苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2020/06

ブログ・シリーズ編

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

S-04-08:自分を変えることができない理由 -1

 

問題です。

鏡の中の自分に微笑んでもらうためにはどうすればいいでしょうか?

私の答えは、このシリーズの最後でw

 

 告知(I-038):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22227952.html

 S-04-00(目次):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

私がまだ駆けだしの医師だった頃、頚髄損傷患者さんを担当させてもらったことがあります。

 

頚髄を損傷してしまった患者さんは、手足の麻痺や排尿の異常だけではなく、様々な機能異常が生じます。体温調節も困難になってしまうため、ちょっと直射日光に当たっただけで、すぐに体温が40℃を超えてしまうのです。みるみる体温が上がっていく患者さんを目の当たりにして、とても驚いたことを覚えています。

 

では、なぜ私たち健常者は体温が変わらないのでしょうか?

 

答えは、「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」が働いているからです。

暑いと汗をかくことで体温を下げようとし、寒いと震えることで体温を上げようとします。その反応は意識していないのに起こり、自然に適温に調整されています。

生まれてから一度も心臓が止まることなく動き続けているのも、どんなに熱中していても呼吸することを忘れないのも、すべてホメオスタシスの働きです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

 

じつは、人間の場合、ホメオスタシスが働くのは物理空間ばかりではありません。

 

私たち人間は進化の過程で大脳の前頭葉(とくに前頭前野)がとても発達しました。

その結果、この「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」が、物理空間だけではなく情報空間(心の空間)にも働くようになったのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654230.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831442.html

 

例えば、ゴルフやボーリングで前半は調子が良かったのに後半崩れてしまうのも(その逆も)、ダイエットに成功したのにすぐにリバウンドしてしまうのも、お酒やタバコがなかなかやめられないのも、すべて、この「情報空間に働く恒常性維持機能(ホメオスタシス)」が原因です。

ホメオスタシスによって“いつもの私”に引きもどされてしまいます。その「引きもどす力」のことを「ホメオスタシスフィードバック」と呼びます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

何か変化を起こしたいときは、この「ホメオスタシスフィードバック」をコントロールすることがポイント。そのために、まずは“いつもの私”、すなわち「自己イメージ(セルフイメージ)」を変えていきます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 (S-04-09につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 ゴールとは“現状の外”に設定するもの

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 しかしながら、「ホメオスタシス(フィードバック)」を変更することなく“現状の外”にある何かを継続すると、必ず“無理”が生じてしまいます(無理強い)。その“無理”はストレスとなり心を蝕み、やがては身体に悪影響を及ぼします。心と体はそもそも同じものであり、抽象度の違いにすぎないからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14106619.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14248940.html

 

 その「“現状の外”にある何か」が“正しい”ほど、あるいは“行うべき”であるほど、ストレスは大きくなるはずです。ますますhave toが強まるから。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523715.html

 

 だから私は、簡単に「ダメ。ゼッタイ。」と言うべきではないと思っています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_352303.html

 

 

-追記2

 高齢者向けの健康講話で「ホメオスタシス」について説明させていただくことがあります。その際、本文中にあるように「生まれてから一度も心臓が止まることなく動き続けているのも、どんなに熱中していても呼吸することを忘れないのも、すべてホメオスタシスの働きです」といった話をします。すると、たまにですが、「私は心臓がとまったことがある」と発言される御老人に遭遇します(そんなことを明るく発言される方はみんなお元気です)w

 

なんらかの因果で停止した心臓が、適切な処置で再び動きだし、その後拍動を続けることも「ホメオスタシス(フィードバック)」といえます。そして、そのネタで講話を盛り上げてくださることも。

 そんな御老人に会うたびに、コーチとしての私は、心の内にあるゴールを伺いたくなります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 

-参考書籍-

苫米地英人コレクション3

「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)

 

F-142:不要不急 vol.3;レジリエンス <ワーク付き>

 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため、今春(2020年)、日本中が自粛ムードに包まれました。にぎわいが消えた町の様子はまさに「沈黙の春」のよう。自粛期間中、よく耳にしたのが「不要不急」という言葉でした。

その「不要不急」について考えてみたいと思います。シリーズでお届けします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22636357.html

 

vol.1;重要度と緊急度 <ワーク付き>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22705015.html

 vol.2;「不要不急」や「重要緊急」を決めるもの

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22775911.html

 

 レジリエンス(resilience)という概念を御存知でしょうか?

 

レジリエンスは物理学の用語で、「外力による歪み」を意味するストレスに対して、「ストレスを跳ね返す力」の意味で使われています。

そこから心理学の世界にひろがり、「社会的ディスアドバンテージや己に不利な状況において、そういった状況に自身のライフタスクを対応させる個人の能力」を表す言葉として用いられるようになりました。

シンプルにいうと「自発的治癒力」。それは「脆弱性(vulnerability)」の反対概念であり、「精神的回復力」「抵抗力」「耐久力」とも訳されています。

(そして現在は、安全保障の基本概念としても用いられています)

 

 余談ですが、私がレジリエンスという言葉をはじめて聞いたのは、認知科学者 苫米地英人博士のセミナーでした。といっても、セミナー受講時はまったく意識にあがっていませんでした。それからしばらく経った後、過去のノートを見返しているときに「レジリエンス」と書き込んでいるのを見つけました。衝撃でした。つい最近知ったと思っていた言葉を、ずいぶん前に教わっていたのですから。改めてスコトーマの怖さを体感しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

苫米地博士は、レジリエンスを、「有事の際に迅速にリカバーし、元より強固になることができる性向」といった意味で使われています。古い言い回しを用いると、「転んでもただでは起きぬ」というブリーフシステムです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 そのレジリエンスの大前提は「ゼロトラスト」。これは「完全に守ることは不可能という認識」を示します。「無常」で知られる縁起の思想はもちろんのこと、不完全性定理以降の西洋哲学においてもとても重要な概念です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

今回のCOVID-19でいうと、「今までそんなことはなかった。だから、これからもおこりえない」と考えてはいけないということ。「可能性は低い。だから対策はたてなくていい。準備はしなくていい」と安心してはいけないということ。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14120540.html

 

 繰り返しますが、レジリエンスの大前提は「ゼロトラスト」。

 その上でポイントとなるのが下記の4つです。

   平常状態の継続的なモニタリング

   最低ラインの確保(平常状態を有事に確保するのは現実的ではないという認識)

   できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定

   準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 

 この4つのポイントに、苫米地博士が出演されている「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)内での講義時に使用された用語(下図)を重ねると、

    Normal Operations ← 継続的なモニタリング

    ShockCascading ← 最低ラインの確保

    Recovery Phase ← 準平常ラインの設定

    Restoration Phase ← 元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

となります。

 

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

https://www.youtube.com/watch?v=CZyGvCXnCGI

 

 


 さらに、このシリーズのテーマ「不要不急」と関連する重要度と緊急度を軸とした4つのカテゴリー分類を重ねると、

    Normal Operations ←継続的なモニタリング 
第二領域「重要不急」

    ShockCascading ←最低ラインの確保
第一領域「重要緊急」

    Recovery Phase ←準平常ラインの設定
第一から第二領域への移行期

    Restoration Phase ←さらに高いラインに回復
第二領域「重要不急」

となります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22705015.html

 

 次回(F-143)は各フェースでのマインドの在り方(作り方)を取り上げます。高い臨場感で考えていただくためにワーク(宿題)をご用意しましたw

 

<転倒骨折事例でレジリエンス各フェースのポイントを考えるワーク>

医療・介護現場で起こりえる下記事例において、各フェースでどんなことを行えばいいか考えてください(医療・福祉従事者もそうではない方も、自由な発想を楽しんでくださいw

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22599317.html

 

<事例>認知症によるBPSDBehavioral and Psychological Symptoms of Dementia …以前は周辺症状と呼ばれていた暴力、不潔行為、幻覚、せん妄などの行動・心理症状)として徘徊が目立っていた高齢男性患者さんが肺炎のため入院しました。

幸い呼吸状態は改善しましたが、治療の間に下肢筋力が低下してしまいました。歩行はとても不安定でしたが、病識がなく徘徊しようとするため転倒の危険が高まっていました。

そこで病院は転倒事故防止のために腰ベルトを用いた車イス離床を行うことを提案しました。ところが「親父を縛りつけるのか!」と家族が強く反対するため、なかなか実行できないでいました。そうこうするうちに患者さんが転倒してしまい、大腿骨頸部(太ももの骨の付け根)を骨折してしまいました。

担当者は御家族に連絡し、丁寧に説明しました。すると、「骨折とはどういうことだ!この病院の安全管理はどうなっているんだ!! 責任者を出せ!!! 」と怒りまくっています。

そのキレ方があまりにも激しいので、担当者はとてもショックを受けました

 

Q1:大前提となる「ゼロトラスト」は?

Q2:各フェース(①~④)での取り組みを考えてください

    Normal Operations ←継続的なモニタリング
第二領域「重要不急」

    ShockCascading ←最低ラインの確保
第一領域「重要緊急」

    Recovery Phase ←準平常ラインの設定
第一から第二領域への移行期

    Restoration Phase ←さらに高いラインに回復
第二領域「重要不急」

 

F-143につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

F-078~:ヘンリー・フォードの教え

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_342433.html

S-04~:さぁ「人間関係を克服する旅」をはじめよう!(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 


Q-144191019/20 鹿児島セミナーレポート -01;セミナー概要

 

201910月に、鹿児島県鹿児島市(191019)と霧島市(191020)で、一般向けのコーチングセミナーを開催しました。両会場ともテーマは「万全の心身で“今”を生きる」。

 

 第一部(45分)は、マインド(脳と心)の不思議を楽しく体感していただきながら、コーチングの基礎用語を解説し、健康や人生との関連を感じていただきました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

第二部は(90分)は、ヒーリングとコーチングの関係を体感していただきながら、ワークを行っていただきました。さらに今回は各会場限定のスライドを用意しました。霧島会場は70代の参加者もいらっしゃったので、「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」について考えていただきました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14400982.html

 

 今回のレポートでは、まずはセミナー中に私から受講者の皆さまに投げかけた疑問について考察していきます(下記)。その後当日行ったワークを一部御紹介し、セミナー後いただいた御質問にお答えします。

ぜひ「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」をイメージしながら読み進めてください。

 

 01;セミナー概要

 02;「未来からの時間の流れ」~未来をうみだすものは?

 03;「時間の流れにのる」~時間の流れにのった結果、到達するのはどこ?

 04;「万全の心身」~心と身の関係は?

 05;「万全の心身」~心身が万全(=健康)とは?

 06;「“今”を生きる」~“今”とは?

 07;「“今”を生きる」~生きるとは?

 08;「“今”を生きる」~“今”を生きるために必要/重要なことは?

 

Q-145につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 補足します。霧島会場では「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」について考えていただきました。その際に御紹介したのが、ある米国人科学者の衝撃的な主張です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12340209.html

 

 腫瘍学者で生命倫理学者でもあるエゼキエル・エマニュエル博士は、ザ・アトランティック誌に寄稿した文書で、「データを分析すると、寿命は延びたが、実際にはより多くの障がいを抱えた老人の数が増えている」「連邦予算が18歳未満の人に1ドル使われる時、65歳以上の人には7ドル使われている」と示した上で、「高齢のアメリカ人が身体的に衰退した状態で、あまりにも長く生き過ぎている」と主張したそうです。さらには、「私が75歳になったら医学的介入は拒否する。抗生物質や予防接種さえ断る」と宣言しました。

 エマニュエル博士はペンシルベニア大学の医療倫理や健康政策の責任者であり、オバマケア(オバマ大統領の時に成立した医療保険制度改革法)を主導した人物です。この大御所の発言は全米で大論争を巻き起こしました。

 

 エマニュエル博士の主張をシンプルにまとめると、「人間の晩年は無価値。よって、寿命延長をサポートするべきではない」というもの。

 

 皆さんはどのように考えますか?

 ぜひ「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」と合わせてお考えください。

 

 

-関連記事-

Q-064~:認知的不協和と頭痛(ヒーリングとコーチングの関係)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html

F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268333.html

F-044~:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268334.html

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_396235.html


 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching Project」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(お申し込みはこちら↓)

 http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

 

190929 ブログ案内用(第二弾、告知)

セミナー告知画像
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19677677.html

ブログ・シリーズ編

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

S-04-07:心に深い傷を負う理由-2

 

問題です。

鏡の中の自分に微笑んでもらうためにはどうすればいいでしょうか?

私の答えは、このシリーズの最後でw

 

 告知(I-038):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22227952.html

 S-04-00(目次):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

心の傷がトラウマになるか否か、うつなどの病気を引き起こすか否かは、じつは、出来事そのものの大きさとは関係がありません。ものすごく衝撃的な出来事でも、トラウマになる人もいれば、ならない人もいます。

では、両者で何が違うのでしょうか?

両者を分けるものは「本人にとっての理不尽度」。そして、その理不尽度は「自己責任感の大小」で決まります。

 

ショックな出来事に対して「自分にも責任がある」と感じる人にとって、その出来事の理不尽度は小さく、反対に、その出来事に対して「自分には責任がない」と感じる人にとっては、理不尽度はとても大きくなります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22669112.html

 

つまり、「自分にも責任がある」と考える人の心の傷は深くはならず、その一方で、「自分には責任がない」と考える人の心の傷はとても深くなってしまうのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491494.html

 

S-04-04と同じ事例で考えてみましょう。

認知症によるBPSDBehavioral and Psychological Symptoms of Dementia …以前は周辺症状と呼ばれていた暴力、不潔行為、幻覚、せん妄などの行動・心理症状)として徘徊が目立っていた高齢男性患者さんが肺炎のため入院しました。

幸い呼吸状態は改善しましたが、治療の間に下肢筋力が低下してしまいました。歩行はとても不安定でしたが、病識がなく徘徊しようとするため転倒の危険が高まっていました。

そこで病院は転倒事故防止のために腰ベルトを用いた車イス離床を行うことを提案しました。ところが「親父を縛りつけるのか!」と家族が強く反対するため、なかなか実行できないでいました。そうこうするうちに患者さんが転倒してしまい、大腿骨頸部(太ももの骨の付け根)を骨折してしまいました。

担当者は御家族に連絡し、丁寧に説明しました。すると、「骨折とはどういうことだ!この病院の安全管理はどうなっているんだ!! 責任者を出せ!!! 」と怒りまくっています。

そのキレ方があまりにも激しいので、担当者はとてもショックを受けました

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22599317.html

 

このような場合、担当者には2つの対応の仕方があります。

 

「だから、腰ベルトを用いた車イス管理にしましょうと言ったではないですか。『それはやめろ』と言ったのはあなたでしょう!」と、自分には責任がないことを前提に相手を責めるパターン。

もうひとつは、相手を責めたい気持ちをぐっとこらえて、「それだけ父親を思っているのだな。転倒により骨折する可能性はしっかり伝えたはずだが、しっかりイメージできていなかったんだな。もっといい伝え方はできなかったかな?」と、客観的に状況を見ようと努め、自分の責任も認めるパターン。

 

前者が「他責」、後者が「自責」です。

 

後者のように「自分にも責任がある」、あるいは「自分の責任は何か?」と考えることができる場合、家族にキレられたショックを引きずる可能性はかなり低くなります。

 

理不尽な出来事に遭遇したときに、「なんの責任もないのに自分だけひどい目に遭った」と相手を責めるだけの人は「自分中心」な人です。自分中心な人は、同じ出来事を前にしても、自分中心ではない人よりも心の傷が深くなります。そして、その心の傷に長く囚われてしまいます。

 

人間関係に軋轢が生じるだけでなく、自分自身の心の傷も深くしてしまう生き方

それが、「自分中心」という生き方です。

 

 

Q:心に深い傷を負う理由は?

A:縁起を理解しておらず、「自分中心」だから

 

 

もちろん、この世が縁起である以上、起こる事象そのものを思いどおりにコントロールできるわけではありません。

しかし、その事象をどのように認識し、理解し、そして評価・判断するかは自分で完全にコントロールすることができます。それが自己責任という言葉の本当の意味です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

大切なのは、「自分のマインド(脳と心)は、自分自身の自由と責任でコントロールする」という意志。そして、「自分自身の心の力(The Power of Mind)で未来を創造する」という覚悟です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958864.html

 

マインドでの情報処理を、過去の記憶でつくられたブリーフシステムではなく、未来の記憶によってつくりあげたブリーフシステムで行うことができるようになると、未来から流れる時間を生きれるようになります。そして、(本来の)“死”までの“生”を存分に生きることができるようになります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

次回は、「自分を変えることができない理由」です。

 

 (S-04-08につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 本文中に「『自分にも責任がある』と考える人の心の傷は深くはならず、その一方で、『自分には責任がない』と考える人の心の傷はとても深くなってしまう」と書きましたが、これは大人の場合です。

 子どもはマインド(脳と心)の成長段階にあり、“責任”に関係なく心に深い傷を負います。そして、その心の傷はやがては脳の傷となり生涯影響を与え続けます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10114934.html

 

マインドについてしっかりと理解し、子どもを方向付けるのではなく、子どもが自ら方向付けを行えるように導くことこそが、真の子育てであり教育である

そのように私は考えています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18096464.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13077001.html

 

 

-関連記事-

F-059:虐待で残る「分子の傷跡」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523096.html

F-075Preventable Trauma Death

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15833962.html

 

 

-参考書籍-

苫米地英人コレクション3

「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)

 

F-141:不要不急 vol.2;「不要不急」や「重要緊急」を決めるもの

 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため、今春(2020年)、日本中が自粛ムードに包まれました。にぎわいが消えた町の様子はまさに「沈黙の春」のよう。自粛期間中、よく耳にしたのが「不要不急」という言葉でした。

その「不要不急」について考えてみたいと思います。シリーズでお届けします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22636357.html

 

 vol.1;重要度と緊急度 <ワーク付き>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22705015.html

 

前回(F-140)、重要性と緊急性を軸(縦軸に重要度、横軸に緊急度)にすることで4つのカテゴリーに分けることができることと、そのうちの第二領域:「重要不急」を常に意識しスケジュールに落とし込んでいくことが重要であることをお伝えしました。

「人生の第二領域:『重要不急』を観るワーク」はいかがだったでしょうか?

 

 「具体例が知りたい」という御要望をいただきました。ワーク中に浮かんだイメージを例示します(下図)。

 最近の話題でいえば「COVID-19対策」は「重要緊急」ですが、16794億円もの予算をつぎ込むという「GoToキャンペーン」は「重要不急」であるはずです。


 


重要度&緊急度マトリックス-3(ver2)
 


大切なのは「重要なこと以外は一切しない」という心構え。そんな心構え(意識状態)を維持できると、重要なことはしっかり認識することができ(RASを通過する)、重要でないことは認識にあがらなくなります(スコトーマに隠れる)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

命は有限です。誰もが生まれた瞬間から死に向かっているのですから、そもそも「やりたいこと以外やっている場合じゃない」はずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268333.html

 

では、重要度や緊急度はどのように決めればいいのでしょうか? その基準となるものは何でしょうか?

 

 

 答えは、もちろん、ゴール!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 まず先にゴールがあり、今の認識(RAS/スコトーマ)が決まります。

 先に“未来”があるから、最適な“現在”を自然に選択することができます。

 重要度や緊急度を決めるのはゴールであり未来です。ゴールを持つ人には時間は未来から過去に流れているように感じられます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

何をゴールにするかにより重要度や緊急度は異なります。

政治で例えると、「世界平和」をゴールにする人と「自国の利益(○○ファースト)」をゴールにする人とでは重要度が違います。「総理や大臣などの肩書」をなによりも大切に感じる人と「次の選挙での当選」だけしか興味がない人とでは緊急度がまったく異なります。

つまり、人や組織、社会のゴールごとに異なる重要度や緊急度が存在するのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14249741.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14401412.html

 

さらには、同じ人や組織であったとしても、その時の状況により「不要不急」や「重要緊急」はダイナミックに変化していきます。西洋哲学でいえば不完全性、東洋(釈迦)哲学でいえば無常(縁起)です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 前回御紹介したワークで自分の「重要度」や「緊急度」を再確認することは、じつは、自我を感じる作業でもあります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 そして、その自我を、自由意志で自ら設定したゴール(未来)側から作り直すことは、「本当の私」に生まれ変わることを意味します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 ぜひぜひ「人生の第二領域:『重要不急』を観るワーク」に取り組んでください

 (このワーク自体を「第二領域」にどうぞww

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22705015.html

 

F-142につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

重要度や緊急度は不変ではありません。「意味は状況で決まる」のと同様、その時の状況でどんどん変わっていきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

例えば、大規模災害の時は、医療を必要とする者の数と実際の医療資源との関係により、優先度(重要度と緊急度での順位づけ)が刻一刻と変化していきます。その変化を意識しながら患者を選別していくことが「トリアージ(triage)」です。

今後のブログ記事(フリーテーマ)で、「トリアージ」をコーチの視点で考察します。お楽しみに。

 

 


Q-143:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか? <後編>

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

抜粋した下記部分について、回答させていただきます。

(プライバシー保護の観点で、今回に限らず、変更を加えてあります)

 

Q-1:現状の外へのゴール設定に関しまして疑問を感じています。

 現状の外のゴールのリアリティでいる状態ですと、現状の状態の認識がうまく出来きていない状態なのではないかと感じるようになってしまいました。「現実逃避をしているのではないか?」「ポリアンナ症候群という症状に陥っているのではないか?」と考えてしまいます。

 

 前編はこちら↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22669207.html

 

Q-2:それゆえ、現状の外にゴール設定することに恐怖心が生まれている感じがしております。うまく現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避やポリアンナ症候群という症状に陥ってる状態とではなにが違っているのでしょうか?

 

A-2:ポリアンナ症候群(Pollyanna syndrome)は、「心的疾患のひとつ。ポリアンナイズム(Pollyannaism)とも。現実逃避の一種で、楽天主義の負の側面を表すもの」とWikipediaに記載されています。1913年にエレナ・ボグマン・ポーターが書いたベストセラー小説「少女パレアナ(Pollyanna)」および「パレアナの青春(Pollyanna Grows Up)」の主人公 パレアナ(ポリアンナ)にちなんでいるそうです。

 

 一般的には、「直面した問題の中に含まれる(微細な)良い部分だけを見て自己満足し、問題の解決にいたらないこと」「常に現状より悪い状況を想定して、そうなっていないことに満足し、上を見ようとしないこと」とあります。つまり、現状維持マインドです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13837769.html

 

 よって、解決は「“現状の外”へのゴール設定」ということになります。その時ポイントになるのが「より抽象度の高いゴールを設定する」こと。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 “現状の外”へのゴール設定を試みる時、多くの方が同じ抽象度での「まったく新しい何か?」を探しはじめます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

もちろん、最初はそれでもかまいません。

しかしながら、同じ抽象度次元での探求に留まれば、進化・向上はできません。ジョブスの表現でいうと、「connect the dots」は実現しません。視点の高さが変わらない(俯瞰することができない)からです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

 Q-066で宇宙の構造について言及しました。その記事で「つまり、『物理空間(という情報空間の一部)を底面として、抽象度という軸上に階層性をもって広がっている情報空間』が宇宙の構造なのです。抽象度が上がるほど情報量が減っていくのですから、宇宙は四角錐のような構造とイメージできます」と書きました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14106619.html

 

 そのイメージを、アブラハム・マズロー(19081970年)の「自己実現理論(欲求階層説)」と重ね合わせてください。そうすると、ポリアンナ症候群の一般的な定義中にある「上を見ようとしないこと」の問題点が感じられるはずです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

 鍵は「抽象度」です。

抽象度が高い次元から低い次元への移動は簡単にできますが、反対(下から上)はなかなかできません。よって、つねに「抽象度を上げる」意識でいることが重要になります。

より高い抽象度次元へ向けて「“現状の外”のゴール」を設定することができれば、そして、ゴール実現の世界を新たなコンフォートゾーンにすることができれば、強力なホメオスタシス(恒常性維持機能)がその世界に導いてくれます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

 ゴールへ向かうプロセスは、傍から見ると「努力」や「根性」に見えることでしょう。しかしながら、本人にとってはまるで心拍や呼吸のようにあたりまえな感覚です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19980130.html

 

 その感覚を誤解を恐れずに表現すれば「現実逃避」。ただし、ここでの「現実」とは、ゴール設定により新たにうみだした未来のこと。やがて「RReality)」となる「IImageImagination)」のことです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 ここまでの回答で「 現状の外のゴールのリアリティでいる状態ですと現状の状態を認識がうまく出来きていない状態であるのではないか?」という疑問も解決したのではないでしょうか?

 

 “現状の外”のゴールは、より抽象度の高い次元に存在します。抽象度が高いとかつての現状(現実)も包摂していますので、(必要により)簡単に認識にあげることができます。もちろん、理解が深まった意識状態で新たな気づきを得られるでしょう。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 

繰り返しますが、鍵は「抽象度」です。

コーチングを実践する者の心理はいつも「現実逃避」で、その逃避先はより抽象度の高い次元にあります。だから、むしろ「逃避」になるべき! 逃避先は未来 !!

 

「ゴールを達成した未来」という新しい“現実”に向かって、どんどん逃避してください。ホメオスタシスフィードバックを働かせて。

それが止められてもやりたいゴールに向かうときの100% want toの心の状態だと私は思っています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 以上が回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

小説「少女パレアナ(Pollyanna)」の主人公 パレアナ(ポリアンナ)の「よかった探し(Glad Game)」は、「アドラー心理学でよく言われる『勇気づけ』に近く、相手の生きようとする意思を引きだしている」とWikipediaに記載されています。

その「生きようとする意思」はゴールにより生まれるものであり、未来志向のこと。その未来の確信がエフィカシーなので、「よかった探し」はエフィカシーを高めるためのひとつの方便といえます(ただし、評価の基準はゴールを達成した未来)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

私自身は、エフィカシーのことを「覚悟」だと思っています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19033189.html

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching Project」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(お申し込みはこちら↓)

 http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

自己実現理論(Wikiより引用)

Wikipedia(「自己実現理論」)より引用

 

 

 

ブログ・シリーズ編

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

S-04-06:心に深い傷を負う理由-1

 

問題です。

鏡の中の自分に微笑んでもらうためにはどうすればいいでしょうか?

私の答えは、このシリーズの最後でw

 

 告知(I-038):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22227952.html

 S-04-00(目次):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

日本はいまだに自殺大国です。

多くの人が心にたくさんの傷を抱えたまま生きています。心の傷から生じる感情に振り回されているケースもたくさん目にします。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/search_tags?qt=1028229

 

私たちは生きている限り心に傷を負います。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こすような衝動的な心の傷は「トラウマ(心的外傷)」と呼ばれます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15833962.html

 

人間は誰でも心に傷を負っていますが、それがトラウマとなって心や体の病を引き起こすこともあれば、病とならずに癒えていくこともあります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10114934.html

 

その違いはどこにあるのでしょうか?

 

心の傷がトラウマになるか否か、うつなどの病気を引き起こすか否かは、じつは、出来事そのものの大きさとは関係がありません。

ものすごく衝撃的な出来事でも、トラウマになる人もいれば、ならない人もいます。

 

では、両者で何が違うのでしょうか?

 

両者を分けるものは、じつは、「本人にとっての理不尽度」です。

そして、その理不尽度は「自己責任感の大小」で決まります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22669112.html

 

 (S-04-07につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

 

 

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-参考書籍-

苫米地英人コレクション3

「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)

 

 

F-140:不要不急 vol.1;重要度と緊急度 <ワーク付き>

 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため、今春(2020年)、日本中が自粛ムードに包まれました。にぎわいが消えた町の様子はまさに「沈黙の春」のよう。そんな自粛期間中によく耳にしたのが「不要不急」という言葉でした。

その「不要不急」について考えてみたいと思います。シリーズでお届けします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22636357.html

 

 「不要不急」は「不要」と「不急」に分けることができます。「不要」の「要」とは重要性(必要性)のこと。そして、「不急」の「急」とは緊急性のことです。

その重要性と緊急性を軸にすることで(縦軸に重要度、横軸に緊急度)、下の図のように4つのカテゴリーに分けることができます。第一領域:「重要緊急」、第二領域:「重要不急」、第三領域:「不要緊急」、第四領域:「不要不急」です。

 

 

重要度&緊急度マトリックス-1



ここで問題です。

過去のブログ記事(PM-04-01)で御紹介したとおり、WHO(世界保健機関)の“健康”の定義とは「well-being」です。直訳すると「いい状態」「良好な状態」である「well-being」は、「幸福な状態」とも訳されています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859675.html

 

それをヒーラーとしての私の感覚で言い直すと「気が満ちた状態」。コーチとしてなら「ゴールに向かって充実した日々を過ごしている状態」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 では、「幸福な状態」「気が満ちた状態」「充実した日々を過ごしている状態」を実現(継続)するために、私たちがとくに意識しなければならないのは上の図のどの領域でしょうか?

 

 

「第一領域:『重要緊急』」と答えた方、残念ながら<はずれ>です。

答えは「第二領域:『重要不急』」です。

 

第一領域:「重要緊急」は、文字どおり重要かつ緊急なのですから、意識しなくても取り組むことになります。関連する情報は常にRAS(網様体賦活系)を通過し、必ず認識にあがります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

それに対して、第二領域:「重要不急」は、重要なためスコトーマに隠れることはありませんが、緊急でないがゆえに後回しにしてしまう可能性が生じます。もしもその重要な何かが少しでもhave toであれば、確実に先延ばししてしまうでしょう。それも創造的な理由を思いついて。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

だから、「重要不急」な第二領域を常に意識し、確実に日々のスケジュールに落とし込んでいかなければならないのです。もちろん、want toであることを再確認しながら。

want toはちょっとしたきっかけですぐにhave toに変わってしまいます。その変化をしっかり認識にあげることはとても重要です)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523715.html

 

 繰り返しますが、「幸福な状態」「気が満ちた状態」「充実した日々を過ごしている状態」を実現(継続)するためのポイントは第二領域:「重要不急」のマネジメントです。

ここが人生の質(QOLQuality of Life)を左右する領域であり、どんどん進化・向上していく人生と昨日と同じような今日を繰り返す人生の分かれ目になります。それは“健康”の秘訣ともいえます。もちろん、苫米地式における“健康”においても。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859896.html

 

 それではワークをしてみましょう。

 

<人生の第二領域:『重要不急』を観るワーク>

 

1.      まずはいつものようにリラックスしながら呼吸に意識を向けて、逆腹式呼吸をしばらく繰り返してください。徐々に呼吸のスピードを落とし、ゆっくりと吐きながら体を緩めていきます。軽く目を閉じ、草原や森林、浜辺などお好きな空間をイメージするとリラックスしやすくなります

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17573387.html

 

2.    十分にリラックスできたら、「重要だけど緊急ではないもの」、すなわち「とても大切なことなのに後回しにしてきたこと」「『時間ができたらしよう』と思いながらまだ取り組んでいないこと」などをイメージしてください

(是非や正誤の価値判断は要りません。後悔したり自己イメージを下げることがないように気を付けてください。あくまでもリラックスしながらワーク自体を楽しんでください)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

3.      イメージが湧いてきたら、そのイメージを動かして下の図の第二領域:「重要不急」(黄色の部分)に貼り付けていきましょう。コピー&ペーストする感じでもかまいません。思いついた言葉や映像を、その時の楽しい情動とともに、どんどん貼り付けてください(word/picture/emotion)。ノートなどに実際に書いてみるとさらに効果的です(苫米地博士の「新・夢が勝手にかなう手帳」がお勧めw

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/search_tags?qt=634683

 

 

重要度&緊急度マトリックス-2


 

 いかがでしたか?

 余裕のある方は他の領域も見直してください。第三領域や第四領域でけっこうな時間とお金を浪費していることに驚くはずです。

「第三領域」は錯覚です。本当は重要ではないので、取り組む必要はありません。「第四領域」にいたっては完全なムダ。
 ところが、この錯覚やムダな領域の事柄に、貴重な生命時間を奪われていることが本当に多いのです。もったいないことです。時間はどんどん流れているのだから(もちろん未来から過去に)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 この「人生の第二領域:『重要不急』を観るワーク」は、時間管理に役立つばかりではなく、ゴールのバランスホイールを確認することにも応用できます。

 ぜひ定期的に取り組んでください。

 (このワーク自体を「第二領域」にどうぞw

 

F-141につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 


Q-142:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか? <前編>

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

抜粋した下記部分について、回答させていただきます。

(プライバシー保護の観点で、今回に限らず、変更を加えてあります)

 

Q:現状の外へのゴール設定に関しまして疑問を感じています。

 現状の外のゴールのリアリティでいる状態ですと、現状の状態の認識がうまく出来きていない状態なのではないかと感じるようになってしまいました。「現実逃避をしているのではないか?」「ポリアンナ症候群という症状に陥っているのではないか?」と考えてしまいます。

それゆえ、現状の外にゴール設定することに恐怖心が生まれている感じがしております。うまく現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避やポリアンナ症候群という症状に陥ってる状態とではなにが違っているのでしょうか?

 

A:コーチングの根幹にかかわるとても大切なことをお伝えしますw

“現状の外”ではないものをゴールとはいいません!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 ゴールを“現状の外”に設定するからこそ、ブリーフシステムを自ら再構築することができます。ブリーフシステムを変えることができるのは、それまでの過去の記憶をベースとしたものから、未来の記憶をベースにしたものに変更するからです。それは未来から過去へと向かう時間の流れを生みだします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 ゴールを“現状の外”に設定するからこそ、コンフォートゾーンをゴール側にずらすことができ、RASのフィルタリングを変え、スコトーマを外し、新たな気づきを得ることができます(反対に、ゴール達成に不要な情報はスコトーマに隠れます)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 「現状の外へのゴール設定に関しまして疑問を感じています」と自覚できていること自体はとても素晴らしいことです。それは止観ができているということだから。

そのまま焦ることなく、ゆっくりと考察してください(think!)。そして、しっかりと感じてください(feel !!)。リラックスしながら考え、ワクワクしながら感じることがポイントですw

それではいただいた御質問を2回に分けて回答いたします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14120540.html

 

 

Q-1:現状の外のゴールのリアリティでいる状態ですと、現状の状態の認識がうまく出来きていない状態なのではないかと感じるようになってしまいました。「現実逃避をしているのではないか?」「ポリアンナ症候群という症状に陥っているのではないか?」と考えてしまいます

 

A-1ゴールとリアリティの関係についての御質問はよくいただきます。まずは下記ブログ記事をお読みください。

Q-042:「明確にリアルに目標がイメージできた時点でほぼゴールに近づいた」とは具体的にどういうことでしょうか?

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_262962.html

 

“現状の外”のゴールの世界の臨場感が上がると、コンフォートゾーンが(ゴール側に)ずれます。「かつての現状」が新たなコンフォートゾーンの外側になると、「認識がうまく出来ていない状態」になります。

それは、例えば「以前はとても心配していたことが、いつのまにか気にならなくなった」というようなもの。もちろん、好ましい変化です。その時に「認識がうまく出来ていない」ものは「ゴール達成に関係ないもの」のはずです。ラベリングでいえば「Nil(ニル)」。よって、認識できなくても全然大丈夫ですよ。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

 ラベリングには「大脳辺縁系優位に陥り『ファイト・オア・フライト』になってしまうこと」を防ぐ効果もあります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20276757.html

 

認知的不協和を感じても前頭前野優位を保てるようになるために、「認知的不協和を感じる→ラベリングを行う」という「フレームの組み換え」を行うことをお勧めします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20477749.html

 

 

 ところで、今、なにかモヤモヤしたものを感じていませんか?

 「現状の外のゴールのリアリティでいる状態ですと、現状の状態の認識がうまく出来きていない状態なのではないのではないでしょうか?」という疑問に対しての先程の回答に納得していないのでは?

 

 納得していないのが正解ですw

先程までの回答ではまだ解決していません。次にお伝えすることは、「現実逃避をしているのではないか?」「ポリアンナ症候群という症状に陥っているのではないか?」という疑問を解決する糸口にもなるはずです。その鍵となる知識とは「○○○」。

次回、あらためて解説いたします。

(待てない方は今すぐクリックw↓)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

Q-143につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching Project」がはじまりました(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(お申し込みはこちら↓)

 http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

ブログ・シリーズ編

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

S-04-05:自責の意味

 

問題です。

鏡の中の自分に微笑んでもらうためにはどうすればいいでしょうか?

私の答えは、このシリーズの最後でw

 

 告知(I-038):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22227952.html

 S-04-00(目次):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22305802.html

 

 

前回(S-04-04)、「他責」と「自責」について定義しました。自分には責任がないことを前提に相手を責めるのが「他責」、客観的に状況を見ようと努め自分の責任も認めるのが「自責」です。

「他責」、すなわち「自分には責任がない。あなたが悪い」という態度は、相手との間に軋轢が生じる原因になります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22599317.html

 

その「責任」に関連して、よくいただく御質問があります。

それは「自然災害で被災した場合や先天的な障がいを持って生まれてきた場合も、『自責』である必要があるのでしょうか?」というものです。

 

「自責」とは、「災害が起こる場所にいた自分が悪い」「あたりまえに生まれてこなかった私が悪い」と自身を責めることではありません。以下、参考としている苫米地英人博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)から引用します。

 

 理不尽な出来事に遭遇したときに、「なんの責任もないのに自分だけひどい目に遭った」と相手を責めるだけの人は「自分中心な人」、いわゆる「自己チューな人」です。自分中心な人は、同じ出来事を前にしても、自分中心ではない人よりも心の傷が深くなります。そして、その心の傷に長くとらわれてしまうことになります。

 ここでいう「自分にも責任がある」とは、例えば夜道を一人で歩いていて暴漢に襲われた女性に対し、不用心な彼女にも責任がある、などと責めることとは違います。そうではなく、私たちは生きていく以上、さまざまな理不尽を引き受けていかねばなりません。それが生きていくということだからです。さまざまな理不尽を引き受け、この世界の理を踏まえて生きていく心構えのことを「責任」と言っているのです。

 引用終わり

 

さまざまな理不尽を引き受け、この世界の理を踏まえて生きていく心構えが「責任」

 

すなわち、「自責」とは、自分の自由意志でこの世界を生き抜くという決意のこと。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958864.html

 

それは、無人運転や自動運転ではなく、自分自身の思考で未来を切り拓いていくという覚悟のことでもあります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_369873.html

 

 もっとシンプルにいうと「ゴールを自分で決める」という意思。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 「この世界の理」とは“縁起”のことです。「関係が存在を生みだす」という“縁起”を突き詰めると、「この世に絶対はない(アプリオリなものはない)」と「この世は心(マインド)が生みだしている」という2つのプリンシプルにいきつきます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 それは西洋の哲学や科学がたどり着いた結論でもあります。不完全性であり、不確定性です。理不尽はある一定の確率で起こりえますが、一方で“現状の外”を見いだすことも起こりえるのです。コーチングを学び実践することで、「“現状の外”を見いだす確率」を高めていくことができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 よって、「さまざまな理不尽を引き受け、この世界の理を踏まえて生きていく心構えが『責任』」という苫米地博士の言葉を踏まえた上で「責任を果たす」という言葉を考察すると、「自由意志でゴール設定をしっかり行う(更新し続ける)こと」と考えることができます。

 そして、それが「自責」の意味だといえます。

 

次回は、「心に深い傷を負う理由」を考察します。

 

 (S-04-06につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

コロナ禍をきっかけに、最近、「リーダーの責任」についてよく考えます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14526054.html

 

さまざまな理不尽を引き受け、この世界の理を踏まえて生きていく心構えが『責任』」という苫米地博士の言葉を踏まえた上で「リーダーの『責任を果たす』という言葉」を考察すると、「自由意志で抽象度の高いゴール設定を行い(更新し続け)、しっかり実装すること」といえるのではないでしょうか。やはり、鍵は抽象度といえそうです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 

-追記2

 最近、親友の一人に会いました。抽象度の低いリーダーからひどいパワハラを受けたと聞いていたので、じつは少し心配していました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22463773.html

 

しかし、友が発する言葉に「他責」は一切なく、しっかり未来を向いていました。私は「さすがK。やっぱりすごい野郎(86)だぜ~」と伝えました。非言語で。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

理不尽な思いは、“正しい”ゴール設定によって、未来を切り拓くエネルギーとクリエイティビティに変わります。怒りや悲しみ、悔しさといったネガティブな感情を、余裕で克服している友のさらなる飛躍がとても楽しみです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

-参考書籍-

苫米地英人コレクション3

「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社、復刊版)

 

 

F-139:沈黙の春

 

 2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、世界は大きく変わってしまいました。

 

首相や知事などのリーダーは「不要不急」の外出を控えるように訴え続け、マスメディアによってコロナ関連の話題が連日報道されました。情報が書き換わることで現実が変わってしまったのでしょう、緊急事態宣言がだされる前の3月中旬頃には町から人が消えはじめました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_386190.html

 

様変わりした風景を眺めながら、私は、東京が、日本が、死んでいくような錯覚に襲われました。そして、レイチェル・カーソン(Rachel Louise Carson19071964年)の「沈黙の春/Silent Spring」(新潮文庫)を思いだしました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654010.html

 

 DDTdichlorodiphenyltrichloroethane、有機塩素系の農薬)などの化学物質の危険性を鳥などの動物たちがいなくなった春の風景を通して訴えた「沈黙の春」は、1962年にアメリカ合衆国で出版されました。初めて日本語訳が出版された当時(1964年)のタイトルは、「生と死の妙薬-自然均衡の破壊者<科学薬品>」だったそうです。

 

 自然均衡の破壊者

 

 今回はその破壊者とはウイルスだったわけですが、おかげで今まで認識にあがっていなかった(スコトーマに隠れていた)“均衡”を、多くの国民が実感することになりました。

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 医師でもある私は当然のように「感染症の封じ込め」をまずイメージするわけですが、そんな私から見ても疑問を感じるようなバランスを欠いた提言や施策が続きました。そのためなのか「コロナで崩れた“均衡”を取り戻そうとして、より大きな“均衡”を破壊してしまう感覚」が日に日に強まっていきました。例えば、免疫力が高い若者と低い高齢者との“均衡”、流行地域と非流行地域の“均衡”、感染症対策と経済対策の“均衡”

 

思考のポイントとなるのは抽象度です。2つ、あるいは3つ以上のものを包摂する視点がなければ、複雑かつダイナミックな社会での“均衡”を保つことはできません。

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 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

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よく「経済がまわる」「経済をまわす」といった表現を見聞きします。それを生命現象で例えると、「血液が体中をくまなくまわること(循環)で“生”が保たれている」といった感じでしょうか。

御承知のように、血液の循環が止まることは“死”を意味します。厳密には心臓の動きがとまることは“死”そのものではないはずですが、一般的には心拍停止をもって死亡を確認することになります。心拍停止のままであれば“死”を回避できないからです。

 

経済も同様です。お金の循環が止まることは経済的な“死”を意味します。厳密には生産・消費活動がとまることが社会にとっての“死”そのものではないはずです。しかしながら、(とくに資本主義の)社会においては、経済活動の停止(停滞)は“死”に相当するインパクトを引き起こします。血液の循環が止まることが生命現象にとっての“死”であることと同じように。現実の問題として、コロナ感染症そのものによる死者よりも、コロナに関連する経済的な理由での死者の方が多くなってしまうことが危惧されています。

(ちなみに、コーチングでは「職業<付加価値の創造>」と「ファイナンス」を別のカテゴリーとして分け、それぞれゴール設定を行います<バランスホイール>)

 

新型コロナウイルスは、もちろん災いではありますが、大切なものを教えてくれてもいます。それは「存在自体が縁により起こっている」「この世のすべてがつながっている(つながりを持っている)」という事実。すなわち縁起です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

どんな存在であったとしても、個は全体の中の一部であり、“まわる(まわす)”ものです。反対に、個が存在し“まわる(まわす)”からこそ、全体が成り立ち存続しているともいえます。それは双方向の関係であり、ゲシュタルトと考えることもできます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

ここでいう“まわる(まわす)”とは、「機能を発揮する」「役割を果たす」ということ。その機能や役割を自らの自由意志で決めることが「ゴール設定」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 「コロナ禍」と呼ばれる今こそ、自分が心から望んでいる未来を思い描くとき。多くの人が「ファイト・オア・フライト」に陥っている今だからこそ、お互いがお互いのゴール設定をサポートしあうことが重要になります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 「大変だったし辛かったけれど、コロナをきっかけによりよい社会を実現できた」といえる未来のイメージを共有する人が増えるたびに、そのイメージは“現実”にかわっていくのでしょう。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 そんな「未来のイメージ」をより多くの方々と共有し実現していくことも、青山龍マスターコーチと取り組む「Fight Coaching Project」の機能・役割だと思っています。

一緒に取り組んでみませんか?

 Fight Coaching ProjectHP

 http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

鍵は「臨場感空間の移動」です。ゴールのバランスホイールを意識することはヒーリング&コーチングのポイントにもなります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13825164.html

 

 

-追記2

 コロナ自粛の最中、世間で盛んに叫ばれた言葉が「不要不急」。それって一体どういうことなのでしょう?

次回(F-140~)より考察していきます。

 

 

-関連記事-

続・クライシスの本質 ~首相による「一斉休校要請」と社会の反応を読み解く~

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21664055.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21664503.html

 

 

レイチェル・カーソン(Wiki.)

レイチェル・カーソン(1907~1964年)

1940年、合衆国魚類野生生物局 勤務時代

Wikipediaより引用

 

Q-141:前頭前野優位な状態で認知的不協和を解決していくことは無理なのでしょうか?

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

抜粋した下記部分について、回答させていただきます。

(プライバシー保護の観点で、今回に限らず、変更を加えてあります)

 

Q:認知的不協和による体調不良状態というのは、大脳辺縁系優位になってしまった状態とありますが、認知的不協和を感じた時点で大脳辺縁系優位になっているとのことで前頭前野優位な状態で認知的不協和を解決していくこと自体が無理なことなのでしょうか?

 

A:認知的不協和(Cognitive dissonance)は心理学の言葉で、「人が認知している自分の内側の現実と外側の現実に矛盾が生じたときに、その不協和を解決しようとする心の作用」のことをいいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 その「心の作用」自体はとても貴重なものです。現状を打破するエネルギーを生みだし、まったく新しい“何か”を創造するクリエイティビティの源になるから。

反対にいうと、その「心の作用」を引きだすためにゴールを設定するといえます。“現状の外”に。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 そんな認知的不協和は、決してネガティブなものではありません。認知的不協和そのものと脳の情報処理(大脳辺縁系優位か? 前頭前野優位か?)はまったく別の話のはずです。

 よって、御質問に対する私の答えは、「前頭前野優位な状態で認知的不協和を解決することはできる」です。

 

 

 とはいうものの、御指摘のとおり、認知的不協和は「感じた時点で大脳辺縁系優位に陥りやすい」もの。「怒り」をテーマとした記事や「心のエネルギー」をテーマとしたシリーズ(S-03)でも取り上げています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

(シリーズ編は、S-01でディベートを、S-02でルールやモラルをテーマとしました。それらも前頭前野優位を実現するための大切な知識だといえます)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11613757.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17563396.html

 

 ところで、なぜ何度も取り上げているのかわかりますか?

  答えは、私自身、毎日のように認知的不協和を感じ、試行錯誤しながら取り組んでいるからですw

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

 ゴールが(それもたくさん)ある者にとって、日常の生活は不協和だらけ。だからエネルギーや創造性を得られるのですが、マネジメントをしくじると自分ばかりかまわりの人たちも傷つけます。よって、コーチングの実践と人間形成はセットで考えるべきです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

 私の取り組みについては下記ブログ記事でも取り上げています。ぜひ御確認をw

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268336.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_380649.html

 

 以上が私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching Project」がはじまっています(2020年6月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!
 (お申込みはこちら↓)

 http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

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