F-160:コーチの視点で考察する“青春” ~心の若さと体の関係~ vol.1;松下幸之助

 

 過去の記事で(F-157)、自分の死に自ら意味を見いだしたことで情報(心)を書き換え、その写像である物理(体)を書き換えていった高齢女性の例を御紹介しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html

 

 その様子はまさに“無我夢中”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

この場合の“無我”は「“私(我)”の定義を拡張する」という意味です。それは「抽象度を上げる」と同義。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が上がるほど、情報的に大きな存在になることができます。情報的に大きな存在になるほど、未来志向で優しく書き換えることができるようになります。本当は“私”である他人も。もちろん、“私”自身の心身も。

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 実際に、「死後も役に立てる」という希望を感じた患者さんは、「うれしい~」という言葉とともにどんどん回復していきました。まるで“奇跡”のように。

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 キーワードは「社会性」「利他(unselfishness)」です。

その上で重要なのは行動することではなく、ゴールを設定し、ブリーフシステムを書き換えて、その結果として行動につなげること(つながること)。

その過程で、人は“若さ”を取り戻し、その“若さ”を維持し続けます。“青春”にホメオスタシスが働くから。

 

 

…Panasonicの創業者 松下幸之助さん(1894~1989年)が座右の銘としていた言葉を紹介します。

 

 

青春

青春とは心の若さである

信念と希望にあふれ

勇気にみちて日に新たな

活動をつづけるかぎり

青春は永遠にその人のものである

 

  

この言葉は、幸之助さんが成人式で講演をしていた時に若さというものについてひとつの感慨をもったことから、“あるヒント”をもとにつくったといいます。「常に若くありたいという希望と、常に若くあらなければならないという戒めをこめている」と著書に記されています。

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信念とは、コーチングでいうとブリーフシステムのことです。その情報処理パターンは「情動を伴う体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」でつくられます。つまり、過去です。

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希望とは、未来の自分や自分を取り巻く縁起と考えることができます。それは未来の記憶でつくられるブリーフシステムです。

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勇気とは、現状のコンフォートゾーンから抜けだすエネルギーのこと。

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通常、現状は過去の記憶でつくられています。それは自我そのものです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

そんな現状(=自我)を維持するために、ホメオスタシスが強力に働いています。よって、簡単には現状(のコンフォートゾーン)を抜けだすことはできません。ブリーフシステムを書き換えることは簡単ではなく、自我は変わらないばかりかむしろ強化されていきます。

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

そこで“現状の外”へのゴール設定!

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ゴールとその達成の確信(エフィカシー)という鍵で、「現状維持」という強固なロックを解除することができると(もちろんwant to!)、目の前の世界が劇的に変化します。ゴールがより“現状の外”にあるほど。

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

 

 ブリーフシステムが書き換わり、RAS&スコトーマが変化するから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

そして、今まで気になっていたこと(ゴールとは無関係な情報=Nil)が気にならなくなり、気づいていなかった重要なこと(ゴールと関係する情報=T)をどんどん“発見”します。

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過去である信念と未来である希望

その2つを引き離すきっかけがゴールであり、生じる認定的不協和(ホメオスタシス・フィードバック)を未来(希望)側に導く力が勇気です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 そう考えると、勇気はエフィカシーと言い換えることができるのかもしれません。

 (私はさらにゴール側に踏み込んだ“覚悟”のことだと思っています)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

信念と希望と勇気

 

あの短い文章に「信念」「希望」「勇気」といった言葉を織り込んだ松下幸之助さんの見識に、またしても感服いたしました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

信念と希望と勇気を併せ持ち、過去を超越し未来に生きるその姿勢こそが“青春”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

大切なのは信念と希望がセットであること

一度は引き離された信念と希望が再び融合するからこそ(“信念と希望”)、過去も未来も超越した次元に存在する無尽蔵のエネルギーを得て、“今”を鮮やかに生きることができるようになるのだと思っています。苫米地式のコーチ&ヒーラーとして。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23177616.html

 

 

次回は、信念に関するニーチェの言葉を紹介します。お楽しみに。

 

F-161につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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松下幸之助さん(Wiki.、1960年代)

松下幸之助さん(1960年代初期頃)

Wikipediaより引用