F-141:不要不急 vol.2;「不要不急」や「重要緊急」を決めるもの
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため、今春(2020年)、日本中が自粛ムードに包まれました。にぎわいが消えた町の様子はまさに「沈黙の春」のよう。自粛期間中、よく耳にしたのが「不要不急」という言葉でした。
その「不要不急」について考えてみたいと思います。シリーズでお届けします。
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vol.1;重要度と緊急度 <ワーク付き>
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前回(F-140)、重要性と緊急性を軸(縦軸に重要度、横軸に緊急度)にすることで4つのカテゴリーに分けることができることと、そのうちの第二領域:「重要不急」を常に意識しスケジュールに落とし込んでいくことが重要であることをお伝えしました。
「人生の第二領域:『重要不急』を観るワーク」はいかがだったでしょうか?
「具体例が知りたい」という御要望をいただきました。ワーク中に浮かんだイメージを例示します(下図)。
最近の話題でいえば「COVID-19対策」は「重要緊急」ですが、1兆6794億円もの予算をつぎ込むという「GoToキャンペーン」は「重要不急」であるはずです。
…大切なのは「重要なこと以外は一切しない」という心構え。そんな心構え(意識状態)を維持できると、重要なことはしっかり認識することができ(RASを通過する)、重要でないことは認識にあがらなくなります(スコトーマに隠れる)。
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命は有限です。誰もが生まれた瞬間から死に向かっているのですから、そもそも「やりたいこと以外やっている場合じゃない」はずです。
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では、重要度や緊急度はどのように決めればいいのでしょうか? その基準となるものは何でしょうか?
…答えは、もちろん、ゴール!
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まず先にゴールがあり、今の認識(RAS/スコトーマ)が決まります。
先に“未来”があるから、最適な“現在”を自然に選択することができます。
重要度や緊急度を決めるのはゴールであり未来です。ゴールを持つ人には時間は未来から過去に流れているように感じられます。
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何をゴールにするかにより重要度や緊急度は異なります。
政治で例えると、「世界平和」をゴールにする人と「自国の利益(○○ファースト)」をゴールにする人とでは重要度が違います。「総理や大臣などの肩書」をなによりも大切に感じる人と「次の選挙での当選」だけしか興味がない人とでは緊急度がまったく異なります。
つまり、人や組織、社会のゴールごとに異なる重要度や緊急度が存在するのです。
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さらには、同じ人や組織であったとしても、その時の状況により「不要不急」や「重要緊急」はダイナミックに変化していきます。西洋哲学でいえば不完全性、東洋(釈迦)哲学でいえば無常(縁起)です。
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前回御紹介したワークで自分の「重要度」や「緊急度」を再確認することは、じつは、自我を感じる作業でもあります。
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そして、その自我を、自由意志で自ら設定したゴール(未来)側から作り直すことは、「本当の私」に生まれ変わることを意味します。
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ぜひぜひ「人生の第二領域:『重要不急』を観るワーク」に取り組んでください。
(このワーク自体を「第二領域」にどうぞww)
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(F-142につづく)
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
重要度や緊急度は不変ではありません。「意味は状況で決まる」のと同様、その時の状況でどんどん変わっていきます。
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例えば、大規模災害の時は、医療を必要とする者の数と実際の医療資源との関係により、優先度(重要度と緊急度での順位づけ)が刻一刻と変化していきます。その変化を意識しながら患者を選別していくことが「トリアージ(triage)」です。
今後のブログ記事(フリーテーマ)で、「トリアージ」をコーチの視点で考察します。お楽しみに。
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