F-132The Sweet Hello, The Sweet Goodbye -4SadSweetに書き換えるコーチング<若者向け>

 

過去の記事(F-128)で、スウェーデンの男女デュオ ロクセット(Roxette)のボーカル マリー・フレデリクソン(Marie Fredriksson)を取り上げました。最後に御紹介したのは「The Sweet Hello, The Sad Goodbye」という曲。

内科医としての私が医療・福祉の現場で経験するのは「The Sad Goodbye」ばかり。でも、苫米地博士に学ぶ今は、「ヒーリング&コーチングで『The Sweet Goodbye』を実現できる」と信じています。

今回は、その「The Sweet Goodbyeを実現するために」がテーマです。

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 1不安に襲われる若者、希望を失う老人

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21892496.html

 2The Sweet Goodbye」とは?(ワーク付き)

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 3SadSweetに書き換える準備となるヒーリング<若者向け>

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 前回は医師としての私が実際に経験したケースを御紹介しました。

 「生きている価値がない」最初は父親のことをいっているのかと思いましたが、その後のやり取りで息子さんが自分自身を「生きている価値がない」と評価し、「死にたい」と苦しんでいることがわかりました。父親と同じように生きる目的(ゴール)を見失っているのでしょう。いや、そもそも生きる目的(ゴール)を、もっと言えば生きる意味を見いだせていないのかもしれません。

その苦しみは「スピリチュアルペイン」。思春期にすでに生じていますが、多くの人はいつの間にかスコトーマに隠れ感じなくなる根源的な痛み(苦しみ)です。

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スピリチュアルペインは脳(とくに前頭葉前頭前野)が発達した人間だけが抱えている苦しみです。全生物の中で思考ができるのは人間だけのはずだから。

人間は誰でも思考することができます。しかし、その一方で、思考をやめてしまう人も少なくありません。思考をやめるとは、人間であることを自ら放棄することなのに。

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 前回(F-131)、生存のためのホメオスタシス・フィードバックが強力なはずの若者ほど不安に襲われ、ストレスに関連した身体的または心理的症状に苦しんでいるのは、「思春期から青年期の間に生命本来のコンフォートゾーンから外れやすくなる」からではないかと書きました。

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 それは決して偶然ではないはず。思考という“進化の鍵”を手に入れた人類が、本来の潜在能力を覚醒させるために必要とする“ゆらぎ”なのではないでしょうか。スピリチュアルペインが進化を強烈に促している(求めている)気がします。

 

 

苫米地博士は、「思考停止という病」(KADOKAWA)の中で、「思考は一定の情報空間での抽象度をダイナミックに変化させる運動行為」と書かれています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

では、その「ダイナミックな変化」をより高次の抽象度へと、すなわち進化へと導くものは何でしょうか?

 

 私の答えは「ゴール」。博士は「進化には必ず意思の力がある」と書かれていますが、その“意思”にアクセスする方法がコーチングなのだと思っています。コーチとの縁により“意思”にアクセスし、自らゴールとして見いだすのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 コーチとの縁により“意思”にアクセスし、自らゴールとして見いだす

 

ここから前回引用した文章(苫米地博士著「2050年 衝撃の未来予想」)の続きです。ぜひゴールが持つパワーを感じてください。

 

 リーダーの吉井氏は20代の頃から40年以上、つまり1980年に40歳で亡くなったジョン・レノンの人生よりも長く、ジョン・レノンとして音楽をやっており、ポール・マッカートニーとも共演を果たしています。つまり、そこにはジョン・レノンのコピーでありながら、本人とは別の新たな価値が生まれているのです。そして、その価値は将来ジョン・レノンそっくりの人工知能を搭載したロボットが登場したとしても再現することはできません。

 このように人口知能が発達し、社会がデジタルになっていくほど、人間的な部分、アナログな部分の価値が相対的に上がっていく現象が起こるでしょう。

 そもそもミュージシャンになれば、すなわち生産性の高い人間かというそんなことはありません。新しい音楽を生み出せるのは一握りの天才たちだけですし、将来的には人工知能が音楽理論を完全に理解し、「どんなメロディやビートが人間の脳を刺激するか?」「どんな歌詞が心に響くか?」という分析を加えることで、人間以上に新しい音楽を生み出す可能性もあります。しかし、そんな時代においても、私はザ・パロッツを聴きにライブハウスに通うことでしょう。デジタル技術の革新がアナログの価値を高めていることは、音楽が簡単にダウンロードできるようになってから、相対的にライブの価値が上昇していることを見れば、2050年を待たずとも理解できるかと思います。

 例えば、銀行は無人化するといいましたが、人工知能搭載の若いロボットよりも、年季の入ったいかにも“やり手”なオーラを漂わせた人間のおじさんの方が信用できるというニーズは必ず残ります。教師が人工知能に置き換わったとしたら、人間の家庭教師をつけたいというニーズは相対的に高まるでしょう。第1章でも指摘したように、白熱電球が数十万円で取引されているかもしれません。

 つまり、デジタル社会、サイバー社会となった2050年では、アナログであること自体が価値として成り立っている可能性が高いのです。そして、「アナログ=人間らしさ」であり、「人間=自我」です。つまり、必ずしもクリエイターでなくとも、やりたいことをやり続け、その世界で唯一無二の自我を発揮できれば、そこにニーズが生まれ、価値が生まれます。

 ですから、これからの時代の「付加価値」とは、決して世間がいうようなデジタルなスキルや狭い専門性ではありません。人間が長い歴史の中で培ってきたリベラルアーツを学び、広く深い人間性を身につけること。その上で、やりたいことをやり、社会のニーズに適った機能を提供できる人間になっていくことが重要なのです。

 引用終わり

 

 ゴールはどんどん更新していくもの。

その更新のたびに抽象度が上がり、個人の進化といえる「人間形成」が実現していきます。引用した博士の表現でいえば「広く深い人間性」が磨かれていきます。

「人間は自己実現に向けて絶えず成長する生き物である」とした米国心理学者 アブラハム・マズロー(Abraham Harold Maslow19081970年)の表現を用いると、欲求の階層(段階)を上がるときが、新しい階層に対しての「The Sweet Hello」であり、これまでの階層への「The Sweet Goodbye」。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

 The Sweet Hello/Goodbye」をサポートし、その上で、さらに「やりたいことをやり、社会のニーズに適った機能を提供できる」ように導けることが、若者に対するコーチングの重要なポイントです。そして、それはコーチ自身の「社会のニーズに適った機能」でもあります。

 

F-133につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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2050年 衝撃の未来予想