ブログ・シリーズ編
S-03:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~
S-03-25:心のエネルギーとは何か?
シリーズ編第3弾(S-03)は、「心のエネルギーとは何か?」をテーマに、怒りに代表される情動の正体やその向き合い方について考察を行いました。きっと何かしらの情動にまつわる思い出があるかと思いますが、御自身の経験と照らし合わせていかがだったでしょうか? 今回が最後の投稿です。
告知(I-035):
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19792909.html
S-03-00(目次):
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html
このシリーズ(S-03)の告知文(I-035)で香港での大規模なデモを取り上げました。民間人権陣線が行ったデモの参加者は、初回の2019年3月31日が1万2千人(警察発表:5200人)、同6月9日が103万人(24万人)、そして同6月16日が200万人(33万8千人)と回を重ねるごとに増えていきました。まるで怒りが“感染”したかのように。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19792909.html
今、世界では新型コロナウイルス(COVID-19)が爆発的に広がっています。問題なのはウイルスだけではなく、不安や恐怖といった情動、そして、その結果生じる「ファイト・オア・フライト」が拡散していること。まるで“感染”したかのように。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html
これらの事実は「すべては縁起であり関係である」ことをしっかりと示しているといえます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html
ならば、私たち一人ひとりの存在は重要です。関係の結果生じた存在ではあるけれども、その在り方によって関係をダイナミックに変化させる存在でもあるからです。
すべての存在には役割があります。すべての存在が関係しあうため、その関係性の中でまったく役割を果たさないものなどありません。その役割は「存在意義」と置き換えることもできます。
すべての人が必ず誰かとの関係性の中に生き、誰かの役にたっており、存在意義があります。その存在意義とはゴール設定により自らつくりだすもの。そして、その存在意義の確信がコーチングで重要視するエフィカシーです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html
すべての存在には役割がある。なぜなら縁起があるから
すべてのものが関係しあうため、その関係性の中でまったく役割を果たさないものなどない
その役割は「存在意義」と置き換えることもできる
…だからこそ、私たちは怒りをコントロールする必要があります。不安や恐怖を克服する必要があります。家族のために、仲間のために、社会のために、そして未来のために。
このシリーズでは、「心のエネルギー」について考察しました。
心のエネルギーとは、「人間が進化するためのエネルギー」です。さらには「人類という種が進化するための動力」であり、「生命が進化する秘密」です。
その進化とは、抽象度の階段を上がること。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html
その先にはきっと生命を生みだす“意思”があります。コーチングによって“意思”に触れることができると、ゴールが生まれ、時間が流れはじめ、やがて“現実”となっていきます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html
私がこのシリーズで皆さんにお伝えしたかったことは、「怒らないようにしよう」「ちゃんと我慢しよう」ということではありません。むしろ正しく怒ることで、「“人間”であり続けよう」「もっと“人間”らしくなろう」ということ。それは現在の世界を覆う不安や恐怖についても同様です。
皆さんがさらに自由に生きるきっかけになることを願いながら、このシリーズを終わりにします。最後は苫米地博士の著書「『感情』の解剖図鑑 仕事もプライベートも充実させる、心の操り方」(誠文堂新光社、p80)からの引用です。博士と博士に学ぶ私たち(もちろん、このブログを読んでくださっている皆さんも)が共有している“気”を感じながらお読みください。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html
日本のビジネスマンと感情
日本のビジネスマンから、感情が消えている、近年、とみにそう思います。ごくまれに、電車の中で激昂している人を見かけますが、そういった例は特殊であるといえます。しらふで、本気で怒っている人を、最近、身の回りで見ましたか?
怒りや悲しみといったネガティブな感情だけではありません。本気で飛び上がって喜んでいる人も、もはや見つけることが難しい時代になったような気がします。これはいったいどうしてなのでしょうか。
もともと日本人は感受性が低い人種といえます。それは民俗学的な特徴というより、教育によるものです。国民の感受性が低く、鈍感なほうが国を治めやすいからです。言葉を換えると、情緒の安定した国民性とも言えますが、しかしこれでは死人の国も同様です。怒りも悲しみもないロボットのような仕事、喜びも楽しさもない人生では、活き活きとゴールに向かって突き進むことなどできません。そもそも、そういった仕事は、そう遠くない未来に人工知能に取って代わられるでしょう。
人工知能を怒らせるのは難しいでしょう。恋をさせるのはもっと難しいはずです。なぜなら、人工知能は合理的、論理的なことは得意ですが、非合理的で愚かなことをするのは苦手だからです。本書をお読みいただければわかるように、「感情」は非合理的なのです。
しかし、人生を彩り、気づきを与えてくれるのは、悲しみやあきらめ、寂しさといった感情たちです。また感情は、うまく付き合えばゴール達成への力強い武器となり得ます。
感情は、予期から外れることで生まれます。予期から大きく外れた怒りや悲しみ、予期から大きく外れた喜びを、高度に文明化し、統率の行き届いた今の日本で見出すのは難しいのかもしれません。
だからこそ、嬉しいことを嬉しい、悲しいことを悲しいと感じる感性を大切にしてください。
日々の身の回りの出来事にもっと目を向け、そして自己の内奥に立つ小さなさざなみに耳を澄まし、湧き上がる感情を楽しんでほしいと思います。
引用終わり
S-03:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~ (完)
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
昨年のちょうど今頃(2019年4月頃)盛り上がり始めた香港のデモ活動ですが、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行をきっかけに実行することができなくなりました。行き場を失った活動家たちは、なんと、情報空間で活動を続けているようです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654230.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831442.html
Bloomberg(2020年4月9日配信)によると、他人との社会的距離を保つ指針に反することなく集まれる場として、任天堂のゲームソフト「あつまれどうぶつの森」が利用されているそうです。新たなウイルスの出現は、人の意識や活動をますます情報次元に導くきっかけになるのかもしれません。
そうであれば、心のエネルギー、すなわち情報次元のパワーをコントロールする知識と技術は、今後ますます重要になっていくのでしょう。
-関連記事-
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