Q-121:過去にこだわる人に対してどのように対応すればよいでしょうか?
御質問をいただきました。ありがとうございます。
抜粋した下記部分について、回答させていただきます。
(プライバシー保護の観点で、今回に限らず、変更を加えてあります)
Q:…過去の出来事に対して不満があるからなのか、会社の方針や決定に対して抵抗し続けるスタッフがいます。今までのやり方に固執し、新しいことに取り組みません。管理職として、友人として、私はどのように対応すればよいでしょうか?
A:セルフイメージによって決められる、その人にとって心地がよい空間のことをコンフォートゾーン(Comfort Zone、CZ)といいます。
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そのコンフォートゾーンの中では、IQを高め能力を発揮することができる一方で、「さらにIQを高め、もっと能力を発揮する」ことが制限されます。私たちの無意識は常に現状というコンフォートゾーンを維持しようとしているからです。
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コンフォートゾーンはセルフイメージによって決まります。セルフイメージはブリーフシステムと言い換えることができます。「強い情動を伴った体験の記憶」や「抽象化された情報の記憶」によりブリーフシステムが構築されますので、一般的には「『過去の出来事』が大きな影響を与える」といえます。
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御相談のスタッフのように「過去の出来事に対して不満がある」場合は、「不満がある状態」がコンフォートゾーンです。そして、自身の無意識がその状況(不満)を強力に維持しています。「なんとか解決(解消)したい」という意識とは裏腹に。
つまり、意識上は認知的不協和の状態ですが、無意識下ではその不協和(このケースでは不満)自体がコンフォートゾーンなのです。
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コンフォートゾーンを維持する力の源はホメオスタシス(恒常性維持機能)です。血圧や脈拍が簡単には変えられないのと同じように、「不満がある状態」を簡単に変えることはできません。
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よって、管理職(上司)がリーダーシップを発揮するほど、そして(管理職の)意見が“正しい”ほど、ますますスタッフは苦しむことになります。
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では、どうすればよいのでしょうか?
…私の場合、まず「時間の流れ」をしっかり理解してもらうように心がけています。「時間は未来から現在、そして過去へと流れている」ということを体感してもらうのです。
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その上で、「未来に背を向けたまま、ますます遠くなる過去を恨み続けるのか」、それとも「過去は省みず、完全に前を向くか(未来志向)」 …そのどちらかを選択していただきます。本人の自由と責任において。
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「完全に前を向く(未来志向)」を選択したのなら、次に行うのはゴール設定。未来とはゴールを決めることで自ら生みだすものです。
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そのゴールがより抽象度の高いものになるほど、対立や矛盾、いざこざが解決していきます。アルベルト・アインシュタイン博士(1879~1955年)の言葉に「我々の直面する重要な問題は、その問題が生じたのと同じ考え方では解決することができない」というものがありますが、それは「抽象度を上げることで解決できる」というメッセージでもあります。
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まずは御自身がゴールを設定し、ゴール達成後の未来をしっかりイメージしてください。例えば「スコトーマを外しあうことで、お互いに気づきを得て、課題を解決している」など。
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新たな気づきを積み重ねる中でひらめきが生まれます。「点がつながる」からです。
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意見の相違や対立があることは、じつは、とてもラッキーなことです。
繰り返しますが、まずは自分自身が相手のwant toをも包摂するゴールを設定してください。そのゴールを相手と共有し、相違や対立のたびにますますゴールに近づいていると確信するとき、かつての頭の痛い問題は素晴らしい未来へ到るための縁起へと変わります。
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http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html
御質問ありがとうございました。
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
現状に対する不満があると、ポジティブなものが隠れ(スコトーマ)、ますますネガティブなもののみを認識するようになります(RAS)。多くの場合、その根底にはエフィカシーの低さがあります。その場合、相手のエフィカシーを高めるような働きかけを常に意識することも重要なポイントです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17858263.html
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