苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2023/09

F-312:デジタル自傷行為 <case-side -2;エフィカシーが下がりきった状態=〇〇>

 

 「デジタル自傷行為」という概念をご存じですか?

 

 デジタル自傷行為とは、「ソーシャルメディアに匿名で自分を傷つけるような内容の投稿をしたり、それを他者に送ったり共有したりする」というもの。

 

 米ウィスコンシン大学オークレア校Cyberbullying Research Centerの研究(2019年)によると、米国の中高生4972名の調査によって、1)8.6%の生徒が自分に関する意地の悪い投稿をしている、2)5.1%が自分に対するネットいじめを経験している ことが明らかになったそう。

つまり、約9%の若者がデジタル自傷行為を行っているということ。

 さらには、デジタル自傷行為経験者は、1)死にたいと思う(自殺念慮)確率が5~7倍高い、2)実際に自殺を図る(自殺企図)確率が9~15倍高い こともわかりました。

 

 「デジタル自傷行為」を生みだした現代社会が抱える課題(case)と解決(plan)について、コーチとして考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 case-side -1;ブリーフシステム・RAS&スコトーマ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32477117.html

 case-side -2;エフィカシーが下がりきった状態=〇〇

 

 

 現代のパラダイムは“第0世代”。そのパラダイムにおいては「約9%の若者がデジタル自傷行為を行っている」は正しいのでしょうが、苫米地博士に学ぶ私たちにとっては正しくはありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 苫米地理論をベースとしたコーチングのゲシュタルトで考えると、若者だけでなく、大人まで含めたほぼすべての人が“デジタル自傷行為”を行っているといえます。そうとは知らずに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 それはブリーフシステム(Belief SystemBS)の成り立ちを考えると理解できます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

*もしもクリアでない場合は、前回の記事を確認してください↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32477117.html

 

 そのBSが重要度を決め、RAS&スコトーマの働きによって目の前の世界が生みだされます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その世界とは、もちろん、“自傷”の投影。だから辛いのです。だから苦しいのです。セルフトーク(=思考=情報空間での運動)でいうなら、「こんなはずではなかった」ばかり。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24979591.html

 

 さらには、「もうおねがい ゆるしてください」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10114934.html

 

 若者だけでなく、大人まで含めたほぼすべての人が“デジタル自傷行為”を行っている

 目の前の世界は“自傷”の投影

 

 コーチングをシンプルに言い表すと、「ゴールを設定し、エフィカシーを上げる」。それが基本中の基本です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ですが、実際には、ゴールを設定することも、エフィカシーを上げることも、簡単ではありません。そうですよね?

 

「ゴールを達成する自己能力の自己評価」であるエフィカシーはだだ下がり それが現代社会の姿であるはずです。

 F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

「私のような凡人には」「〇〇は苦手で」「もっと若ければ」「とてもできるようには思えない」 そんなセルフトークは、自身を傷つけるばかりではなく、やがては縁起空間をも傷つけていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 他責となって。

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 脳の働きでいうと大脳辺縁系優位。イライラしながら周囲に当たり散らし、怒りを発散した後は「どうせ私なんか」と落ち込んでしまう

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 そして、少し元気を取り戻したかと思えば、「こんな私に誰がした」と恨み辛みばかり

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425205.html

 

 そのような“エフィカシーが下がりきった状態”のことを、認知科学者 苫米地英人博士は「ブス」と表現されます。以下、博士の著書「悩みを幸せに変える法則」(主婦と生活社、p41)より引用します。

 

 

ブスをやめる方法

 「自分の見た目に自信がない」と言っている人って、世代問わず多いですよね。

 周りは全然そんなこと思っていなくても、私はブスだからとか、自分はダメだからと、常に自己否定から入る人。こういう人が自己評価を上げるには、どうしたらいいんでしょうか?

 というよりまず、そもそもブスってなんですか? その基準はなんなのでしょう?

 

 最初に言っておきますが、ブスは見た目ではありません。

 見た目というものは、個々人の好みですから、定義しても無意味です。では、ブスの定義とは何かといえば、それは自己評価の低い人。コーチングの用語でいうとエフィカシーの低い人のことです。

 ブスは、自分でブスだと思っているからブスになるのです。ただ、それだけのことです。

 だから、もちろん男だってブスはいます。エフィカシーが低いということをブスというふうに理解していいでしょう。

 

 ブスは、ほかの人がブスでないとイヤなのです。それはなぜかというと、自己能力の自己評価が低いから、ですね。

 つまり、自己評価が高い人がいると、居心地が悪い。だから、足を引っ張ろうとするんです。

 それを、コーチングの用語ではコンフォートゾーンといいます。

 コンフォートゾーンというのは、自分と同じ自己評価の低い人たちと一緒にいると心地よいというもの。ですから、だめな人はだめな人、つまりブスはブスで集まるわけです。

 

 他人の目なんか関係ありません。外見は、先ほど述べたように個々人の好みですから、あなたを美人だと思う人は、世界中にいるはずです。

 

 それより問題は「私はブスだから……」と、自己評価を自分で低くしていることです。反対に、「自分は美人でしょ、モテるのよ」と言ってくる人も、はっきりいってブスです。人からの同意を強引に得ようとしているわけで、結局は自分を認められないわけですからね。こういう人がいわゆる“イタい人”です(笑い)。

 

 それでは、ブスから抜け出せる、自己評価を上げる方法をお教えしましょう。

 といっても、鏡に向かって、「あなたってキレイね。すごいね」と言いましょう、などというわけではありません。

 もちろん、それは自己評価を上げるための、ひとつのテクニックではありますが、どちらかといえば、小手先の技でしかありません。結局は「でも、本当はキレイじゃない!」となって悲観したり、整形手術に走ったりして、ますます自己評価を下げてしまいがちなやり方です。

 

 そんなことをするよりも、もっと先にやらなければいけないのは、自分のあるべき理想の姿を見つけること。そして、その姿をはっきりイメージすることです。コーチング用語でいうと、ゴールの設定からです。

 もちろん、その理由は“容姿だけ”という偏ったものではなく、心から尊敬できる最高の存在を見つけだすことです。それがあなたのあるべき姿です。

 その姿を明確にした瞬間から、あなたはもうブスではなくなるのです。

 ここで重要なのは、理想の姿に向かって努力することではありません。明確にイメージして、今すぐなりきること。これがポイントになります。

 勉強ができるようになるとか、美容整形で鼻を高くする、とか、自分の能力を上げるのではありません。能力の自己評価を上げればいいのです。

 今は自分らしくないだけ。本来の自分はそうじゃないんです、と。

 今どうか、ではなく、未来に確実にどうなっているか、ということです。

 

 たぶん、周りはあなたを「変わってしまった」と言って非難するでしょう。心配してアドバイスしてくれる人も出てくるかもしれませんが、そういうのもすべて無視してください。

 なぜなら、彼らの本心は「あなたが変わると居心地悪くなる」ということだからです。

 ほとんどの人が自覚症状もなく、変わろうとするあなたの足を引っ張り、ブスでいつづけるように説得するのです。

 

 ここで踏ん張るには、あなたが理想像になりきる以外にありません。もうこれまでの関係性は通用しないと、周りにも自分自身にも宣言することが必要なのです。

 その瞬間、あなたはブスからさよならすることができます。

 

 平安時代の美人は今、みんなブスに見られるでしょう(笑い)。

 価値観なんて、時代で変わるし、今の自分がブスだと思っている人はその人が悪い、それで終わりです。

 「この場の価値観なんて私に向いていない。私は未来の美人よ」でしょう?

 ブスを卒業するなんて、とても簡単なことだったのです。

 引用終わり

 

 

 ブスの定義とは何かといえば、それは自己評価の低い人。コーチングの用語でいうとエフィカシーの低い人。ブスを卒業するなんて、とても簡単

 

 今回のテーマは“デジタル自傷行為”。

 それは情報空間での運動=思考のことであり、ブリーフシステムによる無意識下の情報処理のことです。

 本当はほぼすべての人が“デジタル自傷行為”を行っていて、各自の目の前にひろがる世界はその“自傷”の投影です。博士の言葉を借用すると「ブス」。

 

 でも、それは本当の姿ではありません。誰もが「ブス」であるはずがなく、世界は決して「ブス」なんかではありません。

 

 本来の姿とはまったく異なる「ブス」に閉じ込められ、しかもその事実に全く無自覚である

 

それが、私が感じている社会の課題(case-side)。その解決(plan-side)は、もちろんコーチングです。

 

 コーチングのコアは「ゴール」と「エフィカシー」ですが、そのゴール×エフィカシーには重大な“秘密”が隠されています。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

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F-313につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

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F-075Preventable Trauma Death

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Q-293:私のような凡人にはとてもできそうになく、悶々とした日々を過ごしています

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Q-345:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.2;「走りながら考える」 コーチング実践編・自由>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:将来コーチとして活動するために学んでいますが、未だに「現状全てがwant to」という状態には達しておりません。

 このような場合、自分自身の人生を変えることに専念した方がよいのでしょうか? それとも同時並行で他者へのコーチング活動を開始した方がよいのでしょうか?

 未来のクライアントさんの利益を最大にするということを考えると、どうするべきか迷ってしまいます。

 

 vol.1;「走りながら考える」 理論編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32496942.html

 vol.2;「走りながら考える」 コーチング実践編・自由

 

 

A2:御質問への私の回答は、「走りながら考える」。

 

 前回(Q-344)は、認知科学(functionalism)が抱える「フレーム問題」を取り上げながら、ゲシュタルト(能力)についてまとめました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 現代のパラダイム(functionalism)は“第0世代”。対して、コーチングの土台である苫米地理論は“第3世代”です。

 Q-335:何かいい仕事は? <vol.2;認知ホメオスタシス -前編(ワーク付き)-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32265870.html

 

 まずは“第2世代”までをしっかり感じる。そして、走りだしながら“第3世代”以降を考え続ける

 

 それが“今”のコーチにふさわしいブリーフだと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 今回は、「理論→説明原理」というイメージで、すこし抽象度を下げて考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 早いものでもう2年近く経過していますが、苫米地博士は「バラいろダンディ」(TOKYO MX20211213日放送回)でコーチングの奥義を明かされました↓

「コーチングの基本概念を習熟して、新年に向けてエフィカシーをブーストしよう」

 https://www.youtube.com/watch?v=45-1UEYkl7Q

 

 まず話されたのがコーチングの基本概念。それは「クライアントとの一対一の関係の中でマインドの使い方を教えること」。

 

その上で「コーチングの具体的な作業は『ゴールを設定し、エフィカシーを高める』ことである」と話されています。

L-09920218月シークレットレクチャー -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外にあるもの

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 それを「将来達成したい世界」と表現されていました。ゴールは自分のことではなく、社会の姿。それも“より抽象度の高い世界”のことであると。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

そんなゴールは「“自”と“他”を分ける“自分”という視点」を超越した「未来における縁起のつながり」のことでもあります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

それが自我。ゴールが生みだす空(くう)としての自我です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 *「空」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

211213バラだん02

「バラいろダンディ」(TOKYO MX20211213日放送回)より引用

 

 

 コーチングの具体的な作業は「ゴールを設定し、エフィカシーを高める」こと

 

 エフィカシーとは「自分のゴールを達成する自分の能力の自己評価」。全部自分の話です。だから本当は自分自身で決めることができ、いくらでも上げることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ところが、実際にエフィカシーを上げることは簡単ではありません。それどころか、とくに最近は、多くの人のエフィカシーは下がるばかり。

 F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 その理由が自我=ブリーフシステム=「私はこういう人間だろう」にあります。さらにいうと、その「私はこういう人間だろう」とは、内部表現(Internal RepresentationIR)であり、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

211213バラだん03

「バラいろダンディ」(TOKYO MX20211213日放送回)より引用

 

 

 たいていの場合、「私はこういう人間だろう」は、情動を伴った体験の記憶や抽象化された情報の記憶で作られています。その記憶には他人のモノサシや社会の価値観がたっぷりすり込まれています。もちろん、すべて過去です。

だから「他者の評価に囚われ、過去に縛られる」のです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 自分の頭で考え行動しているつもりでも、多くは「無人運転」「自動運転」のまま。苫米地博士はそのような生き様を「奴隷の人生」と表現されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 ゴールを現状の外に設定し、エフィカシーを上げながらその実現に挑むから、私たちは自我=ブリーフシステム=コンフォートゾーン=「私はこういう人間だろう」を自ら書き換えていくことができます。それがシンの自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 だから

 

 自身の心の中に自由(の手応え)を感じたときが、「他者へのコーチング活動を開始」するとき!

 

 コーチが自由だからこそ、クライアントは自らの心を解放することができるようになります。

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

Q-346につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

ゴールを現状の外に設定し、エフィカシーを上げながらその実現に挑むから、私たちは自我=ブリーフシステム=コンフォートゾーン=「私はこういう人間だろう」を自ら書き換えていくことができます。それがシンの自由!

 

 今こそ、「〇〇〇〇の生権力からの自由」を!

 F-061~:バイオパワー(生権力)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 以下、苫米地博士の著書「洗脳支配 -日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて」(ビジネス社、p226)より引用します。この本が出版されたのは2008年。15年が経過し、ますます状況は厳しくなっています。博士が予見されたとおりに。

 F-281~:「社会が変わってしまう」 ~あるワクチンの話~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

 

 「同時並行で他者へのコーチング活動を開始」する意味をしっかり感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

エピローグ 私たちを待ち受ける次なる洗脳プログラム

 洗脳の専門家として研究を続ける過程で、私は国家や世界を舞台に行われたさまざまな陰謀の存在を目の当たりにしてきました。

 それらの陰謀の通奏低音として共通するものは、権力者の、あるときは狂信的、あるときは自虐的な、度を超した悲観ではないかと思っています。ひとつの価値基準があまねく世界を照らさなければならない、そのような思い込みがいつの時代も私たちを自由から遠ざけ、支配者たちの専横と被支配者たちの隷属を生んできたのではないでしょうか。

 真意のほどはともかく、ユダヤ陰謀説の根拠のひとつ『シオンの議定書』も、そのようなある種の強迫観念に貫かれた内容です。それは大雑把にいえば、世界を劣った民族に任せておくと間違った方向に導かれるから、優秀なユダヤ人が世界を統治する、という内容になっています。読んでみると、この著者は本当に世界の未来を心から心配していることがわかります。

 簡単にいえば、これは正義の論理です。いま、テロとの戦いを続けているアメリカも、じつはこれと同じ正義の論理をふりかざしています。この世の富の大半を所有する、本当の支配階級に所属する人々は、多かれ少なかれ、このような考えを持つ存在なのかもしれません。

 こうした人々がよかれと思ってつくりあげてきたひとつの価値基準、それが資本主義であり、それを維持する目的で、さまざまな洗脳と奴隷を生み出す仕掛けがほどこされてきたのが、私たちの近現代史です。当然、そこには支配者に都合のいい書き換えが加えられ、重大な情報が削除され、私たちの目から真実が遠ざけられてきました。

 しかしながら、いま成り立っている資本主義を俯瞰的に眺めると、その端々には、もっともらしい学説や通りいっぺんの解説では合理的に理解できない数々の謎が隠されていることに気づきます。その謎は、教科書的な資本主義を前提にして考えるかぎり謎のままですが、仕掛けられた資本主義という別の視点を与えてやると、静かにその封印が解けてくるのです。

 日本の近代経済の成り立ちを考えるとき、一番に浮上してくるのは、明治維新にいたる幕府軍、薩長軍の戦費です。戊辰戦争は、巨額の戦費を海外から調達することなしに遂行することは困難でした。イギリスやフランスから、大砲や銃などの火器が両軍に提供されたことはよく知られています。そのときの資金の出所はどこの誰だったのでしょうか。当時、日本と海外との間で行われた国際金融の真の姿は、いったいどのようなものだったのでしょうか。

 ヨーロッパ名家の資金の運用を任された場合、年利18パーセントで運用することが条件だといわれています。私もそういった資金のプライベートエクイティファンドの代理人をしたことがあります。この伝統は何百年も続いています。

 明治維新の頃、年利18パーセントがすごいかすごくないか、その評価は分かれるところでしょうが、ヨーロッパの支配者のすごいところは、18パーセントの運用を毎年、滞りなく続けていくことが必要だとしているところです。

 当然、明治維新で日本にファイナンスした資金は、その後の年利18パーセントで運用され続けていると考えるほうが自然で、とすると、日本の富のほとんどがすでに彼らのものになっているという結論にたどりつきます。すると、そのとてつもないお金で、日本という国を実際は所有している人々がいるという数々の証拠に、私たちははたと気づかされるわけです。

 日本はこの一点で、明治維新以来、外国資本の属国になってきました。この本を著すひとつの動機となった郵政民営化で、いくつものおかしな動きがあることは、まさにこうした背景があるせいでしょう。親会社の意向を、子会社が、けっして無視することはできないというのと同じ理屈です。

 とすると、親会社の意向を私たちに押しつけ、私たちの稼ぎを上納しようとする日本の支配者たちに、どのような未来が約束されているのでしょうか。

 戦後アメリカは、日本に対する利権を主張し、それを通しました。戦争で勝ったのだから当たり前といえば当たり前です。

 それは日本をアメリカの橋頭堡(きょうとうほ)にするというよりも、もっとも従順な「僕」となるように、国家規模の洗脳実験、教育実験を行ったのではないかという方が正しいように思います。そのためにGHQは、WGIPWar Guilt Information Program)を遂行し、マスコミを検閲し、アメリカ型資本主義の奴隷に変えるのに成功しました。

 日本は徹底的に、実験のモルモットとして扱われてきたのです。実験そのものが果たして東京大空襲や原爆投下という軍事的なものとWGIPによる心理的なものの、2度ですんだのか、戦後60年間に彼らがほかの実験に手を染めることがなかったのか、その検証はまた別の稿に譲ります。

 そのせいで、日本は政治的にも経済的にもアメリカを支配する人たちの操り人形となり国民は何も知らされないまま、自分たちの資産を奪い取られ続けてきました。詳細に検証してはいませんが、朝鮮戦争以降の日本の経済成長そのものが、意図的につくられたものではなかったかという疑問も浮上します。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と持ち上げながら、日本人にもっと稼いで自分たちにお金を貢ぐよう、巧妙に罠を仕掛け続けてきたと思えるふしがあるのです。

 もちろん、直接手を下してきたのはアメリカの支配者の代理人たちですが、アメリカという国そのものがヨーロッパの支配階級の番犬に過ぎません。明治維新以来、日本を陰で支配してきた巨大な意思がそこに働いてきたことは明白です。

 だからこそ私たちはいま、アメリカ政府やアメリカ資本の巨大企業に苛立ち、アメリカという国を見限ることと引き換えに、ヨーロッパの歴史と伝統に彩られた価値観へと一夜で宗旨替えをする愚は避けなければなりません。

 このままいけば、日本のIMF管理は5年以内に実現するでしょうが、おそらく、そこで私たちを待ち受けているのは、GHQが行ったのと同様の、IMF(そしてBIS)による強烈な洗脳です。

 FGIPFinance Guilt Information Program)―

 将来を予見する意味で、私はここにその洗脳プログラムの名前を記しておこうと思います。

 日本政府が赤字国債を発行し続け、それを放置したことが悪かった、日本人は自分たちの財政がこれほど悪いにもかかわらず何も手を打たなかった、日本人は金融音痴で世界経済の趨勢も読み違えた、IMFBISの助けがなければ日本人は全員首を吊らなければならなかったろう……と。

 もちろん、IMF管理が行われた後も、薩長勢力を中心とする日本の支配者たちは、恐らく安泰であることでしょう。苦しむのは、つねに何も知らされていない私たちだけです。日本の大企業は多国籍企業として生き残り、再びどこかの国に国民の稼ぎを捧げるために活動を続けるでしょう。IMF管理をいち早く経験した韓国をいま襲っている不況と格差が、それを物語っています。

 こうした負のスパイラルを断ち切るためには、私たち一人ひとりが近代資本主義140年の呪縛から自分を解放するよう、マインドを変えていくしかありません。

 私たちは、資本主義の生権力から自由になり、私たちが本来享受すべき富を取り戻すべきです。そのためには、私たちを奴隷化する日本の支配者たち、そして海外に潜む支配者たちが絶えず仕掛けてくる嘘をはねつけ、曇りのない思考を武器に、洗脳経済の罠から身を守っていかなければならないのです。

引用終わり

 

 

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Q-344:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.1;「走りながら考える」 理論編>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:将来コーチとして活動するために学んでいますが、未だに「現状全てがwant to」という状態には達しておりません。

 このような場合、自分自身の人生を変えることに専念した方がよいのでしょうか? それとも同時並行で他者へのコーチング活動を開始した方がよいのでしょうか?

 未来のクライアントさんの利益を最大にするということを考えると、どうするべきか迷ってしまいます。

 

 vol.1;「走りながら考える」 理論編

 

 

A1:御質問への私の回答は、「走りながら考える」。

 

“走る”とは、「自身の人生を変え」ながら「コーチング活動を開始」することであり、「コーチング活動」を行いながら「自身の人生を変える」こと。その間中、“考え続ける”のです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 「自身の人生を変える」と「コーチング活動」との双方向性、さらには“走る”と“考え続ける”の双方向性がとても大事。なぜでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

答えのひとつは「ゲシュタルトが構築できる」から。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

ところで、コーチングの基本概念は「クライアントとの一対一の関係の中でマインドの使い方を教えること」です。その“教える”の中には「マインドとは何か?」が含まれます。さらには「私(自我)とは何か?」「宇宙とは何か?」まで。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 なので、まずは自分自身が「マインド」「私(自我)」「宇宙」といったものをシンプルに理解できていることが必須。シンプルとは「抽象度が高い」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

私は、コーチには「より少ない情報でストレートに表現できるという確信」が必要だと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 マインドとは?

 私(自我)とは?

 宇宙とは?

 

 いかがですか?

 

 まずは感じること。

感じられたなら、ぜひ走りだしてください。

 

 

 コーチングの基本概念は「マインドの使い方を教えること」

 

 走りだす=教えるでもあります。教えるのは「マインドの使い方」。

走りだす=教えるために重要なのは、個人的な見識やこれまでの経験ではなく、土台となる理論。「コーチングは認知科学をベースとした科学」であり、理論こそが共通言語となります。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

現在の認知科学のパラダイムは関数主義(functionalism)です。

それまでの刺激(S)と反応(R)を記述して現象や機能を定義しようとした行動主義(behaviorism)から関数で記述する方式へと発展したところから、今の認知科学が始まりました。

 しかしながら、認知科学(functionalism)は大きな問題を抱えています。それが「フレーム問題」。

苫米地博士は「認知科学はフレーム問題を突きつけられていながら、ほとんど顧みることなく無視し続けてきた」と指摘されています。コーチングのフレームで言い換えると、それは「コンフォートゾーンが生みだす『現状維持の壁』」といえるはず。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *「現状維持の壁」はこちら↓

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 フレームとは、「人工知能の父」と呼ばれるマービン・ミンスキー(Marvin Lee Minsky1927~2016年)が提唱した概念で、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のこと。

そのフレームを、苫米地博士は、「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

 

 

マービン・ミンスキー(Wikipedia)

マービン・ミンスキー(2008年、OLPCオフィスにて)

Wikipediaより引用

マービン・ミンスキー - Wikipedia

 

 

 著書「認知科学への招待」(CYZO)の中で、苫米地博士は「フレーム問題」を「レストラン」というフレームを用いて解説されています。シンプルに問うと

 

 人はなぜその場所がレストランだとわかるのか?

 

 人工知能が「ここはレストランだ」と完全にわかるためには、「レストランに関する知識(ここはレストランだと判断するための知識)」だけでなく、「レストランではないことに関する知識(ここはレストランではないと判断するための知識)」が必要なのだそう。

つまり、世の中のありとあらゆる知識を教えておかなければならないということ。

 仮に世の中のすべての知識を教え込むことができたとしても、その知識すべてにアクセスして思考(計算)を始めてしまうため、その場所がレストランかどうかを判断するだけでも膨大な時間がかかってしまうそうです。

 それが「フレーム問題」。

 

 そんな人工知能に対して、人間には「ある程度合致していれば『これだ』と判断する能力」が備わっています。それが「ゲシュタルト能力」です。

 Q-304:どうやったらすべての目標を結びつけることがOps編;〇〇〇化>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30891147.html

 

つまり、人間は「フレーム問題」をゲシュタルト能力によって解決している

 

 以下、「認知科学への招待」(p150)より引用します。

 

 

人間はなぜ「ここはレストランだ」とわかるのか

 レストランの前で「ここはレストランだろうか」と悩んで立ち止まっている人はまずいません。レストランの前で立ち止まっている人というのは、たいていは「この店にしようか、別の店にしようか」と悩んでいるか、「何を食べようか。ハンバーグ定食がいいか、それともオムライスがいいか」と悩んでいるかでしょう。

 まれに「どう見てもレストランには見えない外装」の店の前で、「ここ、本当にレストランなのかな」と悩んでいる人がいるかもしれませんが、それは例外中の例外です。

 では、人間はなぜ「ここはレストランだ」とわかるのでしょうか。

 私の答えは「そこがレストランだから」です。

 もう少しわかりやすく言えば「いかにも『ここはレストランだ』というオーラのようなものを出していて、それを感じるから」です。

 だから、そういうオーラのようなものを出していない「どう見てもレストランには見えない外装」の店の前では悩む人が出てくるのです。

 

 人間という種に特殊な能力なのかもしれませんが、われわれには、ほとんど関連性のないバラバラなものを集めて関連性を見出す「ゲシュタルト能力」があるようです。これはルールとして記述することはできません。

 関連性のないものを集めて関連性を見出す作業というのは、抽象度の階段を上がらないとできません。この抽象度の階段を上がるという作業は、今のところ、人間にしかできないことのようです。

 認知科学の限界がまさにここにあると言えるかもしれません。人間にしかできないことを機械にもできると信じて、本質的な「フレーム問題」を避けて進んできてしまったのです。

 認知科学の「ファンクショナリズム」では、どのファンクション(関数)を使うかを先に人間が選んであげます。ファンクションを人間が選んだところから、人工知能の活動が始まるのです。

 結局は、人間の判断領域があって、その領域にまで人工知能は踏み込んではいません。

 ファンクションを選ぶというのは、単にファンクションを記述するという問題だけではありません。

 必要なファンクションがすべて記述されていたとしても、ある場面でどのファンクションを選択し、動かすべきかということまで問題にしなければなりません。そうでないと、R1D1R2D1のように、データを入力しておかなければ無理なのです。

 デネットら、認知科学に批判的な人たちは、「フレーム問題はロボット(人工知能)には解けない」と言っていましたが、認知科学者は「いや、そんなことはない」と言って、研究を続けてきました。

 しかし、結局、未だに解決できていないのです。

 引用終わり

 

 「フレーム問題」を抱える認知科学のパラダイム(functionalism)のことを、苫米地博士は“第0世代”と表現されています。

 その“第0世代”に対して、コーチングのベースとなる現在の苫米地理論は“第3世代”です。

 Q-335:何かいい仕事は? <vol.2;認知ホメオスタシス -前編(ワーク付き)-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32265870.html

 

 まずは“第2世代”までをしっかり感じる。そして、走りだしながら“第3世代”以降を考え続ける

 

 それが“今”のコーチにふさわしいブリーフだと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 もしも“第2世代”までがクリアなら、迷わずに「同時並行で他者へのコーチング活動を開始」して大丈夫!

 あとは走りながら考えていきましょう。同志とともに。

 

 *「“第2世代”まで」はこちら↓

 PM-01~:苫米地理論とは? ~抽象度と超情報場仮説(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12893266.html

 

Q-345につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

コーチングの基本概念は「クライアントとの一対一の関係の中でマインドの使い方を教えること」

 

 マインド等について「まずは感じられること」が重要ですが、それだけではNG

 「マインドの使い方を教える」ためには、しっかりと伝えられなければなりません。

 そのために、私はいつも「3つのコミュニケーション」を意識に上げています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 シンプルに表現すると、

1)ラポールを形成する = Healing

2)情報場を最適化する = Logical Thinking

3)現状の外に飛びだす = Coaching

 

 詳しくは下記ブログ記事でどうぞ↓

 Q-241:毎日、無気力感に悩まされています 中編;3つのコミュニケーション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28329961.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

F-260:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29738652.html

F-261~2:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.5~6;ゲシュタルトの再構築とフレームワーク>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29803282.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29847568.html

L-11720219月シークレットレクチャー -05;“劇薬”を使いこなすために心がけるべきこと

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32164366.html

 

 

認知科学への招待

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F-311:デジタル自傷行為 <case-side -1;ブリーフシステム・RAS&スコトーマ>

 

 「デジタル自傷行為」という概念をご存じですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 デジタル自傷行為とは、「ソーシャルメディアに匿名で自分を傷つけるような内容の投稿をしたり、それを他者に送ったり共有したりする」というもの。

 

 米ウィスコンシン大学オークレア校Cyberbullying Research Centerの研究(2019年)によると、米国の中高生4972名の調査によって、1)8.6%の生徒が自分に関する意地の悪い投稿をしている、2)5.1%が自分に対するネットいじめを経験している ことが明らかになったそうです。

つまり、約9%の若者がデジタル自傷行為を行っているということ。

 さらには、デジタル自傷行為経験者は、1)死にたいと思う(自殺念慮)確率が5~7倍高く、2)実際に自殺を図る(自殺企図)確率が9~15倍高い こともわかりました。

 

 「デジタル自傷行為」を生みだした現代社会が抱える課題(case)と解決(plan)について、コーチとして考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 case-side -1;ブリーフシステム・RAS&スコトーマ

 

 

 「約9%の若者がデジタル自傷行為を経験」「自殺念慮5~7倍」「自殺企図9~15倍」という事実(data)は、とても衝撃的に感じられると思います(claim)。決して少なくない若者が死にたいほど苦しんでいるということだから(warrant)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 衝撃的なのは私も同じなのですが、その一番の理由(point of view)は一般とは大きく異なるはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

このブログをお読みの皆さまには理解していただけると思いますが、私には問題の本質がスコトーマに隠れてしまっているように感じられます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ディベートでいうならクリティーク(Kritik)。「前提となっているパラダイムそのものが違う(おかしい)」という感じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076426.html

 

実際のところ、コーチとしての私が驚いたのは、「約9%」という数字の少なさです。

私には、若者だけでなく、大人まで含めたほぼすべての人が“デジタル自傷行為”を行っているように感じられます。そうとは知らずに。

Q-327:最近「記憶が抜ける」ようなvol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31891038.html

 

皆さんはどうですか?

 

 

 一般的な「デジタル自傷行為」という概念は、おそらく、認知科学者 苫米地英人博士がおっしゃる“第0世代”をベースとしたもののはず。それは「物理空間がある(情報空間はスコトーマに隠れがち)」「自分がいて、他人がいる」という機械論(&決定論)的な世界観です。

関係と存在でいうと、「存在があり、関係が生まれる」というもの。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 そのような“第0世代”に対して、現在の苫米地理論は“第3世代”。「物理空間と情報空間は抽象度の違い(物理空間は情報空間の底面)」「自と他の違いはなく、その本質は空(くう)」と考えます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *「空」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 関係と存在でいうと、「関係が存在を生みだす」という縁起。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

さらに突き詰めると、「この世に絶対はない(アプリオリはない)」「すべて心(マインド)が生みだしている」というプリンシプルに至ります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 *「すべて心(マインド)が生みだしている」はこちら↓

 F-2333錠じゃないと飲まん! <後編:排中律を昇華させるポイント>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28402002.html

 

 

 クリアでしょうか?

 少し具体的に考えてみましょう。

 

 通常、「行為」とは、物理空間での行動のこと。その物理空間での行動を、情報空間では「思考」と呼びます。

 苫米地博士がよくおっしゃっている表現でいうと、「思考は情報空間での運動」です。

 Q-302:「死が迫る老人を慮りながら、目の前の世界をよりよくしていく感じ」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30818379.html

 

 とても大切なことなので繰り返しますが、「物理空間と情報空間は抽象度の違い(物理空間は情報空間の底面)」です。つまり、「脳と心」「体と心」でひとつ。「行動(運動)と思考」でひとつです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 それが理解できると、「ほぼすべての人が“デジタル自傷行為”を行っている(そうとは知らずに)」の意味がわかるはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

「『行動(運動)と思考』でひとつ」を、“第2世代”である超情報場理論のフレームで表現し直すと、「物理空間での行動(real performance)は、情報空間での思考(self image self talk)の写像」。

 Q-155191019/20 鹿児島セミナーレポート -12QA vol.3

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23604469.html

 

 それなのに、一般的な「デジタル自傷行為」という概念は、高次の情報空間がスコトーマに隠れ(lock out)、底面である物理空間ばかりに囚われています(lock on)。

 

きっとソーシャルネットワークという情報空間への書き込みを「デジタル行為」としているのだと思いますが、その書き込み自体は物理空間での行動(real performance)のことです。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 そうではなく、情報空間での行為のことを“デジタル行為”というのであれば、それは思考(self image self talk)そのものの話です。つまり、自分に対してネガティブなイメージや内省言語が生まれた時点で“デジタル自傷行為”だということ。

 Q-198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26282829.html

 

 *「内省言語」はこちら↓

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 それが「ほぼすべての人が“デジタル自傷行為”を行っている(そうとは知らずに)」という理由。そう、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 御承知のとおり、BSとは、人の行動や行動性向といわれる無意識の行動を決めるシステムのこと。BSは「強い情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」でつくられています。つまり、過去。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 脳の記憶特性は失敗駆動型であり、“失敗”であるほど強く記憶されます。“失敗”とは「予想と違う」「予期とは異なる」ということであり、必ずしもネガティブを意味するわけではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 しかしながら、人が実際に思い出すのは痛みを伴うネガティブな記憶ばかり。そうですよね?

 

その記憶には「辛い」「悲しい」「悔しい」「許せない」「情けない」といったwetな情動がべったりと張り付いています。ラベリングでいうと「D」です。

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 さらには、その記憶には「他人の視点」や「社会の価値観」といった“外”からのモノサシがたっぷりと刷り込まれています。つまり、「私は“本当の私”ではない」ということ。本当は誰もが「無人運転」「自動運転」のままです。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 私たちの目の前の世界は、シンプルにいえば、各自のBSが生みだしています。

先程、情報空間での行動(運動)が思考であると書きました。その思考とは、「記憶と情報の関連性を無作為に組み合わせていくもの」でもあります。

つまり、思考がイメージ(I)と臨場感(V)を生みだし、現実(R)をつくりだしているのです。そうとは知らずに。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 以下、苫米地博士の著書「現代洗脳のカラクリ 洗脳社会からの覚醒と新洗脳技術の応用」(ビジネス社)の第2章(p71~)から一部を引用します。ブリーフシステムとRAS&スコトーマ、そして洗脳との関係性を感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

網様体賦活系 = Reticular Activating System

 私たちは自分の見ている世界が現実で、目の前の世界は正しいと思っています。しかし、それは大きな錯覚です。

 私たちは誰一人として現実世界など見ていないのです。自分が見たいと思っているもの、重要だと判断したものしか見えていません。

 というのも、人間の脳の基底部に網様体賦活系(RASReticular Activating System)という、不要な情報をフィルターするシステムがあり、RASは特定の情報(例えば自分の趣味に関する情報など)だけを抜き出して、あとは認識にあげないようにしているからです。

 ですから、男性は妻が妊娠すると妊婦が街に多いことに気づくのです。当然ながら突如妊娠ブームが起きたわけではありません。彼の妻が妊娠する前から街には妊婦が多かったのです。

 ところが、妊婦に関する事柄に男性は無関心ですから気がつかないのです。目の前に妊婦がいてもわからないし、マタニティマークをさげた女性がいても、そのマークが目に入りません。自分の妻が妊娠し、妊娠に類することに興味を持ったことで初めて、それが“見える”ようになるのです。

 人は、「これが大事だ」と思わなければ、認識できないのです。

 

RASがあるから洗脳される

 その最も有名な例がカクテル・パーティー効果と呼ばれるものです。

 カクテル・パーティーでは多くの人が同時にさまざまなことをしゃべっています。横の2人、後ろのグループなどがまったく違う話題を話しているのが普通です。そんな喧騒の中でも私たちは目の前の人との会話が成立するのは、不要な情報を遮断しているからです。

 もちろん、周りの会話は耳には入ってきますし、人々の動きも見えます。しかし、それを認識するかどうかはRASにおける重要度が判断し、重要でなければ情報として入ってきても意識にはあげないのです。逆に何でもかんでも意識にあげてしまったら、わずらわしくて会話など成立しません。

 そもそも人の世界は情報の渦です。目に見えるもの、聴こえるものをすべて認識していたら、とてもではありませんが生活などできないでしょう。

 重要ではないものは見ているようで見ていない。大した話でなければ聞き流す。こういったことをしていかなければ脳の情報処理は追いつかないのです。

 ですから、その情報が重要かどうかの取捨選択は、人が生きていく上で、なくてはならない機能となります。

 ところが、RASのこの機能こそが人を洗脳に導いてしまうのです。

 重要な情報を認識する能力があるがゆえ、人は重要な情報を見逃してしまうのです。

 引用終わり

 

F-312につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 そのような“第0世代”に対して、現在の苫米地理論は“第3世代”。「物理空間と情報空間は抽象度の違い(物理空間は情報空間の底面)」「自と他の違いはなく、その本質は空(くう)」と考えます

 

 詳しくいうと、“第1世代”が「サイバーホメオスタシス理論(CH理論)」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 “第2世代”が「超情報場理論」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 そして、“第3世代”が「生命素粒子理論」。知能の正体にまで迫る理論です。

 Q-330:最近「記憶が抜ける」ようなvol.5;イメージの限界が自分の限界>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31958269.html

 

 

-追記2

さらには、その記憶には「他人の視点」や「社会の価値観」といった“外”からのモノサシがたっぷりと刷り込まれています。つまり、「私は“本当の私”ではない」ということ。本当は誰もが「無人運転」「自動運転」のままです

 

 …だから、「デジタル自傷行為」という概念中の「自」そのものの再構築が必要。私は“本当の私”ではないのだから。

 Q-169~:自身の信念を失いそうです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_406747.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

F-030:「人間関係が嫌になった」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9188068.html

F-037:「もうおねがい ゆるしてください」 ~心の傷はやがて脳の傷になってしまうという科学的事実~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10114934.html

F-093:安全行動

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18223480.html

F-156:人間関係リセット症候群

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23823944.html

F-157:指一本でも役に立ちたい

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html

 

 

現代洗脳のカラクリ

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Q-343:瞑想をすると思慮深い方向に向かってしまい、エネルギーがなくなってしまう感じがします <後編;コーチの視点で>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q慈悲の瞑想やブログにあった「黙って食え瞑想」をしています。

今生きていることの奇跡や、存在していること、普通に日常生活を送れることの奇跡を感じ、心が満たされ、認知的不協和が解消されてしまうような気がします。

もちろん、奇跡だからこそ、たった一度の人生を悔いなく生きたいと思いますが、「ゴールを達成するぞ!」のようなギラギラ感やワクワク感、ロケットの様なエネルギーがうち上がる感じはあまり起こらず、「いかに生きるべきか、死ぬべきか」という思慮深い方向性に向かってしまいます。深い知性の森に入り込む感じです。

そして、その知性の森に1カ月くらい留まってしまっております。

このままでいいのでしょうか?

 

 前編;ヒーラーの視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32449644.html

 後編;コーチの視点で

 

A2:私の回答は、ヒーラーとしては「素晴らしい」、コーチとしては「あなたらしくない」。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 *ヒーリングとコーチングについて、こちらもどうぞ↓

 F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

 

 前回(Q-342)のポイントをまとめると、

 □ゴールが生みだす「自分や世界」とは、ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のこと。それは現在のコンフォートゾーンとはまったく異なる

 □ゴールがしっかりと現状の外にあり続けると、ゴール側(=現状の外)のCZと現状のCZの間にギャップが生じる。そのギャップこそが「認知的不協和」であり、それがエネルギーと創造性の源

 □ギャップが大きい=現状から大きく飛びだしている=より高い抽象度 であるほど、エネルギーと創造性は大きくなる。よって、鍵となるのは「抽象度のコントロール」

 □ゴール側のCZをしっかり作れると、ゴール側にホメオスタシスが働くようになり、ゴール実現のための行動が自然に行えるようになる

 □ゴール側のコンフォートゾーンを作り、しっかりホメオスタシスを働かせるために行うのが「瞑想」。キーワードは「情報場」

 □具体的には、「瞑想」とは、「情報空間でどのような情報場が形成され、それぞれがどのような関係で結ばれ、その結果、物理空間にどのような影響を与えているか」を“正しく見る”こと

 

 

 奇跡を感じ、心が満たされ、認知的不協和が解消されてしまう」というのは、しっかりと前頭前野が働いている状態です。その反対に、動物的な大脳辺縁系優位の状態に陥ると、「正しく見る」ことができなくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 だから「素晴らしい」。

私は、コーチングのためには、まずはヒーリングが必要だと思っています。前頭前野優位を保っている状態が“ヒーリングされている状態”です。

 Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 

 では、「素晴らしい」の先に進みましょう。

コーチの視点でいうと、「知性の森」に留まり続けるのは「あなたらしくない」。その理由はCZ化してしまっているからです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

ここでいう“CZ化”とは、「引きこもる」「閉じこもる」という感じ。それはCZのダークサイドです。

F-308:映画のおもしろさって何だろう? <vol.5;コンフォートゾーン②>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32330077.html

 

そのままでは、さらなるエネルギーや創造性は発揮できません。お気づきのとおり。

Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態では

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

 

 

 前回は、苫米地博士の著書「思うままに夢がかなう 超瞑想法」(PHP研究所)より引用しました。その書籍の中で博士が教えてくださっているのは、「自分自身を開放するだけでなく、宇宙を思いのままにするための方法」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 御指摘の「黙って食え瞑想」は、「正しく見る」ための瞑想であり、「自分自身を開放する」ための方法。じつは、苫米地博士が教えてくださる「超瞑想法」は“3つのステップ+1”から成ります。

 ステップ1:正しく見る

 ステップ2:自由自在に見る

 ステップ3:臨場感を維持する

1:インプリメンテーション(実装)  です。

 

 だから、「正しく見る」ことができるようになったら、次の「自由自在に見る」に進みましょう。そのポイントは「自我を離れる」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 もちろん、「正しく見る」ためにも「自我を離れる」ことが必須。でも、それはまだ「空(くう)」の段階です。次の「自由自在に見る」は「仮(け)」の実践。

空(正しく見る)と仮(自由自在に見る)が同時にできて「中観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

具体的にいうと、これまでとは違う情報因果を選ぶことで、世界(w1)や自分(関数p)のあり方を変えていきます。それが「自由自在」!

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 3つめのステップは「臨場感を維持する」。

 臨場感が強ければ強いほど、情報場のコントロールは容易になります。まるで物理空間でものを動かすように、情報因果を書き換えていくことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その詳細は下記記事にまとめました。“臨場感”の本質を感じていただきたくて、オタクレベルで「STAR WARS」を取り上げていますw

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 「超瞑想法」の3つのステップを踏まえた上で、最後に行う仕上げが「インプリメンテーション(実装)」。

 Q-196未来の抽象度の高いイメージ(I)を臨場感高く想像すれば(V)実現する(R)と考えていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25936863.html

 

 以下、苫米地博士の著書「思うままに夢がかなう超瞑想法」(PHP研究所、p174)より引用します。じつは引用文中で、苫米地博士は「抽象度のコントロール」をされています。「たとえば」「また」の後は抽象度を下げ、その後に抽象度を再度上げてまとめるという感じ。そのコントロール感(→並列処理)を感じてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

世界を変えた偉人たちは、実装力に優れている

 人類の歴史に名を残す科学者や政治家、経営者たちは、物理世界に数々の変革をもたらしました。彼らが物理世界のあり方や人々の意識を変えることができたのは、超瞑想力と実装力に優れていたからです。

 彼らは超瞑想を実践することで、目指すべき未来がはっきりと見えていましたし、その未来を現実のものとするためのすべての情報因果も見えていました。

 そして、情報因果を物理空間に落とし込むための圧倒的な知識を持っていました。

 だからこそ、世界や自分を思い通りに変えることができたのです。

 

 たとえば、日本を代表する企業であるソニー。ソニーの創業者といえば、日本屈指の名経営者といわれる井深大さんと盛田昭夫さんです。

 井深さんと盛田さんの偉大さは、ソニーという巨大グローバル企業の礎を築いたことではありません。それは物理空間での結果に過ぎず、根本的なことではないのです。

 彼らが世の中に大きな影響を及ぼす偉大な経営者になれたのは、情報空間の場の因果関係を見極めて、変えようとしたからです。

 ソニーの代表的な発明品といえば、日本初のテープレコーダーやトランジスタラジオです。彼らは「テープレコーダーやトランジスタラジオで一儲けしよう」という抽象度の低い思考ではなく、「世の中を変えてやろう」という抽象度の高いビジョン、大きな志を持っていました。まずは「世の中を変えてやろう」というビジョンがあり、ビジョンを実現するために情報空間に働きかけて情報因果を組み立てていったのでしょう。そして、その情報因果を物理空間に落とし込むためのインプリメンテーションとして開発されたのが、テープレコーダーやトランジスタラジオです。

 井深さんの技術者としての圧倒的な専門知識があったおかげで、テープレコーダーやトランジスタラジオを物理空間に実装することができて壮大な情報因果の道筋が完成し、ソニーという企業は井深さんや盛田さんが思い描いたであろう大企業へと発展することができたのです。

 また、ソフトバンクの創業者・孫正義さんにとってのインプリメンテーションは、ソフトウェア流通事業への参入でした。ソフトウェア流通事業への参入をきっかけに事業を拡大させ、現在のような電気通信、インターネット関連、出版社、プロ野球チームなどを傘下に擁する巨大企業に成長することができたのです。

 孫さんの場合、特筆すべきは、ソフトウェア流通事業を選ぶまでに2年間もかかっていることです。自ら開発したポケットコンピューターを2億円でシャープに売ってから、ほぼ2年間は「見ること」に徹していたそうです。当然、ほかの社員は不安になります。まわりからみれば、社長は何もせずに資産を食い潰しているようにしか見えないからです。

 しかし実際は、孫さんは瞑想空間でありとあらゆる因果関係を徹底的に見て、思考実験を繰り返していました。物理空間に落とし込むまでに、情報因果を11つ検証したわけです。そして2年間見続けた結果、「これだ!」とソフトウェア流通事業への参入を決めたのです。

 すぐれた経営者の行動は、傍から見るとどこか直感的な印象を受けます。インタビューなどでも「自分は運がよかっただけ」「時代が追い風になった」といったコメントを残している人もいます。しかし、物理空間での成功は、決して直感や運によってもたらされたものではありません。彼らは瞑想によって情報空間の因果関係を徹底的に検証し、自分がめざす抽象度の高いビジョンを実現できる情報因果を組み立て、そのうえで物理空間において圧倒的な知識や技術を用いて適切な事象をインプリメントしています。

 その結果、他の追随を許さない結果を得ることができているのです。

 物理空間の成果は、すべてが情報因果の写像であり、必然なのです。

 引用終わり

 

 

 鍵は抽象度のコントロールです。それも並列処理でのコントロール。

 御質問中の「思慮深い方向性」が「I×V」、「エネルギーが打ち上がる感じ」が「R(化)」に相当します(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

抽象度を加えると、

 思慮深い方向性 = I×V = 抽象度↑

 エネルギーが打ち上がる感じ = R(化)=抽象度↓

 

 その2つの方向性(↑,↓)を、同時に意識に上げ続けることが大事。それが「ゲバラ主義」!

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 ぜひとも、「知性の森」というあの世(情報次元)を散策しながら、同時にこの世(物理次元)で自由自在に生きてください。「たった一度の人生を悔いなく生きる」ために。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 今回は「臨場感」「コンフォートゾーン」「抽象度」の3つを軸にまとめました。

 その3つを体感しながらしっかりマスターするために、じつは、“映画”がとても役立ちます。ぜひ下記記事も合わせて確認してください↓

 F-304~:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426094.html

 

 記事(F-304~)内で言及している「ゴール達成の秘訣」と「『ゴール達成の秘訣』の秘密」を体得したなら、自然に「深い知性の森」から抜けだすことができるようになります。

 なぜでしょう?

 (私の答えはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

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 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

Q-175脳内の歩くというイメージの臨場感を上げて物理世界で実際に歩いているということになるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html

Q-259~:コーチングは弱った人を対象とする臨床心理や精神医療の世界にはなじまないのだろうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419730.html

 

 

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Q-342:瞑想をすると思慮深い方向に向かってしまい、エネルギーがなくなってしまう感じがします <前編;ヒーラーの視点で>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q慈悲の瞑想やブログにあった「黙って食え瞑想」をしています。

今生きていることの奇跡や、存在していること、普通に日常生活を送れることの奇跡を感じ、心が満たされ、認知的不協和が解消されてしまうような気がします。

もちろん、奇跡だからこそ、たった一度の人生を悔いなく生きたいと思いますが、「ゴールを達成するぞ!」のようなギラギラ感やワクワク感、ロケットの様なエネルギーがうち上がる感じはあまり起こらず、「いかに生きるべきか、死ぬべきか」という思慮深い方向性に向かってしまいます。深い知性の森に入り込む感じです。

そして、その知性の森に1カ月くらい留まってしまっております。

このままでいいのでしょうか?

 

 前編;ヒーラーの視点で

 

A1:最初に結論を述べると、ヒーラーとしての私の答えは「素晴らしい」。コーチとしての答えは「あなたらしくない」です。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 *ヒーリングとコーチングについて、こちらもどうぞ↓

 F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

 

御指摘の「黙って食え瞑想」の目的は、「自分や世界を正しく見る」こと。絶対的な「正しい」はないことを承知の上で、あえて「自分や世界」を“正しく見る”のが「黙って食え瞑想」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 *「黙って食え瞑想」について、詳細はこちら↓

 F-205:花オクラ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26892359.html

 

 では、そのときの「自分や世界」とは何のことでしょう?

何が“正しい”を決めるのでしょうか?

 

 

 “正しい”の基準となるのは「ゴール」です。

 L-09920218… -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

 ゴールは 1)心から望むもので、2)自分中心を捨てながら、3)現状の外に設定するもの。

 L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 現状の外に設定したゴールが、「自分や世界」を新たに生みだします。正確にいうと、先に「世界(w1)」が決まり、その世界にふさわしい「自分(関数p)」が定まる という感じ。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ゴールが生みだす「自分や世界」とは、ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のことです。それは現在のコンフォートゾーンとはまったく異なります。なぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

そう、ゴールは現状の外だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールがしっかりと現状の外にあり続けると、ゴール側(=現状の外)のCZと現状のCZの間にギャップが生じます。そして、そのギャップが「認知的不協和」を生みだします。

そのギャップ(=認知的不協和)こそが、エネルギーと創造性の源です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 ギャップが大きいほど、つまり現状から大きく飛びだすほど、エネルギーと創造性は大きくなります。

 Q-178:家族ががんで治療中です。どうすれば… -02;エネルギーと創造性の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 「ギャップが大きい」「現状から大きく飛びだす」をさらに言い換えると、「より高い抽象度」。よって、鍵となるのは「抽象度のコントロール」だといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

奇跡を感じ、心が満たされ、認知的不協和が解消されてしまう」は、「高次の抽象度にゴールを設定する」ための、さらには「設定したゴールが生みだすCZを臨場感豊かに感じる」ための、大切な意識状態です。まずはその感覚をしっかり記憶してください。

 Q-306~8:私のまわりではそうでもないですvol.1~3:コンフォートゾーン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30925409.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30976461.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30996032.html

 

それはリラックスを深めながらしっかり瞑想することで到達できる境地。「すべてがつながっている」「とてつもなくある」を体感している「空(くう)」の境地です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

だから、私の回答は「素晴らしい」。

 

 

 ゴール側のCZをしっかり作れると、ゴール実現のための行動は自然に行えるようになります。“努力”や“根性”なしに。

 F-109:気楽

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 なぜでしょうか?

 

 答えは「ゴールに向かってホメオスタシスが働く」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 では、ゴール側のコンフォートゾーンを作り、しっかりホメオスタシスを働かせるためにはどうすればいいのでしょう?

 

 答えは「瞑想」。キーワードは「情報場」。

 以下、苫米地博士の著書「思うままに夢がかなう 超瞑想法」(PHP研究所、p8)より引用します。

 

 

「瞑想」こそ、この不確実な世界に 無限の可能性を拓く唯一の方法

 この世は、何と曖昧で頼りない世界なのでしょう……

 いいえ、だからこそ、私たちには無限の可能性が開かれているのです。

 私たちは、この世界を自分の自由な意思で、存分に書き換えることができるのです。

 なぜなら、この世界は「あるともいえるし、ないともいえる、情報の世界」なのですから。

 

 本書は、自分の脳を使ってこの世界を自在に書き換える本です。自分自身を開放するだけでなく、宇宙を思いのままにするための方法を解き明かすことを目的としています。

 そのための道具が「瞑想」であり、キーワードは「情報場」です。

 

 「瞑想」も「情報」も非常に難解で一筋縄ではいかない概念です。ただ、難解なことを難解に解説してもしょうがないので、本書ではできるだけ平易な表現を心がけました。また、瞑想初心者であるみなさんが、すぐにでも瞑想に取り組めるよう、実践的なワークを中心に構成しています。それぞれの瞑想法の目的や効果についての解説も入れていますが、あまり解説にとらわれず、ワークを実践するようにしてください。大切なことは、解説に書かれている言葉を理解することではなく、瞑想をすることで情報空間に強い臨場感を持ち、世界や自分を自由自在にコントロールするための方法を、“体感的”に身につけていただくことです。

 実は、これまで1冊丸ごと瞑想について書くことをためらっていました。その内容があまりに強力なため、正しく理解せずに用いるとさまざまな弊害を生む可能性があるからです。

 しかし私は今、世界を書き換える方法を開示する時期が到来したと考えています。そう、人類はそろそろ次の進化のステージへと進むべき時が訪れたと。

 本書を読み終えたとき、あなたは自在に「情報場」にアクセスして操作するパワー、「超瞑想力」を備えていることでしょう。

 それはすなわち、人類の新しい進化の道に一歩踏み出したことに他なりません。

 それでは、最強の思考技術の世界をどうぞお楽しみください。

 引用終わり(つづきはこちらでどうぞ↓)

 Amazon.co.jp: 思うままに夢がかなう 超瞑想法 eBook : 苫米地英人:

 

 

 博士は「自分自身を開放するだけでなく、宇宙を思いのままにするための方法を解き明かすことを目的としている」と書かれています。

 この部分を読み変えると、「『宇宙を思いのままにする』ために、まずは『自分自身を開放する』」。その「自分自身を開放する」が、ゴールのポイントである「2)自分中心を捨てる」に相当するはず。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 自分自身を開放する

 

 それは過去の記憶から生まれた先入観や思い込みを脱ぎ去り、それらにべったりと張り付いた情動を捨て去るということ。先入観や思い込みは自我そのものです。だから、それらを脱ぎ去ることは“超自我”を意味します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 もちろん、それは簡単なことではありません。人間の脳にはスコトーマがあるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そんな自我によるスコトーマを外すために行うのが「正しく見る」。

 苫米地博士は「『正しく見る』を徹底して行うことが超瞑想の基本」と書かれています。そして、「『正しく見る』ことを徹底して行えば、前頭前野が活性化して思考の抽象度が高まり、低い抽象度の情動は簡単に制御することができる」とも。

 

情動を制御しながら抽象度を上げていくと、「情報空間でどのような情報場が形成され、それぞれがどのような関係で結ばれ、その結果、物理空間にどのような影響を与えているか」がリアルに感じられるようになっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 シンプルに言い換えると、ゲシュタルト化→統合→理解が深まる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 そのための思考法が「コンセプチュアル・フロー」。よって、私は「瞑想」と「コンセプチュアル・フロー」を並行して行うことをお勧めしています。

 L-08120213… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 まずは「知性の森」に留まりながら、「瞑想&コンセプチュアル・フロー」をどんどん行ってください。

 

Q-343につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-275:冗長性と多様性 <vol.7DevSecOps

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30558564.html

Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

Q-268~:薬をやめることができますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421168.html

Q-301:身体的な苦痛や精神的な苦痛を抱えるクライアントさんで、本人が気づいていなかったり、あるいは能動的に解決することを望んでいない場合、コーチは何らかのかかわりを持つべきでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30808832.html

 

 

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F-310:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.7;ゴール×抽象度×ゲシュタルト=〇〇〇〇>

 

 今夏(2023年)、映画「インディ・ジョーンズ」の第5作(Indiana Jones and the Dial of Destiny)が公開されました。

 第1作「Raiders of the Lost Ark」が公開されたのは1981年。42年分の記憶とともに楽しまれた方も多いのではないでしょうか?

(私の場合、「少年←思春期←学生←医師←コーチ」を濃縮した感覚でした)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 今作は(前作もw)評価が真っ二つに割れたようです。「最高級におもしろかった」と「とても退屈だった」といった感じに。皆さんはどうでしょう?

 

 ところで、私の元にはこのような御意見が届きました。「子どもの頃は『インディになりたい』と思うくらい好きだったのに、全然楽しめなかった」。

 

 その理由を推測しながら、“おもしろい”について考えてみました。

 Q-281~:ドーパミン分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 vol.1;臨場感① -洗脳を知るうえで必要な三つの概念

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 vol.2;臨場感② -ゴール達成の秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 vol.3;臨場感③ -「ゴール達成の秘訣」の秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 vol.4;コンフォートゾーン① -light side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32279767.html

 vol.5;コンフォートゾーン② -dark side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32330077.html

 vol.6;抽象度+α

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32379335.html

 vol.7;ゴール×抽象度×ゲシュタルト=〇〇〇〇

 

 

 私は、シリーズものの大作映画の評価が真っ二つに割れる理由を、このように分析しています。

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「最高級におもしろかった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「とても退屈だった」

 

 もちろん、これは一般人にとっての話。限定合理性が働き、現状がCZComfort Zone)となっていることが前提での因果関係です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

「現状にNoを突きつける」というコーチングマインドを持つ者にとっては、因果はまったく反対。コーチングを実践し続ければ、

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「とても退屈だった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「最高級におもしろかった」

 となります。

 

 では、コーチングマインドを持つ皆さんに質問です。

 

 予想外の大きなサプライズで驚けば、“おもしろい”といえるのでしょうか?

CZを大きくゆさぶりさえすれば(飛び出しさえすれば)、本当に“おもしろい”のでしょうか?

 

 

 前回(F-309/vol.6)は、映画Mission: Impossible」や「Rambo」を取り上げながら、上記問いに対する答えを考えました。

 

記憶により作られた強力な“現状というCZ”を破壊し飛び出すこと自体はコーチングマインドといえます。大事なのはその飛び出す方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 その方向性とは、「より高次の抽象度次元に向かう」というもの!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そして、その方向性を決めるのが「ゴール」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは、1)心から望むもので、2)自分中心を捨て去りながら、3)現状の外に設定する。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「2)自分中心を捨て去りながら」というのは、「部分関数としての自我を拡張しながら」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

それは「どこまでを自分と感じられるか?」という挑戦であり、「自と他の区別をなくしていく」という無分別の実践です。

Q-239:気楽に生きたいのですが 後編;宇宙を理解した上で“自分”を定義しなおす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28268393.html

 

 ゴールに向かう強烈な意思が、過去の記憶でつくられた“自分”という硬い殻(限界)を打ち破ります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その度に抽象度が上がり、新たなゲシュタルトがつくられます。そう、まったく新しいゲシュタルトが。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら、新しいゲシュタルトをつくり続ける

 

 

 映画を縁に、そのような深い変性意識状態を体験することができます。さらには、その意識状態を体現することができるようになります。前回引用文中の黒澤明監督のように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 *「深い変性意識状態を体験・体現」をブーストする「Rゆらぎ」はこちら↓

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら、新しいゲシュタルトをつくり続ける」という深い変性意識状態を体験・体現する

 …それが私の“おもしろい”!

 

 では、最後に問題。

 なぜ「ゴール×抽象度×ゲシュタルト」という意識状態の体験・体現は“おもしろい”のでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「思考停止という病」(KADOKAWAp79)から引用します。“おもしろい”の源にある巨大で強大な力を感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

問題意識が思考を動かす

 チャイティンは生命現象をランダムウォークとヒルクライミングと言いました。

 私の言葉で言えば、ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けることです。

 ランダムにせよ、意思の力にせよ、現状から抜け出すことが、大切になります。それが思考停止しない生き方です。

 そうやって自分の頭で考えるためには、まず変化していくこと。つまり、現状の外に出ていくためには、スコトーマを外す必要があります。

 今現在のスコトーマが維持されるということは、現状維持で、他の選択肢が見えないことを意味します。

 

 スコトーマを外す方法は、様々ありますが、ひとつは「スコトーマがあることを認識すること」です。

 もう少し簡単に言えば、問題意識を持つということです。

 そもそも、なぜ人は思考をやめるかというと、「問題がない」と思うからです。

 

 「いまのままでいい」

 「私は間違っていない」

 

 いまのままで問題がないということは現状維持でいいわけです。現状維持でいいなら、何も考えることがありません。

 考えるということは、何かを解決したり、新たに意思決定をしたりする必要があるわけです。現状がまずい状況だったり、問題があったりするから、人は考えるわけです。

 ひとつ例を挙げましょう。

 以前、元日産のエンジニアでカルロス・ゴーン氏から「ミスターGTR」と呼ばれていたGTR開発者であり、友人でもある水野和敏氏から聞いた話です。スポーツカー開発の「ノーマル」に車重は軽ければ軽い方が良いというのがあります。彼は「それはどこかおかしい」という視点でGTRを開発しました。

 

 問題があると思うか思わないかは、スコトーマの原理。

 スコトーマの大前提は、知識があるかないかどうかです。スコトーマが生まれる最大の理由は、無知によるものです。

 つまり、知識がないからスコトーマがあるのです。

 知識がなければ、そのことに疑いを持ちません。

 引用終わり

 

 

チャイティンは生命現象をランダムウォークとヒルクライミングと言いました。

 私の言葉で言えば、ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けることです

 

 「ゴール×抽象度×ゲシュタルト」という意識状態の体験・体現が“おもしろい”のは、それが生命現象そのものだから。

 L-11920219月シークレット… -07;人間だから持つことができる強大な生命力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32215001.html

 

 そのような大切なこと(アンカー)を思い出させてくれる映画(トリガー)が、私にとっての“おもしろい”映画です。

 F-158:無我夢中 <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 

 以上が私の考察です。

 “おもしろい”御意見w をありがとうございました。

 F-055:おもしろき こともなき世を おもしろく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12931592.html

 

 

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Q-341「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <後編;イマジネーションの限界を超えたところに

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32365388.html

 中編;時間栄養学と精神栄養学

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32399243.html

 後編;イマジネーションの限界を超えたところに

 

A3コーチングに寄せて言い直すと、「中観」とは、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって(さらには更新し続けて)、物理的な抽象度(物理的現実世界)においてもゴール実現のためになんらかの具体的行動を続けている状態

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「中観」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 この“抽象度という視点”はとても重要。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

それがないと肝心なことが認識できません。スコトーマが外れないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「あなたは食べた物からできている」を物理空間に限定して考えることは、決して間違いとはいえないでしょう。それは「時間栄養学」と同様の話です。

 しかしながら、「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」を物理空間に限定してしまうのは完全な誤りです。それは「精神栄養学」を物理空間だけで考えることができないのと同じ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

その理由がわかったなら、「縁起の理解を深める」という言葉の真意を感じてください。鍵は「双方向性」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 前回(Q-340)、「毒矢のたとえ」を紹介しました。それは弟子からの「死後の世界はあるのでしょうか?」という質問に対する釈迦の回答です。

釈迦が弟子に伝えたのは、「あの世や霊があるかないか考えるのはムダ」「大事なのはこの世で苦しみを解決することであり、そのために修行をせよ」ということ。つまり、

 

この世での悩み苦しみを解決することが縁起という悟りであり、縁起の実践が生きるということ

 

 よって、「縁起の理解を深める」とは、「今はまだ気づいてさえいない課題を解決し、しっかり生ききる」ということのはず。その鍵が「双方向性」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 「縁起」とは、因縁生起のことで、「縁」によって「起」こると書きます。

 世の中には完全に独立して“個”として成り立つものは存在せず、必ず他との関係性によって成り立っています。つまり、「関係により存在が成り立つ」。それが縁起の思想です。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 私たちは何かとの関係性でしか“自分”を定義することができません。時間や空間、もちろん「食べた物」も含め、いろんなもの(こと)との関係の中に“自分”は組み込まれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 世界は、網の目のような因果関係を結びながら“自分”というものを形作っている存在がたくさん集まってできている

 

 このような世界と“自分”との関係性が「縁起」です。

 

では、世界と“自分”の境界はどこにあるのでしょうか?

食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”との関係とは?

世界と“自分”とコーチングとの関係は?

 

以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、「縁起人」として生きろ。」(TAC出版)より引用します。繰り返しますが、鍵は「双方向性」です。

 

 

コーチング自体が、釈迦の縁起そのもの

 私はコーチング自体が、釈迦の縁起そのものだと思っています。

 なぜかというと、コーチングはマインドの使い方がもっとも大事だからです。

 正しいコーチングの見方とは、人が抱える問題点が、構造的・物理的なものであると分析されたとしても、それもすべて人間の心、マインドの問題だと捉えることです。

 この視点はとても大事です。

 この視点がなく、すべての問題の原因はマインドにあると捉えることができないと、コーチはコーチングできているとはいえません。

 

 縁起の考え方は、「この世のすべては自分の心が生み出している」ということです。それは、コーチングの「すべてはマインド次第」という考えと一緒です。

 そもそもコーチングのもとになる教えは西洋で生まれてきた概念ですが、内容の本質は仏教です。なぜなら、ルー・タイスはキリスト教徒ですが、大乗仏教とキリスト教は、ほとんど同じ考え方だからです。その理由については、私が今までさまざまな宗教の本で説明してきたので、ここでは割愛いたします。

 そういった事情を鑑みると、コーチングが釈迦の縁起と密接な関係があるというのは、不思議なことでもありません。

 また、ルー・タイスの言葉に「すべての変化はマインドで起きて外に広がる」というものがあります。

 必ずゴールが達成できるという確信をクライアントに埋め込んであげることがコーチの役割ですが、それはマインドの使い方にかかっています。

 それがゴールが縁起に関わる、コーチが縁起に関わるということです。

 確信が高いものが実際に起きるのが、この世の縁起のカラクリです。縁起は外に広がっていくので、常に確信していることが重要なのです。

 

 つまり、確信度が高いほど、変化が生じるわけですから、人間関係で悩む方も、もう悩まないと確信し、自分が幸せになるため、よい人間関係を作ることがイメージできれば、そこからすべてが始まるのです。

 

 ちなみに、マインドとはわれわれのイマジネーションが入るもののことなので、イマジネーションの限界が我々の限界ともいえます。でも、その限界を超越したところに、本当の変革があり、幸せがもたらされるのです。

 

 このように、マインドをうまく使う方法を知ることが、レベルの高い縁起人になることとともに、良好な人間関係の構築を後押しするというわけです。

 引用終わり

 

 

コーチング自体が、釈迦の縁起そのもの

 正しいコーチングの見方とは、人が抱える問題点が、構造的・物理的なものであると分析されたとしても、それもすべて人間の心、マインドの問題だと捉えること

 

 「構造的・物理的なものも、すべてマインド(の問題)」を苫米地理論で言い換えると、「物理空間を包摂するような情報空間(超次元空間)が存在し、情報空間の因果が物理空間に写像される」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 そう、第2世代「超情報場理論」!

超情報場の理を体感を持って理解することできると、「すべてはマインド次第」であり、「すべての変化はマインドで起きて外に広がる」ことが納得できるはず。すると、自ずと答えはわかるのでは

 

 Q世界と“自分”とコーチングとの関係は?

 A:世界(w1)を書き換え、結果として“自分(関数p)”を書き換えるのがコーチング

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 Q食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”との関係とは?

 A:世界(w1)と“自分(関数p)”は本質的に同じもの。すべて自身の心が生みだしている。もちろん、食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”も同じ。同じものの抽象度の違い

 L-00320201月シークレットレクチャー -03~4;身体と心は○○○○

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 Q世界と“自分”の境界はどこにあるのか?

 Aマインドとはわれわれのイマジネーションが入るもののことなので、イマジネーションの限界が我々の限界。イマジネーションの限界が世界と“自分”との境界を生みだす

 L-09820217… -10;イマジネーションによって限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30699999.html

 

 

 おそらく、まだスッキリとはしていないでしょうw

でも、大丈夫。今はまだ「ゲシュタルトの構築段階」だから。そんなときはしっかりリラックスして、ゴールをイメージしましょう。気楽にw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 そう、「抽象度が上がる」。

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。「2)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての“自分”の定義を拡張していくこと。

よって、ゴールを設定(更新)するたびに、抽象度が上がっていきます。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 それはゴール設定を縁に新たな世界(w1)が生まれ、ゴールに向かう過程で“自分(関数p)”というゲシュタルトが大きくなっていく(connect the dots)ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 そのたびに「双方向性」のつながりがクリアになり、「アプローチ」は明瞭になっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

その先に待つのは、「本当の変革があり、幸せがもたらされる未来」。私の感覚で言い換えると“無敵”です。

 PM-01-18~20:“無敵”の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 

 以上、私の回答です。

 ますます「何が何だか分からなく」なってしまったかもしれませんが、〇〇さんなら必ず理解できます。“スッキリしたクリアな世界”をお楽しみに。

 御質問ありがとうございました。

 

 

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F-242:鉄は熱いうちに打て

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S-04~:さぁ「人間関係の悩みを解決する旅」をはじめよう!

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Q-340「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <中編;時間栄養学と精神栄養学>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32365388.html

 中編;時間栄養学と精神栄養学

 

A2:前回(Q-399)は、苫米地博士の時間観が「一念三千」であることと、苫米地式は「中観」をベースにしていることをお伝えしました。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 *中観はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

一念三千や中観の根底にあるのは「縁起」の思想。

「縁起の理解を深める」が、「どのようにこの疑問にアプローチすればいいのか?」という御質問に対する私の回答です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 ところで、「時間栄養学」と「精神栄養学」についてご存じですか?

 

 最近の研究では、“食事をとるタイミング”が体内時計の調整に関わり、健康に大きく影響していることがわかってきたそう。そのタイミングに着目するのが「時間栄養学」です。

 (“健康”については、こちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859828.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859896.html

 

 さらには、脳の活動はもちろんのこと、心の働きにも食生活が大きく関係していることが明らかになってきました。例えば、

 □鉄や亜鉛、ビタミンB6B12、葉酸が不足するとうつ病リスクが高まる

□緑茶やコーヒーを飲む人ほどうつ症状を呈しにくい(緑茶のテアニンには精神安定作用あり)

 □腸内細菌のバランス改善がストレス改善に有効

 □メタボリック症候群はうつ病のリスクを1.5倍高め、反対にうつ病もメタボリック症候群のリスクを1.5倍高める

 □肉由来のn-6系脂肪酸(アラキドン酸など)は炎症を惹起し、魚由来のn-3系脂肪酸(EPADHA)は神経栄養因子を増やし炎症を抑える

n-6系とn-3系の摂取割合は41が理想。肉食化してn-6系が増えるほど、脳が炎症を起こしやすくなる

このような食生活と脳や心の働きとの関連を調べるのが「精神栄養学」だとされています。

 

 この「時間栄養学」と「精神栄養学」には、決定的な違いがあります。もっと詳しくいうと、「時間と栄養の関係性」と「精神と栄養の関係性」は同じではありません。何が違うのかクリアですか?

 

 以下、苫米地博士の著書「なぜ、脳は神を創ったのか?」(フォレスト出版、p151)より引用します。“視点”を意識に上げながら読み進めてください。Feel

 F-163:アンチからウィズ、そしてウェルへ vol.1;好きなことだけやる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

毒矢のたとえ

 阿含経典には、次のような釈迦の教えを伝えています。私なりの現代語に直して、かいつまんで紹介しましょう。

 

 毒矢が飛んできて身体に刺さり、毒が回りだしました。

 そのときに、人間が考えることには、いろいろなものがあります。

 たとえば、毒矢はどこから飛んできたのだろうか。あるいは、この毒はどんな毒だろうか、さらに、誰の仕業だろうか、などです。

 毒矢が刺さったことで、いろいろ考え悩むことは増えたでしょうが、その前にやるべきことがあるはずです。それは、まず矢を抜きなさい、ということです。

 

 これが釈迦の教えです。

 つまり、あの世について語ること、その前に未来について語ること、それはすべて妄想だから、目の前にあるやるべきことをやりなさい、という意味でしょう。

 釈迦は、「あの世はない」とか「霊魂はない」といったことを直接的に言及はしていません。そういうことにいっさい答えていないのです。それを語ること自体がムダなことだ、それよりもやるべきことをやれ、ということです。

 話は変わりますが、キリスト教世界では長い間、釈迦の教えのことを「悪魔の宗教」と呼んでいました。

 神を否定する釈迦が生み出した仏教が、キリスト教徒たちの目にはよほど邪悪なものに映ったということでしょう。

 現代の宗教学者は、仏教について「釈迦という神」と表現していますが、「悪魔の宗教」と呼んだ昔の神学者は「釈迦という悪魔」の意味でそれを使っていたのかもしれません。その是非はともかく、釈迦は悪魔も否定しているわけですから、彼らの論理のモノサシで釈迦を計れるはずはないでしょう。アプリオリ性を徹底的に否定し、神がいないとする宗教は世界的に見ても仏教だけです。だからこそ、キリスト教やイスラム教に比べ、数で圧倒的に負ける、弱い宗教なのです。

 釈迦の教えそのものは、西洋的な宗教学の定義でいえば、本当の宗教とはいえません。ただし、宗教的な信仰心という意味で、それを宗教現象と捉えることはできます。それは、仏陀という超人になるという意味において宗教的思想であり、宗教的な活動であるわけです。

 引用終わり

 

 

 「時間栄養学」と「精神栄養学」との決定的な違いとは、その抽象度!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

情報空間のうち、もっとも抽象度が低い次元が物理空間です。

 時間と栄養は同じ物理空間上での関係性ですが、精神と栄養の関係性は次元を超えています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「毒矢のたとえ」で釈迦が言っているのは、まさに“タイミング”のこと。物理空間では時間などの物理法則が働くため、「やるべきことをやる」というマネジメントが重要になります。

 PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 では、釈迦は高次の抽象度次元は考えるなといいたかったのでしょうか?

 

 私の答えはNo。反対に「やるべきこと(優先するべきマネジメント)に取り組みながら、徹底的に考え続けよ」と思っていたはずです。

 Q-176:コーチはリーダーとマネージャーの役割・機能を持つと考えてよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25016029.html

 

 なぜなら、釈迦は「アプリオリ性を徹底的に否定」だから。

「アプリオリなものはない」という事実は、クルト・ゲーテルにより示され、グレゴリー・チャイティンにより完全に証明されました。それを「不完全性定理」といいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

つまり、絶対的に正しいものはない。

「唯一のモノサシ」は存在しえないのです。それは「人類はどこまでも考え続けることができる」「さらに進化・向上することができる」ことを示唆しています。

釈迦が見いだし、大乗の発展の中で完成された「空」の哲学は、私たちに思考し続ける生き方を促しています。その上での「仮」。そんな「空」と「仮」の実践が「中」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 コーチングに寄せて言い直すと、「中観」とは、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって(さらには更新し続けて)、物理的な抽象度(物理的現実世界)においてもゴール実現のためになんらかの具体的行動を続けている状態

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 この“抽象度という視点”はとても重要。それがないと肝心なことが認識できません。スコトーマが外れないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「あなたは食べた物からできている」を物理空間に限定して考えることは、決して間違いとはいえないでしょう。それは「時間栄養学」と同様の話です。

 しかしながら、「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」を物理空間に限定してしまうのは完全な誤りです。それは「精神栄養学」を物理空間だけで考えることができないのと同じ

 

 その理由を考えてください。

理由がわかったなら、「縁起の理解を深める」という言葉の真意を感じてください。気楽にどうぞw

 (鍵は「双方向性」。ヒントはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

Q-341につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-269~:冗長性と多様性

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422834.html

L-068202011月シークレットレクチャー -03;じかんかじ(時間舵)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28988329.html

Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 

なぜ、脳は神を創ったのか?

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: なぜ、脳は神を創ったのか? Forest2545新書 eBook : 苫米地英人:

 



I-116:【告知】コーチング・デ・コンパッションクラブ<230924> 受付開始

 

 すべてのはじまりは“現状の外”へのゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

双方向(多次元)の縁起を意識した気楽なクラブ活動をはじめました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ(CoacHing de Compassion ClubCHCC)」。

(詳しくはこちら↓)

1

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27936349.html

2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28045280.html

 

 

CoacHing de Compassion Club

 

 

 このクラブ自体のゴールは「コンパッション実現」。コンパッションとは「慈悲」のことです。

20分(~最長30分)のクラブ活動を通じて、「Compassion = 慈悲」を体感&共有しながら、コンフォートゾーン化していくことを目指します。気楽にw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その実現のためにエンドステートを2つ設定しました。

 (エンドステート、COA、アサンプションはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

1つ目(クラブ活動前半)は認知科学者 苫米地英人博士が教示されるコンパッションを確認していきながら、「お互いにスコトーマを外しあい、知識を習得・共有している」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 2つ目(クラブ活動後半)はお互いにエフィカシーを高めあいながら、「コンパッションを高次の抽象度で臨場感豊かに体感しつつ、物理空間でしっかり実践(実装)している」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *物理空間(=情報空間の底面)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 毎回、苫米地博士の著書「近未来のブッダ」(サンガ)より引用します。

 初回(220205開催)の反省を踏まえ、今後は告知の際に次回開催時の引用部分を提示することにしました。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 開催は不定期です(最近は第4日曜 午前に行っています)。1週間前までにはブログで告知します。

クラブ活動時間は20分間を予定しています(最長30分)。自由に参加してください(途中入退室可能)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 次回は R5.924日(日) 午前11時(日本時間)~ 開催。受付は5分前からです。

 

 

 申し込みは下記メールアドレスに。件名を「コンパッションクラブ<開催年月日>申し込み」としてください。

例:「コンパッションクラブ<230924>申し込み」

 

 申し込み・お問い合わせ(メール)

coachfor.m2@gmail.com

 

 お申込みいただいたら、zoom招待URLを返信します。あとは当日参加するだけです。

*自動返信ではありません。タイムラグを(compassionしながら)お楽しみください

*招待URLの転送等は御遠慮ください。参加できるのは申し込み者のみです

*申し込み時から匿名可とします(クラブ活動時の表示も)。ご自由にどうぞ

*友人や御家族等と一緒に一端末で参加する場合、申し込みは代表者だけでOKです

*クラブ参加時はカメラ・マイクともにオンにしてください。どうしても顔を出したくない方はzoomに搭載されているフィルター機能をご利用ください

(マスク・覆面・仮面のリアル使用も可w

*注意;録音・録画・撮影は御遠慮ください(私も行いません)

 

 

230924>前半のテーマ(引用部分、p53)はこちら↓

 


 

 230924>後半のテーマ(引用部分、p213)はこちら↓

 


 

 

 最後にもう一度、「近未来のブッダ」(サンガ、p151~)より引用します。

 

 

 現代版慈悲は「一緒に楽しみましょう」

 宗教は、たくさんの人に開かれていて、役に立ってこそ存在意義があります。ブッダの時代は「四つの苦をなくしてあげる」といえば、そのニーズは絶大でした。でも、今はそれではだれもついてこないのです。

 ブッダの時代、大衆のニーズに、教えを説いて応えた実績は意義深いです。しかし、今やニーズが違ってきています。そういう意味では、ブッダの教えが有効に人々の役に立っていないような懸念を感じます。

 宗教は、多くの場合は本人の救済に役立ってこそのものです。そういう機能を提供していくことの大前提として、たくさんの人の耳に届く、たくさんの人が聞きたいと思うメッセージを発信していないといけません。ブッダの教えも基本は不変ですが、時代が変わるにつれて説き方もバージョンアップしていくべきですし、コンパッションという考え方もどんどん現代化していくべきです。

 二十一世紀のコンパッションは、「一緒に苦しみましょう」とか、「一緒に憐れみましょう」とか、「私もあなたと同じように苦しんでいるんですよ」でなくていいと思います。もちろん、そういうニーズにも応えますが、もっと一般的な、基本的には現代社会の楽しさや快適さを享受できている人たちに応える「一緒に楽しみましょう」でいいのです。

 引用終わり

 

 

 さぁ、一緒に楽しみましょう!

 縁がつながることを楽しみにしています。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

2つ目(クラブ活動後半)はお互いにエフィカシーを高めあいながら、「コンパッションを高次の抽象度で臨場感豊かに体感しつつ、物理空間でしっかり実践(実装)する」

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量が減っていくので、臨場感は下がっていきます。

ところが、それは「臨場感についての認識の誤解」(by苫米地博士)。詳しくはこちらで↓

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

-関連記事-

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 

近未来のブッダ




F-309:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.6;抽象度+α>

 

 今夏(2023年)、映画「インディ・ジョーンズ」の第5作(Indiana Jones and the Dial of Destiny)が公開されました。

 第1作「Raiders of the Lost Ark」が公開されたのは1981年。42年分の記憶とともに楽しまれた方も多いのではないでしょうか?

(私の場合、「少年←思春期←学生←医師←コーチ」を濃縮した感覚でした)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 今作は(前作もw)評価が真っ二つに割れたようです。「最高級におもしろかった」と「とても退屈だった」といった感じに。皆さんはどうでしょう?

 

 ところで、私の元にはこのような御意見が届きました。「子どもの頃は『インディになりたい』と思うくらい好きだったのに、全然楽しめなかった」。

 

 その理由を推測しながら、“おもしろい”について考えてみました。

 Q-281~:ドーパミン分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 vol.1;臨場感① -洗脳を知るうえで必要な三つの概念

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 vol.2;臨場感② -ゴール達成の秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 vol.3;臨場感③ -「ゴール達成の秘訣」の秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 vol.4;コンフォートゾーン① -light side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32279767.html

 vol.5;コンフォートゾーン② -dark side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32330077.html

 vol.6;抽象度+α

 

 

 私は、シリーズものの大作映画の評価が真っ二つに割れる理由を、このように分析しています。

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「最高級におもしろかった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「とても退屈だった」

 

 もちろん、これは一般人にとっての話。限定合理性が働き、現状がCZComfort Zone)となっていることが前提での因果関係です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

「現状にNoを突きつける」というコーチングマインドを持つ者にとっては、因果はまったく反対。コーチングを実践し続ければ、

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「とても退屈だった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「最高級におもしろかった」

 となります。

 

 では、コーチングマインドを持つ皆さんに質問です。

 

 予想外の大きなサプライズで驚けば、“おもしろい”といえるのでしょうか?

CZを大きくゆさぶりさえすれば(飛び出しさえすれば)、本当に“おもしろい”のでしょうか?

 

 

 前回(F-308/vol.5)、追記内で映画Mission: Impossible」について書きました。その1作目を鑑賞したとき(1996年)、私は怒りがこみ上げてくるのを感じました。

 それはコーチングを学ぶ前の話。しかし、コーチングを学んでいる今でも、やはり怒りに近い違和感を感じます。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 その怒り/違和感の原因は、TV版「Mission: Impossible」の主人公 ジム・フェルプスの描き方にあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 記憶により作られた強力な“現状というCZ”を破壊し飛び出すこと自体はコーチングマインドといえます。問題はその飛び出す方向性です。

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

例として、もう一つ怒りを感じている映画シリーズを紹介します。その映画とは「Rambo」。

1982年に公開された「ランボー(原題:First Blood)」は、デイヴィッド・マレルの小説「一人だけの軍隊/First Blood」(1972年発表)を映画化したもの。

ベトナム戦争から帰還後社会から孤立している主人公 ジョン・ランボーと、偏見からランボーを排除しようとした保安官との対決を通じて、「ベトナム戦争によって負ったアメリカの傷」が見事に描き出されています。とくにラストシーンの元上官 トラウトマン大佐に向けてのランボーの激白は、当時少年だった私の心にも重く響きました。

Q-298~:どれくらい相手に共感していいものでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423870.html

 

 その後、服役していたランボーが極秘任務に復帰する2作目「Rambo: First Blood PartⅡ」(1985年)、トラウトマン救出に向かう3作目「RamboⅢ」(1988年)と続いた後、20年ぶりに4作目「Rambo」(2008年)が公開されました。そのラストは、2作目以降ずっとアメリカを離れていたランボーが、ついにアリゾナの実家に帰るというシーン。

 物理空間のみに注目すると、それは“かつてのCZ(実家)”への回帰といえます。しかし、情報空間(マインド)に注視すると、戦いを経て成長したランボーが見いだしたゴールが実家(母国アメリカ)を“新たなCZ”に変えたと解釈することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *物理空間と情報空間はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 さらに原題が「Rambo」であり4作目を示すナンバーがないことを加味すると、「戦いを経て見いだしたゴールにより本当の“自分”になれた」と解釈することができるはず。

 意図性(intentionality)によるオリジナルとコピーの逆転です。詳しくは↓

 F-265:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.9;“初心”とは?>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30002338.html

 

 *こちらもぜひ↓

 Q-321:速いスピードで移動した人はvol.3:「時間は体感」を体得する4つのステップ -後編->

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31732537.html

 

 

 それから11年後を描いた5作目が「Rambo: Last Blood」(2019年)。

37年前の1作目「First Blood」に対しての「Last Blood」であることより、本当の“自分”になれたランボーのさらなる現状の外への挑戦が描かれると期待していました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

ランボーは1947年生まれという設定なので、劇中では73歳です。「無人運転」「自動運転」から脱し、老境を迎えた男の豊か(well-being)な“Last”を期待していたのですが

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 ネタバレになるのでこれ以上書きませんが、ジョン・ランボーというキャタクターを生み出した原作者 デイヴィッド・マレルは「この映画はグチャグチャ。私の名とかかわりがあるのが恥ずかしい(The film is a mess. Embarrassed to have my name associated with it.)」とコメントしています↓

 「ランボー」の小説家、最新作『Rambo: Last Blood』を「駄作」「関わりがあるのが恥ずかしい」と酷評 (ign.com)

 

 繰り返しますが、記憶により作られた強力な“現状というCZ”を破壊し飛び出すこと自体はコーチングマインドといえます。問題はその飛び出す方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 では、その方向性とは?

 

 最後に、苫米地博士の著書「「人生を劇的に好転させる自己洗脳ルール44」(学研プラス、p150から引用します。方向性を“立体的”に感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

ルール38 デヴィッド・リンチ監督や黒澤明監督の映画を見る

 デヴィッド・リンチ監督の映画と黒澤明監督の映画とではやや性質が違うので、これらを別々に説明していきましょう。

 まず、リンチ監督の映画ですが、非常に抽象度の高い映画と言えます。抽象度の高い映画を見るのは、脳の抽象度を高めるための訓練にもなります。

 ハリウッド映画は抽象度が低い代わりに非常に臨場感の高いものになっています。そういったハリウッド映画のような臨場感とは違った抽象度の臨場感が、リンチ監督の映画にはあるのです。

 リンチ監督が描きたいと考える世界観があり、その世界の臨場感を高めてくれて、しかも非常に抽象度が高いものになっていますから、映画を見るということで言えば、これ以上ないくらいおすすめです。「人生が変わる」というテーマにふさわしいと思います。

 黒澤映画も同様だと言いたいところなのですが、実は黒澤映画のすばらしいところは、リンチ監督の映画とは少し違ったところにあります。それは、黒澤監督が映画に導入した手法には、それまでにはなかった、つまり黒澤監督自身が発明したものが数多くあるという点です。

 

 まさに映画は、黒澤以前と黒澤以後に分けられると言っても過言ではないのです。時間の流れであったり、カメラワークであったり、あるいは細かいシーンの撮り方に至るまで、それまで誰もやったことのない方法を次々と編み出して、導入し、そしてその後はそれがスタンダードとなって誰しもが当たり前のようにやるようになったものが大量にあるのです。奇抜なことをやるだけなら、多くの人がやっていますが、それがその後の業界標準になるというのが黒澤監督のすごいところです。

 詳しい説明の前に言っておくと、私は映画、特に黒澤映画には非常に詳しいのです。だいぶ昔ですが、黒澤監督のもとで助監督をしていたとか、照明係をやっていたというような人たちを前に、「黒澤映画のすごさ」というテーマで講演をしたこともあります。

 それはともかく、黒澤監督が初めて取り入れて、その後、業界標準になった手法を列挙していくと、例えばカメラをレールに乗せて走らせていくというものがあります。黒澤以前は、映画というのは特等席で演劇を見るようなもので、カメラはほぼ固定された状態だったのです。それを黒澤監督はカメラを動かしただけではなく、カットで視点を動かすということまでしたのです(斬る人間の視点から見ていた、次の瞬間には斬られる人間の視点で見ているというような視点の移動のことです)。

 あるいは、川面を花びらが流れていくシーンを見せて、その間に5年の月日が流れたことにしてしまうというような撮り方で、映画における時間の流れを大きく変えました。今ならよくあることですが、当時は、見ている人間の時間の流れと映画の時間の流れはそう大きくかけ離れることはありませんでした。

 また、悲しいシーンで雨を見せることによって、次回作では雨を見せた瞬間に、観客に前の映画の悲しいシーンで思い描いた気持ちを思い出させるという手法も導入しました。あるいは、細かい撮り方で言えば、当時、フィルムの感度が現在の1/100ぐらいだったので雷の稲光を映画で映すというのは至難の業だったのですが、失明してしまうのではないかと思うくらいものすごい電力を使って稲光を映すことに成功したり、雨粒がシーンにうまく映らなかったので、墨を混ぜて、黒い雨を降らせたなど、枚挙にいとまがないのです。

 何が言いたいのかと言いますと、黒澤映画というのはまさにスコトーマ外しの宝庫だということです。「これはできない」とか「こうするのが当たり前」というような既成概念をことごとく打ち破ったのが黒澤映画なのです。

 黒澤映画が表現の世界で次々とスコトーマを打ち破っていったその足跡を追ってみると、スコトーマとはどのようにはずせばいいのかについてのヒントが山のように見えてくるはずです。

 ハリウッド映画も悪いとは言いません。でも、もう少し抽象度の高い映画、スコトーマ外しの参考となる映画もあるのだということを知ってほしいと思います。

 引用終わり

 

F-310につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

映画がおもしろく感じられないとき、それが映画館なら、(多くの場合)コーチ/ヒーラーとしてのワークに取り組みながら鑑賞を続けます↓

F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

 

映画館ではなかったなら、ためらわず観るのをやめます。「フレームの中断」です↓

F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-193:コーチとして観る「Field of Dreams」;原作者の「生と死の間(between life and death)」から何を学ぶことができるだろう?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26175994.html

F-197~:“あの人”の言葉はなぜ心に響くのだろうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_412867.html

F-276~L下でのBSB

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423822.html

F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425234.html

F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 

人生を劇的に好転させる自己洗脳ルール44

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Q-339「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <前編;スコトーマ×時間×中観>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 

A1:「間違いではないような気もするのですが」というような“ゆらぐ感覚”はとても大事。それはスコトーマを外すために役立ちます。なぜでしょうか?

 (私の答えは「追記1」で)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポントは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 知識がないとそもそも認識することができないのですが、その一方で知識が新たな認識を妨げます。きっと思い当たると思いますが、いわゆる“思い込み”が強いと、肝心なことを見失います。

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

医療現場においては、機械の設定や酸素量の確認などを「指さし」「声出し」で行うことが指導されたりします。それは思い込みによる見逃しを防ぐための“重要度のコントロール”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポントは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 1)知識とは、概念の塊のこと。その概念の塊は、「ゲシュタルト」のことでもあります。ゲシュタルトは「全体性を持ったまとまり」であり、「全体と部分の双方向性」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 大量の知識(=概念の塊)を統合し、より大きなゲシュタルトを構築すると、理解が深まっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 反対にいうと、「間違いではないような気もするのですが」となんかモヤモヤするのは、「ゲシュタルトの構築段階」だから。そんなときはしっかりリラックスして、ゴールをイメージしましょう。気楽にw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。何だと思いますか?

 (私の答えは「追記2」で)

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

それでは、まず「時間」について確認しましょう。「時間に関するスコトーマを外し、さらに理解を深め、中観を感じている」が今回のエンドステート(ミッション)↓

Q-072:不言実行はなぜ大切なのか? 有言実行は本当に間違っているのか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 

最初は直接的なスコトーマ外しから 苫米地博士が「未来過去」とおっしゃるのは“対機説法”ですよ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

博士の時間観は「一念三千」です。中観ですから。

F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 「中観」とは、「空(くう)」と「仮(け)」をともに包摂する上位概念。“上位”とは、「抽象度という軸をとった場合の上の次元」という意味です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 すべての存在が空(くう)であるとするのが「空観」で、縁起の中での仮の役割に注目するのが「仮観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その2つ(空観・仮観)をバランスよく維持している状態が「中観」。

PM-02-16:空観、仮観、中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢がかなう脳!」(PHP研究所、p100)から引用します。

「中観」を意識に上げながら読み進め、「『未来、今、過去は同時に存在している』という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています」が生みだしている(かもしれない)スコトーマを外してください。

 

 

「一念三千」― 一瞬の心の中に現在、過去、未来のすべてが入っている

 「中観」を身につけると、世界の見え方はとてもダイナミックになります。

 一つのものを見たら、同時に宇宙に想いを広げられるということだからです。先ほどご紹介したように、一本のペットボトルから、世界へ、宇宙全体を見ることができるのです。

 天台宗の開祖 智顗(ちぎ)は、中観を「一念三千」という概念で説明しました。

 

 この世界には単独で存在しうるものはなく、すべての存在は他のものとの縁起の中に存在している。自分の前の一つの存在は、宇宙のすべてと何らかの関係性を持っている。自分がいまここに存在しているのも、決して偶然ではなく、宇宙のすべての事象との因果関係の結果である。

 

 このように、一瞬の心の中に三千の世界、わかりやすくいうと、現在、過去、未来のすべてが入っている、と智顗は説明するのです。

 こうした「中観」と通じる考え方は、大乗仏教以外にも見られます。

 ユダヤ教やキリスト教といった絶対神のある宗教は、一見すると「中観」とはまったく違う考え方をしそうです。しかし実は、実質的にかなり似た結論に至るのです。

 絶対神を信じている人は、すべてのものを神の創作物と見ます。「宇宙のすべては神の創作物」という見方で見れば、たとえば、いま目の前にある一つのものも宇宙を創り出した神とつながるものになる。つまり、結果として「一念三千」と通じる「ものの見方」となるのです。

 「中観」との違いは、神というアプリオリの存在を大前提とするか否かです。ただし、中観も別に神を否定するわけではありません。神はいてもいいけれども、それもまた縁起の一部である、というだけのことです。

 引用終わり

 

 

 「中観」との違いは、神というアプリオリの存在を大前提とするか否か。ただし、中観も別に神を否定するわけではない。神はいてもいいけれども、それもまた縁起の一部である、というだけのこと

 

 すべての存在が空(くう)であるとするのが「空観」で、縁起の中での仮の役割に注目するのが「仮観」。空と仮をともに包摂する上位概念が「中観」でした。

 その大前提は「アプリオリの否定」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

空観では、「時間」はなく、過去・現在・未来は実在しないので、過去は関係ありません。もちろん、現在も未来も関係ありません。

中観では、未来は思いっきり関係あると考えます。その未来とは、ゴール設定で自ら生みだす世界(w1)のことです。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ただし、その未来や世界(w1)はアプリオリに存在するものではない だからこそ、私たちには自由があります。「自らに由る」という自由が!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 自由とは「すべてマインド次第!」を実践すること

 すべてをマインドが生みだしていると十分理解しつつ(空観)、あえて縁起のつながりの中で仮の役割を果たす(仮観)

 

 それが中観思想であり、苫米地式。一瞬の心の動きで、現在・過去・未来を生起するのが苫米地式コーチングです。

Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

Q-340につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

「間違いではないような気もするのですが」というような“ゆらぐ感覚”はとても大事。それはスコトーマを外すために役立ちます。なぜでしょうか?

 

 答えは「Rゆらぎ」だから。こちらでどうぞ↓

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 

-追記2

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。何だと思いますか?

 

 私の答えは「抽象度が上がる」から。

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「2)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての“自分”の定義を拡張していくこと。よって、ゴールを設定(更新)するたびに、抽象度が上がっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 わかりやすいように言語化すると、「現状(かつてのw1)に満足できなくなる」「今の自分(関数p)では物足りなくなる」という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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