Q-182:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか? -06;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 実践編vol.1(ワーク付き)

 

 ちょっと前の話になりますが、認知科学者 苫米地英人博士のコーチング系セミナーに参加した際、受講者からこのような御相談をいただきました。

 

Q:母と祖父が同じがんで治療中です。私はどのように接すればいいでしょうか?

(プライバシー保護の観点で、今回に限らず、変更を加えてあります)

 

「家族にはコーチングしない」ことを念頭に、母を「壮年」世代、祖父を「老年」世代と抽象化すると

 コーチとして壮年にどのように接するべきか?

 コーチとして老年にどのように接するべきか?

 家族として壮年にどのように接するべきか?

 家族として老年にどのように接するべきか?

 と分類することができます。

(前提も「老病死が顕在化」「老病死に向き合いながら生活中」と抽象化)

 

 じつは、「老年(老人)」に対するコーチングについては、ヒーリングのポイントとともに過去のブログ記事で考察しています。「青年(若者)」向けのコーチング&ヒーリングのポイントも取り上げています↓

 F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

 

 このシリーズは、上記ブログ記事の続編として、「壮年(中年)」に向けたコーチング&ヒーリングのポイントを掘り下げていきます。キーワードは「I×V=R」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 シリーズの最後は「家族としての接し方」。そこは苫米地博士の著書「がんを克服できる脳」(主婦と生活社)を読み解く形でまとめていきます。ぜひお読みください(Kindle版↓)。

 がんを克服できる脳 【特製音源CD無しバージョン】 | 苫米地英人 | 医学・薬学 | Kindleストア | Amazon

 

 

 01;家族にコーチングしない理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25025653.html

 02;エネルギーと創造性の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 03;「I×V=R」を用いた1st. Step<イメージをゲシュタルト化する> 前編(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25131114.html

04;「I×V=R」を用いた1st. Step<イメージをゲシュタルト化する> 後編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25153337.html

 05;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 理論編(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25194921.html

 06;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 実践編vol.1(ワーク付き)

 

 すべてはゴール設定(&再設定)からはじまります。

 そして、より高次の抽象度空間を志向することで、さらなる“現状の外”に新たなゴールを思い描くことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 そのとき、以前の“現状の外”は「あたりまえ」に感じられます。あらためて止観すると、すでに「かつては夢だった現実」に生きている事実に驚くでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

  

そのように「本当は驚くような『あたりまえ』をしっかり意識に上げること」が、「I×V=R」の「V」のポイントです。私はそれが「ゲシュタルトの巨大化」の体感だと思っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 実践編は「ゲシュタルトを巨大化する」ための思考法がテーマ。その思考法とは「コンセプチュアル・フロー」です。

以下、認知科学者 苫米地英人博士の「苫米地 思考ノート術」(牧野出版、Kindle版あり)より4回に分けて引用します(今回は1/4)。

 

 

〇 コンセプチュアル・フローで考えるのがノートだ

2章、第3章で、ノートの概念、書き方を説明してきました。ノートの基になっている思考方法を「コンセプチュアル・フロー」と言います。私が普段、無意識に行っている思考方法をだれにでもできるようにモデル化して、独自に名づけた言葉です。

 「コンセプチュアル」とは、抽象度が高いという意味です。コンセプチュアルを日本語にすれば「概念化」です。概念はもともと抽象化(アブストラクト)されていますから、「アブストラクト・フロー」とも言います。いま自分が思考していることを、少し高い抽象度で描き直していくという意味です。これがノートの縦軸です。

 「フロー」は時間の流れのこと。物事の関係性は、静的に未来永劫つづくものではなく、ダイナミックに変化します。また、時間は未来から流れています。時間はノートの横軸です。

 

 ノートは「コンセプチュアル・フロー」を目に見えるようにしたものです。抽象度を上げることや時間間隔をつかむことがいかに大事か、わかりましたね。

 

 世間一般に流布しているノート本を何冊読んでも、抽象度を上げていく訓練はまずできません。自分のいまの抽象度で言葉を描いてしまうからです。また、ゴールが設定されていませんから、全部過去の視点で重要なものを決めます。これでは、未来のゴールの視点で重要なものを決めていくことはできません。

 つまり、他の本では抽象思考ができないし、自分の目標(夢と言い換えてもよいでしょう)を叶えることはできません。

 

 いまコンセプチュアル・フローを「思考方法」と言いましたが、こういうふうに言い換えることもできます。

 コンセプチュアル・フローとは、ゴールを達成するために、いま見ている世界よりひとつ上の世界から見た自分の視点をつくる道具(抽象度を上げたゲシュタルトをつくる道具)であり、ゴール側から見て思考をビジュアル化する道具だとも言えます。道具であるからには利用しないのはもったいないではありませんか。

 引用終わり(続きは次回に)

 

 

 ノートの縦軸は「抽象度」。ポイントは「いま自分が思考していることを、少し高い抽象度で描き直していくこと」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ノートの横軸は「時間の流れ」。時間は未来から現在、現在から過去へと流れています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 すると、こんな感じになります(下図)。

 

コンセプチュアル・フロー(縦軸と横軸)

「苫米地式 思考ノート術」(Kindle版↓)より引用

苫米地式 思考ノート術 | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 


 余談ですが、私がコンセプチュアル・フローを強くお勧めするのには、「『過去は一切関係ない』という事実を無意識にすり込むことができるから」という理由もあります。

 上の図をご覧ください。横軸である時間に過去はありません。

 ゴール設定&達成に過去は一切関係ありません。これまでの過去ベースのブリーフを、ゴール側から書き換えていきましょう!

 (過去を書き込むことも可能です。その場合、「未来から過去を再評価(統合)する」ことになります)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 では、図の右上(高抽象度、未来)に設定する自身のゴールに向かって、ブリーフを変え、スコトーマを外すヒントとなるワークを御紹介します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

 <ワーク:スコトーマを消す>

 スコトーマを消す4つのワークです。1以外の3つは「スコトーマをダイナミックにずらして確率を上げる方法」です。連続的にワークを行い、大胆に“ずらして”ください。

 

   知識を増やす

-ただし、知識により新たなスコトーマが生じます。②以下のワークと同時に取り組んでください。

   因果を逆に考える

-未来を「因」とし、現在を「果」とするということ。それが時間は未来から過去へと流れるという感覚です。

   自分の視点を否定する

-固定観念に縛られず、今までの見方を否定してみてください。

   正しいと思っている常識を疑う

-自分の中にある過去の記憶にまつわる判断を「本当にそう思ったのか?」と自問してください。

 

 

 あるスコトーマを消すために新しい知識(思考)を投入しても、その知識でまたスコトーマが生まれます。しかし、連続的に次々と新しい思考に変えていくとスコトーマもダイナミックに動いていきます。そうすると、ある瞬間に今まで見えなかったものが認識できるようになります。それが「スコトーマをダイナミックにずらす」ということです。

 

 思考し続け、思考をひろげていく

 

 そのための強力な思考法が「コンセプチュアル・フロー」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

Q-183につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

固定観念に縛られずに今までの見方を否定する「自分の視点を否定する」というワークは、「無人運転」「自動運転」を抜け出すための重要なワークでもあります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 

-追記2

 「あるスコトーマを消すために新しい知識(思考)を投入しても、その知識でまたスコトーマが生まれる」という事実を忘れないことが大切です。ギリシャの哲学者 ソクラテスは「無知の知」と表現しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879896.html

 

 

-参考書籍-

 「苫米地 思考ノート術」(牧野出版、Kindle版あり)

 

 

-関連記事-

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 F-070:「夢をかなえる方程式 I×V=R」のとおり、本当に夢が現実化した一例 ~映画「メジャーリーグ」~

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 F-117~Field of Dreams

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 F-019:「Connecting the dotsby スティーブ・ジョブス

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 Q-063:「ゲシュタルトができあがると理解が深まる」とはどういうことなのでしょうか?

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 ヒーリングとコーチングの関係についてはこちら↓

 Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching ProjectFCP)」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(詳細は下記サイトで↓ FCPのみの受付は終了いたしましたが、青山コーチのコーチングクラブ2020に入会することで視聴できます)

http://aoyamacoach.com/fcp/