苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2020/08

ブログ・シリーズ編

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

S-04-17:反求と在身-2;「自分中心」克服のためのワーク

 

問題です。

鏡の中の自分に微笑んでもらうためにはどうすればいいでしょうか?

私の答えは、このシリーズの最後でw

 

 告知(I-038):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22227952.html

 S-04-00(目次):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

 前回(S-04-16)は、吉田松陰の著書「講孟箚記(こうもうさっき)」中の「反求」「在身」という言葉を考察しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23437901.html

 

 

「反求(反りて求む)」の二字、つまり「問題が起きれば自分にその原因がないかと反って考える」というこの語こそ、聖賢たちの書物に無数に書かれている言葉の結論である。「在身(身に在り)」、つまり「すべての問題の根本は自分にある」という語も、同じような考え方である。

天下の事は大小の別になく、この「反求」と「在身」の二語を離れて成し遂げることはできないのである。

 

 

私たちは、日常の生活の中で何か問題が生じると、つい人のせいにしてしまいがちです(他責)。その時に「自分の方に原因があるのではないか?」と省みて(反求)、「自分中心」をやめることが大切である(在身)と松陰は教えてくれています。

では、具体的にはどのように取り組めばいいのでしょうか?

 

松陰が教科書とした「孟子」の中に、そのヒントを見つけました。現代語訳で御紹介します。

 

 

孟子は言った。

人を愛してもその相手がこちらに親しまなかったならば、自分の愛と思いやりがまだどこか足りないのではないかと反省しよう。

人の上に立って指導してもうまくいかないときは、こちらの知恵と考えがどこか足りないのではないかと反省しよう。

人に礼を尽くしても相手からは礼が返されてこないときは、こちらの相手を敬う心がどこか足りないのではないかと反省しよう。

このようにすべて自分の行うことがうまくいかないときは、自分にその原因があるのではないかと考えてみるようにするのだ。

それができれば、自分自身がますます正しくなっていくし、天下のすべてのことも必ず自分の方につき従ってくるようになるだろう。

 

 

孟子は、まず「愛」について語りました。「愛」の中に「自分中心」を抜けだすための大きなエネルギー(可能性)を見たのだと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

じつは私も「愛は、『自分中心』を捨て、抽象度を高めるための大切な縁起である」と考えています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

そこで今回は、「愛」に関連した“「自分中心」克服のためのワーク”を御紹介します。

 

 

ところで、皆さんは結婚や離婚について相談されたらどのように答えますか?

皆さんの家族や親友が悩んでいたら、どのように声をかけますか?

 

私の答えはいたってシンプルです。

結婚しようか迷っている人には「結婚しないほうがいいよ」と、離婚しようか悩んでいる人には「離婚したほうがいいよ」とアドバイスします。

なぜなら、その迷いや悩みの中に「自分中心」が入り込んでいるから。

 

そもそも私は、「結婚」という制度そのものに疑問を感じています。結婚は封建的な価値観や政策的な意図の押しつけであり、そこには生権力(バイオパワー)が生じやすいからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292569.html

 

では結婚したことを悔いているのかというと、決してそんなことはありません。私の結婚は「相手の幸せを願った結果、自由意志で行った自然な選択」だから。もちろん、妻もそう思って結婚してくれたはずです(たぶんw)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

結婚は100%相手のためにするものです。ヴィーゼル風にいえば、常に相手の幸せに関心を持ち続けること。それが「愛」の当然の帰結のはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_318161.html

 

よく「結婚生活は修行のようだ」などと揶揄されますが、そのとおり。ただし、それは“大乗”の修行です。仏教では、自分の悟りのためにする修行を“小乗”といい、衆生の救済を目的とすることを“大乗”といいます。その2つの違いは抽象度にあります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

結婚は「相手の役に立つことを考え続け、(相手の)ニーズを満たす」こと。それは“大乗”のはじまりです。「自分中心」を捨て、100%「相手中心」で生きることが結婚生活といえます。

その“大乗”に取り組む日々の中で、私たちは少しずつ「自分中心」を克服していきます。まるで「I」と「YOU」が一体化し「WE」へと育っていく感じ。それは「自分」が拡張していくことであり、「人間形成」といえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

その「自分」が拡大する感覚が身につくと、他の社会的な生活もうまくいきはじめます。

結婚生活だけでなくすべての人間関係において、相手のニーズを満たすことを自然に考えるようになるから。ほとんどの人間関係において、良い関係を築くことができるはずです。

 

人生のすべてのゴールにおいて、必ず人間が介在します。相手が存在します。縁起だから。

その相手のニーズを満たしハッピーにすることができるからこそ、ゴールを次々と達成することができるようになります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

自分自身がますます正しくなっていくし、天下のすべてのことも必ず自分の方につき従ってくるようになる」という孟子の言葉は、その様子を言い表しています。

 

すべての人間関係の基本は「相手のニーズをどのようにして満たすか?」です。そして、それが人生のゴールを達成する鍵といえます。

 

本気で人を愛し、「自分」を拡大していく

それが孟子が説く“「自分中心」克服のためのワーク”です

 

あらためて取り組んでください。まずは最も身近な人に対してから。

 

 

 以前、このような話を行ったときに、とてもシリアスな質問をいただきました。次回御紹介します。

 

 (S-04-18につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 20109月に福岡で開催されたセミナーで、私はルー・タイス氏に初めてお会いしました(そして、それが最後になりました)。

 先程「本気で人を愛し、『自分』を拡大していく」と書いたとき、ルーさんの姿が思い浮かびました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

「本気で“人”を愛する」ことは、元祖コーチが自ら実践し示していた“「自分中心」克服のためのワーク”でもあります

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/16799778.html

 

 

-関連記事-

F-049~:同じ人間なのだから診れるだろう

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268336.html

 

 

-参考書籍-

苫米地英人コレクション3

「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)

 

 

孟子(Wiki.)

孟子

Wikipediaより引用



F-151:同一労働同一賃金

 

 先日、「同一労働同一賃金」についてレクチャーを受ける機会がありました。その間ずっと感じていた違和感を掘り下げます。

 

 まず「同一労働同一賃金」の定義を確認してみましょう。

以下、Wikipediaより引用します。

 

 

 同一労働同一賃金(どういつろうどうどういつちんぎん、英:equal pay for equal work)とは、同一の仕事(職種)に従事する労働者は皆、同一水準の賃金が支払われるべきだという概念。性別、雇用形態(フルタイム、パートタイム、派遣社員など)、人種、宗教、国籍などに関係なく、労働の種類と量に基づいて賃金を支払う賃金政策のこと。さらに同一価値労働同一賃金(どういつかちろうどうどういつちんぎん)とは、職種が異なる場合であっても労働の質が同等であれば、同一の賃金水準を適用する賃金政策のこと。

 国際労働機関(ILO)では、同原則をILO憲章の前文に挙げており、基本的人権の一つとされている。また世界人権宣言の第23条において「すべての人は、いかなる差別をも受けることなく、同等の勤労に対し、同等の報酬を受ける権利を有する」と規定されている。さらに国際人権法でも、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約の第7条と人及び人民の権利に関するアフリカ憲章の第15条において、勤労権に関して『同一労働同一賃金』を明記している。

 経済学的には一物一価の法則(自由市場では需要と供給の関係から、標準的な相場が形成される)を、労働市場に当てはめたものである。

 

 

 最後の「一物一価の法則」はまだ理解できます。モノという物理的存在を、カネという基準で一律に評価しようというものだから。コロナ禍でマスクの転売が禁止になった根拠(ワラント)には、この法則も含まれているはずです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12340209.html

 

 でも本当にそうでしょうか?

 

 同じはずのモノであっても、価値がまったく異なる(評価が変わる)ケースはたくさんあります。例えばギター。まったく同じ型の新品ギターであったとしても、 実際の“鳴り”の違いで評価は変わってくるはず。

中古となるとさらに複雑です。ギター自体の“鳴り”や保存状態はもちろんですが、前の所有者の情報など、(物理的な)ギター以外の部分で大きく評価が変わります。例えば、前のオーナーがエリック・クラプトンだったら評価は爆上がりでしょうし、ジミ・ヘンドリックス(James Marshall “ Jimi” Hendrix1942~1970年)やジョン・レノン(John Winston Ono Lennon1940~1980年)などの故人であれば、実質的にはプライスレスです。ファンにとっては。

 このように「ある人にとってはただの品物だとしても、別の人にとっては無比の宝物になる」という事例はたくさんあります。皆さんもすぐに思いつくのでは?

 

 評価が異なる(変わる)理由は、「この世は縁によって起こっている」から。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 縁起ゆえに、認識主体との関係によって相対的(流動的)に価値が決まります(生みだされる)。物理的な存在自体に絶対的な(アプリオリな)価値があるのではありません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268332.html

 

 言い方を変えると、物理空間の価値(素材や劣化具合etc)だけではなく、より高次の情報空間の価値(鳴り、前所有者etc)に大きく左右されるということ。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654230.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831442.html

 

 価値は認識する人の評価により変わるわけですが、同じ人であったとしても、日々蓄積していく知識により変わっていき、評価時点の重要度でさらにダイナミックに変わります。

RASの変化により、スコトーマはリアルタイムに変化していきます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 それを苫米地博士は「一人一宇宙」と表現されます。その「一宇宙」の「一」はどんどん変わっていくものであり固定できません。無常です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23234058.html

 

 ここまでが「一物一価の法則」の話。では、「同一労働同一賃金」はどうでしょうか。

 

 「同一賃金」の達成は、今の日本ではそれほど難しくはないでしょう。同じ額を支払うだけですから。

 (日本というゲシュタルトを飛びだすと、日本の法貨である円と米ドルなど他国の通貨の関係は刻一刻と変動するため「同一賃金」にはなりえません)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

今後は仮想通貨(暗号資産)を含めた複数通貨の時代になるという予想があります。それはノーベル経済学賞を受賞したフリードリヒ・ハイエク(Friedrich August von Hayek18991992年)が提唱した「通貨間の自由競争」の実現です。

もしもそうなれば、「同一賃金」はますます不可能になります。「お金のモノサシ」と表現するときの「モノサシ」が無数に存在することになるから。

 

さらに問題なのは「同一労働」という言葉。抽象度あるいは情報空間という概念が抜けている限り、そもそも労働を“正しく”評価することは不可能です。物理空間では同じような労働であったとしても、情報空間では必ず違いが生じています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 そして、今後、労働はますます情報空間に移行していきます。コロナ禍で急速に「リモートワーク」が普及しているのは、もともと労働が情報空間に移行してきたことの証左であり、これからますます加速しながら移行していく潮流の表れです。

 

そんなウィズコロナの時代では「どんな付加価値を生みだすか?」という労働の本質がますます問われるようになります。付加価値とは「より多くの人にとってますます役に立つ何か」。そして、その付加価値が新しく希少であるほど、圧倒的なパワーが生まれます。

(「新しく希少」とは、奇抜さではなく、視点の高さ=抽象度のことです)

 

そんな「高い次元での付加価値の創造」を実現するのがコーチングです。具体的には、「“現状の外”へのゴール設定」をサポートし、「ゴール達成の自己評価(エフィカシー)」を高めていきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 ウィズコロナの時代のキーワードは“現状の外(より高い抽象度)”

 

 

 「同一労働同一賃金」を掲げる社会では、人々はますます既存の価値観に囚われ、現状に縛られていきます。そこからイノベーションは生まれないことは歴史が証明しています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/16380278.html

 

キーワードは“現状の外(より高い抽象度)”

 

圧倒的なパワーを生みだす“現状の外”へのゴール設定とその実現にチャレンジしてみませんか?

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

そんなウィズコロナの時代では「どんな付加価値を生みだすか?」という労働の本質がますます問われるようになります。付加価値とは「より多くの人にとってますます役に立つ何か」。そして、その付加価値が新しく希少であるほど、圧倒的なパワーが生まれます。

(「新しく希少」とは、奇抜さではなく、視点の高さ=抽象度のことです)

 

 そこに「お金のモノサシ」が入り込むとプロフェッショナルではなくなると私は思っています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8582928.html

 

 

-追記2

 厚生労働省のホームページ(同一労働同一賃金特集ページ)には、「同一労働同一賃金の導入は、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものです」と記載されています。

 厚生労働省HP>政策について>>雇用・労働>>同一労働同一賃金特集ページ

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html

 

 「同一労働同一賃金」を説明するWiki.中の文章からは自由や権利を守り差別を根絶する意図が感じられますが、厚労省の表現からは違う意図が感じられます。皆さんはどう思いますか?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958864.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13959033.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14249741.html

 

 

フリードリヒ・ハイエク(Wiki.)

フリードリヒ・ハイエク(18991992年)

ノーベル経済学賞を受賞した20世紀を代表する思想家

 


Q-153191019/20 鹿児島セミナーレポート -10QA vol.1

 

201910月に、鹿児島県鹿児島市(191019)と霧島市(191020)で、一般向けのコーチングセミナーを開催しました。両会場ともテーマは「万全の心身で“今”を生きる」。

ぜひ「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」についてイメージしながら読み進めてください。

 

 01;セミナー概要

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22818842.html

 02;「未来からの時間の流れ」~未来をうみだすものは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22896681.html

 03;「時間の流れにのる」~時間の流れにのった結果、到達するのはどこ?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22979265.html

 04;「万全の心身」~心と身の関係は?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23037529.html

 05;「万全の心身」~心身が万全(=健康)とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23108517.html

 06;「“今”を生きる」~“今”とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23177616.html

 07;「“今”を生きる」~生きるとは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23239643.html

 08;「“今を生きる」~“今”を生きるために必要/重要なことは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23309927.html

09;「ゴール設定は難しい」? その原因と対策

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23374441.html

 

 

セミナー後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 

 アンケート冒頭の「内容はわかりやすかったですか?」という問いに対して、10段階の目盛りで評価していただきました。これは医療現場でも疼痛の評価等に使われる方法で、VAS(バス、Visual Analog Scale)と呼ばれています。

両日(191019/20)のセミナー内容理解度は平均6.845.38.9)、満足度は平均8.77.710)でした。

 

 現実社会では、誰からも同じように最高の評価を得られることはなく、極端に評価が分かれることも少なくはありません。「ものすごくよかった」と思う人がいれば、「全然よくなかった。最悪っ」と感じる人がいるように。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542066.html

 

 最近の私の経験を紹介すると、セミナー後のアンケートで「いつも同じ話ばっかり」「テーマと全く関係がなかった」という感想をいただきました。その一方で、「以前も聞いたはずなのにまったく違って感じられた」「すべてマインド次第なんだと納得した」という感想もいただきました。同じセミナーの受講者の方々から。

 このように評価が大きく分かれる最大の理由が、マインドでの情報処理にあります。

 

 自分自身の認識⇄理解⇄評価⇄判断という情報処理の特徴(ブリーフシステム)を知り、それを自由意志でアップデートしていけば、その結果、認識する世界(宇宙)そのものを自在に構築することができるようになります。

 

 それが私たちが生きる宇宙の理です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 

今回のセミナーのテーマは「未来からの時間の流れにのって、万全の心身で“今”を生きる」。

時間の流れの源である未来をうみだすものはゴール。その流れにのった結果到達するのは「空(くう)」のはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 「“今”を生きる」というときの “今”とは、「あらゆる可能性が結実している刹那瞬」。“生きる”とは、ヴィーゼルの表現を借りると、「生と死の間(にあるもの)に関心を持つ」ことです。

 「関心」は「重要度」と同じと考えることができます。それらを生みだすのはブリーフシステム。過去に他人(または社会)に刷り込まれてできあがったブリーフは作り変えることができます。「“現状の外”にゴールを設定する」ことで。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

つまり、“今”を生きるために必要/重要なのはゴール!

そのようなことをお伝えした後に「ゴール設定が難しくなる理由と対処」を考察し、ワークを行っていただきました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

 それではいただいた御質問に回答いたします。まずは前回記事(Q-152)の下記内容に関連して。

 

問題は自覚できていない場合、「『やりたいことがスコトーマに隠れている』という事実がスコトーマに隠れている」状態です。そのようなケースに遭遇することは決して珍しくはなく、そのたびに私は「無人運転」「自動運転」を思いだします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_369873.html

 

 以前のブログ記事(Q-078)で、元同僚から届いた「お変わりありませんか? こちらは変わりなく過ごしています」というメールに対して感じた“モヤモヤ”の正体について考察しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15835817.html

 

 その相談者は、長年、職場でのセクハラやパワハラに苦しんでいました。ずっと「我慢することが仕事」と言い聞かせてきたのですが、「『やりたいことがスコトーマに隠れている』という事実がスコトーマに隠れている」ことに気づき、ついにゴール設定を行いました。“現状の外”に。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10987351.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 ゴールが設定できると、目の前のすべてがゴール実現のための“必然”に感じられます。ラベリングでいうと「すべてが『T』」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

もちろん心の状態はwant to。本人にとっては当たり前な自然な行動が、まわりにはとてもエネルギッシュかつクリエイティブに感じられます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 その途端、生まれるのがドリームキラー。

実際、先の相談者は、ゴール設定とともにパワハラが激化していくのを感じたそうです(相談者側の認識の変化もあると思います)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html

 

「まるで『want toがあること自体が許せない!』と非難されている気がした」という相談者の話を聞きながら、私は自身の体験を思い出していました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17858263.html

 

 以前、過労死レベルの残業時間で擦り切れそうになっている労働者との面談を繰り返したことがあります。

「まるで働き蜂のように必死に働いているのに、仕事はむしろ増えていくばかり。もう無理!」「職場を変えたいのではなく、仕事自体を変えたい !!

そんな言葉とは裏腹に、その労働者は働き続けました。働き蜂のように。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/16542626.html

 

 自ら「働き蜂」と表現したコンフォートゾーンを維持する力はホメオスタシスです。そのホメオスタシスをコントロールすれば、本当は「働き蜂」のコンフォートゾーンは一撃で壊すことができます。しかし、その労働者は決して行動しようとしませんでした。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

 不安や恐怖があるから

情動がべったり張り付いた過去の記憶に縛られているから

他人の価値観や社会の刷り込みでつくられたブリーフシステムに盲従しているから

 

それは「自由を奪われたまま、ただ生かされている状態」であり、「生と死の間(にあるもの)に無関心な状態」です。ヴィーゼルでいえば、生の反対、すなわち「生きていない状態」。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

 ゆえに、クライアントのゴール設定をサポートするコーチングは“蘇生術”ともいえます。トータルペイン(全人的苦痛)を自ら克服し、自由に生まれ変わるための蘇生術です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_318161.html

 

Q-154につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 “蘇生術”がどんどん拡散していくことも、私のFight Coachingのイメージです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching ProjectFCP)」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(詳細は下記サイトで↓ FCPのみの受付は終了いたしましたが、青山コーチのコーチングクラブ2020に入会することで視聴できます)

http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

-関連記事-

F-061~:バイオパワー(生権力)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292569.html

Q-064~:認知的不協和と頭痛(ヒーリングとコーチングの関係)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html

F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268333.html

F-044~:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268334.html

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_396235.html

 

 

ブログ・シリーズ編

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

S-04-16:反求と在身-1;吉田松陰の教え

 

問題です。

鏡の中の自分に微笑んでもらうためにはどうすればいいでしょうか?

私の答えは、このシリーズの最後でw

 

 告知(I-038):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22227952.html

 S-04-00(目次):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

吉田松陰(よしだしょういん)は、1830年(天保元年)に萩藩士の家に生まれ(現在の山口県)、1859年(安政6年)に幕府の手で処刑されました。

わずか2年足らずの短い期間ではありましたが、松下村塾で学んだ弟子たちは松陰の志をしっかりと受け継ぎ(ゴールの共有)、明治維新を成功させました(I×V=R)。高杉晋作、伊藤博文、品川弥二郎、桂小五郎、山県有朋、久坂玄蕃、野村和作、吉田稔麿などです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

松陰自身の著として「講孟箚記(こうもうさっき)」があります。萩の野山獄と杉家幽室で幽囚の身であった時に、囚人や親戚とともに孟子を講読した読後感や批評、意見をまとめたものです。

その講孟箚記から引用します。1855年(安政2年、わずか165年前)829日に記されたものです。

 

 

「反求(はんきゅう)」の二字、聖経賢伝(せいきょうけんでん)、百千万言の帰着する所なり。「在身」の二字も、また同じ工夫なり。

天下の事、大事小事、此の道を離れて成ることなし。

 

現代語訳;

「反求(反りて求む)」の二字、つまり「問題が起きれば自分にその原因がないかと反って考える」というこの語こそ、聖賢たちの書物に無数に書かれている言葉の結論である。「在身(身に在り)」、つまり「すべての問題の根本は自分にある」という語も、同じような考え方である。

天下の事は大小の別になく、この「反求」と「在身」の二語を離れて成し遂げることはできないのである。

 

 

 これまで、

1)     人間関係の悩みが尽きない理由は「この世のすべては縁起上に存在している」からである

2)     縁起を理解できていないことが「自分中心」という生き方としてあらわれる

3)     「自分中心」が「他責」という態度としてあらわれる

4)     「自分中心」(=「他責」)が、人間関係に軋轢を生じ、自分自身の心の傷を深くし、変化(進化・向上)することができないばかりかチームの足も引っ張り、“本当の幸せ”を感じることができない理由である

ことを明らかにしてきました。  

 

 

私たちは、日常の生活の中で何か問題が生じると、つい人のせいにしてしまいがちです。

その時に「自分の方に原因があるのではないか?」と省みて(反求)、「自分中心」をやめることが大切なのです。言い換えると、「すべて縁起の視点でとらえ、自分事とする」(在身)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 それは「抽象度を上げて、“自分(自我)”の定義を拡大していく」ことともいえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 そして、それは教育が目的としている「人間形成」の秘訣でもあります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

松下村塾で教えていた松陰には、情報的に大きくなった門下生たちの未来の姿がはっきり見えていたはずです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html

 

そして松陰は、時空を超えて、現代に生きる私たちにも大切なことを教えてくれています。それが「反求」と「在身」です。

では、具体的に「反求」「在身」にどのように取り組めばいいのでしょうか?

 

松陰が教科書とした「孟子」の中に、そのヒントを見つけました。次回、御紹介します。

 

 (S-04-17につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 コーチとして、医師(&ヒーラー)として、たくさんの出会いがあります。

 お話を伺っていて感じるのは「何が幸せかは、人それぞれである」ということ。そして、「『幸せ』や『喜び』といったものがどこかに『ある』と思っている方々がとても多い」ということです。そういう私も「幸せ」が「ある」と思っていました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8430748.html

 

 どこかにあるはずの幸せがなかなか見つけられない

喜びをなくしてしまった

何のために生きているのかがわからない

なかなかゴールが見つからない

 

そんな言葉を耳にするたびに、コーチとしての私は、高杉晋作のこの言葉を思い出します。

 

 

おもしろき こともなき世を おもしろく

 

 

 つづきは下記ブログ記事でどうぞ↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12931592.html

 

 

-参考書籍-

苫米地英人コレクション3

「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)

 

 

吉田松陰(Wiki)

吉田松陰像(山口県文書館蔵)

Wikipediaより引用

 


F-150:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える vol.5;トリアージの応用

 

 私は2007年から11年間にわたって病院長を務め、その間に300回の研修会を開催しました。今回御紹介するのは、コーチングを導入しようと奮闘していた院長時代に作成したもの。テーマは「トリアージ(triage)」です。

 (実際には“奮闘”ではなく“粉砕”しましたw

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

 2008年(苫米地理論と出会う前)に作成後2011年(苫米地理論と出会った後)に作り直したものをベースに、さらに2020年(認定コーチ6年目)の視点で「connect the dots」したいと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

vol.1;トリアージとは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23110775.html

 vol.2;トリアージの問題点/課題 <前編>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23211097.html

 vol.3:トリアージの問題点/課題 <中編>

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23264809.html

vol.4;トリアージの問題点/課題 <後編>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23329883.html

 

 

vol.5;トリアージの応用

 

vol.2F-147)本文中に書いたトリアージの表現(下記)は2008年時点の私の考えです。苫米地博士に学び始めた後、この考え方には大きな問題点(課題)があることに気づきました。

Q4:下記の表現に潜む問題点(課題)とは何でしょうか?

1)     手を尽くしても助けられない人には何もしない

2)     放っておくと死ぬけれども、すぐ手を尽くせば助かる人をまず最初に治療する

3)     放っておくとよくないが、とりあえず少しは待てる人を次に

4)     放っておいても死なない人は後回し

 

前回(vol.4/F-149)同様、まずは病院長として勤めていた2008年(苫米地理論に出会う前)に書いた文章を転載します。コーチングで最も重要な概念といえる「ゴール」の3つのポイント(「心から望むもの」「自分中心を捨て去ったもの」「“現状の外側”に設定するもの」)をイメージしながら読み進めてください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

-転載開始-

最近、トリアージの考え方を生活に応用する方法を考えています。

生じた事柄の重要度・緊急度とともに、自分側の状況(自身の実力・価値観・人生観・特徴・長所/短所・この世での使命・与えられた時間(命)、共時性などなど)を考えて判断できるように努力しています。

 

1.手を尽くしても助けられない人には何もしない

 →今の自分にできないことには取り組まない

2.放っておくと死ぬけれども、すぐ手を尽くせば助かる人をまず最初に治療する

 →急を要するが実現可能で、かつ自分でないといけないことを最優先とする

3.放っておくとよくないが、とりあえず少しは待てる人を次に

 →重要であり実現可能だが、急がないことは後回し

4.放っておいても死なない人は後回し

 →自分でなくてもいいことは他人にお願いする

 

繰り返しになりますが、トリアージには精度および倫理の問題が必ず伴います。

正しい判断を行うために、生きる意味・働く理由を真剣に考え、人生をかけて挑みたい大志を強く意識することが重要だと思います。

 

宗教なくして科学は不具であり、科学なくして宗教は盲目である

 

これはあのアルバート・アインシュタイン博士の言葉です。医学と宗教心の相互追究が、これからの日本の冷たい医療現場で、あたたかく働くための“光”になると確信しています。

症例検討会に参加してくださりありがとうございました。

-転載終わり-

 

 

 それではコーチの視点で添削していきましょう。

 

「生じた事柄の重要度・緊急度とともに、自分側の状況(自身の実力・価値観・人生観・特徴・長所/短所・この世での使命・与えられた時間(命)、共時性などなど)を考えて判断できるように努力しています」

 

もちろん重要度と緊急度は重要です。現在の私は、とくに「『重要であるが緊急ではない』という人生の第二領域」を常に意識にあげることをお勧めしています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_400247.html

 

しかしながら、「生じた事柄の重要度、緊急度、自分の側の状況を考える」という当時の私の考えには大きなスコトーマがありました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

当時は「重要度・緊急度や状況の判断をどの時間軸で行っているか?」ということをまったく意識していませんでした。そのため無意識下の判断基準は“現在”でした。

私たちの目の前の世界はすべて過去の記憶で作られているのですから、“現在”の判断基準とは、じつは(現在ではなく)“過去”です。自身の言動ばかりか目の前の世界をも決定づけるブリーフシステムは、「強い情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」という“過去”により生みだされています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

つまり、以前の私は、今を生きているようでいて、じつは過去に縛られていたのです。そのため「昨日のような今日」を繰り返す日々に、燃えるような情熱や心の底から湧きあがってくるようなエネルギーを感じることはありませんでした。目の前のほとんどは「have to」で、そこに挑戦する喜びはありませんでした。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 その有様が「手を尽くしても助けられない人には何もしない →今の自分にできないことには取り組まない」という言葉にあらわれました。

これは“現状の外”にゴールを持つ挑戦者らしからぬコメントです。今の自分にできることしかしないという姿勢からは何も生まれません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

この部分は「手を尽くしても助けられない人には何もしない →ゴール達成に関係ないことには一切取り組まない(ゴール更新後取り組む可能性あり)」と添削することができます。以前御紹介したラベリングを用いれば、「Tのみ取り組む」「Tだけで生きる」ということ。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

心理学に「スリー・タイム・フレーム」という概念があります。それは過去・現在・未来のどこに思考の基準を置いて物事を考えるかというものです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958864.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491494.html

 

“過去”に思考の基準を置く人は、過去の出来事を語り、過去を基準に物事を考えます。

こうした人たちに共通するのは、人生の最盛期をすでに過ごし「昔は良かった」「あのときは幸せだった」という考えを持っていることです。それゆえに未来に対しては悲観的であり、現在は不平不満の対象でしかありません。

RASが「悲観」「不平不満」だけを拾い集めてしまうのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

以前の私のように“現在”に思考の基準を置く人は、「今こうだから、明日もこうだ」と考えます。

現状のコンフォートゾーンを維持することは楽であり、まわりにも頼もしく映るかもしれません。しかし、来る日も来る日も同じことを繰り返すのは、回し車(hamster wheel)の中を走り続けるねずみの姿と変わりません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

現状を維持することは過去に縛られていることと同じ。自分自身にはその認識がないとしても、それは「無人運転」や「自動運転」と同義です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_369873.html

 

“未来”に思考の基準を置く人は、未来を先見し、そのイメージをはっきりと持っています。

現状がその方向に動き出していることを想定して行動し、自分だけでなくまわりの人も未来に向かって引っ張っていこうとします。このような人たちは、未来のことであっても「すでに実現している」「達成している」ものとして現在形で思考します。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_262962.html

 

そのためゲシュタルトが有効に働き、スコトーマが外れ、RASがオープンになり、必要な情報がどんどん流れ込むようになります(引き寄せの法則)。その結果、イメージどおりの未来に自分を導きます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

では、どうすれば“未来”に思考の基準を置いて物事を考えることができるのでしょうか?

 

答えは、もちろん、ゴール。“未来”を生きるためにはゴールが必要です。希望が夢になり、夢がゴールに変わるとき、時間の扉が開き“未来”の結果として“現在(今)”を生きれるようになります。ゴールある者にとって、時間とは未来から過去に流れるものです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

その意味では「正しい判断を行うために、生きる意味・働く理由を真剣に考え、人生をかけて挑みたい大志を強く意識することが重要だと思います」と考えたことは正解といえます。しかし、ここにも当時意識していなかった落とし穴がありました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

 

それは「正しい判断」というときの“正しさ”とは絶対の基準ではないという事実。

この世に“唯一絶対のモノサシ”は存在しません。そのことは不確定性原理で導きだされ、不完全性定理で証明されています。「私にとって(私のゴールにとって)正しい」はありですが、その事実を「あなたにも正しい(はずだ、べきだ)」と当てはめることはできません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 まとめると、「『すべては空(くう)である』と認識し、『この世は共同幻想である』と理解した上で、仮(け)として生みだしたゴール側からしっかり判断し自然に行動する

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823843.html

 

 それが、貴重な学びを経て、コーチとしての私がたどり着いた「トリアージ(triage)」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14833876.html

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 宗教なくして科学は不具であり、科学なくして宗教は盲目である

 

 このアインシュタインの言葉にも解決するべき問題(課題)があります。不完全性が証明された“現在”においては、「宗教」という言葉は上書きされるべきものです。

下記ブログ記事で解説しています

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14526199.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14687391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14687476.html

 

 

-関連記事-

    PM-04~:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13076878.html

    F-056~:「不摂生が理由で病気になった人の医療費を健康のために努力している人が負担するのは『あほらしい』」ことなのだろうか?

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_277070.html

    F-071~:「糖尿病リスク予測ツール」に思う

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_319922.html

    F-140~:不要不急

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_400247.html

    S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17563396.html

    S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ心のエネルギーをコントロールする方法~(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

Q-152191019/20 鹿児島セミナーレポート -09;「ゴール設定は難しい」? その原因と対策

 

201910月に、鹿児島県鹿児島市(191019)と霧島市(191020)で、一般向けのコーチングセミナーを開催しました。両会場ともテーマは「万全の心身で“今”を生きる」。

ぜひ「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」についてイメージしながら読み進めてください。

 

 01;セミナー概要

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22818842.html

 02;「未来からの時間の流れ」~未来をうみだすものは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22896681.html

 03;「時間の流れにのる」~時間の流れにのった結果、到達するのはどこ?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22979265.html

 04;「万全の心身」~心と身の関係は?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23037529.html

 05;「万全の心身」~心身が万全(=健康)とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23108517.html

 06;「“今”を生きる」~“今”とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23177616.html

 07;「“今”を生きる」~生きるとは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23239643.html

 08;「“今を生きる」~“今”を生きるために必要/重要なことは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23309927.html

 

 

09;「ゴール設定は難しい」? その原因と対策

 

 セミナーのテーマは「未来からの時間の流れにのって、万全の心身で“今”を生きる」。

時間の流れの源である未来をうみだすものはゴール。その流れにのった結果到達するのは「空(くう)」のはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 「“今”を生きる」というときの “今”とは、「あらゆる可能性が結実している刹那瞬」。“生きる”とは、ヴィーゼルの表現を借りると、「生と死の間(にあるもの)に関心を持つ」ことです。

 「関心」は「重要度」と同じと考えることができます。それらを生みだすのはブリーフシステム。過去に他人(または社会)に刷り込まれてできあがったブリーフを作り変えることができるのは、「“現状の外”にゴールを設定する」から。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

つまり、“今”を生きるために必要/重要なのはゴール!

 しかし、「ゴール設定は難しい」というのが、多くの方の本音ではないでしょうか。

 

 では、その理由について考えていきましょう。

(仮説をたて、トゥイーキングを行います)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

 

    仮説①:「私は本当は何をやりたいのか?」がわからない

 

「わからない」とは、「やりたいことがスコトーマに隠れている」状態。

それを自覚している場合(モニタリング)、心配はいりません。「スコトーマを外す」という次のステップに進むことができるからです。

(自身の力だけでスコトーマを外すことは簡単ではありませんが)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

問題は自覚できていない場合、「『やりたいことがスコトーマに隠れている』という事実がスコトーマに隠れている」状態です。そのようなケースに遭遇することは決して珍しくはなく、そのたびに私は「無人運転」「自動運転」を思いだします。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_369873.html

 

自覚できないのは「すでに敷かれたレールの上を何の疑いもなく進んでいる」から。厳しくいえば思考停止。レールとは親や社会からの刷り込みのことですが、無意識は、本当は、敏感に感じ取っています。心の奥底では「何かがおかしい」がくすぶり続けているはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14120540.html

 

そんな無意識下の「何かがおかしい」が、例えば「なんかイライラする」といった感じで意識化され(認知的不協和)、「とんでもない言い訳を思いつき回避行動をとる(実行しない)」といった行動として物理空間にあらわれます(創造的回避)。高次の情報(処理)の低次元(物理空間)への写像として。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

 もちろん、心は「have to(~ねばならない)」がいっぱいな状態。そんな状態で豊かな才能を発揮できるはずがありません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 トゥイーキング(修正法)は「『私とは、過去の誰かからの刷り込みであり、本当の“私”ではない』としっかり自覚した上で、“私”を自由に追求する覚悟を決める」です。それは「思考し続ける生き方を選択する」ことだともいえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

 

    理由②:「自分さえよければいい」が蔓延

 

世界情勢を鑑みると、権力者(既得権益)の差別意識がますます強化されているように感じられます。ヒエラルキーのコンフォートゾーン化です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

例えば、「アメリカファースト」や「私たちはこんな人たちに負けるわけにはいかない」というリーダー達の言葉には差別意識が滲んでいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14249741.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14401412.html

 

それらの言葉がたいして問題視されない現状は、家庭や学校において「抽象度を上げる」ことを学ぶ機会が奪われていることを示しているのかもしれません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13077001.html

 

新型コロナウイルスにより激変してしまった社会では、ますます「自分さえよければいい」が蔓延してしまう危険があります。不安・恐怖や怒りといった情動が「抽象度を上げる」ことを阻害するからです(ファイト・オア・フライト)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 そんな閉塞感を打破する鍵は“縁起”。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

だから、私のトゥイーキング(修正法)は「縁起を学び、抽象度を上げる」。シリーズ編第4弾「さぁ『人間関係の悩みを克服する旅』をはじめよう!」で掘り下げています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

    理由③:そもそも認識できない。一瞬認識できても、すぐにあきらめてしまう

 

「ゴールは“現状の外”」というのは、コーチングの重要なポイント。そこが抜け落ちているコーチングは偽物であり、“現状の外”を志向していないコーチは偽者だといえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721479.html

 

 “現状の外”のゴールは、あたりまえですが、現状のコンフォートゾーンの外にあります。

 コンフォートゾーンの外は、RAS(ラス、網様体賦活系)にはじかれ、認識することさえできません(スコトーマに隠れる)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

 何らかのきっかけにより認識できたとしても、ゲシュタルトができていないため理解できず、しっかり評価・判断することができません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 

 そうこうするうちにすっかり元のコンフォートゾーンに戻り、再び認識できない状態になります。ホメオスタシスフィードバックが働くから。その時、無意識は安堵しているはずです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

 ここでのトゥイーキング(修正法)は「ネガティブフィードバックを断ち切りながら“現状の外”を開拓するためのサポートを得る」です。

 

 

 以上の3つをまとると、「ゴール設定には、本当の“私”を自由に追求する覚悟を決め、縁起を学び抽象度を上げながら、ネガティブフィードバックを断ち切り“現状の外”を開拓するためのサポートを得ることが必要」

 

 それを一言でいうと「本物のコーチのコーチングを受ける」!

 

 

 次回からいただいた御質問に回答いたします。

 

Q-153につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

COVID-19を契機に、今後のセミナーや研修、コーチングはオンライン中心で行うことにしました。(オンラインでの)新たな企画も計画中です。

 

 

-追記2

 「本物のコーチ」の探し方については、下記記事を参照してください↓

 I-015:本物の苫米地式コーチであるか否かを見破る簡単な方法

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10829042.html

 

 

-関連記事-

Q-064~:認知的不協和と頭痛(ヒーリングとコーチングの関係)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html

F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268333.html

F-044~:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268334.html

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_396235.html

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching ProjectFCP)」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(詳細は下記サイトで↓ FCPのみの受付は終了いたしましたが、青山コーチのコーチングクラブ2020に入会することで視聴できます)

http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

ゴール




ブログ・シリーズ編

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

S-04-15:本当の幸せを感じられない理由 -5

 

問題です。

鏡の中の自分に微笑んでもらうためにはどうすればいいでしょうか?

私の答えは、このシリーズの最後でw

 

 告知(I-038):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22227952.html

 S-04-00(目次):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

自分以外の人も一緒に幸せになってこそ幸せ すべてが“自分”で“宇宙”まるごと幸せ

 

自分以外の人も一緒に幸せになってこそ、人間の幸せです。

 

S-04-11で、「『自分だけの幸せ』というのは矛盾した言葉の組み合わせなのですが、どこが矛盾しているのかわかりますか?」と質問しました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23107579.html

 

人間の幸せとは、必ず自分以外の人が含まれているもの。だから「自分だけの幸せ」というものはありえません。人間の幸せとは「みんなが幸せだから、自分も幸せ」と感じるものです。なぜなら、我々は縁起上に存在しているから。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

それがしっかり体得できると、名も知らぬ誰かの笑顔がますます“自分”のことのように感じられます。ミラーニューロンがフル活動する感じで。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11383670.html

 

反対に、「自分さえよければいい」という発想は、その大切な縁起(のつながり)をスコトーマに隠してしまいます。だから、自分中心の人は“本当の幸せ”を感じることができないのです。仏教では、その様を無明(むみょう)と言い表します。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879896.html

 

人間関係に軋轢を生じ、自分自身の心の傷を深くしてしまい、そして、いつまでも変化(進化、向上)することができず、チームの足も引っ張ってしまう。さらには、“本当の幸せ”を感じることもできない悲しい生き方

それが、「自分中心」という生き方です。

 

 

Q:本当の幸せを感じられない理由は?

A:縁起を理解しておらず、「自分中心」だから 

 

 

自分の快感だけを求める「ゴリラの幸せ」か、他人が幸せであることで自分も幸せを感じる「人間の幸せ」か

 

その違いは抽象度が低いか高いかの違いです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

抽象度が高いほど 自分→家族→友人→チーム→地域社会→国家→人類というように認識する人の数が増えていき、“幸せ”の及ぶ範囲(潜在的情報量、可能世界)が拡大していきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23177616.html

 

そして、その人の幸せのモノサシは、「たくさんの人を幸せにできるほど、自分の幸せも大きくなっていく」というものになっていきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268337.html

 

 

幕末の日本に、「藩」ではなく、「日本」という抽象度で思考した男がいました。そしてその男は、「今」ではなく、「3000年後の日本」のために行動しました。

とんでもなく抽象度が高かった男 

それが吉田松陰です。

 

次回、松陰が「自責」の重要性について語った言葉を紹介します。その後、「自分中心」を克服するための“とても身近な方法”について取り上げます。お楽しみに。

 

 (S-04-16につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 (前回も御紹介いたしましたが)私の師匠である苫米地博士は、「自分以外の人も一緒に幸せになってこそ幸せ」「すべてが“自分”で“宇宙”まるごと幸せ」を実践されています。それもとんでもないスケールで。詳細は下記記事で御確認ください↓

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_393431.html

 

 

-追記2

 「Federation of Cyber States(サイバー国連邦)」については、「新・夢が勝手にかなう手帳 2020年度版」(サイゾー)の【付録①】に詳しく記載されています。タイトルは「ドクター苫米地がサイバー国家の大使に就任。サイバー国家連邦の実現が、結果的に『戦争のない』世界をつくるかも。2020年も、ドクター苫米地の世界平和実現プロジェクトから目が離せない! 日本や世界の情勢を正確に読み解き、2020年度を生き抜くテクニックをアドバイスする!」です。その【付録①】から一部引用します(前回引用の続きです)。

 

2020年、他人のためにお金を使おう

 2020年、いや今後はずっと、自分の利益のためではなく、他人の利益のために生きる人が、よい人生を送れるようになるでしょう。まずは、自分以外の人のために自分は何ができるかについて、徹底的に考える1年にするといいでしょう。

 これは、お金についてもいえることです。究極的には「他人のためにお金を使いましょう」ということです。

 「そんな余裕はない」と言う人も少なくないでしょう。「自分の生活が苦しいのに、他人のためになんて使えない」と思うかもしれません。

 しかし、ご自身の家の家計簿を見てください。本当にそんなに苦しい生活をされているでしょうか。贅沢品をまったく買わない生活をしている人は、ほとんどいないはずです。

 たとえば、お酒をまったく飲まない生活をしている人が、はたしてどれだけいるでしょうか。「仕事上のお付き合いだから」とか「週末ぐらい、飲まないとやっていられない」などと言って、お酒を飲むことを正当化していないでしょうか。あるいは、ちょっとおしゃれな、高価な服を買うなんてことは絶対にしないと言い切れる人がはたしてどれだけいるでしょうか。

 私は「お酒を飲むな」と言いたいわけでも、「服を買うな」と言いたいわけでもありません。あなた自身、本当に今日の食べ物に困るほど、苦しい生活をしているわけではないことに気づいてほしいのです。それは、世界的に見たら、とても恵まれていることです。

 世界には、今日の食べ物にも困るほど、苦しい生活をしている人たちが大勢います。あるいは、政治のせいで、苦しい生活、虐げられた生活を余儀なくされている人たちがたくさんいるのです。そうした人たちの存在にも目を向けて、そういう人たちのために自分は何ができるだろうかと考えてみてほしいのです。

 まずは、あなた自身にとっての必要最低限の支出とはどのくらいなのかを把握して、その分はきちんと自分自身のために使いましょう。その上で、残ったお金を他人のためにどう使うか、と考えてほしいのです。

 もしあなたがお金に余裕のある人なら、逆説的ではありますが、どんどんお金を使っていただいていいと思います。ただし、ご自分のためではなく、他人のために使ってほしいのです。ほしいものを買うという行為も、自分のためというよりは、売ってくれる人の利益のためにと思って使ってほしいのです。

 アベノミクスの失敗で、日本はデフレ脱却どころか、デフレがどんどん悪化しています。そこで、お金を持っている人がさらに消費を控えれば、デフレはよりいっそう深刻化するでしょう。そういう意味でも、お金を持っている人は、世の中のためにどんどんお金を使ってください。

 もちろん、困っている人に直接的にお金が届く使い方が一番効果的です。しかし普通の買い物であっても、それはちゃんと売っている人の利益になっているんだということに気づいてほしいと思います。

 そう考えて生きていく人こそが、広い視野を持てるのであり、本当の意味で幸福な人生を送れるのです。

 引用終わり

 

 

-参考書籍-

苫米地英人コレクション3

「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)

 

 

新・夢が勝手にかなう手帳 2020年度版ver.2

 苫米地英人博士のブログより引用

 http://tomabechi.jp/archives/51598895.html

 

 

 

F-149:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える vol.4;トリアージの問題点/課題 <後編>

 

 私は2007年から11年間にわたって病院長を務め、その間に300回の研修会を開催しました。今回御紹介するのは、コーチングを導入しようと奮闘していた院長時代に作成したもの。テーマは「トリアージ(triage)」です。

 (実際には“奮闘”ではなく“粉砕”しましたw

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

 2008年(苫米地理論と出会う前)に作成後2011年(苫米地理論と出会った後)に作り直したものをベースに、さらに2020年(認定コーチ6年目)の視点で「connect the dots」したいと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

vol.1;トリアージとは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23110775.html

 vol.2;トリアージの問題点/課題 <前編>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23211097.html

 vol.3:トリアージの問題点/課題 <中編>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23264809.html

 

 

vol.4;トリアージの問題点/課題 <後編>

 

 前回までトリアージにおける問題点/課題をコーチの視点で考察しました。今回はさらに抽象度を上げて、以下の疑問について考察します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

Q3:「限られた資源で多くの患者を診なければならない」 このフレーズを聞いて何か思い当たりませんか?

 

 A32020年夏、新型コロナウイルス感染者が再び増加する中、“空前絶後”の予算額16794億円を投じる「Go To キャンペーン」が始まりました。しかも、「前倒し」「終了時期未定」「直前の東京外し&キャンセル料?(Go To トラベル)」といったドタバタ感全開で。

 (ちなみに「休業補償の雇用調整助成金」は8000億円、「感染拡大防止策と医療提供体制の整備および治療薬の開発」のための厚労省補正予算は計6695億円です)

「冷房と暖房の両方をかける(by小池東京都知事)」ような大混乱の中、よく耳にするのが「経済を回す必要がある」と「医療提供体制は逼迫した状況ではない」という言葉です。

 

医療提供体制は逼迫した状況ではない

 

 私の正直な感想は「医療提供体制はとっくに逼迫している」です。そしてその原因は、COVID-19ではなく、もっと根深いところにあると思っています。

以下、病院長として働いていた2008年に書いた文章を転載します。

「限られた資源で多くの患者を診なければならない」という状況下で行うトリアージには、「最大数の命を救うために、全ての命を救う努力を放棄する」ことが厳しく求められている事実をイメージしながらお読みください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

-転載開始(具体例やデータは2008年当時のものです)-

ところで「限られた資源で多くの患者を診なければならない」このフレーズを聞いて何か感じませんか?

 

「医療崩壊」と語られる現在の医療情勢で、介護士・看護師・医師不足がやっと認識されるようになってきました。世界標準と比較すると看護師は45千人、医師は13万人不足しているといわれています。

日本では看護師さんがいかに少ないか! ベッド100床あたりの日本の看護師さんは54.0人です。アメリカが233.0人、イギリス224.0人、ドイツ108.6人、フランス91.1人と厚生労働省が発表しています。

  


日本の医療費は国内総生産(GDP)比で、1998年の時点で世界18位です。2004年では更に後退しOECD加盟30か国中22位に位置します。この事実が示すのは「日本の医療費は安い」ということ。

参考までに身近な疾患である虫垂炎(いわゆる盲腸)の入院費を国際比較すると、ホノルルで232万円、ニューヨークは195万円。日本は3040万円で、これはサンパウロより安くマニラより高いというポジションに位置し、ソウルの半分くらいだそうです。
 

では、世界で一番長寿の国はどこでしょうか?

もちろん日本です。2002WHOから発表された人口100万人以上の国149カ国の平均寿命の比較にて、日本は堂々の1位(男性:78.4歳、女性:85.3歳、平均:81.9歳)。ちなみに最下位はシエラネオレで平均34.0歳です。

これからの日本は、世界が初めて経験する超高齢化社会を迎えます。

 


「限られた資源(医療費、マンパワー)で多くの患者さん(これからますます増える高齢者)を診る」という厳しい状況はすでに当たり前になっています。これがいろいろ言われている医療崩壊の本質だと私は思っています。

 

WHOはそんな限られた医療資源で何とか行われている日本の医療を世界1位と評価しています。先日は、ヒラリー・クリントンさんが「日本の医療従事者は聖職者のようだ」と驚きを持って賞賛したことが報道されていました。

 

日本の医療費抑制は1983年にはじまったといわれています。この年、「社会保険旬報」に掲載された「医療費をめぐる情勢と対応に関する私の考え方」という題目で、当時の厚生省保険局長である吉村仁氏がいわゆる「医療費亡国論」を執筆しました。政府官僚は忠実にこの論文を信じて突き進み続けたようです。

ちなみに1995年における旧厚生省の2025年度医療費試算は141兆円でした。しかし現時点の医療費は32兆円。2005年に厚労省から発表された2025年の医療費予測は69兆円になっています。たった10年で医療費予測が72兆円も下方修正されたのです。億でなく兆オーダーの修正です。

とてもいいかげんな予測だったといえますが、「医療費の増大が日本をダメにする」という印象を植え付けるための仕込みだったと噂されています。

 

4月から75歳以上の「後期高齢者」の新たな保険制度が実施されます。今年1月に石川県金沢市で開催されたフォーラムにて「後期高齢者医療制度の創設とねらい」と題して、厚生労働省の高齢者医療制度施行準備室で室長補佐を務める土佐和男氏が基調講演をしました。その中で「医療費が際限なく上がっていく痛みを、後期高齢者が自分の感覚で感じ取っていただくことにした」と、独立型保険を創設した理由を明言したそうです。

一体どういう意味なのでしょうか?

 

<ケース2

77歳女性。左大腿切断あり。関節リウマチにて他院通院中。

食欲不振・倦怠感を主訴に当院外来予約。事前に満床のため入院受け入れはできないことをMSW(医療ソーシャルワーカー)が説明していたが、「どうしても10日間入院させて欲しい」と予約日前日に来院。繰り返し入院治療を要求

 

<ケース3

82歳女性。自宅一人暮らし。

1週間前から食欲がなかった。入院の準備をして長男と外来受診。来院直後に「仕事が忙しいから。入院させて欲しい」と言い残し、母を残したまま長男は去ってしまう

 

日本政府は未だに医療崩壊の現実に目を向けていません。このままでは必ず医療難民・介護難民が大量発生します。一番の不幸は国民の皆さんがその事実を実感していないこと。

医療スタッフは、混乱する日々の医療現場で、「最大数の命を救うために、全ての命を救う努力を放棄する」ことをすでに強いられています。そして、今後ますますその状況は悪化していきます。

外来予約受付をしてくださっているスタッフ、各種相談に対応しているスタッフの方々。辛く、苦しく、やるせない気持ちで働いていませんか?

私自身、「医療者は慈悲を封印し、トリアージの感覚で医療を行うのがアタリマエ」という悲しい思いとともに、苦しい日々を送っています。

 -転載終わり-

 

 

日本国民には健康に暮らす権利があり、日本国には国民の健康を守る義務があります。それは日本国憲法にはっきりと記されています。第二十五条です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13214313.html

 

 

日本国憲法 第三章第二十五条

「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」

 

 

日本国憲法第二十五条に謳われた国民の権利は「生存権」、つまり「餓死しなければいい権利」ではなく、「健康で文化的な最低限の生活」のことです。医療や福祉の充実は、国民の権利であり、国の義務です。

多くの人は、権利と義務の関係を、「権利があるから義務がある。義務があるから権利がある」という補完の関係と誤って認識しています。しかしながら、正確には「権利があって初めて義務が発生する」という権利が主、義務が従の関係です。

つまり、憲法第25条で保障された国民の権利を前提として、納税等の義務が生じているのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13959033.html

 「権利が主、義務は従」という正しい関係性の理解は、コーチングにおいてもとても重要なポイントになります。

 

 社会や身近なコミュニティ内に存在するあらゆるマナーやルールに紐づくものは、義務ではなく権利です。それらが権利だとわかれば積極的に守ろうとし、運用しづらければすぐに改めようとするはず。

一方で、マナーやルールが義務だと思うと何とか抜け道を探そうとするのが、「プッシュ・プッシュバック」や「創造的回避」と表現される人の性です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882703.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

権利だとしっかり自覚することで、その行動は「want to」になります。権利を行使するにしても放棄するにしても、そこにあるのはゴールに向かうベストな判断です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

反対に、義務だと感じた途端に「have to」になります。その状態では豊かな才能を発揮することはできません。行き過ぎた義務感は、不安・恐怖や罪悪感とともに、人を霧の中に閉じ込めてしまいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523715.html

  


 今回の新型コロナウイルスの騒動は、国民のスコトーマを外し、「医療提供体制は逼迫した状況ではない」という言葉が覆い隠す真実を露わにしようとしています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 今こそ「とりあえず受け入れるが、決してあきらめない」姿勢、すなわち「大乗仏教でいう『空(くう)』をよりどころにしながら、不完全性を忘れることなく思考し続け、ゴールを再設定し続ける生き方」が求められているといえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 

 次回はこのシリーズの最終回。サブテーマは「トリアージの応用」です。

 vol.2F-147)本文中に書いたトリアージの表現(下記)は2008年時点の私の考えです。苫米地博士に学び始めた後、この考え方には大きな問題点(課題)があることに気づきました。

 Q4:下記の表現に潜む問題点(課題)とは何でしょうか?

1)     手を尽くしても助けられない人には何もしない

2)     放っておくと死ぬけれども、すぐ手を尽くせば助かる人をまず最初に治療する

3)     放っておくとよくないが、とりあえず少しは待てる人を次に

4)     放っておいても死なない人は後回し

 

F-150につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 日本の2018年の対GDP保健医療支出は10.9%OECD加盟36カ国中6位です。本文で御紹介した1998年や2004年の状況よりは改善していますが、高齢化率等を考慮するとまだ十分とはいえないのかもしれません。

 医療関連データの国際比較について、日本医師会総合政策研究機構のレポート(日医総研リサーチエッセイ No.77)に詳しくまとめられています。ぜひ御確認ください。

 医療関連データの国際比較-OECD Health Statistics 2019

 https://www.jmari.med.or.jp/download/RE077.pdf

 

 

-関連記事-

    PM-04~:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13076878.html

    F-056~:「不摂生が理由で病気になった人の医療費を健康のために努力している人が負担するのは『あほらしい』」ことなのだろうか?

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_277070.html

    F-071~:「糖尿病リスク予測ツール」に思う

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_319922.html

    F-140~:不要不急

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_400247.html

    S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17563396.html

    S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

日本国憲法第25条





Q-151191019/20 鹿児島セミナーレポート -08;“今”を生きるために必要(重要)なこと

 

201910月に、鹿児島県鹿児島市(191019)と霧島市(191020)で、一般向けのコーチングセミナーを開催しました。両会場ともテーマは「万全の心身で“今”を生きる」。

ぜひ「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」についてイメージしながら読み進めてください。

 

 01;セミナー概要

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22818842.html

 02;「未来からの時間の流れ」~未来をうみだすものは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22896681.html

 03;「時間の流れにのる」~時間の流れにのった結果、到達するのはどこ?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22979265.html

 04;「万全の心身」~心と身の関係は?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23037529.html

 05;「万全の心身」~心身が万全(=健康)とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23108517.html

 06;「“今”を生きる」~“今”とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23177616.html

 07;「“今”を生きる」~生きるとは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23239643.html

 08;「“今を生きる」~“今”を生きるために必要/重要なことは?

 

 

08;「“今を生きる」~“今”を生きるために必要/重要なことは?

 

 セミナーのテーマは「未来からの時間の流れにのって、万全の心身で“今”を生きる」。

時間の流れの源である未来をうみだすものはゴール。その流れにのった結果到達するのは「空(くう)」のはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 「“今”を生きる」というときの “今”とは、「あらゆる可能性が結実している刹那瞬」。“生きる”とは、ヴィーゼルの表現を借りると、「生と死の間(にあるもの)に関心を持つ」ことです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_318161.html

 

 

 「関心」は「重要度」と同じと考えることができます。

関心が高い、すなわち重要度が高いものは、RAS(ラス、網様体賦活系)と呼ばれるフィルタリングを通過するので認識することができます。

反対に関心が低い、すなわち重要度が低いものは、RASによりはじかれ認識することができません。それを「スコトーマに隠れる」と表現します。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 では何が「関心=重要度」を決めるのでしょうか?

 

 答えはブリーフシステム。人の行動や行動性向といわれる無意識の行動を決めるブリーフシステムは、「強い情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」の2つの要因で形成されています。それは過去であり、他人(あるいは社会)の刷り込みです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 つまり、私たちの目の前の世界(宇宙)は、これまでの他人(または社会)からの刷り込みでできあがった重要な情報の集まり。すべて心がうみだすものであり、そもそも幻想です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 

 だからこそ、私たちは世界を変えることができます。宇宙を新たに創造することができます。

RASを通過する情報が変化しスコトーマが外れる体験は、まさに「生まれ変わり」!

 そんなことが可能なのは、“現状の外”にゴールを設定することで未来側から「関心=重要度」をつくりなおすからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_262962.html

 

 ゴールとは、1)「心から望むもの」であり、2)「自分中心を捨て去ったもの」であり、3)「“現状の外側”に設定するもの」です。時間軸でいえば未来であり、過去は一切関係ありません。ゴールを設定した者にとっては、時間は未来から過去に流れています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

その未来とはワクワクするもののはず。「心から望むもの」が待っているからです(すでにあり、時間の経過とともに近づいてくる)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

「“現状の外”」であるがゆえにドキドキする感じはありますが、それは恐怖や不安とは本質的に異なります。ファイト・オア・フライトではなく、“武者震い”のような感じ。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

さらに「自分中心」を克服していくと、 “自分”がひろがった分だけワクワク・ドキドキが大きく(強く)なっていきます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268337.html

 

そんな心の状態でいるうちに「この先老いていくのが心配」は自然に消えていきます。ワクワク・ドキドキがますます大きくなりながら、ゴールがどんどん近づいてくるのだから。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268333.html

 

 また、ゴールを人生のあらゆる領域に設定することができると(バランスホイール)、文字どおり“バランスよく生きる”ことができるようになります。例えば職業(仕事)でつまずいたとしても、趣味や家庭のゴールに取り組む間にすっかり元気になるように。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14524490.html

 

リフレッシュしたマインドで再び職業(仕事)に向き合えば、「つまずき」前よりも飛躍することができるでしょう。レジリエンスです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22878502.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22931091.html

 

 ゴールを人生のあらゆる領域に設定しバランスを重視することは、今後ますます深刻化する「ネット依存」「ゲーム依存」への有効な解決策にもなるはずです。ゲームに対する「関心=重要度」と同じように(あるいはそれ以上に)、他の趣味や生涯学習、職業(仕事)、家庭、健康、ファイナンスといった領域の「関心=重要度」を高めることができれば、「ゲームがやめられない」は克服できます。「ダメ。ゼッタイ。」を超える形で。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_352303.html

 

“今”を生きるために必要/重要なのはゴール!

 

 しかしながら、「ゴール設定は難しい」というのが、多くの方々の本音ではないでしょうか。

 

Q-152につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 「情報が書き換わると現実が変わる」をテーマに書いているシリーズ(フリーテーマ)で、薬物依存やネット・ゲーム依存対策にも応用できる「フレームの組み換え」について取り上げています(F-114)↓

 F-110~:情報が書き換わると現実が変わる

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_386190.html

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching Project(FCP)」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(詳細はこちら↓ FCP単独の受付は終了いたしましたが、青山コーチのコーチングクラブ2020に入会することで視聴できます)

 http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

-関連記事-

Q-064~:認知的不協和と頭痛(ヒーリングとコーチングの関係)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html

F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268333.html

F-044~:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268334.html

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_396235.html

 

 

ブログ・シリーズ編

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

S-04-14:本当の幸せを感じられない理由 -4(ワーク付き)

 

問題です。

鏡の中の自分に微笑んでもらうためにはどうすればいいでしょうか?

私の答えは、このシリーズの最後でw

 

 告知(I-038):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22227952.html

 S-04-00(目次):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

幸せをどのように定義するかで、そのイメージは変わります。そして、そのイメージが新たな現実をつくりだします。「一人宇宙」の「」が書き換わっていくのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 

幸せのイメージに合わせて物理的現実世界を変えるのではなく、幸せを定義しなおすことでそのイメージ自体を変えてしまい、新たな“幸せ”を創造していく(もちろん“現状の外”に)

 

それでは、幸せの定義が重要であることを理解していただいたところで、“本当の幸せ”についてあらためて考察していきましょう。

 

 

幸せのイメージは人それぞれ。

ですが、そのイメージ自体がはっきりしていないケースは少なくありません。あらためて問われることで、「自分にとっての幸せがわからない」ということに気づく方もいらっしゃいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

皆さんはいかがですか? 何をしているときに「幸せだな~」と感じますか?

それではワークです。下の文章の( )に入るものをしっかりイメージしてください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 <ワーク:自分にとっての“幸せ”を考察する>

 

私は(     )をしているときに幸せを感じる

 

 

( )に入るイメージは人それぞれのはず。そこで、例として下記の3つを考えてみましょう。

 

「食べ歩きが趣味で、おいしいものを食べながらお酒を飲んでいるときに幸せを感じる」

「マラソンが趣味で、公園を走っているときに幸せを感じる」

「魚釣りをしているときに幸せを感じる」

 

ここで質問です。この3つの「幸せ」を、本当に「幸せ」と呼んでいいのでしょうか?

 

答えはNoです。理由は大きく2つあります。

 

「おいしいものを食べて満足する」や「体を動かして気持ちがいい」「大きな魚が釣れてうれしい」というのは、脳でいうと扁桃体を含む大脳辺縁系での情報処理です。大脳辺縁系は古い脳であり、その処理時に感じる情動は抽象度の低い原始的な感情です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

人間は進化の過程で前頭葉が著しく発達しました。特に前頭前野と呼ばれる部位は、「人を人たらしめる思考や創造性の中枢」です。ちなみに、大脳皮質に占める前頭前野の割合は、猫が3.5%、猿で11.5%、そして人では30%といわれています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

 

よって、本能的な古い脳(扁桃体)が論理をつかさどる新しい脳(前頭前野)より優位になっている人は、より原始的であり、進化の度合いでいうとサルやゴリラに近いということになります。そんな幸せを“本物の幸せ”とは言いません。それがひとつめの理由です。

 

もうひとつの理由は、さきほどの3つの幸せには「自分」しかいないから。

 

食べ歩きが趣味でおいしいものを食べているときに幸せを感じるという人が、「他の人にもいいお店を知ってもらって、この幸せを感じてほしい」と考え、SNSでお勧めの店の情報提供を始めたとします。その情報を見てお店に行った人から「ほんとにおいしかった!」というコメントがきて、うれしいと感じる。これは「ゴリラの幸せから、人間の幸せに近づいた」といえます。

なぜならこの人は、見知らぬ他人にも幸せを感じてもらいたいと思って、手間をかけて情報を発信しています。そして、他人がおいしいものを食べて喜んだことが、自分の喜びになっているからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11383670.html

 

この幸せは、もう自分だけのことではありません。他人が入っています。そして、他人が入ったことによって、この人はこれまでに味わったことのない大きな幸せを感じたはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

「マラソンが趣味で、公園を走っているときに幸せを感じる」や「魚釣りをしているときに幸せを感じる」という人ならば、「年々きつくなってはいるが今後もマラソン大会に出続けて、同年代の人達に元気を与えるランナーになる」や「釣った魚をさばいて振る舞い、皆に喜んでもらう」ということに幸せを感じるのであれば、人間の幸せに近づいているといえます。

それはもう自分だけの幸せではなく、抽象度が上がっています。言い方を変えると、自分(自我)の定義とともに幸せが拡大しています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8748177.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8900334.html

 

自分以外の人も一緒に幸せになってこそ幸せ すべてが“自分”で“宇宙”まるごと幸せ

 

それが進化した人にとっての“本当の幸せ”であるはず。私の好きな表現でいうと“無敵”です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

 (S-04-15につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 私の師匠である苫米地博士は、「自分以外の人も一緒に幸せになってこそ幸せ」「すべてが“自分”で“宇宙”まるごと幸せ」を実践されています。それもとんでもないスケールで。詳細は下記記事で御確認ください↓

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_393431.html

 

 

-追記2

 「Federation of Cyber States(サイバー国連邦)」については、「新・夢が勝手にかなう手帳 2020年度版」(サイゾー)の【付録①】に詳しく記載されています。タイトルは「ドクター苫米地がサイバー国家の大使に就任。サイバー国家連邦の実現が、結果的に『戦争のない』世界をつくるかも。2020年も、ドクター苫米地の世界平和実現プロジェクトから目が離せない! 日本や世界の情勢を正確に読み解き、2020年度を生き抜くテクニックをアドバイスする!」です(長いw)。

 その【付録①】から一部引用します。

 

2020年、他人のためにお金を使おう

 2020年、いや今後はずっと、自分の利益のためではなく、他人の利益のために生きる人が、よい人生を送れるようになるでしょう。まずは、自分以外の人のために自分は何ができるかについて、徹底的に考える1年にするといいでしょう。

 これは、お金についてもいえることです。究極的には「他人のためにお金を使いましょう」ということです。

 引用終わり(続きは次回に)

 

 

-参考書籍-

苫米地英人コレクション3

「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)

 

 

新・夢が勝手にかなう手帳 2020年度版

苫米地英人博士のブログより引用

F-148:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える vol.3;トリアージの問題点/課題 <中編>

 

 私は2007年から11年間にわたって病院長を務め、その間に300回の研修会を開催しました。今回御紹介するのは、コーチングを導入しようと奮闘していた院長時代に作成したもの。テーマは「トリアージ(triage)」です。

 (実際には“奮闘”ではなく“粉砕”しましたw

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

 2008年(苫米地理論と出会う前)に作成後2011年(苫米地理論と出会った後)に作り直したものをベースに、さらに2020年(認定コーチ6年目)の視点で「connect the dots」したいと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

vol.1;トリアージとは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23110775.html

 vol.2;トリアージの問題点/課題 <前編>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23211097.html

 

 

vol.3;トリアージの問題点/課題 <中編>

 

このように厳しい状況下でのトリアージには、「最大数の命を救うために、全ての命を救う努力を放棄する」という決断が求められます。医療者は、限られた時間の中で、究極の判断をしなければならないのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14120540.html

 

ここで厳しい状況下でのトリアージについて、違う表現でまとめます。

1)     手を尽くしても助けられない人には何もしない

2)     放っておくと死ぬけれども、すぐ手を尽くせば助かる人をまず最初に治療する

3)     放っておくとよくないが、とりあえず少しは待てる人を次に

4)     放っておいても死なない人は後回し


繰り返しますが、災害医療は、通常の医療とは大きく異なり、限られた資源(医薬品、医療従事者等)で多くの患者(負傷者)を診なければなりません。よって、冷たいようですが、どうしても“見捨てられる患者”が生じてしまいます。

ここで問題です。

Q1:“見捨てられる患者”が生じることは、「仕方がない」と受け入れ、諦めるべきなのでしょうか?

Q2:トリアージを行う者は何をよりどころにすればいいのでしょうか?

Q3:「限られた資源で多くの患者を診なければならない」 このフレーズを聞いて何か思い当たりませんか?(F-149で考察)

Q4:下記の表現に潜む問題点(課題)とは何でしょうか? (F-150で考察)

1)     手を尽くしても助けられない人には何もしない

2)     放っておくと死ぬけれども、すぐ手を尽くせば助かる人をまず最初に治療する

3)     放っておくとよくないが、とりあえず少しは待てる人を次に

4)     放っておいても死なない人は後回し

 

 

 それではコーチの視点で考察していきます。

Q1:“見捨てられる患者”が生じることは、「仕方がない」と受け入れ、諦めるべきなのでしょうか?

 

 A1:最初に「『仕方がない』と受け入れる」ことはとても重要です。なぜなら、「全員を助けることはできない」という厳しい状況では、医療者自身がファイト・オア・フライトに陥りやすくなるから。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 ファイト・オア・フライトの状態とは、簡単にいうと、心身ともこわばった状態。前頭葉前頭前野よりも大脳辺縁系の方が優位になるため、IQが一時的に下がり(「頭が真っ白」「思考がまとまらない」「怒りっぽくなる」など)、普段は簡単にできることができなくなります(「粗暴」「乱雑」「ミスが増える」など)。

 それは抽象度が下がった状態。脳の機能でいえば、人間的な社会的情動(感性)または論理のレベルから、動物的な情動処理レベルに一時的に退化してしまった状態です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

 

 そんな状態では助けられる命も助けられなくなります。だから、まず「『仕方がない』と受け入れる」ことで、自らがファイト・オア・フライトに陥らないようにする(すぐに脱する)必要があるのです。「厳しい状況の中で最大数の命を救う」ために。

コーチとしてしっかり言い換えると、「最大数の命を救う」をゴールにし、「厳しい状況」をコンフォートゾーンに変えてしまう感じです(さらに詳しくは追記で)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 「『仕方がない』と受け入れる」ことはとても重要

 

 しかしながら、受け入れることはOKでも、諦めることはNGです。諦めた瞬間に「もっと救える可能性」がスコトーマに隠れてしまいます。そればかりか解決(改善)のためのエネルギーと創造性を失い、上方修正することができなくなります。現場の状況は刻一刻と変わっていくのに。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 では、「とりあえず受け入れるが、決してあきらめない」ためにはどうすればいいのでしょう?

 その答えはQ2への回答と同じです。

 

 

Q2:トリアージを行う者は何をよりどころにすればいいのでしょうか?

 

 A2:ポイントは「不完全性を忘れることなく思考し続け、ゴールを再設定し続ける」こと。つまり、大乗仏教でいう「空(くう)」をよりどころにするのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

「空」を理解しているからこそ、厳しい状況の中に希望を見いだすことができます。

「空」を体感しているからこそ、“現状の外へ新たなゴールを設定し続けることができます。

「空」だからこそ、リミッターをはずし、潜在能力をフルに発揮することができます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 これらは私が苫米地式認定コーチとして医療・介護現場にコーチングを届け続けている“よりどころ”でもあります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14833876.html

 

F-149につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 本文中に「コーチとしてしっかり言い換えると、『最大数の命を救う』をゴールにし、『厳しい状況』をコンフォートゾーンに変えてしまう感じです」と書きました。

さらに詳しく述べると、「最大限の命を救う」はエンドステートに相当します。エンドステート、アサンプション、コース・オブ・アクションについて、苫米地博士の著書「コーポレートコーチング(下)」を参考に下記記事にまとめています。「不言実行」がテーマです↓

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14973460.html

 

-追記2-
 今回は「厳しい状況下でのトリアージ」をテーマにしていますが、その“状況”自体はどんどん変化していきます。私が医療・介護現場で行う研修では、その“状況”の変化を「レジリエンス」の枠組み(ゲシュタルト)で捉えることを提案しています(「重要度&緊急度によるマネジメント」も)。
 
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 



    Normal Operations ←継続的なモニタリング  第二領域「重要不急」

    ShockCascading ←最低ラインの確保          第一領域「重要緊急」

    Recovery Phase ←準平常ラインの設定           第一から第二領域への移行期

    Restoration Phase ←さらに高いラインに回復 第二領域「重要不急」

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

https://www.youtube.com/watch?v=CZyGvCXnCGI

 


御興味のある医療・福祉関係者の皆さまは、下記メールアドレスに御連絡ください。

(今後、セミナーや研修はオンラインで行う予定です。ただ今準備に奮闘中ですw

連絡先:coachfor.m2@gmail.com

 

 

-関連記事-

    F-140~:不要不急

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_400247.html

    S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17563396.html

    S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

コーポレートコーチング




Q-150191019/20 鹿児島セミナーレポート -07;「“今”を生きる」の生きるとは?

 

201910月に、鹿児島県鹿児島市(191019)と霧島市(191020)で、一般向けのコーチングセミナーを開催しました。両会場ともテーマは「万全の心身で“今”を生きる」。

ぜひ「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」についてイメージしながら読み進めてください。

 

 01;セミナー概要

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22818842.html

 02;「未来からの時間の流れ」~未来をうみだすもの

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22896681.html

 03;「時間の流れにのる」~時間の流れにのった結果、到達するのはどこ?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22979265.html

 04;「万全の心身」~心と身の関係は?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23037529.html

 05;「万全の心身」~心身が万全(=健康)とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23108517.html

 06;「“今”を生きる」~“今”とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23177616.html

 07;「“今”を生きる」~生きるとは?

 08;「“今を生きる」~“今”を生きるために必要/重要なことは?

 

 

07;「“今”を生きる」~生きるとは?

 

 セミナーのテーマは「未来からの時間の流れにのって、万全の心身で“今”を生きる」。

時間の流れの源である未来をうみだすものはゴール。その流れにのった結果到達するのは「空(くう)」のはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 「“今”を生きる」というときの “今”とは「あらゆる可能性が結実している刹那瞬」。

次に“生きる”の部分を考えていきましょう。

 

 ところで、皆さんは“生きる”の反対の言葉は何だと思いますか?

“生きる”と真逆の状態について、どのようなイメージが浮かびますか?

 

 私は、コーチ兼医師として、医療や介護の現場でよくお話をさせていただきます。職員向けの研修(コーチングを応用したリスクマネジメント研修やリーダー研修など)だけでなく、患者・利用者さんやその御家族向けに健康講話を行う機会もあります。

 その際によく引用しているのがノーベル平和賞受賞作家 エリ・ヴィーゼル(19282016年)の下記の言葉です。

 

 

 愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間(にあるもの)への無関心だ

 

The opposite of love is not hate, its indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, its indifference.

The opposite of faith is not heresy, its indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

 

 ヴィーゼルは生(Life)の反対を「生と死の間(にあるもの)への無関心」としました。ということは、ヴィーゼルにとっての“生きる”とは「生と死の間(にあるもの)に関心を持つ」ということ。

 

 私は、コーチとして、このヴィーゼルの言葉に大賛成です。

 ゴールを自分の自由意志で設定するからこそ、「生と死の間(にあるもの)に関心を持つ」ことができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 ゴールに向かう日々の中で「本当は自我の問いが生まれる思春期にはすでに生じているのに、いつの間にかスコトーマに隠れてしまっている“スピリチュアルペイン”」を克服していきます。それこそが“生きる”ということです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8293317.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

Q-151につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 ヴィーゼルの言葉とゴールやスピリチュアルペインとの関係等について、霧島市(鹿児島県)で行った「市民健康教育講座(180804)」のレポートにまとめています↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_318161.html

 

 

-追記2

ヴィーゼルの言葉を知った時、私は釈迦の「みかんの教え」を思いだしました。以下、苫米地博士の著書「人生を劇的に好転させる自己洗脳ルール44」(学研プラス)から引用します。

 

ルール8 1分間、息を止めてみる

 「一日が24時間よりも長かったらいいのに」なんて思ったことはないでしょうか。中にはいつも「どうしてこんなに時間がないのだろう」なんて思いながら、忙しいことを何もしない言い訳に使っている人もいるようです。

 本当にそんなに時間がないのでしょうか。一度、自分自身の時間がどんなふうに使われているか、細かく調べてみるといいでしょう。時間の使い方についてきっちりと精査してみると、案外、無駄な時間が多いことに気がつくはずです。

 「いや、それでもやっぱり時間が足りない」という人は、試しに時計を見ながら「1分間」だけ息を止めてみましょう。

 これをやってみると、1分間という時間がいかに長いかを実感することができます。1分間息を止めてみると、たったの1分なのになかなか過ぎていってくれません。息が苦しくなって「早く1分経ってくれ」と思っても、秒針はゆっくりゆっくり進みます。1分ってこんなに長かったのか」と再認識させられることでしょう。

 それまで1分間という時間がどれほど長いのか実感できていなかったはずです。たった1分間でも集中して何かをやれば、かなりいろいろなことができます。そのことがわかるだけでも、大きな気付きでしょう。

 

 1分間息を止める効果には、もう一つ、大きなものがあります。それは、普段はほとんど意識していない「自我」というものを意識できるということです。

 人は本来、いつでも自我というものを意識して、自分を見続けていなければならないはずなのですが、ほとんどの人は自分というものを意識して見ることをしていません。当然、自分に対する気付きもありません。自我を見つめることができなければ、自我を確認することはできません。

 息を止めている間は、息を止めることに集中しているはずです。自分の呼吸(止めている呼吸)に集中しているわけですから、この瞬間だけは少なくとも自我を見つめていることになります。自分の呼吸を意識に上げるためには、どうしても自分というものを意識せずにはできません。

 こんな話があります。釈迦は菩提樹の下で悟りを開いたあとで、子どもたちからみかんをもらい、そのみかんを他のお腹をすかせた子どもたちに配りました。そのとき、釈迦はみかんをもらった子どもたちに「みかんをよく見て、ひとつひとつよく噛んで、味わいなさい」と言います。そして、「ほら、たしかにみかんはあったでしょう」と言うのです。

 みかんの色つや、手触り、におい、味といったものを感じてこそ、みかんの存在が確かめられるのです。何も考えずにぼ~っとテレビを見ながら、何個食べたのかもわからないくらいぱくぱく食べたのでは、みかんを食べたことすらすぐに忘れてしまい、それではみかんは存在していなかったのと同じことだということを釈迦は子どもたちに言いたかったのです(この時代、テレビはありませんが)。

 人生も同じです。意識して、自分というものを見て、聞いて、触れて、嗅いで、味わってこそ、存在が確かめられるのです。テレビを見て、げらげら笑っているだけでは、存在していないのと何ら変わりません。

 

 息を止めることで、自我を意識でき、生きている自分の存在を確認できます。今、私は間違いなく生きていると確認できるのです。

 生きている自分という存在を確認するために、1分間、息を止めてみましょう。そして、1分間という長さを実感しましょう。時間がないと思っていたことが、実はただ時間を無駄にしていただけなのではないかと思えるようになっていきます。時間を有効に使うように、生活パターンも変わってくることでしょう。

 なお、苦しくなったり、気分が悪くなったときは、無理せずにすぐに呼吸をするようにしましょう。また、何度も続けてやると、酸素不足になって脳に悪い影響を及ぼす恐れもありますので、あくまでも試しに一度やってみるという程度にしてください。一度、1分間の長さを実感したらそれを忘れないようにして、普段は普通の呼吸を意識してみるようにするといいでしょう。

 引用終わり

 

 本文より引用の方が長くなってしまいましたw

 「1分間息を止めるワーク」の次は、下記記事中のワークをどうぞww

 F-140~:不要不急

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_400247.html

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching Project」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(お申し込みはこちら↓)

 http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

-関連記事-

Q-064~:認知的不協和と頭痛(ヒーリングとコーチングの関係)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html

F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

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F-044~:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと

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F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

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人生を劇的に好転させる自己洗脳ルール44




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