苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2024/10

L-178202206月医療・介護研修会 -01;テーマは「『イライラ』の正体を知り、しっかり対処する」

 

 20226月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた職員研修を行いました。依頼されたテーマは「イライラ」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;テーマは「『イライラ』の正体を知り、しっかり対処する」

 

 

 今回依頼された研修テーマは「イライラ」。

 

 事前の打ち合わせの時、それとなく「イライラ」をテーマに選んだ理由を伺ってみました。わざわざ私に依頼をしてくださった意図を知りたかったから。

 Q-390:僕はコミュ障で親しい関係の人が誰もいません。休みの日も部屋に閉じこもりゲームばかりで、人生が終わっている気がします

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35197372.html

 

 すると担当者は、とくに夜勤をする看護師や介護士に体調不良者が続出しており、そのせいなのか「医療事故(accident)」や「ヒヤリハット(incident)」が増えていることを教えてくださいました。

 Q-256~:私、立ち直れるかな?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420158.html

 

 さらには、「みんな疲れていて、イライラしている」とも。

 Q-354~:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。疲れているだけでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427647.html

 

 みんな疲れて、イライラしている

 

 

 研修を行った後の話ではありますが、私が住む鹿児島では、救急や周産期医療などを担う県の中核病院が一般の入院病床の稼働率を最大7割まで減らすことが報道されました(202344日、南日本放送)。

 その病院の一般入院病床数は400。その7割まで減らすということですから、約120人分の入院ができなくなるということです。これは鹿児島の医療にとって大問題。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808495.html

 

 では、その問題の本質的原因はどこにあるのでしょう?

 

 前述の報道では「看護師の大量退職」が原因として挙げられていました。そして、その要因のひとつが「過酷な職場環境」だと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 日本医療労働組合連合会による全国の看護師3万人以上を対象とした「2022年看護職員の労働実態調査」によって、衝撃的な事実が明らかになりました。

 なんと看護師の79.2%が「仕事を辞めたい」と考えているのです(「いつも思う」24.0%、「ときどき思う」55.2%)↓

 5e8dd32f045cf2b06190631b99368fa326bb0711.pdf (irouren.or.jp)

 

 これはおそらく介護職も同じ。現実として、地方に行くほど、医療・介護に携わる人材は不足しています。つまり

 

 人材不足

 → 過重労働

 → みんな疲れて、イライラ

 → 「医療事故(accident)」や「ヒヤリハット(incident)」が増える

 → さらにイライラ(Fight or Flight

 → 離職意識が蔓延

 → 本当に離職

  → さらなる人材不足

 

 という悪循環。この“悪循環”が日本の医療・介護業界を蝕んでいます。

 (「Fight or Flight」はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 

 とここまでが問題の分析(case-side)。

問題に対する解決(plan-side)は、もちろん、「コーチング」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 次回より、コーチ兼医師としてお話しした内容を、ブログ用にリライトしてお届けします。

 

L-179につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 みんな疲れて、イライラしている

 

 ところで、苫米地博士が小説を書かれていることをご存じですか?

 

 その第1作目が「脳のリミッターを外せ!」(アスコム)。ストーリーとして「可能世界」が描かれていることで、よりリアルに臨場感を感じることができます。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の…~ vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

 例えば、「イライラ」の描写はこんな感じ

 

 以下、同書の「FILE 003 お金がすべてと信じ込ませ、会社の奴隷にする男」(p88)より引用します。「ストーリーテリング×臨場感」というゲシュタルトを意識に上げながら読んでください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 「山田よぉ。お前はいつになったら契約をとってくるんだよ!」

 午前9時。朝礼開始と同時に、西新宿の小さなオフィスに大きな怒声が響き渡った。

 哲朗が勤務するマーベラス出版。数年前までは好調だった教育出版業界だが、インターネットの普及や少子化の影響をもろに受ける形となり、昨今ではどの会社も苦戦を強いられていた。マーベラス出版も同様、業績は伸び悩み、経営状況は悪化の一途。イライラの矛先は必然的に、営業成績を残せない哲朗へと向けられていた。

 そしてこの日もまた、それなりの営業成果を報告する同僚たちに対して、一人不甲斐ない結果を口にする哲朗に、部長の中谷の怒りが爆発したのである。

「お前も会社の現状を知ってるんだろ。新規の顧客を拡大していかないと、このままじゃうちは本気でやばいんだよ」

「はい、すみません……

「それなのに、五日連続で契約数ゼロってどういうことなんだよ。先月だってノルマ達成できてないのはお前だけじゃねえか。会社に給料泥棒はいらねえんだよ!」

 同僚たちが失笑を浮かべる中、浴びせられた容赦ない罵声に哲朗は力なくうなだれる。

 全社員の営業成績が記入されたホワイトボードを叩きながら、鬼のような形相をした中谷はさらに声を荒げた。

 「今年入社した一年目の鈴木ですら頑張って三件もとってきてるじゃねえか。みんなができていることを何でお前だけできないんだよ。仕事なめてんのか!」

 返す言葉もなくただ黙って下を向く哲朗。できることといえば、中谷の怒りが時間と共におさまるのを待つことくらいだった。

 「とにかく、このままじゃ他のみんなにも迷惑だな。よし、山田以外は全員仕事を始めてくれ。今日も一日気合を入れていくように!」

 合図と同時にそれぞれ仕事に取りかかる同僚たちを横目に、一人残された哲朗は恐る恐る中谷の顔を見上げた。

 哲朗の上司、中谷喜久夫。がっちりとした体格に、いつもがなり立てているような大きな声。妻子持ちの現在四八歳。幼い頃に両親が離婚し女手一つで育てられた中谷は、母親を早く楽にさせたいと若い頃から様々なアルバイトを転々としながら食い扶持を稼ぎ、二〇歳の時にマーベラス出版に入社。以来、馬車馬のように働き続け、高卒という最終学歴にもかかわらず身一つで部長まで登りつめた叩き上げだった。

 引用終わり(つづきはこちらでどうぞ↓)

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 どうですか?

 

 私たちは過去の記憶でつくられたゲシュタルトによって世界を認識しています。それは目の前にひろがる物理的現実世界だけでなく、小説や映画の中の仮想世界に対しても同じ。

 Q-369:共感覚がなかなかうまく実践できません <vol.1;理論編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34066679.html

 

 今、違和感を感じているでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

じつは、「目の前にひろがる物理的現実世界だけでなく、小説や映画の中の仮想世界に対しても同じ」という表現は正しくありません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「どこが正しくないのか?」「どう表現すれば正しくなるのか?」 そんなことを考えながら今後の投稿をお読みください。気楽にどうぞ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

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Q-377:同じ抽象度で最適化されたゴールのような気がします

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Q-399:恨みをメールで送りつけたい気持ちがあります<後編;恨みをコントロールする方法>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q10年以上恨みを感じている人物がいます。ときどき名前をネット検索にかけて確認し、そのたびに悔しい気持ちがしています。

もっと自分の人生を大切に決めて生きていたかった。であれば、周りをもっと幸せにできていたのではないかと思うのです。
 その人物の関係者に私の恨みをメールで送りつけたい気持ちがあります。

私らしくないとセルフトークして、公憤のエネルギーにして、静観すべきでしょうか?

 

 いただいた御質問に対して私はこのように回答しました。

 

 

時間は未来から過去に流れています。

どんどん遠ざかる過去をわざわざ“今”にしているのは自分自身です。

この件のことをメールで送りつける」ことで、新たな“過去の延長上の未来”を生みだすのは自分自身。

 

すべて自分で決めることです。

 

これからも過去の延長上で生き続けるのか?

それとも、ゴールを設定し、まったく新しい可能世界を生きるのか?

 

自分で決めてください

 

“自分”を決めてください

 

 

 ところで、認知科学者 苫米地英人博士の著書に「『感情』の解剖図鑑」という本があることをご存じでしょうか?

 

 その中から「恨み」について書かれている部分を引用(青字)し、前後編2回に分けて考察します。

 

 前編;「恨み」の根元にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35396123.html

 後編;恨みをコントロールする方法

 

 

A2:以下、「感情の解剖図鑑」(誠文堂新光社、p64)からの引用(青字)です。

 

 

恨みに支配されると、判断を誤りがち

 恨みも、基本的には、人間にとって必要のない感情です。

 世の中には「恨みをバネにして頑張る」という人もいますが、一度恨みを抱くと、その感情はたいてい、扁桃体で増幅されます。つまり大脳辺縁系が活性化し、前頭前野の働きが抑えられて、IQが下がってしまうのです。

 そのため、恨みの感情に支配されてとった行動は、多くの場合、正しい結果をもたらしません。

 引用終わり

 

 苫米地博士は「恨みは人間にとって必要のない感情」だと諭されます。シンプルに表現すると「恨み≠人間」。

 その理由は「大脳辺縁系が活性化し、前頭前野の働きが抑えられて、IQが下がる」から。例えば「戦うか、逃げるか」というような“動物的”な心理状態を引き起こすものが「恨み」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 なので、「恨み」や「怒り」を感じたときは、「“人間”のままでいられるか?」それとも「“動物“になってしまうか?」の重要な分岐点だといえます。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 私がポイントだと思っているのは「しっかり感じる(feel)」こと。そして、その「感じる(感じている)」を意識に上げ続けること。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 一言でいうと、「モニタリング」。

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 それが湧き上がるさまざまな感情への対処の基本です。

 Q-089181122福祉講演会(鹿児島県)- 11

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/17330854.html

 

では、苫米地博士が書かれている「恨みをコントロールする方法」を確認していきましょう。

 

 

1 徹底した危機管理で、恨みの発生を防ぐ

 恨みの感情を抱かないためには、「日ごろから、危機管理をしっかりする」ことが大事です。

 「他者から理不尽な危害を加えられた」と感じたとき、それが想定外の出来事であればあるほど、人は怒り、やがて恨みを抱くようになります。ですから、行動するときは常に、さまざまな危険性を想定し、できるかぎり備えておくのです。

 たとえば「同じ会社でずっと働いていられるとは限らない」「何があっても絶対に自分を裏切らない人などいない」と、ふだんから考えていれば、クビになったり裏切られたりしたときのダメージは少なくてすむでしょう。交通量の多い道路では、できるだけ車の運転をしないよう心がけていれば、事故に巻き込まれる可能性も少なくなるはずです。

 引用終わり

 

 危機管理」のポイントとして苫米地博士が挙げられているのが、「想定」。もうちょっと踏み込んでいうと、「状況に応じて『アサンプション(想定)』を『アップデート(更新)』する」ことです。

 F-270:冗長性と多様性 <vol.2;アサンプション・アップデート>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 

 「アサンプション(想定)」というと、とくに真面目な方ほど、細かく分析してしまいがち。もちろん、そのハビット&アティテュードも大切ではあります。しかしながら、「細かく分析」とは、抽象度が下がる方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

そのままでは「木を見て森を見ず」「森を見て山を見ず」のように、重要なもの/ことを見逃してしまうことになりかねません。

Q-231:「財布を盗られた」といった被害妄想がvol.2RAS&スコトーマと専門性の関係>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27881450.html

 

 引用文内で苫米地博士が語られている例「同じ会社でずっと働いていられるとは限らない」「何があっても絶対に自分を裏切らない人などいない」は抽象度が上がる方向性。それは無常のことであり、縁起の理そのものです。大乗仏教では「空観」といいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 心がけるべきは

 

 あくまでも「空」を基盤としながら、抽象度を下げながら「仮」なる「アサンプション(想定)」をダイナミックに「アップデート」していく

 

 ことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

2 復讐を考えることで、恨みは抑えられる

 生きていれば、自分には問題がなく、いくら危機管理を徹底していても、理不尽な目に遭わされることはあります。

 しかしそういうときこそ、怒りや恨みの感情をうまくコントロールし、IQを維持するように努めましょう。IQが下がり、冷静な判断力を失うと、ますます被害が拡大してしまうからです。

 将来的に恨みにつながりそうなことが起こったときや、自分が誰かを恨んでいると感じたときは、まず「自分にとって理不尽な出来事が起きた」「自分はいま、怒っている(もしくは恨んでいる)」と客観的に自分を眺めましょう。「あー、嫌な目に遭ったなあ」などと、声に出して呟いてみてもいいでしょう。

 それから、怒りを感じたときと同様、復讐の方法を考えます。理不尽な危害を加えられたときは、相手をより理不尽な目に遭わせる方法を、一生懸命考えましょう。

 もちろん怒りと同じで実際に実行する必要はありません。徹底的に考えるだけで十分です。実行すれば、自分に不利になることも多いでしょう。方法を考えるだけで、前頭前野が活性化され、扁桃体で恨みの感情が増幅されるのを抑えてくれるはずです。

 引用終わり

 

 ここでいう「復讐」とは、「revenge」ではなく、「avenge」のこと。

 F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

 

 コーチングの知識と実践をフル活用し、「復讐」をゴールに落とし込み達成することで、結果としてしっかり「復讐」を果たすことができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 私が思う最大の「復讐」とは、「自分自身が幸せ(well-being)になる」こと。

 F-176:“幸福(well-being)”とは? ~「antiwithwellpart-1;ゴールが幸福を定義する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25101418.html

 

 そう、自分自身が幸せになることが最大の「復讐」です。

 その「自分自身が幸せ」は、「縁ある人々の幸せ」のことであり、「目の前の世界の幸せ」の結果。さらに「未来の幸せ」まで「自分の幸せ」と感じられる頃には、かつての「恨み」は完全に克服しているでしょう。

 S-04-11~5:本当の幸せを感じられない理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23107579.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23170992.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23234058.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23309832.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23368649.html

 

 きっと「なんで恨んでいたかのかわからない」「私が人を恨むはずがない」「恨み? なにそれ」というように、セルフトークが自然に変化していくはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

そんな日が必ずやってきます。

望む未来を本当に実現できるのがコーチングの力。無限に等しい人の潜在能力(生命力)を引きだすのがコーチング(&ヒーリング)です。

 F-361:自由訳「OODA」 <vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35059143.html

 

 大切なのは「自分の自由意思で設定するゴール(未来)の結果として、今を全力かつ気楽に生きる」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 それが「“自分”を決める」ということだと思っています。

 L-130202111月医療… -11;「スピリチュアルペイン」と「自分」と「自由」と「本当の幸せ」の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32859869.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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-関連記事-

F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~「antiwithwellpart

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L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

Q-361 “自分以外を幸せにする”がわからずモヤモヤしています

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33551039.html

Q-394:利己的な思いと利他的な思いが両方ある場合は

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35299303.html

 

 

「感情」の解剖図鑑ver.2



F-368:義を見て為さざるは、勇無きなり <vol.2;「義を見て為さざる」の問題点 -正義-

 

 最近、医療法人を経営されている理事長(医師)と面談する機会がありました。理事長のブリーフシステム(Belief SystemBS)を観察している間に浮かんできたのが

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

  義を見て為さざるは、勇無きなり

 

 この論語の一節を、苫米地式コーチング認定コーチとして考察します。

 

 vol.1;問題も解決も〇〇〇にあり

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35363063.html

 vol.2;「義を見て為さざる」の問題点 -正義-

 

 

 いきなりですが、以下、苫米地博士の著書「洗脳論語」(三才ブックス、p94)より引用します。前回引用分のつづきです(一部重複)。

 

 

 「義を見て為さず」というのは、孔子または皇帝に対してやるべきことをやらないことです。拡大解釈すれば、義は正義となります。目の前に正義があるのに、それを実行しない者は腰抜けだと貶めています。

 では、正義かどうかはいったい誰が決めるのでしょうか。

 それは、孔子であり、皇帝です。特に皇帝は、その時代に君臨しているので、皇帝が言うことが全て正義となります。正義は決して民主主義から生まれるわけではありません。

 現在でもその名残はあります。法治国家である日本にとっての正義は、法律です。法律だけが従うべきものであり、法律以外を基準にすることは許されません。しかし、実際はどうでしょうか。法律における正義と異なる正義が横行していませんか。人によっては、最高裁の決定以外にも従うべきことがあると思ってはいないでしょうか。

 法律と異なる正義があるという洗脳がなされている要因は、論語です。論語、儒教を取り入れてきた日本の文化にあります。

 かつては、従うべきものは全て先祖でした。先祖のためであれば、何をしても許されるという時代がありました。先祖崇拝は、儒教に限らず多くの国の文化で見られます。「自分の親が一番偉い。その親はもっと偉い」という考えは、当時としては普通の論理でした。

 しかし、現代ではその考えが通用しない部分が出てきました。現代科学の解釈を用いれば、先祖を拝むということは、とどのつまり生命の起源となるアメーバまで拝まなければならないという論理になってしまうからです。先祖が偉いというのであれば、アメーバや猿も偉くなってしまいます。

 昔の人は、まさか自分の先祖が猿やアメーバだとは知るよしもありません。人間から人間が生まれた、あるいは神が人間を創造したと考えていました。故に、先祖崇拝は当然の帰結だったのかもしれません。

 現在はそのようなことはないとわかっているにもかかわらず、未だに先祖を絶対だと信仰している人はいます。

 日本では、国民全てが平等です。日本国憲法第14条において「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と「法の下の平等」が規定されています。市井の人であれ総理大臣であれ、日本においてはなにびとも権利と義務の関係において等しく扱われます。それが基本的人権の尊重であり、法治国家としての誇りです。

 しかし、実際にはそうなっていません。東京電力の会長や社長と原発周辺の住民が平等な人権を有していると思っている人はいるでしょうか。

 そういう別次元の正義を作り出したのが、論語なのです。

 「先祖の言葉と同じくらい大切なのが皇帝の言葉」という論理によって、従うべきでない正義が生まれ、現代でもその思想は浸透しています。皇帝(=権力者)の正義は、今や暗黙の了解となっています。

 法律以外の正義が存在すれば、それは法治国家とは言えません。日本には道徳教育が施されていますが、私からすればもっての他です。法治国家、政教分離を謳っておきながら、儒教に基づいた宗教教育を施しています。その結果、法律とは異なる正義が生まれているのです。

 先生や警察、政治家を見ればつい諂ってしまう、そういった洗脳国家になりはてたのが今の日本です。そして、その元凶がこの文と言えるでしょう。

 引用終わり

 

 

 日本においてはなにびとも権利と義務の関係において等しく扱われます。それが基本的人権の尊重であり、法治国家としての誇りです

 

 その根拠となるのが、日本国憲法第14条。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない

 

 

 しかしながら、実際には歴然たる差別が存在し、格差がどんどん拡大しています。「国民なら脱税」という行為が「政治家なら不記載」で済まされてしまうことは、現代日本の腐敗の象徴でしょう。

 Q-383:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか? <前編;コーチング入門者向け>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34738124.html

 

 

 私はかつて禅道場をもつ病院で院長を務めていました。その11年間、ずっと「別次元の正義」と闘っていました。歪んだ「正義」の根っこに何があるのか問いながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124527.html

 

理事長を中心に多くの職員が取り組んでいた禅は、中国から伝わり、鎌倉時代に日本国内に広がりました。そのオリジンはインドの釈迦を祖とする哲学ですが、中国で儒教・道教と強く結びついた後に日本に伝わっています。そのため釈迦オリジナルの哲学は“中国化”されています。

Q-393クライアントが利己的なゴールを設定している場合、ゴールの再設定を促してもよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35284572.html

 

「この世に絶対(アプリオリなもの)はない」や「この世は心が作っている」という釈迦哲学のプリンシプルに対して、儒教のプリンシプルは「仁義の道を実践し、上下秩序を弁別する」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

「この世には初めから違いがある」「その違いに従え」というのが儒教システムの根幹です。そしてその正体は、「無分別」を是とする仏説(釈迦哲学)とは決して相いれない「差別思想」です。

L-163202201月シークレット… -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

支配者や既得権益は、この論理(差別思想)を使ってシステムを強化してきました。もっとはっきり言うと“洗脳”。

(洗脳手法の典型が「ダブルバインド」。詳しくはこちらでどうぞ↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33414117.html

 

人類の進化途上において、かつての社会は「権力を持つ者」がそれ以外の「下々の人々」を支配し搾取するという構造でした。

「下々の人々にはそもそも権利はなく、それは支配者から一方的に与えられている」という理不尽なその構造は、“社会的洗脳”により民衆の潜在意識に植えつけられました。儒教的な「御恩と奉公」という言葉がそのいい例です。

F-207:マトリックス/Matrix -02Reloaded;現実を生みだすもの>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27012198.html

 

 つまり、引用文中の「正義かどうかはいったい誰が決めるのでしょうか?」に対する答えは「権力者(既得権益)」。私たちは、そうとは知らずに、「権力者(既得権益)」が生みだしたシステムによって自由を奪われています。生まれながらに持っているはずの自由を。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 「御恩と奉公」で思い出しましたが、雇われ院長でありながら創業家に対して“尖っている”私に対して、「御恩と奉公だから」と諭すように話してくださる先輩職員がいました。

個人の信条であり価値観であるため面と向かって反論はしませんでしたが、私はそのブリーフこそが自由を奪っていることをやんわり伝えました。

L-01020201月シークレット… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 この部分は次回(F-369)掘り下げますが、今も勤務し続けているというその職員さんのマインド(脳と心)は、have toばかりでがんじがらめに縛られているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 

 私たちは、そうとは知らずに、「権力者(既得権益)」が生みだしたシステムによって自由を奪われている

 

 

 それは「権力者(既得権益を継ぐ者)」にとっても同じ。

なぜなら、これは大きな社会システムのことだけではなく、個人のマインドにおけるシステムの話でもあるから。そう、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のこと。

 L-168202203月シークレット… -01;「BSをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 

私たちの無意識はつねに“何か”に支配され、過去に閉じ込められています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 だから、現状の外へのゴール設定!

だからこそ、徹底的な未来志向(=過去は一切関係ない)!

 

 コーチング実践者にとって、正義」を決めるのはゴールのみ です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

F-369につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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-関連記事-

F-153~:チャリティーマラソンで走った人が走った分だけ募金するシステムはおかしい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404043.html

F-206~:マトリックス/Matrix

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

F-228~:ゼロトラスト

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

F-330~:分断緩和のための処方箋

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427910.html

Q-097~:子どものwant toを大切にしたいと思っていますが、なぜかhave toの押し付けになってしまいます。どうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_376974.html

 

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Q-398:恨みをメールで送りつけたい気持ちがあります<前編;「恨み」の根元にあるもの>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q10年以上恨みを感じている人物がいます。ときどき名前をネット検索にかけて確認し、そのたびに悔しい気持ちがしています。

もっと自分の人生を大切に決めて生きていたかった。であれば、周りをもっと幸せにできていたのではないかと思うのです。
 その人物の関係者に私の恨みをメールで送りつけたい気持ちがあります。

私らしくないとセルフトークして、公憤のエネルギーにして、静観すべきでしょうか?

 

 いただいた御質問に対して私はこのように回答しました。

 

 

時間は未来から過去に流れています。

どんどん遠ざかる過去をわざわざ“今”にしているのは自分自身です。

この件のことをメールで送りつける」ことで、新たな“過去の延長上の未来”を生みだすのは自分自身。

 

すべて自分で決めることです。

 

これからも過去の延長上で生き続けるのか?

それとも、ゴールを設定し、まったく新しい可能世界を生きるのか?

 

自分で決めてください

 

“自分”を決めてください

 

 

 ところで、認知科学者 苫米地英人博士の著書に「『感情』の解剖図鑑」という本があることをご存じでしょうか?

 

 その中から「恨み」について書かれている部分を引用(青字)し、前後編2回に分けて考察します。

 

 前編;「恨み」の根元にあるもの

 

 

A1:以下、「感情の解剖図鑑」(誠文堂新光社、p64)からの引用(青字)です。

 

 

 「恨み」とは、自分に対する他人のひどい態度や仕打ちを不満に思い、「機会があれば復讐したい」といった、強い気持ちを抱くこと。恨みの感情が高まるとIQが下がり、冷静な判断ができなくなる

 引用終わり

 

 ここで苫米地博士が行われているのは、「恨み」というゲシュタルトの確認です。まず全体像を把握することで、部分の意味がクリアになっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

全体と部分の双方向性

 

それを丸ごと感じることで理解が深まります。それがゲシュタルトの重要なポイントです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 「恨み」という全体像も、じつは、より大きな“全体”の一部分に過ぎません。例えば、「『感情』という全体像がわかることで、『恨み』という部分がわかる」というように。

その関係性を、西洋哲学の観点から表現した言葉が「connect the dots」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

「感情」という視点を維持したまま「恨み」について考えることができると、「恨み」の理解はさらに深まります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 そして、きっと新たな気づきを得ることができるでしょう。その理由は?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そう、抽象度が上がり、スコトーマが外れるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 さらに抽象度を上げていくと、ますます理解が深まり、さらなる気づきを得ていくことができるはず。

 

では、ここで問題。「感情」を“部分”と考えると、その場合の“全体”は何でしょうか?

 (回答の一例はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

 

 おそらく、今、思考の抽象度がだいぶ上がっているはず。

その状態を意識に上げ、逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得ながら、ゆっくりと読み進めてください。

 L-166202201月シークレットレクチャー -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

恨みと怒りはよく似ている

 恨みと怒りは、いずれも「他者から一方的に、理不尽な危害を加えられた」と感じることにより生まれます。

 ただし、怒りはその場で発生し、恨みは少し時間をおいてから発生します。たとえば、「真面目に働いていたのに、突然クビになった」「信頼していた友だちに裏切られた」「自分は安全運転をしていたのに、事故に巻き込まれた」といった出来事に遭遇すると、人はまず怒りを覚えます。そして「なかなか新しい仕事が見つからない」「裏切られて、精神的に大きなダメージを受け、立ち直れない」「事故のせいでしばらく動けない」など、自分にとって不本意な状況が訪れ、それが続くと、怒りは恨みに変わっていくのです。

 引用終わり

 

 「感情」という全体像(ゲシュタルト)ができると、苫米地博士が書かれている「恨み」と「怒り」の類似点と相違点がよくわかるようになります。さらには別の感情とのつながりも。

 F-044:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと 前編:布施

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11142143.html

 

 さらに「コーチング」という概念(ゲシュタルト)を意識に上げながらこの引用部分を再読すると、初見とは異なる体感が感じられるはず。そう、未来から過去へと向かう「時間の流れ」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 この引用部分において、苫米地博士は「過去→未来」という時間観で書かれています。対象が一般の読者だからです。多くの人は過去の延長として現在を生き、現在の延長としての未来を迎えます。つまり、心が過去に縛られ囚われたまま。

 L-01020201月シークレット… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 コーチング実践者にとっての時間の流れは「未来→過去」。さらに進むと、「過去」「現在」「未来」が同時に存在している感覚に変わっていきます。

 Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 苫米地博士が座右の銘とされている「一念三千」の体感です。

 L-173202203月シークレット… -06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 

 

「自分は間違っていない」という思いが、恨みを生む

 恨みを抱かないようにする一番の方法は、「人を恨むような人間にならない」ことです。

 恨みの感情の前提となっているのは、「自分は間違ったことをしていない」「自分は被害者である」という思いです。しかし、その思いは本当に「正しい」のでしょうか?

 先ほどの例でいえば、会社をクビになった人は、自分では「真面目に働いている」と思っているかもしれませんが、上司や同僚からは「言われたことしかやらない」「コミュニケーション能力が低い」などと思われていたかもしれません。

 また、友だちに裏切られたとしたら、実はその前に、自分が友だちに対し、知らないうちに傷つけるようなことを言ってしまったのかもしれません。

 「理不尽な目に遭わされた」と感じ、恨みを抱きそうになったら、まずはこのように、自分自身を客観的に眺め、相手の事情を考えてみましょう。その結果、「自分にも問題があった」と気づくことができれば、恨みの感情は生まれませんし、前頭前野を働かせることで、感情の増幅を抑えることもできます。

 引用終わり

 

 恨み」の強さを決める重要な要素が「理不尽度」。

 そして、その「理不尽度」は「自己責任感」の大小で決まります。

 S-04-06~7:心に深い傷を負う理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22746255.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22817135.html

 

 自己責任

 

もちろん、宇宙の理が縁起である以上、起こる事象そのものを思いどおりにコントロールできるわけではありません。

しかし、その事象をどのように認識し、理解し、そして評価・判断するかは、自分で完全にコントロールできます。それが「自己責任」という言葉の意味。

 PM-05-27自由を求める人に必要な「自己責任」の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10987549.html

 

大切なのは、「自分のマインド(脳と心)は、自分自身の自由と責任でコントロールする」という意思

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

そして、「自分自身のマインドで未来を創造する」という覚悟です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

過去の記憶でつくられたブリーフシステムではなく、未来の記憶によってつくりあげるブリーフシステムで情報処理を行うことができるようになると、未来から流れる時間を生きられるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

そして、(本来の)“死”までの“生”を存分に生きることができるようになります。

 L-03720204月シークレットレクチャー -06;「ヴィーゼルの言葉」を超越する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26744273.html

 

そんな“生”に「恨み」という感情が入り込む余地などありません。

Q-271~現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

 

Q-399につづく)

 

 

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-追記-

 クーリングダウンを兼ね、気楽な話を追加します。

 F-196:コーチとして考える「ウォーミングアップ」と「クーリングダウン」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

 

 1983年に公開された映画「STAR WARS3作目の副題は「Epi.Ⅵ:Return of the Jedi」。じつは、最初の副題は「Revenge of the Jedi」でした。

同じ時期にパラマウント社が劇場版「Star Trek」第2弾の副題「Vengeance of Khan」を発表したのですが、類似していることを理由にルーカスフィルムは猛烈な抗議を行ったそう。その結果、パラマウント社は副題を「The Wrath of Khan」に変更しました。

 

ところが、SW公開直前にもかかわらず、「高潔なジェダイに『Revenge』は似合わない」と気づいたジョージ・ルーカス(George Walton Lucas Jr.1944~)は、副題をあっさり「Return of the Jedi」に変更してしまいます。STの副題を強引に変更させたのにもかかわらず。

 

 RevengeReturn

 

Revenge」には「恨み」がべったりと張り付いていますが、「Return」に「恨み」はありません。それがルーカスの「ジェダイに『Revenge』は似合わない」の感覚でしょう。

 
 「Return」に「恨み」はない

 

 これは私の中での「“自分”を決める」という感覚とも合致します。

 

 *副題「Epi.Ⅵ:Return of the Jedi」についてはこちらをどうぞ(オタク話です)↓

 F-235:自由訳「revenge」と「avengevol.2;「re」と「a」の記憶

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28474895.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-153~:チャリティーマラソンで走った人が走った分だけ募金するシステムはおかしい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404043.html

F-311~:デジタル自傷行為

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426481.html

L-05120207月シークレットレクチャー -01;現世利益の多くは「理想的な現状」のこと

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27551211.html

L-176202203月シークレットレクチャー -09;ラベリングにより到達する境地

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35045101.html

L-177202203月シークレットレクチャー -10(最終回);自由なマインドで「物事を俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35079795.html

 

 

「感情」の解剖図鑑




Q-397:みんなお金にしか興味がなく、孤独感を感じています

 

 前回(Q-395~)、「孤独感」に関する御質問に回答しました。

 Q-395~:セルフトークのコントロールをやっていますが、時折強い孤独感を感じることもあります

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429935.html

 

 今回は、あるグループ企業の子会社社長からいただいた御相談に回答します。

 (変更を加えています)

 

Q:私は地方の小さな会社の雇われ社長を務めています。定期的に関連会社の役員たちが集まるミーティングが開催されるのですが、みんなお金にしか興味がなく、孤独感を感じています。

 私は会社の社会的役割や業界全体の未来の話をするのですが、必ず邪魔されます。それも小馬鹿にしている感じで。正直心が折れそうで、もう限界です

 

A:まさに「今だけ、金だけ、自分だけ」という感じなのですね。

 Q-197前代未聞の国会愚弄事件をなぜ衆参両院の憲法審査会は取り上げなかったのでしょうか? クズ政府の他責にせず自己責任なのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26238799.html

 

 そんな「関連会社の役員たち」に対して、あなたには“未来”があり、お金も含む大きな“関係性”がある(=認識できている)ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 その差はどこにあるのかお気づきですか?

 

 

 そう、抽象度の差です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 では、抽象度の差は何により生まれるのでしょう? どうすれば抽象度の差を埋めることができるのでしょう?

 

 

 私の答えは、もちろん、ゴール。

 ゴールの違いにより抽象度の差が生まれ、ゴールを共有することで抽象度の差を埋めることができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、そして4)自分中心を捨て去る の4つ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「1)現状の外」とは、「スコトーマに隠れていて、認識できない」ということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「必ず邪魔される」ということより、「会社の社会的役割」や「業界全体の未来」に係るあなたのゴールは、「関連会社の役員たち」にとっては現状の外なのでしょう。

 ふだんはスコトーマに隠れているものを認識すると、まわりはドリームキラー化していきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 よって、あなたのゴールは、少なくとも「1)現状の外」はクリアしているはず。

次は、本当に「2)心から望む」ことか、「4)自分中心を捨て去る」ものかどうかについて熟慮してください。

その上で会社やグループ全体にとっての「3)バランスホイール」を考えていくほど、ゴールの確信(←新しい「エスティーム」)が高まっていくはずです。

 Q-256:私、立ち直れるかな? <前編;個人の視点で>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28693339.html

 

 これからは「邪魔」されるたびに、あるいは「小馬鹿」にされるたびに、

 

現状の外にゴールを設定している私はすごい!

邪魔されるほどゴールの臨場感を伝えられる私は素晴らしいリーダーだ!

小馬鹿にされても私は全然平気だ!

  …Yes, I’m good !!

 

 と、セルフトークを繰り返してください。気楽に。

 Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 その際にとても大切なポイントがあります。それが「エフィカシー」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 「正直心が折れそう」「もう限界」はエフィカシーが下がっている状態をあらわす内省言語でしょう。おそらくコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)から下向きに外れ、大脳辺縁系優位になっているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *「大脳辺縁系優位」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 

 その場合は、一旦「仕事(職業)」や「社会への貢献」といったカテゴリから離れ、リフレッシュを心がけてください。私なら「趣味」や「家族」のゴールの世界に没頭します。

 Q-151191019/20 鹿児島セミナーレポート -08;“今”を生きるために必要なこと

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23309927.html

 

 今回はもう一つ、エフィカシーを維持する(むしろ高める)ための方法を紹介します。

 以下、苫米地博士の著書「自分を大きく変える偉人たち、100の言葉 Dr.苫米地式名言活用術」(TAC出版、p60)からの引用です。

 

 

message 19

敵がいる?

よいことだ。

それは人生の中で何かのために立ち上がったことがあるという証だ。

ウィンストン・チャーチル

 

 

 彼は政治家なので、この場合は政界での圧力などについて言ってるのでしょうが、その通りの言葉です。悪口を言われない政治家は、何の仕事もしていない、ということになりますからね。自分より立場が上の者の言うことを何でも受け入れ、イエスマンとして安全なポジションを築くというのは、思考停止しているということになります。そういった人は多いのですが、仕事をする上では最低の行為です。

 私もたくさんの敵がいます。私の敵は、エフィカシー(自己の能力の自己評価)が低い人です。私がエフィカシーが高いことを言うと、それを腐そうとする人が多い。エフィカシーが低い人にとっては、エフィカシーが高い人の発言が心地良くないのです。ダメな自分を脅かす存在ですので。例えば、私が選挙で他の政治家と票を争ったとします。でも、それはライバルであって好敵手、仕事仲間だと言えます。この場合は、選挙にも出ていないのに特定の立候補者の悪口を言いまくる人が敵で、私たちが作り上げようとする世界の邪魔者です。ただ、そういう人たちは私は眼中にないので、実害は被らないんですけどね。

 みなさんも、エフィカシーが低い人たちに何をされても落ち込む必要はありません。敵が多いのは、私が社会の役に立っている証拠だ、と思うようにしましょう

 

名言でアファメーション

あなたは、敵が増えれば増えるほど、

自分のエフィカシーが上がったという証拠なので喜んでいる。

引用終わり

 

 

 「エフィカシーを維持する(むしろ高める)ための方法」とは「アファメーション」。それも主語を「You(あなたは~)」にした「ユーアファメーション(you affirmation)」です。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

アファメーションには厳密なルールがあります。そのルールとは、①一人称であること、②肯定的に書く、③現在進行形で書く、④「達成している」という内容にする、⑤決して比較をしない、⑥行動を表す言葉を使う、⑦感情を表す言葉を使う、⑧記述の精度を高める、⑨バランスをとる、⑩リアルなものにする、⑪秘密にする。

 

 

アファメーションのつくり方(CZの作り方)

「コンフォートゾーンの作り方」(フォレスト出版)より引用

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 ユーアファメーションとは、アファメーションをするときに、主語を「私」から「あなた」に変換することです。例えば、「私はすごい」を「あなたはすごい」に変換して唱えます。

先ほどのアファメーションの11のルールでいうと、①の一人称を二人称に変えるのがユーアファメーション。

 

 引用した「自分を大きく変える偉人たち、100の言葉」の中で、苫米地博士は「『偉人の名言』を、偉人があなたに語りかけている言葉として使えばよい」と書かれています。

その理由は「臨場感を高めることができる」から。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? <vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

 ゴール側のCZの臨場感が上がるほど、エフィカシーは高まっていきます。そして、あなたのエフィカシーが高まるほど、ドリームキラーは徐々にドリームサポーターに変わっていきます。

 (その秘密は↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 御相談中の「孤独感」を解決する鍵となるのは、「エスティーム」と「エフィカシー」。

その2つをさらに高めるために、ゴールの確認とセルフトークのコントロール、そしてユーアファメーションを続けてください。もちろん気楽に。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 以上、私の回答です。

御相談ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

「正直心が折れそう」「もう限界」はエフィカシーが下がっている状態をあらわす内省言語でしょう。おそらくコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)から下向きに外れ、大脳辺縁系優位になっているはずです

 

 私は、コーチング行うためにはヒーリングされた状態が絶対に必要だと思っています。そして、ヒーリングにはコーチングが最も有効だとも。詳しくはこちらでどうぞ↓

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

F-318~:観自在

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

Q-379~:自分を下に引き戻そうとする意識が働くことがあります。どうすればいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429449.html

L-172202203月シークレットレクチャー -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

L-173202203月シークレットレクチャー -06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 

 

自分を大きく変える偉人たち、100の言葉 -Dr.苫米地式名言活用術

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F-367:義を見て為さざるは、勇無きなり <vol.1;問題も解決も〇〇〇にあり>

 

 最近、医療法人を経営されている理事長(医師)と面談する機会がありました。

話題が新型コロナウイルス感染症に対しての“ワクチン”になったとき、理事長が私に向けて発した言葉が

 

  あいかわらず尖っていますね

 

 コーチとしてこの言葉を翻訳すると、「あなたは私たちのコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)から外れている」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 理事長的には皮肉だったのかもしれませんが、私にとっては褒め言葉です。「Not Normal」と認めていただいているのだから。

 Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなって

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35232931.html

 

 私は「Yes, I’m good!」とセルフトークを重ねながら、理事長のブリーフシステム(Belief SystemBS)の観察を続けました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その時に浮かんできたのが

 

  義を見て為さざるは、勇無きなり

 

 

 これは論語の中の一節(為政第二の二十四)。

 論語は、古代中国の思想家で儒教の教祖でもある孔子(紀元前551~紀元前479年)やその弟子たちの言行を、孔子の死後にまとめたものです。

 「学而第一」「為政第二」「八佾第三」「里仁第四」「公冶長第五」「雍也第六」「述而第七」「泰白第八」「子罕第九」「郷党第十」「先進第十一」「顔淵第十二」「子路第十三」「憲問第十四」「衛霊公第十五」「季氏第十六」「陽貨第十七」「微子第十八」「子張第十九」「堯曰第二十」という20編で構成されており、全部で512の短文が収録されています。

 

 その中でもとくに有名な一節が、「義を見て為さざるは、勇無きなり」。

 その意味は「人としてなすべきことと知りながら、それを実行しないのは勇気がないからである」とされています(デジタル大辞泉)。

 

 面談中にわかったのですが、なんと、理事長はコロナ“ワクチン”推進派。日本政府的な言い回しを用いると、「大切な人たちを守るために“ワクチン”接種を推奨する」という考えでした。この場合、「義」は「大切な人たちを守る」で、「為」が「“ワクチン”推奨」です。

 

 「大切な人たちを守る」という「義」は私も同じ(正確にいうと「大切な人たち」は△。追記で取り上げます)。つまり、理事長と私はゴールを共有しているということ。

 ただし、「為」はまったく正反対です。私の「為」は「“ワクチン”絶対阻止」だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

会話を続けながら、私は理事長の「為」を「“ワクチン”推奨」から「“ワクチン”絶対阻止」に書き換えようと思い立ちました。苫米地式でいうと「アサンプション・アップデート」。

F-270:冗長性と多様性 <vol.2;アサンプション・アップデート>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

  

 「理事長の『為』を『“ワクチン”推奨』から『“ワクチン”絶対阻止』に書き換える」をトゥールミンロジックで表現すると、「ワラント(warrant、根拠)をひっくり返す」。それを「ターンアラウンド(T/A)」と呼びます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 そのために私は理事長のBSの分析を続けました。具体的にいうと、1)知らない(←スコトーマがある)、2)知っているが、理解できていない(←大脳辺縁系優位)、3)知っていて、理解もしているが、論理的判断ミス(←前頭前野外側部&大脳辺縁系のmix状態)、4)目的がそもそもおかしい(←倫理違反)のどの段階にあるかを見極めながら。

 F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

 

 以下、簡潔にまとめます。

 

 

1)知らない(←スコトーマがある)

 スコトーマが生じるのは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)のいずれかが欠けたとき。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 よって、ゴールを確認し(重要性)、そのゴールと理事長という機能を結びつけながら(役割/責任)、“ワクチン”に関する医学的情報を提供しました(知識)。

 L-09720217月シークレット… -09BSを壊し、スコトーマを外すための方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30681527.html

 

 実際にはこの段階でターンアラウンドが起こったのですが、まだだったなら次の段階に移行するつもりでした。

 Q-207:「縁起」と「因果」 vol.4;家族に対してどんな声掛けをすれば-後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26568420.html

 

 

 2)知っているが、理解できていない(←大脳辺縁系優位)

 「不安・恐怖(Fear)」により人間らしい思考(認識・理解・評価・判断)ができなくなる状態のことを「ファイト・オア・フライト」と呼びます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 さらに私は、「不安・恐怖(Fear)」に加え、「義務感(Obligation)」と「罪悪感(Guilty)」にも気をつけています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 この段階での目標は「前頭前野優位に戻して、維持する」こと。それが私にとっての「ヒーリング(Healing)」です。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 

 3)知っていて、理解もしているが、論理的判断ミス(←前頭前野外側部&大脳辺縁系のmix状態)

 先ほどの段階の「不安・恐怖(Fear)」と強く結びついているのが「煩悩」。

例えば「お金」とそれに紐付く「不安・恐怖 with 煩悩」が人を動物的にしてしまいますが(大脳辺縁系優位)、前頭前野優位をうまく保てたとしても「お金」の誘惑は続きます(むしろ“誘惑”は強くなるかもしれません)。

 L-144202111月小学校親子講演会 -07;「最高のCOT=コーチング」の真の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33432688.html

 

その結果として判断ミスが起きる というのがこの段階。「お金」に代表されるような「“何か”に紐付いた情動を伴った煩悩」が論理的判断を誤らせる=心が曇る(心曇る)という状態です。

Q-363各エリアのゴールについて想いを… -A2<止;煩悩を意識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33604324.html

 

この段階では徹底的に論理的思考を重ねる必要があります。それも複数の視点で。もちろんゴールは共有したまま。

詳しくはこちらでどうぞ↓

S-01~:よりよい“議論”のために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html

 

 

 4)目的がそもそもおかしい(←倫理違反)

 論理的思考を行う場合に大切な注意点があります。それは「『決して相対化してはならないものがある』ということを忘れない」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

例えば、「“ワクチン”推奨か? 絶対阻止か?」という議論は論理空間上で行われます。論理空間とは、もちろん、情報空間の一部です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

情報空間には不完全性が働きます。つまり、「絶対に正しい答え」や「永遠に正しい解」は存在しえないということ。だからこそ、「命」のように相対化してはならないものを議論の対象にしてはならないのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

ところで、皆さんは「人を殺してはいけない理由」を子どもたちにどのように説明しますか?

 

 私の場合、「ぎをゆな(議を言な)!」の一言です。

 (鹿児島弁です。詳しくはこちらでどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19370962.html

 

 

 大切なことなので繰り返しますが、世の中には「決して相対化してはならず、議論の対象にしてはならないこと」があります。それは「論理を超えた空間がある」ということ。

その「論理を超えた空間」のひとつが「倫理(空間)」だと私は理解しています。よって、私にとって「倫理違反」や「倫理性に関する懸念」という表現はとても重く響きます。

F-365:経営判断ってなんだ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35263585.html

 

 トゥールミンロジックにおいては「クリティーク(kritik)」。

「肯定側の推進する論理の背景もしくは前提にある哲学、思想、世界観、利用される用語などが望ましくないものであれば、肯定側のケースやプランの有効性にかかわらず、現実の世界では、肯定側のプランが採択されてはならないという議論」がクリティーク。

わかりやすく言うと、「そもそもおかしい。だから議論する意味(価値)がない」ということです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076426.html

 

 そのようなことを思いながら「義を見て為さざるは、勇無きなり」という言葉について考えていたら、猛烈な違和感が湧き上がってきました。このザラザラ感はきっと、「コーチとしてのレッドフラッグ」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

 ところで、苫米地博士は、「義を見て為さざるは、勇無きなり」についてどのように考えていらっしゃるのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「洗脳論語」(三才ブックス、p92)より引用します。

 

 

皇帝が神として君臨するための橋渡し

 

 子曰く、その鬼に非ずして之を祭るは、諂うなり。義を見て為さざるは、勇無きなり、と。

(為政第二の二十四)

 

 儒教おける忠義は、もともと先祖に対するものでした。それが論語では、君子を先祖と同様に扱っています。そのため忠義の対象には、君子も含まれるようになりました。論語が世界を席巻した大きな理由の1つです。

 この文は、忠義の対象が先祖から君子へとすり替えられた、橋渡し的な文だと言えるでしょう。「その鬼に非ずして之を祭るは、諂うなり」と「義を見て為さざるは、勇無きなり」という2つの文は、同じような意味合いです。

 多くは「自分の先祖以外の霊を祀るのはただのおべっか使いだ。逆に、正しいこととわかっていながら実行しないのは臆病者だ」と訳されています。

「自分の先祖以外の霊を祀るのはただのおべっか使いだ」という前半の文からは、「先祖を祀らないことはダメだ」という意図も読み取れます。要するに、「先祖は祀らないといけないが、祀る価値があるのは自分の先祖だけだ」と言っているのです。自分の先祖を祀るのは、当時では当たり前のことだったので、時代の文化として最も受け入れやすい言葉でした。

 しかし、孔子や皇帝というのは、信者からすれば他人です。他人を祀る必要はなく、そこに義はありません。ところが、先にも述べたように、孔子はそれを先祖と同じくらいに偉いのは自分、あるいは皇帝と、祀る対象を君子へとすり替えていきました。例外として孔子や皇帝も含めるのではなく、「この世の父は孔子であり、皇帝である」というのが、この文の論理なのです。

 孔子の本心は「先祖を祀るのと同じように、君子を祀りなさい」ということです。「自分もしくは皇帝以外に諂うのは間違い」と言っているのです。

 後半の文章も同じ意味です。孔子または皇帝を祀ることができない者は、勇気がない者だと言っています。

 「義を見て為さず」というのは、孔子または皇帝に対してやるべきことをやらないことです。拡大解釈すれば、義は正義となります。目の前に正義があるのに、それを実行しない者は腰抜けだと貶めています。

 では、正義かどうかはいったい誰が決めるのでしょうか。

 引用終わり(この続きは次回引用します)

 

 

 今回の1)知らない(←スコトーマがある)、2)知っているが、理解できていない(←大脳辺縁系優位)、3)知っていて、理解もしているが、論理的判断ミス(←前頭前野外側部&大脳辺縁系のmix状態)、4)目的がそもそもおかしい(←倫理違反)のどの段階にも大きく関わる重要な概念があります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 そう、ゴール!

 

 ゴールこそがすべての本質(コア)だといえます。もちろん、「正義」もゴール次第です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

F-368につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

「大切な人たちを守る」という「義」は私も同じ

 

 正確にいうと、「大切な人たち」という表現は△。「大切な人たちを守る」には、「大切ではない人は守らなくていい」という論理(言い訳)が入り込む余地があるから。無意識は“差別”を肯定してしまうかもしれません。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 この部分は「縁ある人たちを守る」と表現するべき。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 同じように感じられるかもしれませんが、「大切な」と「縁ある」はまったく異なります。前者は主観であり、後者は客観です。

コーチングにおいて重要なのは「外側視点」。コーチングは、主観ではなく、客観です。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 

-追記2

 会話を続けながら、私は理事長の「為」を「“ワクチン”推奨」から「“ワクチン”絶対阻止」に書き換えようと思い立ちました

 

 念のためですが、この場合の「書き換え」はコーチングではありません。その理由はクリアですか?

 

 

 私は「リーダーシップ」のフレームで「書き換え」を行いました。コーチングとリーダーシップはまったく別物です。

F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425234.html

 

その違いをわかっていなかった私は、かつて手痛い“失敗”を経験しました↓

 PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124527.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

F-303:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.5;芸術とコーチング(Authentic Coaching)とリーダーシップに共通する境地

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Q-383~:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429499.html

 

 

洗脳論語

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Q-396:セルフトークのコントロールをやっていますが、時折強い孤独感を感じることもあります<後編;創造力×思考力×ゴール達成 ←〇〇>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴール側のコンフォートゾーンをビジュアライズして、その臨場感を高める為にアファメーションやセルフトークのコントロールと自然にやっていますが、時折強い孤独感(孤立感ではない)を感じることもあります。

たぶん『覚悟』する時なのだろうと感じますが、なかなか踏み出せ無い現状維持の自分も否定出来ません。

お忙しいとは存じますが、何かアドバイスあれば助かります

 

 

御質問者の“立ち位置”を考慮して、私は一言で回答しました。このように

 

こちらをどうぞ↓

Microsoft Word - 空論文20111106v212.doc (tomabechi.jp)

 

 

 コーチングはQAではありませんし、アドバイスを求める場でもありません。そもそも“答え”は他人から与えられるべきではありません。なぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 その“答え”は「強い孤独感」とも関係しているはずです。

 

 前編;想像力×思考力×ゴール設定 ←〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35334284.html

 後編;創造力×思考力×ゴール達成 ←〇〇

 

 

A2:前回(Q-395)のサブタイトル「想像力×思考力×ゴール設定 ←〇〇」の「〇〇」はクリアでしょうか?

 

 そう、「空観」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

「空観」はコーチングにおいてとても重要です。なぜでしょうか?

 

 コーチングの重要なプリンシプル「I×V=R」を用いて説明すると、「目の前の現実世界(Reality)を『一番臨場感の高い(Vividness)イメージ(ImaginationImage)』と認識できること」がコーチングのスタートラインだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「バラいろダンディ」での苫米地博士の講義でいうと、「目の前の世界(R)が『可能世界ww1)』であるという理解」がコーチングには必須です。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

「可能世界w」とみることができるからこそ、ゴール設定により新たな「可能世界w1w23…)」を生みだすことができるようになります。そして、臨場感を高めることで現実化(Realized Virtuality)することも。

L-09020217月シークレットレクチャー -02;臨場感世界の現実化(realized virtuality

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

 

 ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、そして 4)自分中心を捨て去る。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「1)現状の外」かつ「4)自分中心を捨て去る」というゴールの設定を繰り返すと、自然と抽象度が上がっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が最も高い階層、すなわち「何よりも具体的情報量が少ない/潜在的情報量が多い」のが「空(くう)」。その空に近づくほど、きっと新たな「孤独感」を感じるでしょう。

 F-343:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.8(最終回);プロファイリング後に行うこと 「殻(w0)“を壊せそうなケース」編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34097325.html

 

 以下、苫米地博士の著書「幻想と覚醒」(三才ブックス、p128)より引用します。

 

 

覚醒の先にある「寂しい」

 「寂しい」については少し難解な定義なので、もう少し説明します。

 物理的現実世界という幻想から覚醒しても、目の前に広がるのは新たな幻想です。その幻想から覚醒しても、さらに次の幻想が現れます。幻想から覚醒し続けると、待ち受ける先は情報です。すべては、情報だけになります。

 そして、目の前に広がる世界は、すべて自分が生み出したことに気が付きます。恋人も友人も両親も、総理大臣も芸能人も赤の他人も、すべて自分が生み出した情報です。すべて自分が生み出したフィクションです。

 皆さんは、それぞれ宇宙で1人だけしか存在していません。宗教でよく言われるところの、アートマンという存在です。

 最終的には、皆さんのアートマン自体も情報に過ぎないのですが、それは悟りの境地なので、ここでは割愛します。

 幻想から覚醒し続けていくと、待っているのは究極的な孤独です。

 自分以外は誰もいません。一緒に映画を観ている恋人も、会話を楽しむ友達も、育ててくれた親も、テレビで大言壮語を吐く総理大臣も実は存在しません。あなたが生み出した情報なのですから。

 しかし、それではあまりにも寂しくないでしょうか。

 

 自分以外に誰1人として存在しないのは、とても寂しいことです。

 ですから、人は隣人を求めます。隣で触れ合える恋人を求めます。気兼ねなく話せる友人を求めます。自分を一番に考えてくれる両親を求めます。そして、この世が自分1人ではないと思わせる他人を求めます。

 そのためには、自分で物理的現実世界を生み出すしかありません。皆で情報を共有するためのスペースを作り出すしかありません。

 それが、「ビッグバン」です。

 ビッグバンは、何の意図もない情報空間から、人々が意図的に情報を共有するために起こされた現象です。

 人間が互いに見て、聞いて、触れることができるように、わざわざ物理的制約を設けた世界を生み出すために起こされたのがビッグバンなのです。

 つまり、宇宙は人間が生み出した世界なのです。ビッグバンも人間が起こしたものです。人々はそれぞれの孤独を埋めるために、共通の認識として幻想の中に物理的現実世界を生み出したのです。

 ボールを蹴るという遊びをする時、どうせならルールを設けて、チームを作り、互いに競わせたほうが面白いでしょう。できるだけ多くの人がのめり込めるように、国同士で戦わせる大きな大会を設定したほうが面白いでしょう。

 宇宙も同じです。

 人が寂しさを紛らわせるために、物理制約というルールを作り、物理的現実世界というプレイグランドを用意したのです。

 

 にわかに信じがたい話かもしれませんが、LSDなどの違法薬物に手を出した人は、その世界を体感するようです。あくまで疑似的ですが、LSDなどでこの世とは違う幻想へ引き込まれた人達は、自分が宇宙で1人しかいないことに気付きます。そして言いしれぬ恐怖を覚えて帰って来ます。

 ですから、LSD中毒者の多くは、世界平和を訴え始めます。

 彼らは孤独による寂しさを体験したが故に、物理的現実世界のありがたさを知るからです。

 地球環境の素晴らしさ、人間の素晴らしさを知ったために、それらを守ろうとし始めるのです。

 もちろん、本書で私が著している方法論を実践すれば、LSDに頼らなくても寂しさは体感できます。物理的現実世界から一度離れ、あらゆる幻想を取り払うことができるでしょう。

 問題は、その後どうするかです。LSD中毒者のように世界平和を訴えるのか、釈迦のように悟りの境地まで突き進むのか、あるいは、自分にとっての幸せを違う形で模索するのか……

 その選択は、皆さんの自由です。その時には、皆さんは本当の自由を手に入れているはずですから、気の向くままに選択すればいいでしょう。

 この世はすべて幻想であり、同時にこの世は人間の寂しさによって生み出されたのです。どちらが先にある存在していたなどということはありません。釈迦の言葉を借りれば、「すべてがあると言えばある。ないと言えばない」という「一念三千」の論理です

 引用終わり

 

 

 幻想から覚醒し続けると、待ち受ける先は情報です。すべては、情報だけになります

 

 その事実を苫米地博士が現代科学を超えて理論化したものが、苫米地理論の第Ⅱ世代「超情報場理論」↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 

 幻想から覚醒し続けていくと、待っているのは究極的な孤独

 

 現状維持の自分も否定できない」という場合の「孤独感」は、おそらく前回述べたホメオスタシス(Homeostasis、恒常性維持機能)によります。苫米地理論でいうと、第Ⅰ世代「サイバーホメオスタシス理論」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

ビジュアライゼーション」「アファメーション」「セルフトークのコントロール」を自然に行っているが「時折強く感じる」という「孤独感」は、おそらく「幻想から覚醒し続けていくと、待っているのは情報」を体感したが故でしょう。

苫米地博士の表現を用いると、“覚醒”によるものです。

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 シンプルにまとめると、

 

前編;「孤独感」=想像力の欠如

心がけるべきは空観

解決は(さらなる)ゴール設定

 

 後編;「孤独感」=想像力ありすぎ

  心がけるは仮観

  解決はゴール達成(創造力の発揮)

 

 その「空観」と「仮観」のバランスが取れている状態が「中観」。苫米地式コーチングは、もちろん、中観です。

 F-182:“幸福(well-being)”とは? ~「antiwithwellpart-7;「中観」によって幸福とうまく付き合う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25489310.html

 

 

 さて、「コーチングはQAではなく、アドバイスを求める場でもない」「そもそも“答え”は他人から与えられるべきない」理由が感じられたでしょうか?

 

 その理由が体感を伴って理解できたとき、「強い孤独感」は消え失せているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 内なる「孤独感」をしっかり観察しながら、ゴール設定&達成のブーストに活用してください。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 

 以上です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

 その「空観」と「仮観」のバランスが取れているのが「中観」。苫米地式コーチングは、もちろん、中観です

 

 苫米地式コーチングは「中観」。そして、「ゲバラ主義」でもあります。

 F-349:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~ vol.2IWe are the world

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34422350.html

 

 

-追記2

コーチングはQAではありませんし、アドバイスを求める場でもありません。そもそも“答え”は他人から与えられるべきではありません。なぜ?

 

 おそらくそれがわかっているから、契約を結んだ御自身のコーチにではなく、私に対して質問を繰り返すのでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 繰り返し質問してくること自体が悪いと言いたいのではありませんが、その姿勢(HabitAttitude)の中に「依存」、もしくは「自己利益」「自利」を強く感じた場合、私は以後の回答(reaction)を控えさせていただいています。

私のコーチとしてのブリーフです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

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-関連記事-

F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

F-355~:自由訳「OODA

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L-177202203月シークレットレクチャー -10(最終回);自由なマインドで「物事を俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク

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Q-339~「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている?

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Q-383~:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429499.html

 

 

幻想と覚醒

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Q-395:セルフトークのコントロールをやっていますが、時折強い孤独感を感じることもあります<前編;想像力×思考力×ゴール設定 ←〇〇>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴール側のコンフォートゾーンをビジュアライズして、その臨場感を高める為にアファメーションやセルフトークのコントロールと自然にやっていますが、時折強い孤独感(孤立感ではない)を感じることもあります。

たぶん『覚悟』する時なのだろうと感じますが、なかなか踏み出せ無い現状維持の自分も否定出来ません。

お忙しいとは存じますが、何かアドバイスあれば助かります

 

A1:御質問者の“立ち位置”を考慮して、私は一言で回答しました。このように

 

こちらをどうぞ↓

Microsoft Word - 空論文20111106v212.doc (tomabechi.jp)

 

 

 

 コーチングはQAではありませんし、アドバイスを求める場でもありません。そもそも“答え”は他人から与えられるべきではありません。なぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 その“答え”は「強い孤独感」とも関係しているはずです。

 

 以下、「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」(CYZO、付録②)より引用します。「なぜこの部分を引用するのか?」を考えながら、「強い孤独感」が抱える課題(case)と解決(plan)を見いだしてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

クリプキの可能世界意味論を踏まえる

 3つ目は理想の未来を選び取るための魔法です。

 理想の未来を選び取ろうと思っても、キリスト教的世界観がいまだに根強いので、私たちはどこかで未来は確定しているように考えてしまっています。その考えを打破して、未来は複数あることを理解しましょう

 いま、あなたがどこにいたとしても、どこでも好きなところに行けます。それがニューヨークでも、パリでも、ロンドンでも行けるのです。

 ニューヨークやパリやロンドンがすでに存在するように、未来もすでに複数存在すると考えられます。アインシュタインの相対性理論以降、時空は連続体であり、空間で起こることは時間でも起こると考えられています。

 ニューヨークやパリやロンドンがすでにあるように、複数の未来もすでに存在するのです。問題はどの未来を選ぶかということです。

 というわけで、3つ目にご紹介するのはクリプキの可能世界意味論です。

 私たちの多くがいまだにニュートンやカント、それにキリスト教的な決定論的な世界観の中にいます。その世界観がブリーフシステム(信念体系)に書き込まれており、過去が現在の原因となり、現在やったことが未来の結果につながると思いこまされています。

 そのような決定論的世界観が、もし正しいのであれば、過去がすべての原因であり、この先は変えようがなくなります。しかし、そのような見方は間違いであり、理想世界への転生のためには邪魔な見方です。なぜなら未来は複数あるからです。

 そこから自分にふさわしいものを選んでよいのです。過去は関係ないのです。そのためのクリプキの可能世界意味論です。

 クリプキという天才数学者・論理学者が高校生のときに証明したのが可能世界意味論です。これは様相論理の完全性を示した画期的なものでした。

 完全性とはSyntax(統語論)とSemantics(意味論)が完全に一致することを示したものです。どのように示したかというと、可能性と必然性という論理演算子を可能世界意味論で示したのです。

 すなわち、ある現状の可能世界から移動できる未来の可能世界は複数あり、その可能世界のすべてで真であるような命題を「必然性」と呼び、そのうちの1つでも真であるような命題を「可能性」といいます。

 ここでのポイントは様相論理の完全性ではなく、その証明のために可能世界をクリプキが想定したことにあります。そのことをクリプキはサイコロを例に出して説明します。すなわち、1つのサイコロを振るときに、そのサイコロの目が出る可能世界は6通りあります。

 つまり、未来は少なくとも6通りあります。それをクリプキは可能世界と言いました。私たちはそのうちの1つの未来に移動します。

 私たちにとっては、未来が複数あるという考え方は当たり前のようですが、実はこれは西洋においては革命的なことでした。簡単にいえば、ニュートンやカントの唱える決定論的宇宙論が終焉を迎えたわけです。

 時間は過去から未来に向かって流れ、すべての因果は過去にあると考えるのがニュートン力学であり、ニュートン力学ではビッグバンにすべての原因があると考えます。宇宙の最初の球撞きの結果がこの現在の宇宙につながっていると考えたわけです。この考え方に衝撃を与えたのがクリプキの可能世界意味論です。

 クリプキは未来が複数あることを示しました。ニュートンたちのような決定した未来ではなく、選択可能な未来です。ですから私たちは自分の理想の未来を選んで、そこへ移動してよいのです。

 ということで、3つ目は「クリプキの可能世界意味論を踏まえる」です。そのようなクリプキの可能世界意味論を踏まえたワークを紹介します。

 引用終わり(つづきは「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」でどうぞ)

 

 

私たちの多くがいまだにニュートンやカント、それにキリスト教的な決定論的な世界観の中にいます。その世界観がブリーフシステム(信念体系)に書き込まれており、過去が現在の原因となり、現在やったことが未来の結果につながると思いこまされています

 

 一口に「孤独感」といっても、抽象度の階層により、その原因と解決は異なります。ここではシンプルに2つのパターンに分け(前・後編)、それぞれ考察します。まずは抽象度が低い「孤独感」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 引用文中に博士が書かれている「決定論的な世界観」とは、シンプルにいうと、抽象度を軸にとった場合の情報空間の底面のこと。それは多くの人々が「世界(のすべて)」だと思っている物理空間のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 この階層(物理空間)での「孤独感」とは、例えば「大切な人がいなくなった」「大好きなペットが亡くなった」「住み慣れた実家を離れ、一人暮らしをはじめた」のような原因で生じるもの。それは「具体的な存在(人・ペット・実家)との距離」の話であるといえます。

つまり、物理空間に強くフォーカスしている状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

少し抽象化して「長年勤めた仕事を辞めた」という場合は、長年維持してきた関係性(縁起)の変化が原因だと考えることができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 いずれにせよ、これらのケースでは、「私はこういう人間である」「私はこういう世界に生きている」といった脳内のブリーフシステム(Belief SystemBS)が崩れています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 BSが崩れると「現状維持の自分」を修復しようとする力が働きます。その力が「孤独感」の正体。そう、抽象度が低い階層での「孤独感」とは、現状(Status QuoSQ)に戻そうとするホメオスタシス・フィードバックのことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 したがって、この階層での解決は、「想像力や思考力を駆使しながら新しいゴールを設定し、その臨場感を強化する」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

例えば「大切な人がいなくなった」なら、「新しい環境でますます幸せになっている」ことを想像しながら前頭前野優位を保ち(=ヒーリング)、さらなるゴールを設定して、そのゴールの臨場感を高めていく(=コーチング)。これが「孤独感」を克服する方法です。

Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 「ビジュアライゼーション」「アファメーション」「セルフトークのコントロール」を行うことで「ゴールが生みだす新たな世界(=コンフォートゾーン、CZ)」の臨場感が十分に高まると、ホメオスタシスがゴール側に働くようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その頃には、かつての孤独感」は消失し、「なかなか踏み出せ無い現状維持の自分」を克服しているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

 さて、サブタイトル「想像力×思考力×ゴール設定 ←〇〇」の「〇〇」はクリアでしょうか?

(ヒント:前半部分でリンク済み)

 

 その「〇〇」はコーチングにおいて重要ですが、その「〇〇」を体得する過程で新たな「孤独感」に苦しむことになるはずです。次回掘り下げます。

 (待ちきれない方はこちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

Q-396につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-311:デジタル自傷行為 <case-side -1;ブリーフシステム・RAS&スコトーマ>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32477117.html

F-355:自由訳「OODA」 <vol.1Observe

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

Q-359~:こんな当たり前のことを訊いてもよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428035.html

 

 

新・夢がかってにかなう手帳 2024年度版



I-131:【告知】コーチング・デ・コンパッションクラブ<241027> 受付開始

 

 すべてのはじまりは“現状の外”へのゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

双方向(多次元)の縁起を意識した気楽なクラブ活動をはじめました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ(CoacHing de Compassion ClubCHCC)」。

(詳しくはこちら↓)

1

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27936349.html

2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28045280.html

 

 

CoacHing de Compassion Club

 

 

 このクラブ自体のゴールは「コンパッション実現」。コンパッションとは「慈悲」のことです。

20分(~最長30分)のクラブ活動を通じて、「Compassion = 慈悲」を体感&共有しながら、コンフォートゾーン化していくことを目指します。気楽にw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その実現のためにエンドステートを2つ設定しました。

 (エンドステート、COA、アサンプションはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

1つ目(クラブ活動前半)は認知科学者 苫米地英人博士が教示されるコンパッションを確認していきながら、「お互いにスコトーマを外しあい、知識を習得・共有している」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 2つ目(クラブ活動後半)はお互いにエフィカシーを高めあいながら、「コンパッションを高次の抽象度で臨場感豊かに体感しつつ、物理空間でしっかり実践(実装)している」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *物理空間(=情報空間の底面)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 毎回、苫米地博士の著書「近未来のブッダ」(サンガ)より引用します。

 初回(220205開催)の反省を踏まえ、今後は告知の際に次回開催時の引用部分を提示することにしました。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 開催は不定期です(最近は第4日曜 午前に行っています)。1週間前までにはブログで告知します。

クラブ活動時間は20分間を予定しています(最長30分)。自由に参加してください(途中入退室可能)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 次回は 20241027日(日) 午前11時(日本時間)~ 開催。受付は5分前からです。

 

 

 申し込みは下記メールアドレスに。件名を「コンパッションクラブ<開催年月日>申し込み」としてください。

例:「コンパッションクラブ<241027>申し込み」

 

 申し込み・お問い合わせ(メール)

coachfor.m2@gmail.com

 

 

 お申込みいただいたら、zoom招待URLを返信します。あとは当日参加するだけです。

*自動返信ではありません。タイムラグを(compassionしながら)お楽しみください

*招待URLの転送等は御遠慮ください。参加できるのは申し込み者のみです

*申し込み時から匿名可とします(クラブ活動時の表示も)。ご自由にどうぞ

*友人や御家族等と一緒に一端末で参加する場合、申し込みは代表者だけでOKです

*クラブ参加時はカメラ・マイクともにオンにしてください。どうしても顔を出したくない方はzoomに搭載されているフィルター機能をご利用ください

(マスク・覆面・仮面のリアル使用も可w

*注意;録音・録画・撮影は御遠慮ください(私も行いません)

 

 

241027>前半のテーマ(引用部分、p65)はこちら↓

 


 

 

 241027>後半のテーマ(引用部分、p205)はこちら↓

 


 

 

 最後にもう一度、「近未来のブッダ」(サンガ、p151~)より引用します。

 

 

現代版慈悲は「一緒に楽しみましょう」

 宗教は、たくさんの人に開かれていて、役に立ってこそ存在意義があります。ブッダの時代は「四つの苦をなくしてあげる」といえば、そのニーズは絶大でした。でも、今はそれではだれもついてこないのです。

 ブッダの時代、大衆のニーズに、教えを説いて応えた実績は意義深いです。しかし、今やニーズが違ってきています。そういう意味では、ブッダの教えが有効に人々の役に立っていないような懸念を感じます。

 宗教は、多くの場合は本人の救済に役立ってこそのものです。そういう機能を提供していくことの大前提として、たくさんの人の耳に届く、たくさんの人が聞きたいと思うメッセージを発信していないといけません。ブッダの教えも基本は不変ですが、時代が変わるにつれて説き方もバージョンアップしていくべきですし、コンパッションという考え方もどんどん現代化していくべきです。

 二十一世紀のコンパッションは、「一緒に苦しみましょう」とか、「一緒に憐れみましょう」とか、「私もあなたと同じように苦しんでいるんですよ」でなくていいと思います。もちろん、そういうニーズにも応えますが、もっと一般的な、基本的には現代社会の楽しさや快適さを享受できている人たちに応える「一緒に楽しみましょう」でいいのです。

 引用終わり

 

 

 さぁ、一緒に楽しみましょう!

 縁がつながることを楽しみにしています。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

2つ目(クラブ活動後半)はお互いにエフィカシーを高めあいながら、「コンパッションを高次の抽象度で臨場感豊かに体感しつつ、物理空間でしっかり実践(実装)する」

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量が減っていくので、臨場感は下がっていきます。

ところが、それは「臨場感についての認識の誤解」(by苫米地博士)。詳しくはこちらで↓

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

-関連記事-

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 

近未来のブッダ




F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 

 先日(202499日)、苫米地博士が「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に御出演されました。前身の番組まで含めると11年以上におよぶTV出演の最後のテーマが「苫米地式次世代コーチング」!

 最終回!日本を世界のリーダーに!「苫米地式次世代コーチング」 (2024年9月9日) (youtube.com)

 

 

 御承知のとおり、博士は以前も「コーチング」を取り上げられ、苫米地アカデミーでも話されていなかったような内容にまで踏み込んで教えてくださいました。

御教授されるその姿を拝見しながら、私はいつも苫米地博士の「コーチングをひろめたい」「コーチを増やしたい」という情熱(passion)を感じていました。

 (受け取った“情熱”を文章化したのがこちら↓)

 F-365:経営判断ってなんだ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35263585.html

 

 下記のブログ記事中に、コーチング関連の放送回のリンクを貼っています。ぜひ御活用ください。

 

 20221213日放送回「コーチングの基本理念を習熟して新年に向けてエフィカシーをブーストしよう」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 2024617日放送回「『成長』の夏に向けて習得! 苫米地式『オーセンティック・コーチング』」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 

 では、最終講義を確認していきましょう。

 

 まずは復習として、苫米地博士は「自我」の定義を取り上げられました。

 (「部分間数f」という表記は「部分f」の誤りです)

 

 

240909バラダン最終講義-1

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

 「部分関数」とは、ある集合を切り分けて取りだす関数のこと。例えば、「偶数」というのは、「自然数」という集合から「2で割り切れる数」を取りだす関数であると見なせます。

 このとき「2で割り切れない数」=奇数が残ります。よって、「奇数」の方も同時に定義できてしまうことになります。

 

 同様に、自我とは、宇宙を「自分」と「自分以外」に切り分ける関数のこと。よって、「自分がわかると、宇宙がわかる」。それが部分関数です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

240909バラダン最終講義-2

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

 次に話されたのが、自我のもうひとつの定義。それが「評価関数(重要性関数)」です。

 例えば、「職業はコーチと医師を」「子どもは3人いて」「映画好きで、とくにSTAR WARS」「生まれも育ちも鹿児島で」などと自己紹介するとき、それは自分にとって重要な(あるいは関係性が深い)順に宇宙を並べ替えているといえます。

その並べ替え関数が「評価関数(重要性関数)」です。

 

ちなみに、宇宙に対する評価関数のことを、コーチングでは「コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)」と表現します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 

240909バラダン最終講義-3

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

 ここで苫米地博士は、コーチングの奥義を再々開示されました。それが

 

 コーチングが関わるのは、“p自我”ではなく、あくまで“w”の部分

 

 前々回(202112月放送回)の表現でいうと、「コーチングでは、関数pの再定義を促すのではなく、可能世界“ww1)”から別の“w1w2)”に移行することを促す」↓

 L-162202201月シークレットレクチャー -06;ゴールを見つける近道

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34301571.html

 

 

240909バラダン最終講義-4

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

 さらに苫米地博士は新たな概念を再開示されました。それが「エフィカシー関数」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 コーチの役割をシンプルに表現すると、「現状宇宙w1からゴール宇宙w2に移行する自己能力の自己評価関数」であるエフィカシーを高めること。それを「『エフィカシー関数』を生み出すお手伝い」と表現されていました。

 F-314~5:デジタル自傷行為 <plan-side -2~3;ゴール×エフィカシーの“秘密”>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32626694.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32678098.html

 

 

 以上がこれまでの復習。

 最終講義でも、博士は新たな教えを開示されました。それが「苫米地式『次世代コーチング プリンシプル』」!

 

 5つの「プリンシプル(Key)」について、まずはそれぞれをゲシュタルト化し、さらに統合(connect the dots)していく感覚で読み進めてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 

240909バラダン最終講義-5

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

Key①:「努力はいらない」

 「努力」=「(本質的に)やりたくないこと」=「have to」です。「~ねばならない」という内省言語を生むのは強制的動機(coercive motivation)。その根底にあるのは不安や恐怖です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む(want to)、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)+ 4)自分中心を捨て去る の4つ。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「2)心から望む(want to)」ゴールの世界を見つけると「生理的に自動的にゴールを達成する」というのはなぜでしょう?

 

そう、「ホメオスタシスが働く」から。

 

さらっと話されていますが、その事実を世界で初めて理論化されたのが苫米地博士です。苫米地理論の第Ⅰ世代「サイバーホメオスタシス理論」についてはこちらをどうぞ↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

Key②:「抽象度上昇」でさらなる高みへ

 先ほどの「現状宇宙w1からゴール宇宙w2に移行する」の「移行」とは、「下位の抽象度次元(w1)から、より上位の抽象度次元(w2)へ」という意味です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 それは決して簡単なことではなく、だからこそコーチの強力なサポートを必要とします。コーチの存在なしでは、そもそも「ゴール宇宙w2」を感じることさえできないでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

「ゴール宇宙w2」とは新たな未来。その未来を感じるためには、過去の呪縛を完全に断ち切る必要があります。よって、「過去は一切関係ない」をしっかり体得してもらうことも、コーチの重要な役割になります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

240909バラダン最終講義-6

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

Key③:「セルフトーク」(様々な場面で自分自身にかけている心の声)

「自分自身にかけている心の声」のことを、「内省言語」ともいいます。コーチング中にコーチが行うのは、「クライアントの心に内省言語を生み出す」こと。

L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

その「内省言語」とは、ゴールを達成している自分、あるいはゴールの世界にふさわしい「言葉(words)・映像(pictures)・感情(emotions)」のことです。

L-067202011月シークレット… -02思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

 内省言語を生み出す際のポイントが「外側視点」。じつは、これも次世代向けの開示情報。苫米地博士は「コーチングは、主観ではなく、客観」と断言されています。

 L-09220217月シークレットレクチャー -04;わたしたちは共同幻想の中に生きている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30558230.html

 

 最終講義の中で、苫米地博士はさらに重要なキーワードを話されました。それが「ストーリーテリング」。例えば、「3S」と呼ばれる強力な洗脳手法のひとつに「Screen」があります。その業界の象徴ともいえる“ある俳優”は、来日時にこのように発言しています(20225月)↓

 

 アートとは、才能によるもの。

 アーティストの才能とは、自分が強烈につくりたいもので、人に影響を与えるということ。

 それは笑いだったり、笑顔だったり、感情をつくりだす、人を感動させるストーリーテリングです。

 

 この発言の中の「ストーリーテリング」は、コーチングの奥義とも通底します。詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

 

 

240909バラダン最終講義-7

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

Key④:居心地の良さを求めるな!

 「『居心地がいい』と言われるのはコーチングにとっていいことではない」の理由はクリアですか?

 

 その理由は「さらなる現状の外に飛び出すことができなくなる」から。それはゴールの更新(再設定)ができないことを意味します。

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 だから、コーチング実践者にとっては、「コンフォートゾーンは、より狭く、より高く」です。

 Q-306~8:私のまわりではそうでもないです。私が気づいていないvol.1~3CZ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30925409.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30976461.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30996032.html

 

 

240909バラダン最終講義-8

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

Key⑤:やりたいことだけをやる

 これはコーチとしての私のブリーフの中で最も重要な部分。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ここでは詳細は省きますが、私の人格を完全否定する文書が裁判所に提出されたことがあります(その行為自体がパワハラなのですけどね)。

そこに書かれていた根拠(warrant)は、パワハラではなく、セクハラやモラハラでもなく、「やりたいことだけをやっている」でした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 コーチングに過去は一切関係ありませんが、その切ない体験のおかげで「何をしたいのか?」「どうありたいのか?」「どんな世界(未来)をつくりたいのか?」がはっきりと感じられるようになりました。言うなれば“コーチとしての原体験”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 *“原体験”からの私の学びはこちら↓

 I-017:ブログ更新予定変更の… ~「恐れはダークサイドに通じる」を克服するために~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11594310.html

 

 

240909バラダン最終講義-9

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

 最後に苫米地博士が取り上げられたのが「空観」「仮観」「中観」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 その理由は、苫米地式コーチングの基盤は「中観」であり、ど真ん中が「ゲバラ主義」だから。

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 「抽象度の高い理想」を追求し、「直接的実行」をし続けよ!

 

 最終講義の余韻に浸りながら、私は苫米地博士のそんな声を聞いた気がしました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_390942.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

「抽象度の高い理想」を追求し、「直接的実行」をし続けよ!

 

 ゲバラ主義を感じながら11年に及ぶ苫米地博士のTV出演を振り返っていると、突然、「リベラルアーツ」というイメージ(wordspicturesemotions)が浮かんできました。

 

 以下、苫米地博士の著書「日本転生 絶対絶命の国の変え方」(TAC出版、p164)より引用します。ますます荒廃する日本社会が抱える課題(case)とその解決(plan)を感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

職業訓練ではなく基礎学問(リベラルアーツ)が正解

 日本では学歴だけが大切だと判断されることが多く、大学で学ぶということになかなか意義を見いだせないようです。

 仮に学んでいたとしても欧米の大学ほどではありません。120冊の専門書を読むのは当たり前で、これについていけなければすぐに退学処分になります。私がかつて学んだイェール大学院では1学期で半分以上の学生がいなくなっていました。日本の学生の学び方、学習量は総じて少ないのです。

 なぜ、日本の大学がこうなってしまったのかと言えば、日本では大学の位置付けが職業訓練所になってしまっているからです。就職のためのコネづくりであったり、就職するまでのモラトリアムの期間だと思って遊んでいる人間までいます。そして、3年生になれば就職活動が始まり、学習どころではなくなります。

 職業訓練や就職活動のためなら専門学校に行くべきです。MBAやロー・スクールはまさにそのためにあるわけで、学ぶことと就活はまったく別ものです。

 大学は基礎学問を学ぶところなのです。その基礎学問がリベラルアーツです。

 が、このリベラルアーツもまた誤解されています。

 リベラルアーツはギリシャ・ローマ時代の「自由7科」と呼ばれるもので、文法、修辞、弁証、算術、幾何、天文、音楽を指しますが、これを学びさえすればいいというものではありません。修辞、弁証は哲学であり、算術、幾何は数学のことですが、現代においても哲学も数学も枠組みが変わってきていますから、この7つを学べば、それでOKとはいかないのです。

 

 日本人に欠けているのは基礎学問を学ぶということです。基礎学問とはいわば「教養」です。大学では「教養を身につけてほしい」ということです。

 しかし、一言で教養と言ってもどこから手をつけていいのかわからないでしょう。自由7科を学べばいいと言われても、哲学、歴史、文学の何を学ぶのか、こういったことをほとんどの日本人は考えたことがないでしょう。

 そもそも、日本では学ぶことを勉強と言います。勉めて強いることが学ぶこととされているので、受験勉強が学ぶことだと思い込んでいます。

 

しかし、学ぶというのは教養を身につけることです。身につけるとは、それを自分のものにすることを言うのです。

 たとえば、文学部の学生で言えば本を読むことです。そんなの当たり前じゃないかと思った人も多いでしょうが、文学部でやっているのは特定の作家や時代の文芸批評、文芸理論の研究でしょう。しかし、それは応用学問であって基礎学問ではありません。

 文学における基礎学問とは歴史的に重要な書物を読むことです。聖書やシェイクスピアを読むことであって、シェイクスピアを研究することではありません。基礎学問の基本は読むことなのです。

 まずは本を読む。読むだけで、それについての批評はいりません。手当たり次第、古典と言われるもの、名著と言われるものを読むのが最初です。大学にある図書館の本のすべて、文学部であればありったけの古典文学を読むことで基礎学問は身につきます。

 まずは読んで味わってください。それが先人の残した抽象度の高い思考をなぞる訓練になるのです。批評はそのあとです。まずは抽象度の高い思考の模倣から始めてください。空手の型を学ぶように、先人の抽象度の高い思考をなぞるのがリベラルアーツということなのです。

 

 続いて、歴史の学び方ですが、学校で教えられたことは基本的に間違っています。

 そもそも歴史は勝者がつくったもので権力者を肯定する「偽歴史」です。歴史を学ぶとは、その偽歴史がどうつくられたかを探究するもので、歴史学者の仕事とは歴史を覆すことなのです。

 学校では王の側がつくったストーリーを丸暗記することを推奨します。しかし、歴史を学ぶということは、王がそう望む物語から離れ、事実と正面から向き合うことを言うのです。そこに歴史の真実があり、現在を理解する鍵があるのです。歴史は現在とのつながりのなかで考えるものなのです。

 

 最後に哲学の学び方もお話ししましょう。そもそも日本では哲学を誤解しているところがあります。プロ野球の野村克也監督の「野球哲学」みたいなものを「哲学」と思っているふしがあるのです。しかし、これは哲学ではありません。一言で言えば、処世術です。

 哲学を学ぶとは分析することです。基本的にはメタフィジックス(形而上学)という分野のなかで学ぶ、主に論理学のことを言います。その論理学の方法論が進化して生まれたのが非単調論理(帰結関係が単調ではない論理のこと)などで、それを使って世の中の出来事を分析したり、思想を分析したりすることが哲学の仕事なのです。

 もう一つ、哲学のなかで特にいま学んでほしいのが倫理学です。倫理学は高度な抽象的な思考をともなう哲学の一部であり、リベラルアーツのコア教育になります。

 個人のゴールや行動だけでなく、集団や国、国際社会にまで関わる倫理ですから、動物的な欲求行動とは真逆のものになります。つまり、目先の利益や既得権益の維持にあくせくしているいまの日本の政治家にはないものが倫理ということです。

 少し皮肉めいた言い方になりますが、私が知る、高い倫理観を維持している政治家たちは政治の重要なポジションにつくことができません。日本の政治家は倫理ラインを下げないと偉くなれないのです。最近では、抽象思考ができない人をわざわざ選んで偉くしているようにすら感じます。そのほうがコントロールしやすいと、長老議員や大企業、外資系企業は判断しているからでしょう。

 最も怖いのは、いまの大卒レベルの若者たちが抽象思考のできない人をかっこいいと思ってしまうことです。メディア露出が多いというだけで、政治家に選んでしまう彼らを見て、倫理学の必要性、リベラルアーツの必要性を痛感するのです。

 みなさん、もっと学びましょう。抽象度を上げて、この世界を見渡してください。それによりいまの閉塞した日本、戦争や暴動が絶えない世界を変えていくことができるのです。

 引用終わり

 

 

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Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

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Q-394:利己的な思いと利他的な思いが両方ある場合は

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:利己的な思いと利他的な思いが両方ある場合はゴールの再設定はせずに利他的な気持ちを強めるようにすればいいのでしょうか?

 

A:まずは、この御質問内容と関連する前回(Q-393)のQAを御確認ください↓

 Q-393クライアントが利己的なゴールを設定している場合、ゴールの再設定を促してもよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35284572.html

 

 

私が重要視しているのは、「利己的な部分(例えば『趣味』など)も利他的な部分(『職業』『社会への貢献』など)もバランスよくみる感覚」。

F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

 一言でいうと「観自在」。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

その肝は「『抽象度』をつねに意識に上げ続ける」ことです(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

その感覚(体感)は言語の抽象度を超えています。だから言葉で表現することは難しいのですが、わかりやすいようにあえて言語化すると「社会性」、あるいは「利他」です↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22043744.html

 

 

 今回は、「社会性」「利他」という言葉を超えた次元で「利己的な部分(例えば『趣味』など)も利他的な部分(『職業』『社会への貢献』など)もバランスよくみる感覚」を磨くための実践的な方法を紹介します。キーワードは「ハビット&アテュテュード」です。

 

 ハビット(Habit)とは「無意識の行動」のことで、抽象度を軸にとった場合の情報空間の底面、すなわち物理空間でのパフォーマンスのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 一方、アティテュードは「無意識の判断」であり、「行動の性向」のこと。それは思考の一部であり、高次の情報空間(知識宇宙)におけるパフォーマンスのことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 ゴールに向かうハビット&アティテュードは、より抽象度の高い社会性を持ったゴールを設定することでできあがります。あくまでも「ゴールが先」です。

 Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

 

 そして、ゴール設定により生まれた新たなハビット&アティテュードにより思考の抽象度が上がると、さらなるゴール設定ができるようになっていきます。

この“発展的な循環”が、コーチング中に体得するマインドセットのひとつ。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 ここでポイントとなるのが「時間観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 コーチングにおけるハビットやアティテュードは、過去で生まれるものではなく、未来で起こすもの。未来志向を持ちながら自分自身でつくりあげるものです

 Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 苫米地博士は、「大きなゴールにたどり着く最大の方法」として、「自分のゴールをより抽象度の高いものに少しずつ変えていきながら、それとともに生みだされるアティテュードやハビットを身につけること」を挙げられています。

 

 以下、苫米地博士の著書「いい習慣が脳を変える 健康・仕事・お金・IQ すべて手に入る!」(KADOKAWAp94)より、3回に分けて引用し(青字)、解説します。ハビット&アティテュードを自由自在につくりあげる“感覚”を体得してください。Feel

 

 

「アサンプション」という「いい習慣」

◆アサンプション・アップデートで行動の優先順位を決める

 ゴール設定が重要。とはいっても、最初から何が正しいゴールなのかは分からないでしょう。

 まず初めのゴールは適当でいいのです。とりあえず、その目指すべきゴールは自分の現状の外にあるということを認識することが大事です。

 重要なのは、ゴールを更新していくことです。常に、今考えている自分のゴールは、本当に自分のゴールなのかと問い直していく必要があります。

 ゴールは変えていいのです。根本的には、より抽象度を高めていくことが大事なのですが、それは更新していく中で、進んでいきます。

 次にやることは、ゴールを達成するために必要なのは何か? を考えることです。それがアサンプション(推定)です。そして、アサンプションも常にアップデート(更新)していく。それをアサンプション・アップデートと言います。

 

 考えるべきは未来のことであって、確定的な話ではないので、これという決まりはないのです。だから、アサンプションで自分が推定するゴール達成のための方法を考える。そしてそれを全部更新していく。達成するのに必要なことが更新されていくと、自分の行動の優先順位が決まります。

 引用終わり

 

 「アサンプション・アップデート」とは、状況に応じて「アサンプション(推定、想定)」を「アップデート(更新)」すること。それは「状況の変化に応じて、行動計画を書き換えていく」ことです。

 F-270:冗長性と多様性 <vol.2;アサンプション・アップデート>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 

 「アサンプションで自分が推定するゴール達成のための方法を考える。そしてそれを全部更新していく」ためには、心が自由でなければなりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そのために重要なのが「Rゆらぎ」。

 L-05620208月シークレットレクチャー -02;「〇○○○」でゴールの世界に誘う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28037699.html

 

 その基本が逆腹式呼吸です。

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 逆腹式呼吸によりリラックスとゆらぎを得ることができると、ゴール側から「自分の行動の優先順位」を決めることができるようになります。それは自我が変わるということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 そして、それはゴール(達成)にふさわしいブリーフシステム(Belief SystemBS)に生まれ変わるということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

◆アサンプション・アップデートは日々行う

 自分の行動を決めるスケジュール作成は、本来、自分のゴールを達成するために大事な行為から優先順位がつくられます。

 よほど暇な人でない限りは、その日に何をやるかというのは二つ三つの可能性があるわけです。それらの優先順位を決めていくとき、アサンプション・アップデートが必要になります。

 

 自分のゴールを達成するためには何が必要か? それを考えるときに、具体的な行動が決まるのです。

 本来スケジュールとは、行動を実際に起こすことを言います。行動の順番の話ではないのです。ですから、手帳に書くようなスケジュールは、自分一人だけの行為に関する場合、厳密にはスケジュールとは言いません。自分以外の人が関わるときに相手の都合を考える必要があるので、スケジュールになるのです。

 

 相手の都合にどれだけ合わせるか、また、どちらの相手を優先するかは、すべてアサンプション・アップデートを行った結果で優先順位が決まるのです。

 ゴールがあってアサンプションがあり、そのための行動があって、行動の調整をする。それがスケジュールというわけです。必ず常にアサンプション・アップデートを行う必要があります。アサンプション・アップデートは日々、一日中やるのです。

 

 ビジネスパーソンにしても、アサンプション・アップデートをしないと、ゆくゆく大変なことになってしまいます。それぞれの仕事の業界で、永遠に同じ状況が続くことはないのです。業界の周囲、そしてその現状の外側をしっかり見極め、アサンプション・アップデートしないと、取り残されてしまいます。

 

 アサンプションをするのは、常に自分を取り巻く状況についてです。

 たとえば消防官のアサンプションは、火災事故が起きて被害者を救出に行く際に、現場の状況を常に更新しながら考えることです。

 第一報が入ったときに、現場が民家か工場かなどアサンプションする、そしてそれが分かると、その建物の周囲の状況などをアサンプションしていく……というように行います。

 リアルタイムでアサンプションを続けていくと、それはだんだん推定ではなく事実に変わっていきます。これがアップデート=更新です。

 

 AI(人工知能)の進化で自分の仕事の内容がどう変わっていくかを考えていくのも、重要なアサンプション・アップデートです。

 引用終わり

 

 この部分で苫米地博士が書かれているのは「縁起」について。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 ゴールの抽象度が上がるほど、通常は関わる人々の数が増えていきます。だから、まわりに合わせて“調整する”という感覚がより問われるようになります。それがマネジメントのコツ。大切なのはアサンプションの細やかなアップデートです。

その際の心がまえとして、私は「『ゼロトラスト』というブリーフ」を重要視しています。

 F-229:ゼロトラスト 中編;「ゼロトラスト」はマネジメントの心がまえ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28231758.html

 

縁起を突き詰めると、「この世に絶対はない(アプリオリなものはない)」と「この世は心(マインド)が生みだしている」という2つのプリンシプルにいきつきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 その2つをしっかり理解し体現している境地が「空観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

◆アサンプション・アップデートをうまく続けるには?

 アサンプション・アップデートを上手く行うには、日々、実際にやってみることです。

 

 たとえば試しに知らない街に行ってみるのもいいトレーニングです。

 まず出発する前に、〇〇駅に降りたら、タクシーはこうやって拾えばいいと予測する。そして実際に行ってみたら、タクシー乗り場はないかもしれない。

 自分が予測したことを、現場を見てアサンプション・アップデートをしながら現実に合わせていく。多くの人は予測さえしていません。さらには現実も見ていない人がいます。

 新しい場所に行くときは、常に予測をする。それで実際に見て、更新を行うというルーティンを無意識で行うことが大事です。

 

 図鑑を眺め、それを見た後に、実際にその図鑑に載っている動物や物を見に行く。これも、アサンプション・アップデートです。アサンプションはある程度抽象化されているので、それを具体的なものに合わせて更新していくと、アサンプションが当たる確率がどんどん増えていきます。それは思考の抽象度を高める訓練にもなるのです。

 引用終わり

 

 この部分を読みながら、私はチェ・ゲバラを思い出しました。

 

 

チェ・ゲバラ(Wikipedia)

チェ・ゲバラ(Che Guevara

1960年(31歳時)「英雄的ゲリラ」より

Wikipediaより引用

チェ・ゲバラ - Wikipedia

 

 

 苫米地式コーチングは、中観であり、ゲバラ主義。ゲバラ主義とは「抽象度の高い理想」と「直接的実行」です

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 

 さて、「利己的な思いと利他的な思いが両方ある場合はゴールの再設定はせずに利他的な気持ちを強めるようにすればいいのか?」の答えを感じられたでしょうか?

 

 冒頭でお伝えしたとおり、私のシンプルな答えは「観自在」。その観自在とゲバラ主義がひとつに感じられたとき、きっと疑問は解消しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 その瞬間を確信しながら、ゲバラ主義で生きてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

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-追記-

私が重要視しているのは、「利己的な部分(例えば『趣味』など)も利他的な部分(『職業』『社会への貢献』など)もバランスよくみる感覚」

 

 その“感覚”を違う角度で表現すると、「集中」。こちらでどうぞ↓

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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F-156:人間関係リセット症候群

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L-123202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -04;ゴールが見つからないときは

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 

 

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Q-393クライアントが利己的なゴールを設定している場合、ゴールの再設定を促してもよいのでしょうか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:クライアントが利己的なゴールを設定している場合、ゴールの再設定を促してもよいのでしょうか?

 

A:まずシンプルにお答えすると、私の場合、「ゴールの再設定」はつねに促しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「利己的」かどうかに関係なく です。

イメージとしては「高次の抽象度次元へ志向し続ける」という感じ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 結果として、そのようなアティテュード(Attitude)を体得できるようにサポートしています。主に非言語で。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 *「非言語」が重要な理由はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

 *「結果として」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

  ところで、「利己的だから再設定する」「利他的だからそのままでいい」という考え方は、解決するべき課題(case)を内包しています。それが何か感じられますか?

 

 ヒントは「抽象度を上げる」。

もうちょっと具体的にいうと、「小乗の悟り」と「大乗の悟り」の違い

 

少しばかり歴史的な話をします。「利己的」「利他的」という見方が抱える課題(case)とその解決(plan)を考えながら、ゆっくりと読み進めてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

 釈迦の死後500年くらい経ってから、仏教は上座部仏教と大乗仏教に分かれました。

 上座部仏教は主に南方地域(スリランカ・タイ・カンボジア・ラオス・ミャンマー)に伝わり、大乗仏教はチベットや中国に伝わりました。日本に伝わった仏教は、中国を経由する間に儒教・道教の影響を大きく受けた大乗仏教です。

 PM-05-16~7そもそも教育とは?-7)(人間形成に作用する)すべての精神的影響

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10117071.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10256517.html

 

 上座部仏教は初期の仏教教団の教えを守る集団で、「出家して厳しい戒律を守り、修行を積んではじめて執着を離れ、悟りを開き、『苦』から脱することができる」と説きます。

 

 この教えだと「出家しない人間は救済されない」という結論になりかねません。さらにいうと、視点はあくまでも「私」「自分」「I」のまま。「自」と「他」を明確に分別した意識状態での、「私」「自分」「I」の出家や修行の話です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

そのような「修行したわずかな者しか救われないという考え」を限定された狭量な縁起の解釈と捉え、「小さな乗り物(=小乗)」と批判しながらできあがったのが大乗仏教です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 大乗仏教では「『仏(仏陀)』は生きとし生けるすべてのものを救おうとしている」と考えます。そして「すべてのものが『仏性』を有しており、『悟り』に達する可能性がある」とします。この「可能性を積極的にみる」というのが、大乗仏教が「他者を救う『利他』」を重んじている理由です。

 F-362:自由訳「OODA」 <vol.8;「OODA」というトリガーが引きだすもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35109001.html

 

つまり、自分たちはより多くの人を救う「大きな乗り物(=大乗)」だと考えるのが大乗仏教。それは「I」から「We」へと視点が上昇した、より抽象度の高い意識状態だといえます。

 S-04-22~3:鏡の中の自分に微笑みかける秘訣 -私の体験-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23855064.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23919789.html

 

 その「より抽象度の高い意識状態」が、かつての悟り。

 現代においては、その意識状態はコーチング実践前の境地であり(空観)、ゴール設定を経て(仮観)、空と仮をバランスよく保つことを目指します(中観)。

その中観が現代的な悟りです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢がかなう脳! 『悟りの力』で脳力を全開にする究極メソッド」(PHP研究所、p104)より引用します。コーチング実践者にふさわしい意識状態を体感してください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

自分が関わりを結んでいる人々のために「どれだけ役に立てるか」

 空観、仮観、中観を知ると、「悟り」に対するイメージはずいぶんはっきりしてきたはずです。

 最初にも述べたように、悟りにはいくつものバージョンがあります。

 簡単にいえば、上座部的な悟りは縁起を悟って、この世の「空」を知ることです。大乗仏教では、仮観を知って中観までいってはじめて悟りということになります。

 大乗の悟りは、役割を果たしてはじめて意味があります。空なる自我であっても、機能を果たしているものには意味がある、というのが大乗仏教の中観だからです。

 ですから、大乗的な悟りに至れば、その人は立ち上がって教えを説くでしょう。

 釈迦も、菩提樹の下で悟った後に、立ち上がって悟りを教えはじめました。教えはじめるまでに、「どうせ教えても他人には悟りを理解できない。悟りは自分だけの喜びとしておこう」といったんは考えたものの、現れた梵天に請われて立ち上がった、という伝説も残っています(梵天勧請)。

 梵天様が現れた、というのは釈迦の心の中での葛藤を象徴的に表した話だとしても、釈迦が迷ったことは事実なのでしょう。しかし、最終的に立ち上がって教えはじめた釈迦は、大乗的であったということができます。

 日本の仏教でも、親鸞などは実際に教えを説いて歩き、殺されかかっていますし、やはり殺されかかった日蓮、島流しになった法然なども、社会の中で機能を果たしたからこそ敵に狙われたのでした。

 もちろん、果たすべき役割は単に仏教の教えを説くだけとは限りません。ほかの社会的機能を果たしたとしても、それは大乗の悟りです。

 わかりやすくいうと、まずは小乗の悟り、つまり「縁起」の悟りがあるのが当たり前で、その後に何をするかが重要だという考え方をするのが大乗の悟りだということです。

 何度もいうように、いまは小学生でも悟れる時代です。悟っただけでは偉いとはいえません。

 だからこそ、大乗の悟りが重要なのです。

 「この世界には実体があると思っているけれど、心が生み出している存在にすぎない。それは、縁起の結果である」という小乗の悟りは、小学生のうちに済ませて、そこからはいかに社会の中で役割を果たすか、という大乗に向かうべきです。

 役割を果たすということは、端的にいえば、自分のことだけを考えない、ということでもあります。

 

 自分が関わりを結んでいる人々、他者、あるいは地球全体、宇宙全体のために「どれだけ役に立てるか」を考えていく。

 

 それが大乗的な発想だともいえるでしょう。

 もちろん、これは「自分をないがしろにする」とか「滅私奉公」などというものではありません。

 「縁起」を考えれば自分も世界の一部なのです。自分も気持ちよくて、相手も気持ちいいというのは、至極当然に両立するものなのです。

 ただ、実際には、それにほど遠い大人のほうがはるかに多い。あくまで自分ばかりを主体に考えている人たちです。

 「煩悩」多き人たちともいえるでしょう。

 戦争を起している人はもちろんですが、政治やビジネスの世界にも、「社会のために」と口ではいいながら、自分の煩悩のために生きている人は多いものです。

 彼らの求めるものは、金なり、権力なりに対する煩悩が満たされることだけです。

 こういう人たちは「大乗の悟り」以前の問題で、まずは自分は「空」であることを悟らなくてはいけません。「空」なる自分の煩悩など大したことはない、満足してもいいけれども、満足しなくてもそれはそれでかまわない、と考えられるようにならなくてはいけません。

 

 ただ、私は煩悩を否定せよといっているのではありません。

 ここまでこの本を読んできたあなたにも、煩悩はあるでしょう。

 悟りながらも煩悩は否定せず、いかに望ましい自分を目指していけばいいのか。次の章では、「悟り」を前提として自己実現を図っていく方法について、さらに考えを進めていきたいと思います。

 引用終わり(つづきはこちらでどうぞ↓)

 夢がかなう脳! | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 

 

 自分が関わりを結んでいる人々、他者、あるいは地球全体、宇宙全体のために「どれだけ役に立てるか」を考えていく

 

 さて、「利己的」「利他的」という見方が抱える課題(case)とその解決(plan)はクリアになったでしょうか?

 L-163202201月シークレット… -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

 もしもまだクリアではない場合は、ゴールの基本条件を再確認した後、再度今回引用した苫米地博士の言葉を確認されてください。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 

 どうですか?

 「利己的」「利他的」という見方が抱える課題(case)とその解決(plan)はクリアでしょうか?

 

少し秘密をお話しすると、私は「誰もがとてつもなく大きな存在である」と心の底から確信しています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 

 そして、その確信(臨場感)をしっかり保ったまま、「関わりを結んでいる人々」と相対しています。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 実際に「今までの自分が小さく感じられた」「自分の中に眠る大きな可能性を感じた」といった感想をよくいただきますが、それは「一人一宇宙」、あるいは「一念三千」といったスケール感が伝わったからでしょう。

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 そのときは、「結果としての関数p(=ブリーフシステム)の書き換え」が起こっているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 「関数pの書き換え」が起こったとき、「利己的だから再設定する」「利他的だからそのままでいい」という考え方が内包していた課題は、きっと解決しています。

 F-052~:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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