 「夢をかなえる方程式 I×V=R」関連はこちら↓

 F-070:「夢をかなえる方程式 I×V=R」のとおり、本当に夢が現実化した一例 ~映画「メジャーリーグ」~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15096276.html

 F-117~Field of Dreams

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_390942.html

 

 ゲシュタルト関連はこちら↓

 F-019:「Connecting the dotsby スティーブ・ジョブス

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 Q-063:「ゲシュタルトができあがると理解が深まる」とはどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 ヒーリングとコーチングの関係についてはこちら↓

 Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 

 

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