Q-168:スピリチュアルペインは抽象度でいえばどこに入るのでしょうか?どうやって原因である無関心が生まれてくるのでしょうか?
御質問をいただきました。ありがとうございます。
(プライバシー保護のため一部変更しています)
Q:スピリチュアルペインを一番の矛盾に気づきながらスコトーマに隠すことと理解しました。生きる意味を失い、あえて見ないようにするように。いろいろなゴール同士、例えばお金や健康などともぶつかり、「臭いものにふた」じゃないですけどフォーカスを当てたくないから生じている(生みだしている)気もします。
スピリチュアルペインは抽象度でいえばどこに入るのでしょうか?
どうやってスピリチュアルペインの原因である無関心が生まれてくるのでしょうか?
A:スピリチュアルペインは、とくに緩和医療(緩和ケア)で重要な概念です。明確な定義はされていない?ようですが、「自分の存在や意味を問うことに伴う苦痛」といった感じで使われています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html
ペイン(苦痛)だけに、その辛さから逃れようとして、意識的にも無意識的にもスコトーマに隠そうとしてしまうのではないでしょうか。例えば、浴びるように酒を飲んだり、ギャンブルにのめりこんだりして。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
私はそれを創造的回避の一種だと理解しています。実例として、私の両親のケースを紹介します。
二人はアルコール&ギャンブル依存でした。ふだんから酒とギャンブルに溺れるばかりか、トラブルに見舞われるとさらに飲む量が増え、ますます賭けにのめりこみました。そんな両親を目の当たりにしながら「逃げるんじゃねぇ!」とよく思ったものです。子どもながらに。
クリエイティブだったかどうかは別として、両親は間違いなく「創造的回避」の状態でした。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html
さらにヤバい状況に陥ると、両親は鬼のような形相でお寺に向かいました。行に参加し法主に相談した後は晴れやかな人間の顔に戻ります。しかし、再び鬼になっては寺に向かうという生活を繰り返しました。
私は「そんな無限ループに何の意味があるのか?」と思い悩み、答えを見いだせずに苦しみました。大人になるにつれて。
…今思えば、「そんな無限ループ」自体がコンフォートゾーンになっていたのだと思います。両親はもちろん、私にとっても。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html
両親に必要だったのは、慰めでも施しでも激励でもなく、コーチングでした。
…とはいえ、時は昭和。「無責任男」や「ど根性と叫ぶカエル」の時代です。ルー・タイス氏によるコーチングはまだ発展段階で、もちろん日本には届いていませんでした。両親を責めるわけにはいきません。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html
仮にコーチングを学べる時代だったとしても、今さら両親を責めるつもりはありません。すべてが過ぎ去った記憶であり、ゴール(未来)に関係ない過去(Nil)を振り返ることはまったく無意味だから。
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時間は未来から過去へ向かってどんどん流れています。過去は一切関係ありません。一切です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html
コーチングに出会って以来、そして苫米地式コーチとなってからはますます、「“両親(&その子どもたち)”にどのように貢献するか?」を考え続けています...
...たどり着いた答えの一つは、「『コーチングによるスピリチュアルペインの克服』をひろげていく」。だから、医療・介護の現場はもちろん、教育現場にもコーチングを届けようと活動しています。スピリチュアルペインは思春期にはじまっているといえるから。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11301259.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386276.html
ゴール設定を重ねていくと、教育の目的である自由に向かって進化・向上することができます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html
抽象度が上がるからです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
「スピリチュアルペインは抽象度でいえばどこに入るのでしょうか?」に対する私の答えは「全抽象度」。宇宙を抽象度という軸でならびかえた時の頂点、すなわち空(くう)から物理空間まで連続的に存在していると思っています。
引用した下図で、「スピリチュアルペイン」は他の3つの苦痛(「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」)と同じ2次元平面上に並べられています。
しかし、それぞれ抽象度が違うはずです。「身体的苦痛」は情報空間の底である物理空間に、「心理・精神的苦痛」は少し高次の情報空間に存在するというように。
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
そして、「社会的苦痛」はあらゆる抽象度の階層に縁起としてひろがっているはずです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
MaindsガイドラインセンターHPより引用
対して、「スピリチュアルペイン(引用図では“霊的苦痛”)」は「全抽象度」です(…と私は思っています)。つまり、「空(くう)」。「スピリチュアルペインが、物理空間で身体的苦痛として表出し、情報空間で心理・精神的苦痛として表現され、多次元の階層にまたがって社会的苦痛を生みだしている」ということです。
もっとわかりやすく表現すると、「すべての苦痛の元となる“根源的な痛み”がスピリチュアルペイン」だということ。だから「空」です。「空」であるがゆえに、ふだんはまるで感じられないのに(無)、ひとたび認識するととてつもなく辛いのです(有)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html
そんな「スピリチュアルペイン」の原因は、決して無関心ではありません。無関心は原因ではなく、苦痛回避の結果といえます。そして、その苦痛回避は、確実に自らのエフィカシーを引き下げていきます。それはセルフ・ドリームキリングです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html
私は、コーチングによって、「〇〇依存」としてあらわれる苦痛回避の悪循環を断ち切れると思っています。
「ダメ。ゼッタイ。」の押しつけにただ従うのではなく、自ら選択することを可能にする知識。そして、覚悟をもった決意や責任をともなった自由意思を貫きとおすための技術。それらがコーチングシステムには内包されています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_352303.html
大切なのは“自分”に関心を持ち続けること。そして、しっかり観察し、より高次元に定義し続けること。そのすべてを一言で表現した言葉が「ゴール」です。
そのゴールがない(または不明瞭な)ことがスピリチュアルペインの真の原因のはずです。
…以上が私の回答です。
御質問ありがとうございました。
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記1-
そんな両親を目の当たりにしながら「逃げるんじゃねぇ!」とよく思ったものです。子どもながらに
…コーチとなった今は「逃げるんじゃねぇ!」というセルフトークとは無縁です。不完全性を理解し、空(くう)を体感しているからだと思います。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html
むしろ、クライアントなど縁ある人たちには「どんどん逃げて欲しい」と願っているくらいです。それは「ゴール設定により自らつくりだした未来(新たな現実)への逃避」という意味。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html
気楽に生き、気楽をひろげたいと思っています。Take it easy!
-追記2-
ゴール設定を重ねていくと、教育の目的である自由に向かって成長することができます
…その成長過程はマズローのいう「欲求の階層」を上がること。そしてそれは、「抽象度を上げること」であり、「人間形成」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html
-追記3-
ゴールを設定を重ねることで“人生の意味”を拡張し続けることができたなら、目の前のすべてが“意味”と関連するように感じられます。きっと3K(感謝・感動・希望)に包まれている感覚を覚えるでしょう。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html
その時は全抽象度にわたってハッピーなはず。トータルハッピネスです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8431066.html
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