F-161:コーチの視点で考察する“青春” ~心の若さと体の関係~ vol.2;フリードリヒ・ニーチェ

 

 過去の記事で(F-157)、自分の死に自ら意味を見いだしたことで情報(心)を書き換え、その写像である物理(体)を書き換えていった高齢女性の例を御紹介しました。

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 その様子はまさに“無我夢中”

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この場合の“無我”は「“私(我)”の定義を拡張する」という意味です。それは「抽象度を上げる」と同義。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

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 抽象度が上がるほど、情報的に大きな存在になることができます。情報的に大きな存在になるほど、未来志向で優しく書き換えることができるようになります。本当は“私”である他人も。もちろん、“私”自身の心身も。

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 実際に、「死後も役に立てる」という希望を感じた患者さんは、「うれしい~」という言葉とともにどんどん回復していきました。まるで“奇跡”のように。

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 キーワードは「社会性」「利他(unselfishness)」です。

その上で重要なのは行動することではなく、ゴールを設定し、ブリーフシステムを書き換えて、その結果として行動につなげること(つながること)。

  

その過程で、人は“若さ”を取り戻し、その“若さ”を維持し続けます。“青春”にホメオスタシスが働くから。

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 前回(F-160)はPanasonicの創業者 松下幸之助さんの座右の銘を御紹介しました。

大切なのは信念と希望がセットであること。一度は引き離された信念と希望が再び融合するからこそ(“信念と希望”)、過去も未来も超越した次元に存在する無尽蔵のエネルギーを得て、“今”を鮮やかに生きることができます。

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今回は、信念に関するフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche1844~1900年)の言葉です。

 

 

怠惰から生まれる信念

積極的な情熱が意見を形づくり、ついには主義主張というものを生む。大切なのは、その後だ。

自分の意見や主張を全面的に認めてもらいたいがために、いつまでもこだわっていると、意見や主義主張はこりかたまり、信念というものに変化してしまう。

信念がある人というのはなんとなく偉いように思われているが、その人は、自分のかつての意見をずっと持っているだけであり、その時点から精神が止まってしまっている人なのだ。つまり、精神の怠惰が信念を作っているというわけだ。

どんなに正しそうに見える意見も主張も、絶えず新陳代謝を繰り返し、時代の変化の中で考え直され、つくり直されていかなければいけない

                      「人間的な、あまりに人間的な」より

 

 

信念を持つことはいいのですが、通常は過去の記憶でつくられています。その信念をブリーフ、そして信念に基づく情報処理パターンをブリーフシステムと呼びます。

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 そのブリーフシステムにより目の前の世界が決まります。重要な情報しかRASのフィルターを通過せず、重要ではない情報は認識することができないから(スコトーマに隠れる)。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 繰り返しますが、ブリーフシステムは過去の記憶でつくられています。よって、ほとんどすべての人は「無人運転」か、よくて「自動運転」です。

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 いずれにせよ、過去に縛られたまま。

そこに自由はなく、自由がないままだと本来の豊かな能力を発揮することができません。無意識はいつもhave toのままだからです。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

だからこそ、未来の信念を先取りすることが重要!

それは“現状の外”にゴールを設定することではじめて可能になります。何かしらの希望がゴールになると、“信念”を未来側から書き換えていくことができるようになります。自由自在に。

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前回(F-160)書いた「“信念と希望”がセットであることが大切」という意味を御理解いただけたでしょうか?

 

 “信念と希望”がセットだからこそ、エネルギーと創造性が生まれます。

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 “信念と希望”を統合するからこそ、可能性(可能世界)がひろがり、“私”(自我)が拡張します。

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 さらなる“信念と希望”を追求し続けるからこそ、過ぎ去った過去にとらわれず、ゴールを実現した未来の結果として“今、この瞬間”を生きることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 どんなに大きな“信念と希望”であっても信じきることができるからこそ、ゴール設定時点では「達成確率0」のイメージ(I)を、物理空間でしっかり“現実化”することができます(R)。

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「どんなに正しそうに見える意見も主張も、絶えず新陳代謝を繰り返し、時代の変化の中で考え直され、つくり直されていかなければいけない」とは、「思考し続けよ」という励ましです。「思考し続けるために、ゴールを志向し続けよ」という助言です。そして、「ゴールをたくさん設定し(バランスホイール)、それぞれ再設定し続けながら試行し続けよ(偶然を必然に変えてみせよ)」という願いです。

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そんなニーチェの主張(claim)の根底には、古くは釈迦が見いだした真理があり、今では認知科学をベースとしたコーチング理論があります。事実(data)&根拠(warrant)として。

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ゴールを志向しながら、思考し、試行し続ける

さらなる“現状の外”を想像しながら、創造し続ける

 

 その結果として、人は若々しくあり続けることができます。

実際、すごく若々しい老人もいれば、しわがれた若者もいることを、きっと皆さんも感じているはず。それは決して偶然ではありません。マインドの使い方の結果という必然です。

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F-162につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

もう一つ、「かもめのジョナサン」で有名な作家 リチャード・バックの言葉を紹介します。

 

年齢はナンバーでしかない。14歳の年寄りもいれば、140歳の若者もいる

 

年齢を単なるナンバーだと考えることができれば、年上か年下かにこだわり判断を間違えることもなくなるのでしょう。「年下のくせに生意気に」とつい考えてしまう人は、ぜひ覚えておいてくださいw

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「無常を認められないことが老病死(+生で四苦)の苦しみを増幅している」と考える私は、「アンチエイジング」という言葉が好きではありません。しかし、この文章に触れて、「心のアンチエイジング」はしっかりと心がけたいものだと思いました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045827.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045953.html

 

 

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