苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2020/04

F-130The Sweet Hello, The Sweet Goodbye -2;「The Sweet Goodbye」とは?(ワーク付き)

 

 過去のブログ記事(F-128)で、スウェーデンの男女デュオ ロクセット(Roxette)のボーカル マリー・フレデリクソン(Marie Fredriksson)を取り上げました。最後に御紹介したのは「The Sweet Hello, The Sad Goodbye」という曲。

内科医としての私が医療・福祉の現場で経験するのは「The Sad Goodbye」ばかり。でも、苫米地博士に学ぶ今は、「ヒーリング&コーチングで『The Sweet Goodbye』を実現できる」と信じています。

今回は、その「The Sweet Goodbyeを実現するために」がテーマです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580684.html

 

 1不安に襲われる若者、希望を失う老人

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21892496.html

 

 

 春は別れと出会いの季節。

 卒業、転勤、転・退職

今年も様々な別れがあったのではないでしょうか。

 

 これまで慣れ親しんだ環境が大きく変化する時、人は居心地の悪さや寂しさを感じます。それをコーチングでは「コンフォートゾーン(Comfort Zone)から外れる」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 コンフォートゾーンとは、学校や会社、住居といった物理的な場所(物理空間)のことだけではありません。所属や肩書、人間関係といった触れることができないもの(情報)も含みます。前頭葉が発達した人間においては、情報空間にもホメオスタシス(恒常性維持機能)が働いています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654230.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831442.html

 

 居心地の悪さや寂しさといったネガティブな情動の正体は、これまでのコンフォートゾーンに戻ろうとするホメオスタシス・フィードバック。外部環境の変化にもかかわらず体温や血圧、心拍数などを最適に維持してくれるホメオスタシスが同じように情報にも働くのですから、“別れ”が大きなもの(変化)であるほど寂しさや辛さ、悲しみに押しつぶされそうになります。それがこのシリーズでいう「The Sad Goodbye」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

 では、ホメオスタシス・フィードバックを“Sad”から“Sweet”に変えるにはどうすればよいでしょうか? 「The Sweet Goodbye」とはどのようなものといえるでしょうか?

 

 

 その答えは苫米地式コーチングの真髄ともいえます。

 

 “Sad”を“Sweet”に変えるものとは ゴール。

“現状の外”へゴールを設定することによって、居心地の悪さや寂しさではなく、ワクワクやドキドキを感じながら、力強くかつ自然に先に進むことができるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 御承知のように、一番強力なドリームキラーは自分自身です。変化を強力に嫌う(だから“Sad”になる)無意識に働きかけ、好ましく(“Sweet”に)感じられるようになると、自分自身が最大・最強のドリームサポーターに変わります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6854056.html

 

 そんな意識状態が「ハイ・エフィカシー」です。

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 現状の外、すなわちこれまでのコンフォートゾーンを大きく外れたところにゴールを設定するということは、(今までとは違う)新たなコンフォートゾーンをつくりだすということ。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html

 

人は2つのコンフォートゾーンを同時に維持することはできません。ホメオスタシスが働くのは必ず1つです。よって、2つのコンフォートゾーンができた瞬間から1つになろうとする(どちらかを選択する)エネルギーが生じます。

「認知的不協和」と呼ばれるそのような状態は、決して居心地がよいものではありません。しかしながら、訓練を重ねることで、その時生じるエネルギーを夢実現に活用することができるようになります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 その様子を認知科学者 苫米地英人博士は輪ゴムに例えられています。ワークを御紹介しますので、ぜひ夢実現エネルギーを“体感”してください。

 

 

 <ワーク:夢実現エネルギーを体感するゴムワーク> 

 

1.    輪ゴムを用意して、それを上下に引っ張る

-その時、上の手をゴール側の新たなコンフォートゾーン、下の手をこれまでのコンフォートゾーン(現状)とイメージしましょう

 

2.    さらに思いっきり引っ張る

-ゴムが伸びるほど、張力が強く働きます。指に食い込むことで感じる“痛み”が認知的不協和に相当します。そして、それが夢実現エネルギーの源です

 

3.    上の手(ゴール側のコンフォートゾーン)は絶対に離さず、下の手(現状)のゴムを手放す。その時、上の手に向かうエネルギーを体感する

-下の手(現状)からゴムが離れた瞬間が「新たなコンフォートゾーン(I)がリアルになった時(R)」です。解放されたエネルギーにより、一気に上の手(ゴール)に近づいていきます

 

4.    1.3.までを繰り返しながら、上の手と下の手が離れるほど(引っ張る力が強力なほど)、ひとたび力が解き放たれたら猛烈に上の手(ゴール)に近づくことを体得する

-「ゴールはより遠くへ、より高いところへ」という原則を体で覚えてください。「達成可能な目標を立てよう」「小さな夢からはじめよう」というのは誤った考えです。「夢やゴールは途方もないものほどいい」のです

 

5.    目を閉じてゴールが実現した未来を思い浮かべる。視覚(見えている風景)、聴覚(聞こえてくる音)など、五感で受け取る情報の臨場感をどんどん高めていく

-ゴールの世界の臨場感が現実世界の臨場感よりも高くなったとき、目の前の世界は変容します。それは(すでに)“夢実現”です

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

 今回は私が考える「The Sweet Goodbye」について説明し、関連するワークを御紹介しました。

ゴール設定により生みだされた新たな世界(ゴール側のコンフォートゾーン)に向かって、ドキドキ・ワクワクしながら勢いよく進んでいく(現状から離れていく) そのときのGoodbyeが「The Sweet Goodbye」です。

 

次回(F-131)は、「The Sweet Goodbye」実現に必要なヒーリングについて、若者向けにまとめます。

 

F-131につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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Q-132190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -11

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。Q-130からは「疑問や難しかったこと」です。

 

 

・人の位置、天井、床などのデザインを覚えて、それを再現すると覚えているつもりで覚えていないことが多く難しかったです

 

A:人は一度認識すると、次回からはたいして認識しません。細かい情報はスコトーマに隠れてしまうのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 試しにスマホのホーム画面を描いてみてください。アプリのデザイン、配置など正確に再現できるでしょうか?

 

 どうですか?

 縦横に何列ならんでいるかさえ思い出せない方もいるはずw

 

 前回(Q-131)御紹介したとおり、目の前の世界はアプリオリに「ある」のではありません。わずか1/100000の情報量で各人のマインド(脳と心)が生みだしている「あるともないともいえる(あるともないともいえない)」ものです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21828929.html

 

それを大乗仏教では「空(くう)」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 

・自分の認識を自分でうまくコントロールするのは難しいと思いました。他人から教えてもらうと案外すんなり切りかわったりする気がします

 

A目の前の世界を生み出すものは“重要度”です。そして、その重要度は過去の記憶によりつくられています(ブリーフシステム)。そして、それは自我そのもの。よって、「認識を自分でうまくコントロールするのは難しい」のです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 「他人から教えてもらうと案外すんなり切り替わる」のは、他人との縁により一時的に重要度が変わるから。RAS(網様体賦活系)のフィルターを通過する情報が変わり、見える(感じる)世界が一変します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

 しかし、その変化はたいてい“一時的”です。いつの間にか「見慣れた世界」(=コンフォートゾーン)に戻ってしまいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

ホメオスタシス(恒常性維持機能)が強力に働いているからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

 

・勉強会の内容を聞いて「わかっているんだけれど」という気持ちになるが、実際の行動へ結びつけることが難しい(切迫した必要性がないから。それはゴールがないから?)

 

Aでは、「認識を自分でうまくコントロールする」ために必要なものはなんでしょうか? 気づきを「実際の行動へ結びつける」ために最も重要なことは?

 

 そのとおり! 答えはゴールです。ゴールが「切迫した必要性」を生みだします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

“現状の外”にあるゴールが必要性を生みだし、新たな重要度を、すなわち新しい自我をつくりだします。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 

RASに関して知りたいです

 

ARAS(ラス)とは「Reticular Activating System」の略で、網様体賦活系と訳されます。脳が持つ機能のひとつで、五感で受け取る膨大な情報の中から重要な情報だけを選びだすフィルターの役割を担っています。

 そのRASを、「過去の記憶」ではなく、「未来の記憶」で書き換えるものがゴールです。

ゴールを達成した未来の記憶でつくった重要度で生きていると、目の前の世界は「ゴール達成のきっかけ」に感じられます。うれしいことも悔しいこともすべて大切な「きっかけ」。

そんな境地でいると、やがては未来からの時間の流れを感じられるようになり、「未来に戻る」という感覚になります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13626536.html

 

 

・一人の人が見守りや言葉遣いをちゃんとしてても、他の人たちがしてないと難しい(悲しい)なぁと思った。チームワークをつくることが難しい

 

A:「チームワークをつくる」ための最大のポイントは、「ゴールの共有」です。ゴールを共有するということは、「同じ未来に生きる(見る、感じる)」ということ。

もちろん、「同じ未来に生きる」といっても、人により見える(感じる)細かい情報には差があります。抽象度が高いところではがっちり一致していても、抽象度が低い具体的な話になると相違が生まれます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

じつはその相違が重要!

ゴールをしっかりと共有しながら違う意見を受け入れることで、お互いに「認識を自分でうまくコントロールする」ことができるようになります。「他人から教えてもらうと案外すんなり切りかわる」から。

 私は、その先に“無敵”があると信じています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

Q-133につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 RAS(ラス)とは「Reticular Activating System」の略で、網様体賦活系と訳されます。脳が持つ機能のひとつで、五感で受け取る膨大な情報の中から重要な情報だけを選びだすフィルターの役割を担っています

 

 その先は苫米地博士の教材「マインド・プロファイリングⅡ -Everlasting Influence-」(フォレスト出版)で学ぶことができます。

 フォレスト出版HP>マインド・プロファイリングⅡ紹介ページ:

 https://www.forestpub.co.jp/mp2/

 

 

マインドプロファイリングⅡ(フォレスト出版)

マインド・プロファイリングⅡ

フォレスト出版HPより引用

 

 

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