F-135:The Sweet Hello, The Sweet Goodbye -7;SadをSweetに書き換える準備となるヒーリング<老人向け 後編>
過去の記事(F-128)で、スウェーデンの男女デュオ ロクセット(Roxette)のボーカル マリー・フレデリクソン(Marie Fredriksson)を取り上げました。最後に御紹介したのは「The Sweet Hello, The Sad Goodbye」という曲。
内科医としての私が医療・福祉の現場で経験するのは「The Sad Goodbye」ばかり。でも、苫米地博士に学ぶ今は、「ヒーリング&コーチングで『The Sweet Goodbye』を実現できる」と信じています。
今回は、その「The Sweet Goodbyeを実現するために…」がテーマです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580684.html
1;不安に襲われる若者、希望を失う老人
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21892496.html
2;「The Sweet Goodbye」とは?(ワーク付き)
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21970436.html
3;SadをSweetに書き換える準備となるヒーリング<若者向け>
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22043888.html
4;SadをSweetに書き換えるコーチング<若者向け>
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22117623.html
5;SadをSweetに書き換える準備となるヒーリング<老人向け 前編>
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22194084.html
6;SadをSweetに書き換える準備となるヒーリング<老人向け 中編>
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22259321.html
…その関係性(縁起)をしっかり理解できることが、老人にとってのヒーリングの鍵。
「個の存在(部分)をより大きな存在(全体)の一部と考えることができ、個人の生老病死を人類や社会のための重要な役割・機能と理解できること」とは“超自我”。その超自我の境地に達することが老人にとってのヒーリングであり、SadをSweetに書き換える準備であるといえます。
では、そのようなヒーリングを実現するために、私たちは何を心がければいいのでしょうか?
…答えは「若いときからゴールを追求すること」です。すなわちコーチングの実践!
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
老いる前(若者でいられる間)のコーチングの実践が、やがて老い病みながら死を実感する人生晩年でのヒーリングを可能にします。なぜなら、ゴールの追求により抽象度が上がるから。かつてのゴールを達成し、再設定したさらなるゴールを目指して生き続ける過程で、自ずと抽象度は上がっていきます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html
人生をかけて到達する高い抽象度(次元)がヒーリングパワーの源泉です。抽象度が高いほど、より大きなエネルギーを発揮することができます。例えば釈迦のように。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20276623.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html
vol.4(F-132)で取り上げたとおり、苫米地博士は「思考停止という病」(KADOKAWA)の中で、「思考は一定の情報空間での抽象度をダイナミックに変化させる運動行為」と書かれています。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654230.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831442.html
その「ダイナミックな変化」をより高次の抽象度へと、すなわち進化へと導くものが「ゴール」です。博士はよく「進化には必ず意思の力がある」とおっしゃいますが、その“意思”にアクセスする方法がコーチングであるといえます。コーチとの縁により“意思”にアクセスし、自らゴールとして見いだすのです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html
コーチとの縁により“意思”にアクセスし、自らゴールとして見いだす
それを抽象度が上がった“超自我”の視点で再解釈すると、「一人の人間(部分)のゴールへの旅(生老病死)のその遥か先に“意思”があり、連綿と受け継がれる命のリレーによる人類(全体)としてのゴールへの旅(進化)の一部として個の人生が機能している」といえそうです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html
それを東洋的にいえば無常であり縁起、西洋的に表現すればゲシュタルトであり「connect the dots」。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html
“超自我”に達することで時間さえ超越した「縁起やゲシュタルトといった抽象的なイメージ(I)」をありありと感じられる状態(V)がヒーリングを実現します。それは老人にとってのというより人類全体にとってのヒーリングであり、SadをSweetな現実(R:Reality)に書き換える(R:Rewrite)究極の準備となります。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html
…ここで皆さんの多くは疑問に思っているはずです。「誰もが抽象度を上げられるわけではない」「“超自我”の境地なんて簡単にはたどり着けない」「これから人生を生きる若者にとってはそうだとしても、すでに人生の終盤に差し掛かった老人には手遅れだ」と。
「誰もが抽象度を上げられるわけではない」「“超自我”の境地なんて簡単にはたどり着けない」といった言葉は、ホメオスタシス・フィードバックの表れです。前頭葉が発達した私たち人間は、情報空間にもホメオスタシス(恒常性維持機能)が働いています。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html
それは昨日までの記憶でつくられた“現状”というコンフォートゾーンを強力に維持しようとする働きであり、「創造的回避」です。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html
そのような思いが頭をよぎった時は、まずは「自分らしくない」とセルフトークしてみましょう。心が整ったらゴールをイメージしなおし(word/picture/emotion)、ワクワクを感じながらエフィカシーをさらに高めてください。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html
「これから人生を生きる若者にとってはそうだとしても、すでに人生の終盤に差し掛かった老人には手遅れだ」に対する私の再反論の根拠になるのも、やはりホメオスタシスです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12340209.html
私たち人間は、情報空間にもホメオスタシスが働くだけでなく、その情報空間(“場”)を共有することができます。共有した情報空間に同じようにホメオスタシスが働くことを「ホメオスタシス同調」と呼びます。古い心理学用語では「ラポール(rapport)」です。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20377591.html
つまり、ある老人が四苦(生老病死)やトータルペインに苦しんでいたとしても、縁ある誰かが“超自我”の境地で関りを持ち続けていれば、ホメオスタシス同調により自然にヒーリングされていくということ。私の例でいえば、WHO的な健康のイメージに囚われている人が、苫米地流の“健康”に書き換わっていくことで“元気”を取り戻していく感じです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859675.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859828.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859896.html
Not normalな存在との双方向の縁によりそれまでのunrealがrealに書き換わっていくことは、これまでの人類史の中で何度も繰り返されてきたことです。それは、じつは、身近なところでも何気に経験していることです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8900334.html
すべては“現状の外”へのゴール設定からはじまります。
個人の“現状の外”がまったく新しい現実(R:Reality)を生みだし、ホメオスタシス同調により人類(社会)の“現状の外”へと拡大しながら、やがて大変革(R:Revolution)を引き起こすのです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8292674.html
となると、コーチが目指すのは「クライアント一個人のゴールを達成すること」だけではありません。「人類(社会)共通のスコトーマを外し、社会全体の抽象度を上げるように導くリーダーを育成すること」がコーチの使命といえます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14526054.html
個人の“現状の外”がまったく新しい現実(R:Reality)を生みだし、ホメオスタシス同調により人類(社会)の“現状の外”へと拡大しながら、やがて大変革(R:Revolution)を引き起こす
…やはり、コーチングは人間形成、そして人類の進化のためにあるといえそうです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html
そして、そのプロセス(&縁)そのものが、人生終盤での、すなわち老人にとってのヒーリングになると私は思っています。
(F-136につづく)
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
それは昨日までの記憶でつくられた“現状”というコンフォートゾーンを強力に維持しようとする働きであり、「創造的回避」です
…コンフォートゾーンを維持しようとする働きは、個人レベルだけでなく、組織や社会レベルでも働いています。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13837769.html
-関連記事-
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21142618.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html
コメント