Q-433:「コーチングは非言語」というのがよくわかりません。「状況確認」は言語で行うが「働きかけ」は非言語で行うという事でしょうか?
<後編>
御質問をいただきました。ありがとうございます。
その一部に回答いたします。
(変更を加えています)
*前編(Q-432)はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36984434.html
Q:「コーチングは非言語」というのがよくわかりません。「状況確認」は言語で行うが「働きかけ」は非言語で行うという事でしょうか?
A2:前回(Q-432)、「ブリーフシステム(あるいは自我
=関数p)を変えること自体が目的化すると、コーチングは機能しない」理由を考えました。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
その理由とは…
□モチベーションがhave toにかわる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html
□スコトーマが生じる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
□ますます過去に縛られる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html
□縁起が認識できなくなる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
□抽象度の上限をつくってしまう
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
「ブリーフシステム」が「変わる」のは、「現状の可能世界w1」から「ゴール側の可能世界w2」に移行した結果として起こること。
F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html
その移行を臨場感の強さ(Vividness)で表すと… 現状の可能世界w1 < ゴール側の可能世界w2
私たちは潜在的に複数のゲシュタルトを持つことができますが、そのうちの1つしか維持することができません。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
“1つ“を決めるのが臨場感。一番臨場感の高いゲシュタルトが、そのときの現実(Reality)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html
だから臨場感のコントロールがとても重要なのですが、ブリーフシステム(あるいは自我 =関数p)を変えること自体が目的化すると、臨場感のコントロールを失います。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
過去の記憶でつくられたブリーフシステム(Belief System、BS)とそのBSが生みだすコンフォートゾーン(=現状の可能世界w1)を維持するようにホメオスタシスが働くからです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html
臨場感=ホメオスタシス(フィードバック)のコントロールを失う
…それが「BS(あるいは自我)を変えること自体が目的化すると、コーチングは機能しない」ことの最大の理由であるはず。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html
…と、ここまでがケースサイド(case-side)の話。
これらの課題に対する解決(plan-side)を、抽象度を上げてシンプルに表現すると「”気“のコントロール」。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
“気“をコントロールする
…それが、私が苫米地博士から学んでいる“とっておきの「非言語」の技”です。
例えば、クライアントが自由意思で設定したゴールが生みだす「可能世界w2(w3、w4、w5…)」への移行を、コーチが自分の利益0でしっかり確信している状況 をイメージしてください。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html
コーチの確信が強いほど、その確信が“気”として伝わり、クライアントのエフィカシーを高めていきます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
以下、ポイントを簡潔にまとめます。
□”気“の存在を認める世界に臨場感を持つことで”気”を感じる
“気“は“気”の存在を認める臨場感空間にいる者のみに存在しています。
コーチが“気”によりクライアントの「可能世界w2(w3、w4、w5…)」の臨場感を高めるほど、クライアント自身のホメオスタシスが「可能世界w2(w3、w4、w5…)」を現実化するように働きます。
L-204:2022年07月シークレットレクチャー -02;〇〇とは情報である
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36751237.html
□強い”気“を発すれば発するほど、非言語での働きかけができる
人間はホメオスタシスの同調により、非言語で情報を伝達することができます。そもそもコミュニケーションの本質が非言語です。
F-327:お大事に <前編;人と人のコミュニケーションの原点>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33262415.html
“気”によって相手の臨場感空間をゆるがすことも、Rゆらぎのひとつといえます。
Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html
□強い”気“を発するには、強い”気”を発する人、あるいは場所やもののそばに行き、その”気“を身体で感じ取るイメージを持つ
圧倒的な“気”は人を寄せ付けず、嫉妬さえされません。コーチが高い抽象度を貫くと、そのコーチの臨場感空間(情報場)は、クライアントにとって憧れになることはあっても、恐怖となることはありません(コーチの視点でいうと「憧れ」はNGですが)。
F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html
私は「苫米地博士の“気”を五感で感じ取る」ことをお勧めします↓
Q-251:最近席を譲られることが多いのですが、恐縮してしまいます…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28572935.html
□重要な肩書きや立場を得ると”気“が強まる
「重要な肩書きや立場」とは、エスティーム(Esteem)のこと。これまでのコーチングにおいて、エスティームは重要ではありませんでした。
F-363:シコウサクゴ <前編:コーチング前は誰もが「思考錯誤」>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35159915.html
しかしながら、苫米地博士はエスティームを再定義され、新たにプリンシプル化されています↓
F-388:“心身の不調”の一考察 <vol.4;新しいエスティームのfirst step>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36367342.html
□臨場感を持ってゴール側の世界にいる自分をイメージするワークを行う
解決(plan-side)で重要なのは、直接的実行!
F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html
当たり前ですが、“気”を強くするためには、“気”を強くするトレーニングを重ねることが重要。
以下、苫米地博士の著書「すごいリーダーは『脳』がちがう」(三才ブックス、p142)より引用します。「プラーナ」を“気”に置き換えて読み、さっそく実践してください。
F-017:すぐに行動する
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7030948.html
プラーナを身にまとうトレーニング法
プラーナは自分でつくれないのでしょうか?
そんなことはありません。私独自の方法を用いれば、誰でも簡単に生成することができます。この方法は、密教の瞑想に通じるものがあります。
瞑想と聞いて、思い浮かべるイメージは僧侶の修行でしょうか。寺で座禅を組んで目を閉じ、ひねもす瞑想に耽る……。あながち間違っていません。いくつか種類がありますが、多くの宗教で一般的な修行として取り入れられています。
ここでは普通の人でも取り組める苫米地式瞑想法を紹介しましょう。
まずは、瞼を閉じ、5年後に自分がどうなっていたいかを想像します。そして、その姿を具体的にイメージします。社長なのか、博士なのか、それとも総理大臣なのか……。イメージは強い臨場感を持って、できるだけ具体的に描いてください。自分の姿だけでなく、自分が置かれている環境、周囲の人々など、さもそれがリアルであるかのようにイメージします。
そして、イメージした世界を自由自在に動かします。もし、あなたが会社を立ち上げ、その社長になっている姿をイメージしているのであれば、社長として取引先と商談し、部下に指示を与え、豪華な食事に興じる……と未来ではなく、まさに現在進行形の姿として具体的に描いてください。
この方法を毎日10分程度行うだけでも、プラーナは上がります。密教では遮那法と呼ばれ、いにしえより精神の基礎体力となる気を鍛えるには絶好の修行、として伝えられてきました。日本密教による遮那は、大日如来や阿弥陀如来の姿を事細かにイメージします。
瞑想でイメージの世界を動かすというのは、自身の気を強くするだけでなく、抽象度を上げる練習でもあり、臨場感空間をコントロールするテクニックを磨くことにもつながります。
毎朝の起床後でも昼休みでも寝る前でも構いません。ぜひ取り組んでみてください。
引用終わり
…すぐに実行を!
(もちろん、気楽に)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html
…以上が私の回答です。
御質問ありがとうございました。
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