F-351:“MJ”
~縁起宇宙(w1)再構築!~ vol.4;Another “MJ”
体感的には「あっという間」ですが、苫米地博士と情報的に出会ってからそろそろ15年、苫米地式認定コーチとしてはもうすぐ10年目に入ります。
F-158~:無我夢中
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html
いつの間にか、私も、まわりも、激変してしまったよう
…その変化を噛みしめながら、コーチとして「縁起宇宙(w1)の再構築」について考えてみました。
F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html
vol.1;Off the wall
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34369807.html
vol.2;I⇆We are the
world
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34422350.html
vol.3;Starting with the man in the mirror!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34474558.html
vol.4;Another “MJ”
ここまで「Off the wall」「I⇆We are the world」「Starting
with the man in the mirror!」というサブテーマで書き綴ってきました。気楽に。
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サブテーマの“サブ(sub)”とは、「下位の」「補助の」「副の」という意味。
抽象度を上げて、「Off the wall」「I⇆We are the world」「Starting with the man
in the mirror!」を包摂したのが、メインタイトルの“MJ”です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
さて、“MJ”とは何のことでしょう?
いろんな境遇の方々から様々な御質問や御相談をいただきます。
そのとき、私が最初にお伝えするのは「スコトーマ(Scotoma)」について。スコトーマには3つのポイントがあります。すぐに浮かびますか?
…そう、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
知識がなければ、そもそも認識することができません。仮に認識できたとしても、理解することはできません。「“MJ”とは何?」と質問されても、意味がわからず、困惑するばかりでしょう。
では、答え合わせを。
“MJ”とは、「King of Pop」と称されるマイケル・ジャクソン(Michael Jackson、1958~2009年)のこと。「Off the wall」「We are the world」「man in the mirror」は曲名です。
「Off the Wall」(1979年)↓
Michael Jackson - Off the
Wall (Audio) (youtube.com)
「We Are the World」(1985年)↓
U.S.A. For Africa - We Are
the World (youtube.com)
「Man In The Mirror」(1987年)↓
Michael Jackson - Man In The
Mirror (Official Video) (youtube.com)
重要なことなので繰り返しますが、スコトーマを生みだす/外すポイントは 1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。知識がないとそもそも認識することができませんが、反対に知識があることで認識が制限されてしまいます。
F-345:知らないと言う罪と知りすぎる罠
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マイケルが好きな人たちの無意識は、“MJ”につづく「Off the Wall」という表記ですぐにゲシュタルト化したはずです。そして、2つ目の「We Are the World」で確信度が上がり、3つ目の「Man In The Mirror」でますますゲシュタルトが強固になったはず。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
その時、マインドでは2つの変化が生じています(ハズ)。
1つは、私がなかなかマイケルに言及しないことに対する違和感。その正体は「ゲシュタルトが完成(確定)しないことによる不安定な感覚」です。違う表現でいうと「フレームの中断」。
F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html
もう1つは、マイケル・ジャクソン以外の“MJ”がスコトーマに隠れてしまい、思考が限定的になることです。
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世の中にはたくさんの“MJ”が存在しています。
例えば、私と同年代のバスケ好きにとって、“MJ”とはマイケル・ジョーダン(Michael Jeffrey Jordan、1963年~)のこと。韓流好きにとっては、キム・ミョンジュン(1994年~)のことでしょう。「デロリアン」や「パーキンソン病」とともに“MJ”とあったら、それはマイケル・J・フォックス(Michael J. Fox、1961年~)のことです。
(ちなみに、「世界三大MJ 誰?」で検索すると、「マイケル・ジャクソン・松本潤・みうらじゅん」と表示されましたw)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24466811.html
いずれにせよ、「MJ=マイケル・ジャクソン」というゲシュタルトを受け入れると、他の可能性(可能世界)は意識から消えていきます。知っていても重要度が下がるから。
それが「無明(むみょう)」。現代的にいうと、「自我が生みだすスコトーマが外れない状態」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33640525.html
人はゲシュタルトとして目の前の世界を認識しています。そして、そのゲシュタルトが“意味”を決めています。
ゲシュタルトにより意味が決まるということは、ゲシュタルトが変わると意味が変わってしまうということ。それは「世界」や「環境」、「現実」が変わることと同じです。
F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html
自身の自由意思でゲシュタルトを書き換えていくのがコーチングです。コーチングを実践すると、「世界」「環境」「現実」がダイナミックに変わっていきます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html
その過程を別の言葉で表現すると、「縁起宇宙(w1)再構築」。
その再構築は、どうも2種類あるようです。縁起宇宙が「ただ拡張するだけ」のパターンと「より豊かになる」パターンの2つ。いかがでしょう?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
「ただ拡張するだけ」と「より豊かになる」の違いを考える貴重な縁となったのが、今回のサブテーマとしているanother “MJ”。その“MJ”とは、映画「Spider-Man:No
Way Home」(2021年)に登場する“ヒロイン”のことです。
未視聴の方の感動を奪いたくないので詳しくは触れませんが、「No Way Home(NWH)」までには3系統の実写版“スパイダーマン映画”があり(サム・ライミ監督の3部作、マーク・ウェブ監督の2部作、そして「NWH」につながるジョン・ワッツ監督のMCU映画2作)、それぞれに“MJ”がいます。もちろん、主人公のピーター・パーカーも。
…と、ここまでが「ただ拡張するだけ」の話。各映画シリーズはまったく別々の世界観のままです。
「NWH」の登場により、“スパイダーマン映画”は「より豊か」になりました。世界観が統合されたからです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html
「NWH」は、米国映画評論サイト Rotten Tomatoesで7.9/10点と高評価(93%)され、全米興行収入歴代3位のメガヒットを記録しました。「より豊か」が観るものの心に響き、感謝・感動・希望とともに口コミで評判がひろがったから。
PMⅠ-07-02:釈迦が教えてくれること ~3Kを新たな3Kへ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html
「より豊か」を仏教的に表現すると、「中観」。
その中観は、コーチングの根底にある苫米地理論のコアでもあります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html
その中観の基本が「〇〇〇〇〇」。その基本がしっかり守られていたことが、「NWH」が素晴らしかった最大の理由である
…と私は分析しました。
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「〇〇〇〇〇」は、コーチングにおいても、とても重要なポイントです。
以下、苫米地博士の著書「夢がかなう脳! 『悟りの力』で脳力を全開にする究極メソッド」(PHP研究所、p95)より引用します。「〇〇〇〇〇」を想像しながら読み進めてください。Feel!
一人ひとりの、それぞれに異なった「仮の役割」を認め、慈しむ
では、中途半端ではない「空」や「仮」の理解とはどんなものでしょうか。
まず、すべての存在が「空」なのはわかりきっていることです。けれども、隣でうるさい音を立てながらポップコーンを食べている人が、横にいる彼女の手を握っているとしたら、その人はいま、映画にデートという役割を持たせていることになります。
一方、自分はあくまでも娯楽という役割をこの映画に持たせています。また、前の席に座っている人は映画業界志望で、「勉強」という役割を映画に持たせているかもしれません。
つまり、映画という「空」なるものに「仮の役割」があるわけですが、それがどんな役割かは、映画を観ている観客それぞれによって違うわけです。すべての観客はそれぞれに異なった「仮の役割」を期待して、その映画との関係を結んでいる。それぞれがそれぞれにまったく違った関係性を結びつつ、しかも、いまこのとき、同じ映画館で一緒に映画を観ている。このように想像を働かせていくのも、「縁起」の思想の一つのあり方だといえます。
重要なのは、「空」なるものに「仮の役割」があり、しかもその「仮の役割」は決して一つではない、ということです。極限してしまえば、「仮の役割」は、人の数だけ違うといっても過言ではないでしょう。
いま挙げた映画のたとえの場合、眼前で上映されている映画に役割を持たせているのは、一人ひとりの観客です。その一人ひとりの、それぞれに異なった「仮の役割」を認め、慈しむ。それが大乗仏教的な発想だといえるでしょう。
なぜなら、「縁起」の思想によれば宇宙を成り立たせているのは「お互いの関係性」だからです。
私たち一人ひとりが「空」なる宇宙に「仮」なる役割を持たせることができる大変な、宇宙そのものと同じだけ重い存在であると知ることができる。それが中観の視点です。
「縁起」の思想によれば、宇宙とはさまざまな関係性によって成り立っているものです。ということは、逆にいえば、一人ひとり(あるいは一つひとつ)の存在は、お互いの関係性の中ではじめて成り立っているものであると同時に、すべてこの宇宙を構成し、成り立たせている、貴重な存在ということになるのです。
いうなれば、一人ひとりが、この移ろいゆく時空の中で、お互いに宇宙を生み出している不思議な存在ということになります。
そのことを認められるのが大乗仏教の思想なのです。
このように、「空観」と「仮観」の見方を繰り返し、両者のバランスを取った見方に到達すれば、オウム真理教のポアの論理のような考え方は出てきません。
このような、完全に「空観」「仮観」を理解したバランスのいい状態が大乗仏教の「中観」なのです。
引用終わり
一人ひとりが、この移ろいゆく時空の中で、お互いに宇宙を生み出している不思議な存在
…それが「一人一宇宙」!
「一人一宇宙」が、中観の基本であり、コーチングにおける重要なポイントです。
Q-235:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対して、どのように対応すればよいでしょうか? <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html
前々回(F-349/vol.2)、「一方でさらなるゴールを追い求めながら、常にエモーションコントロールを行いつつ、一方でしっかり直接的行動をし続ける」ことが、苫米地理論やコーチングの根底にある「中観思想」だと書きました。苫米地博士は「ゲバラ主義」とも表現されます。
F-256:イノベーションがうまれるとき
<後編;ゲバラ主義>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html
さらに「一人一宇宙」を加えると…
一方で「一人一宇宙」を理解し(=「I」の集合が宇宙という感覚)さらなるゴールを追い求めながら、常にエモーションコントロールを行いつつ、一方で「すべてはつながっていてひとつ(=We are the world)」としっかり感じながら直接的行動をし続ける
その双方向性のなかでゴールに向かい「慈しむ」ことを続けると…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
(F-352につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
初回(F-348/vol.1)の引用文中で、苫米地博士は「一人の自分だけではつまらないと思うようになります」と書かれています。「一人一宇宙」という中観の基本を踏まえながら、その“意味”をあらためて感じてください↓
vol.1;Off the wall
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34369807.html
-告知1-
2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。
セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。
開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-106~:超実写版「ライオン・キング」で描かれた“超現実”を生きる極意
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Q-106:190126鹿児島コーチングセミナーQ&A -03
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-04;「一人一宇宙」はゴールに向かう夢の一部
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28416456.html
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