苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2020/03

ブログ・シリーズ編

S-03:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~

S-03-22C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.6-

 

シリーズ編第3弾(S-03)は、「心のエネルギーとは何か?」をテーマに、怒りに代表される情動の正体やその向き合い方について考察したいと思います。ぜひ皆さん自身の経験を振り返りながら読み進めてください(Don’t think. Feel!)。

 告知(I-035):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19792909.html

 S-03-00(目次):

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

…S-03-10までの分析をシンプルにまとめると、A)概念の階層にエネルギーが生じる→B)無意識レベルでエネルギーを知覚→C)意識化(エネルギーの情動への転換)→D)物理次元で発散 といえます。「怒り」に支配されないためにはどうすればよかったのでしょうか?

 

まず、「概念の階層にエネルギーが生じる」レベルで「心のエネルギー」をコントロールするための「思いっきり概念の階層を上げてしまう」という方法についてまとめました。この方法が問題解決の本質であり、世界平和を可能とする程のパワーを持った最良・最強の解決策です。

まずは概念の階層を上がること、すなわち抽象度を上げることに挑戦してください(私も日々挑んでいます)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20932747.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21033212.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21133126.html

 

B)「無意識レベルでエネルギーを知覚」するレベルでの「心のエネルギー」のコントロール方法とは、「イライラなどの“違和感”を感じたときに、自身のゴールを見つめなおし、ゴール達成のためのパワーに変えてしまう」というものです。

 

次はC)「意識化(エネルギーの情動への転換)」のレベルについてまとめます。

S-03-17C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.1-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491283.html

 S-03-18C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.2-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580197.html

 S-03-19C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.3-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21664229.html

 S-03-20C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.4-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21747934.html

 S-03-21C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.5-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21828878.html

 

 

前回はリアル症例報告。思考の流れをシンプルにまとめると、

→「まあ、いいじゃん」

→「でもやっぱり変だよね、○○○病院らしくないな。せっかくだからスコトーマを外して“無敵”の組織に近づくために怒ろう!」

→「何かがおかしい(怒)。私たちがもっと効率よく機能を発揮するためにどうすればいのか?」

→「何かがおかしい(怒怒)。○○君のように道徳洗脳下にいる仲間を救いだすにはどうすればいいだろうか?」

→「何かがおかしい(怒怒怒)。○○君の子供たち、未来の地球人が生権力に支配されず、自由に生きて幸せになるためにどうすればいいだろう?」

(ここで「怒り」のレベルチェック)

→「うん、これは前頭前野だ。私らしいぜ。さあ、怒ろう」

こんな感じですw

 

「何に対して怒ったのか?」というと、被支配者的思考に対してです。もっとはっきりと言えば奴隷意識。「そのように決まっているからです」という答え方にその意識がにじんでいます。そこには「未来を自由に創造する」という発想がありません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

「未来を自由に創造する」という発想がないのは、もちろん、ゴールがないからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 ゴール、すなわち未来の想像(イマジネーション)がなければ、新たな創造(クリエイション)が生まれるはずがありません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

指示受けをしてくれた看護師さんの考え方は、“支配者”に都合のいい(いかにも日本人的な)道徳的発想です。それはhave to(~しなければならない/してはならない)を仕掛けられてしまっている人の考え方です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

過去の記事でも触れましたが、日本人は、儒教教育、教育勅語、さらにGHQによる占領下教育(WGIPWar Guilt Information Program)の三層構造で被支配者的思考を埋め込まれています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10256517.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20276927.html

 

そして、その思考は、ブリーフシステムとして親世代から子世代へとしっかり受け継がれています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

私は対応した看護師さん個人を非難したかったのではありません。その反対で、才能をがんじがらめに縛っている力(生権力)から救いだしてあげたかったのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292569.html

 

私は、誰もがwant toで働ける社会を目指しています。自由に生きれる世界を夢見ています。そして、大切な子供たち(未来)に「HOPE GAP」を克服する智慧をしっかり手渡したいと願っています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11301259.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11386276.html

 

「そのように決まっている」「そうすることになっている」というコメントには、大変危険なマインド(情報処理)のエラーが潜んでいます。そのエラーは、個人を、家庭を、組織を、社会を、静かに蝕んでいきます。もちろん、未来までも。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14120540.html

 

 

次回はD)「物理次元で発散」です。苫米地式のアンガーマネジメントを御紹介します。

 

 (S-03-23につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

F-129The Sweet Hello, The Sweet Goodbye -1;不安に襲われる若者、希望を失う老人

 

 前回(F-128)、スウェーデンの男女デュオ ロクセット(Roxette)のボーカル マリー・フレデリクソン(Marie Fredriksson)を取り上げました。最後に御紹介したのは「The Sweet Hello, The Sad Goodbye」という曲。

内科医としての私が医療・福祉の現場で経験するのは「The Sad Goodbye」ばかり。でも、苫米地博士に学ぶ今は、「ヒーリング&コーチングで『The Sweet Goodbye』を実現できる」と信じています。

今回は、その「The Sweet Goodbyeを実現するために」がテーマです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580684.html

 

 

 最近、立て続けに、子ども達から心身の調子を崩している友達の話を聞きました。いずれも10代後半から20代前半。本来なら「やりたいこと なんでもできるのさ♪」と人生を謳歌しているはずの若者たちです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268333.html

 

 上記リンクのブログ記事(F-038~)で御紹介したとおり、内閣府が公表している「子ども・若者白書」によると、日本の若者は諸外国と比べて自分を肯定的に捉えている者の割合が低いことが明らかになっています。

 最新の令和元年版においても同様の結果が得られています。「自分には長所がある」と感じている者の割合は、残念なことに、さらに低下していました。

 内閣府「子供・若者白書(R1概要版)」特集1 日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~

 https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r01gaiyou/s0_1.html

 

 米国精神医学会が昨年(2019年)発表した調査によれば、アメリカ人の3人に2人が「健康」「経済状況」「家族の安全」に不安を抱いています。この傾向は若いほど顕著で、1834歳の70%が「経済状況」「家族の安全」に、66%が「パートナーとの関係」に不安を感じているとのこと。全体の約20%はすでにカウンセリングを受けているそうです。

 さらに米国心理学会の報告(2018年)によると、1997年以降生まれの“Z世代”はどの世代よりも心の健康状態が悪く、91%がうつや不安などストレスに関連した身体的または心理的症状を経験していることが判明しました。別の調査でも、過去1年間に「圧倒的な不安」に苦しんだ大学生は63%と多く、大学のカウンセリングセンターを訪れた学生数は2009年から2015年の間に30%以上増えているということでした。

 

 これらの調査結果を、先の日本の若者の自己肯定感の低さと合わせて考えると、日本では若者の心身の不調が他国以上に大きな問題になると予想されます。私のまわりに調子を崩している若者がいるのは決して偶然ではないようです。

 

 では、若者ほど不安を感じ体調を崩してしまうのはなぜでしょうか?

 

 多くの研究者が指摘しているのは、インターネットとソーシャルメディアの普及です。

 

現在、新型コロナウイルスによる感染症が世界的な脅威となっています。ウイルス自体の感染力について、WHO(世界保健機関)は「インフルエンザよりは高くない」という見方を変えていません(’20.3/16時点)。しかし、感染は瞬く間に世界中に拡大し、慎重な印象のテドロス・アダムノWHO事務局長もついに「パンデミックである」との認識を示しました(’20.3/11)。

インフルエンザほど感染力が高くないはずのコロナウイルスが、驚くべきスピードで拡散している理由は、「グローバル化」にあるといえるでしょう。それと同様に、ネットやSNSで世界中と(しかも常時)つながっている若者たちは、事件・事故や災害による悪影響を瞬く間に(しかも持続的に)受けてしまうといえます。世界のどこかで生じた「ファイト・オア・フライト」が容易に“感染”してしまうのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

ネットやSNSの問題は“感染力”だけではありません。過去のブログやセミナーでも取り上げたとおり「依存という“重症化”」の問題もはらんでいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19572599.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19979953.html

 

昨年(2019年)、カナダの法律事務所がシューティングネットゲーム「フォートナイトFORTNITE)」を開発したEpic Gamesに対して集団訴訟を起こす準備を進めていることが報道されました。訴状ではWHOがけがや病気を分類する国際的なガイドラインである「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)」の改訂版で、ふだんの生活に支障が出るほどゲームをやり過ぎてしまう「ゲーム障害」を新しい病気と認定したことにも触れ、ゲーム中毒は病気であることが強調されているそうです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859675.html

 

 実際、最新のゲーム開発には心理学や認知科学の知見がふんだんに取り入れられています。つまり、脳と心(マインド)についての科学的探究により、今後ますます“感染力”が高まり、“重症化”していくのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13825013.html

 

では、そんな未来に対して、私たちはどのように向き合うべきでしょうか? 今回のテーマである「The Sweet Goodbye」を実現するために、何を心がければいいのでしょうか?

 

 私の答えは、「マインドについて理解し、しっかりとコントロールする!」です。

 

 マインドに関する知識とスキルは、ネット依存やギャンブル依存、酒やたばこを含む薬物依存といった他の依存症対策にも応用できるはずです。さらには四苦(生老病死)といった生きる上での苦しみの克服にも役立ちます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045953.html

 

 なぜなら、ゴールを見つけるから。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 そして、希望をもって“今、この時”を生きれるようになるからです。希望あふれる人は自然に元気になり、健康であり続けます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

 

 依存に陥り苦しむのも、依存を克服し元気に生きるのも、すべてマインド次第

 

 

 しかしながら、私の子どもを含む若者たちにとって、“現状の外”へのゴール設定はとても困難に感じられるはずです。

その理由のひとつが今回取り上げた「自己肯定感が低いから」「不安や恐怖に蝕まれているから」です。他にも「スピリチュアルペインを抱えているから(完全にはスコトーマに隠れていないから)」「ドリームキラーの影響を受けやすいから」「知識や経験が不足しているから」などが考えられます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8293317.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html

 

 思いつく様々な理由の中で私が最も危惧するのは、「未来に希望が感じられないから」というもの。それは若者よりも、むしろ高齢者ほど深刻なはずです。老いや病、そして死という四苦(とくに老病死)を実感するほど、希望を失い、さらなるゴール設定が難しくなっていくから。そして、未来という残された時間(生)が短くなっていくからです。

 

 次回(F-130)は私が考える「The Sweet Goodbye」について説明します。その後、「The Sweet Goodbye」実現に必要なヒーリングについて、そして「The Sweet Goodbye」を実現するコーチングについて、若者向けと老人向けにそれぞれ考察したいと思います。

 

F-130につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8430748.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_352303.html

 

 

Q-131190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -10

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。Q-130からは「疑問や難しかったこと」です。

 

 

30秒間でまわりの様子を記憶すること(が難しかった)

 

A:過去のブログ記事でワークを紹介しています。まだ未体験の方はぜひワークを行ってみてください↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19371125.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19572599.html

 

 ふだん見慣れているはずの風景も、いざ記憶し思い出そうとすると簡単ではないですよね。それには理由があります。

人が認識する世界は、どんどん入力される膨大な情報のうち、より重要な情報で成り立っています。ある研究によると、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)から入力される情報量は1秒間に数百万ビットで、そのうち意識にのぼるものは40ビットなのだそうです。40/000000、すなわち、わずか1/100000の情報量でつくられているものが、各々が認識している(一人一宇宙の)世界です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 

 このとき、重要な情報を選びだすフィルターの役目をしているものがRASです。そして、RASにはじかれ認識に上がらなくなることを「スコトーマに隠れる」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 目の前の世界は「ある」のではありません。わずか1/100000の情報量で各人のマインド(脳と心)が生みだしている「あるともないともいえる(あるともないともいえない)」ものです。それを大乗仏教では「空(くう)」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 

・ラベリング(が難しかった)

 

A:「あるともないともいえる(あるともないともいえない)」世界

 だからこそ、マインドを操作することで思いどおりに目の前の世界を再構築することができます。

 

 その訓練となるのが「ラベリング」です。過去の記事(F-095)で紹介しています。ぜひ日常的に取り組んでください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

 ラベリングは医療・福祉従事者にとって特に重要なスキルとなります。「ファイト・オア・フライト」という情動優位の状態を回避できるようになるからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 

・時間は未来→過去に流れているのは理解していますが、それを自分の生活の中へ取り入れることがなかなかできていません。頭が整理できないのか つい過去を思い出し、そちらを重視してしまいます

 

A:「時間は未来→過去に流れているのは理解している」というのは素晴らしいことですよ。大丈夫です!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 さらには「つい過去を思い出し、そちらを重視してしまう」と認識できているのですから、ますます大丈夫です! 人の情報処理は失敗駆動型。だから「つい過去を思い出し、そちらを重視してしまう」のは“あたりまえ”といえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

しかしながら、そのままでは過去の呪縛からなかなか逃れられないのも事実。そこで「ラベリング」です。

そもそも私たちは重要なこと(モノ)のみを認識しており、重要度の低いこと(モノ)は認識さえしていません。その重要度を、ラベリングを行うことで、「ゴールから考えたとき、どれくらい重要か」という尺度に統一すると、目の前のすべてがゴール達成のための大切な縁起(きっかけ)に感じられるようになっていきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

・ゴールを設定し未来へ向かって今を生きる(が難しかった)

 

A:目の前のすべてがゴール達成のための大切な縁起(きっかけ)に感じられるというのは、とても幸せな体験です。生きている間には腹立たしいことも悔しいこともあります。しかし、「どうしても成し遂げたいゴール」があると、そんな感情(情動)すらゴール達成のエネルギーに変えることができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

難しく感じられるかもしれませんが、その詳細をシリーズ編第3弾「心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~」にまとめています。「豊かな人生」をイメージしながら書きました。どうぞお読みください。

シリーズ編第3弾(目次):

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

・ブリーフシステム 自分の子どもに対する怒り方が、子どもの考えや行動を制限させてしまっていた気がして反省しています(←自責)。今日気づいたことを生活に反映できるように色々考えたいと思いました

 

A:「失敗しちゃった」「間違えたな」と感じたときは、すぐに「私らしくなかった」とセルフトークしてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19152931.html

 

 「私らしくなかった」というときの「私」とは、ゴールを達成した「未来の私」のこと。「未来の私」のイメージをセルフトークで強化していくと、臨場感が上がっていき、(RAS/スコトーマの原理により)ゴール実現のための縁起がますます紡がれていきます。そうやって“夢がかなう”のです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 親の気づきは、親だけのものではなく、子どもも優しく書き換えていきます。さらには書き換えられた子どもの成長が、逆向きに親を書き換えていきます。私たちは関係性の中で生きており、その関係性は双方向です。「私」とは関係性の総称です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 ブリーフシステムは、確かに過去の記憶でつくられていますが、固定化されたもの(永続するもの)ではありません。「気づいたことを反映する」ことで更新し続けることができます。ぜひ「家庭(子育て)」のゴールを設定し、その結果として今日を生きてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

Q-132につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

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ブログ・シリーズ編

S-03:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~

S-03-21C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.5-

 

シリーズ編第3弾(S-03)は、「心のエネルギーとは何か?」をテーマに、怒りに代表される情動の正体やその向き合い方について考察したいと思います。ぜひ皆さん自身の経験を振り返りながら読み進めてください(Don’t think. Feel!)。

 告知(I-035):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19792909.html

 S-03-00(目次):

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

…S-03-10までの分析をシンプルにまとめると、A)概念の階層にエネルギーが生じる→B)無意識レベルでエネルギーを知覚→C)意識化(エネルギーの情動への転換)→D)物理次元で発散 といえます。「怒り」に支配されないためにはどうすればよかったのでしょうか?

 

まず、「概念の階層にエネルギーが生じる」レベルで「心のエネルギー」をコントロールするための「思いっきり概念の階層を上げてしまう」という方法についてまとめました。この方法が問題解決の本質であり、世界平和を可能とする程のパワーを持った最良・最強の解決策です。

まずは概念の階層を上がること、すなわち抽象度を上げることに挑戦してください(私も日々挑んでいます)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20932747.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21033212.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21133126.html

 

B)「無意識レベルでエネルギーを知覚」するレベルでの「心のエネルギー」のコントロール方法とは、「イライラなどの“違和感”を感じたときに、自身のゴールを見つめなおし、ゴール達成のためのパワーに変えてしまう」というものです。

 

次はC)「意識化(エネルギーの情動への転換)」のレベルについてまとめます。

S-03-17C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.1-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491283.html

 S-03-18C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.2-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580197.html

 S-03-19C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.3-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21664229.html

 S-03-20C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.4-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21747934.html

 

 

 「意識化(エネルギーの情動への転換)」とは、情報空間の階層に蓄積された静的エネルギーを、物理空間で発散される動的エネルギーに変換するということです。変換する際にとても効率がいい「怒り」として利用することがポイントです。ただし、「公憤」として。

 

5回目の今回は、C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」のリアル症例報告です。これは私がまだ病院長として働いていた頃の話。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

ある日、病棟で大きな「怒り」を感じました。はじまりはこんな感じでした。

相手の発言を橙色私の発言を青色で表記します)

 

「先生、先程(カルテの)指示簿に書いていただいた指示を“インスリン指示簿”にも記載してください」

「何で?」

「そのように決まっているからです」

「何で?」

「リスク部会で決められています。〇病棟ではそうしています」

「何で?」

「何で同じことを2回書くの?無駄じゃない? そもそも、さっきの指示は『血糖測定を毎日から週3回に減らしてね』という内容だよ。インスリン指示じゃないじゃん。しかも、その患者さんインスリンしてないじゃん。『指示簿に書いて、“インスリン指示簿”にも書いて』っておかしくない?」

「でも、そうすることになっているんです!」

 

特に医療・福祉関係者にとってはリアルに感じられるのではw

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

「書くことがめんどうくさい。バカらしい」とか、「何であなたが動かず、まだしっかり歩けない私を呼びつけるのだ」といった理由で怒るのは「私憤」です。

(注:その頃の私は杖を使ってようやく歩ける状況でした)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7702480.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7702640.html

 

システム上のエラーに対して生じた「怒り」を、たまたま指示受けしていた個人がうけるのは「巻き添え」「とばっちり」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14249780.html

 

「私は理解できない」という理由で、相手の論理ではなく相手そのものを完全否定するのは「テロリズム」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11594310.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11613757.html

 

 

その時の私は、まず「まあ、いいじゃん。『郷に入らば、郷に従え』だし」と考えました。A)のレベルで思いっきり概念の階層を上げて「怒る理由がなくなる状態」になることを目指したのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20932747.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21033212.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21133126.html

 

その後、医療崩壊という危機的状況を打開するための「創造的破壊」のエネルギーとして「怒り」を利用することを試みました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html

 

一度上がった概念の階層をあえて下り、しかし意識化する段階で前頭前野をフル回転し「怒り」という概念自体の階層を上げること(公憤)で、「怒り」をコントロールしつつエネルギーをしっかりと取り出す

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491283.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580197.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21664229.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21747934.html

 

そんなプロセスを経て私は怒りました。その思考の流れをシンプルにまとめると、

 

→「まあ、いいじゃん」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19980130.html

 

→「でもやっぱり変だよね、○○○病院らしくないな。せっかくだからスコトーマを外して“無敵”の組織に近づくために怒ろう!」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

→「何かがおかしい(怒)。私たちがもっと効率よく機能を発揮するためにどうすればいのか?」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

→「何かがおかしい(怒怒)。○○君のように道徳洗脳下にいる仲間を救い出すにはどうすればいいだろうか?」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10256517.html

 

→「何かがおかしい(怒怒怒)。○○君の子供たち、未来の地球人が生権力に支配されず、自由に生きて幸せになるためにどうすればいいだろう?」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

(ここで「怒り」のレベルチェック)

 

→「うん、これは前頭前野だ。私らしいぜ。さあ、怒ろう」

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19152931.html

 

こんな感じですw

 

 (S-03-22につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-関連記事-

F-061~:バイオパワー(生権力)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292569.html

 

 

F-128:Fading Like a Flower

 

 マリー・フレデリクソン(Marie Fredriksson)という女性シンガーを御存知でしょうか?

 

 …スウェーデンの男女デュオ ロクセット(Roxette)の女性ボーカルと言えば、ピンとくる方がいらっしゃるはず。

(「ピンとくる」のはゲシュタルトができているからです)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

 そのマリーは、2019年12月9日にお亡くなりになりました。61歳でした。

ロックナンバーでの弾けるような歌声とは対照的に、バラードやスウェーデン語で歌うソロアルバムでのマリーは、まるで女神のような美しい声で、優しく、そしてあたかかく聴く者を包み込んでくれます。

そんなマリー・フレデリクソンですが、人気絶頂期の2002年に脳腫瘍を患いました。手術後順調に回復しロクセットとソロでアルバムを3枚ずつ発表していただけに、その早すぎる死が惜しまれます。

 

 マリーの死を知ったとき、私の頭に浮かんだのは「Fading Like a Flower」という言葉。それはロクセット3作目のアルバム「Joyride」(’91年)内の曲名です。

 本当に花のように美しく散ったマリーを追悼しながら、代表的な楽曲をコーチの視点で御紹介します。

(YouTubeのリンクを貼ります。ぜひマリーの情報場にアクセスしてください)

 Fading Like a Flower

https://www.youtube.com/watch?v=8fGLiIvKKys

 

最初にマリーの歌声を聞いたのは「The Look」という曲でした。その曲はペール・ゲッスル(Per Gessle)がボーカルで、マリーはコーラスを担当しています。そのコーラスが私の心をつかみました。うまく表現できませんが、その時感じた衝撃は今でもはっきりと覚えています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516364.html

 

マリーとペールが初めて出会ったのは1976年。その後別々のバンド活動を経て、二人とも2枚のソロアルバムを発表していました。それまでは母国語(スウェーデン語)で歌っていましたが、「英語で歌い、世界に飛びだす」というビジョンを共有し、1985年に二人でロクセットを結成します。そのすべては“現状の外”へのゴール設定から始まったはずです(&「VW」)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491696.html

 

 1作目のアルバム「Pearls of Passions」(’86年)はスウェーデン国内のみの発売。2曲のヒットが生まれ、ライブで10万人を動員するなど人気は高まりますが、2作目の「Look Sharp !」(’88年)発表当時は世界に飛びだすことはできませんでした。その中に収録されている曲が「The Look」です。

北米では「ことごとくレコード契約を断られた」そうですが、人気に火がついたのはその北米からでした。とある交換留学生がスウェーデンから「Look Sharp !」をミネアポリスに持ち帰り、地元のラジオ局 KDWBのDJが気に入り「The Look」のヘビーローテーションを行ったことがきっかけだとされています。

 The Look

 https://www.youtube.com/watch?v=LlVI7ZNiFlI

 

そんなサクセスストーリーを聞いたときは「仕込みだろう」と疑いましたが、いずれにせよ瞬く間に全米ビルボードチャート1位を獲得し、なんと33カ国で次々と1位を獲得していきます。その熱が日本(しかも鹿児島)に住む私にまで届いたのです。まさに縁起ですね。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 二人の人気は大ヒット映画「プリティ・ウーマン(Pretty Woman)」(’90)に「It Must Have Been Love」が使われたことで爆発します。この曲は映画の数年前に母国で大ヒットするも、他では全然ヒットしていなかったそうです。映画がスコトーマを外したといえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 It Must Have Been Love

 https://www.youtube.com/watch?v=k2C5TjS2sh4

 

 大きな期待に応えるように発表された3作目のアルバムが「Joyride」。1stシングルのタイトルでもある「Joyride」は、ポール・マッカートニーの「ジョン・レノンとの共作は長くて楽しい運転(Joyride)のようだった」というインタビューから引用されたそうです。私はいつも「ゴールに向かうwant to」を体感しながらこの曲を聞いています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 Joyride:

 https://www.youtube.com/watch?v=xCorJG9mubk

 

 そのアルバムの中でとくにマリーが気に入っているというのが「Spending My Time」。「ほろ苦くてメランコリック。年月を経てもまったく色あせないわ」とマリーが絶賛するこの曲は、なんと「Joyride」と同じ日にペールが書きあげたそうです。きっと756倍の生産性を発揮する意識状態だったのでしょう。この3作目のアルバムは大ヒットし、6曲もシングルカットされました。

 Spending My Time

 https://www.youtube.com/watch?v=eG0IYV6G0I0

 

 初の世界ツアー中に旅先でレコーディングされ、ライブ音源と組み合わせて発売された4作目が「Tourism」(’92年)。1stシングル「How Do You Do !」でのマリーのボーカルは私の大のお気に入りですが、当人は「この曲は最も不本意な部類だと思う」と発言しています。作詞・作曲したペールと一緒に受けた取材でw

「詞の中にタイニー・ティムなんかがでてきて僕好みの曲だから、僕はいいんだけどね…」と応じるペールとのやり取りに、私は高い(コレクティブ)エフィカシーを感じました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 How Do You Do !

 https://www.youtube.com/watch?v=nx2iLOvP0rM

 

 5作目の発売は1994年。タイトル曲「Crash! Boom! Bang!」は意外にもバラード。「みんなに『バラードにこんなタイトルをつけるもんじゃない』と反対された」そうです。また「Sleeping In My Car」はその歌詞とマリーのパフォーマンスが良俗に反するとして、中国当局から「中国国内でライブを行う際は他の方法を考えるように」と指導?されたとのこと。もちろん二人は拒否しています。

そのエピソードからは「ドリームキラーに屈しないブリーフシステム」がうかがい知れます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 Crash! Boom! Bang!:

 https://www.youtube.com/watch?v=aoXrd3_3fYI

 Sleeping In My Car

 https://www.youtube.com/watch?v=S5fn1DfqPfA

 

 6作目「Have a Nice Day」(’99年)、7作目「Room Service」(’01)と発表した後、マリーの病気療養のため活動休止状態となっていました。

バンドデビュー20周年にあたる2006年、新曲「One Wish」がサプライズ発売されました。「If you had one wish What would it be?」「If you had one wish Would it be about me?」と歌う姿に、昔の元気なマリーの映像が重なります。「Maybe one day A wish of you and me」と歌うパートでは、まるで二人の思い(Wish)に直接触れているような感じがします。

 One Wish

 https://www.youtube.com/watch?v=vMV0_y1r_m0

 

 その後、二人は「Charm School」(’11)、「Travelling」(’12)と続けてアルバムを発表し世界を周ります。「英語で歌い、世界に飛び出す」というかつての夢を再体現するかのように。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 最後のアルバムは「Good Karma」(’16)。この頃のライブ映像を見ると、マリーはもう立ったまま歌えなくなっています。それでもあえてステージに上がったのはなぜなのでしょうか?

 

…「歌うことが好きだから」を超えた大きな思い、例えばcallingと表現するような気高い使命に突き動かされていたに違いありません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20874187.html

 

 

 …最近はマリーの歌ばかり聴いています。とくに私の心を揺さぶるのは「Listen to Your Heart」。コーチとして、ヒーラーとして、親として、友として …私がいつも心がけていることです。

 Listen to Your Heart:

 https://www.youtube.com/watch?v=yCC_b5WHLX0

 

 最後に御紹介するのは「The Sweet Hello, The Sad Goodbye」。

 内科医として医療・福祉の現場で経験するのは「The Sad Goodbye」ばかり。でも、苫米地博士に学ぶ私は、「ヒーリング&コーチングで『The Sweet Goodbye』を実現できる」と信じながら活動を続けています。その詳細は次回(フリーテーマ)にw

 The Sweet Hello, The Sad Goodbye:

 https://www.youtube.com/watch?v=p3RhFhX3DGk

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1-

 縁起といえばこの曲↓  ロクセット最後のアルバム「Good Karma」から。

 It Just Happens

 https://www.youtube.com/watch?v=Yf0ehfmyz6A

 

 

-追記2-

 今回はいつも以上にリラックスしながら書いてみました。休日の朝、家族との会話とおいしい食事を楽しみながら。朝食はもちろん…w

 Milk and Toast and Honey

 https://www.youtube.com/watch?v=nxWyAtA7-OY

 

 

Roxette(2012、wiki.)

Wikipedia(「Roxette」)より引用

マリー(左)とペール(右)

2012年、ニューヨーク ビーコン・シアターにて

 

 

Q-130190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -09

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。今回からは「疑問や難しかったこと」です。

 

 

・「他責→心の傷が深い、自責→心の傷が深くならない」の話を聞いて、逆ではないかと思い、不思議でした

 

A:確かに逆のような気がしますよね。よくわかります。

 「責任を負う」という言葉は重たい感じがするでしょうし、反対に「無責任」には気楽さを感じると思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19980130.html

 

しかし、そのようなイメージは過去の何らかの記憶でつくられたブリーフシステムが生みだす幻想です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 責任とは自由があるからこそ生じるものです。よって、「責任を負う」の前提には必ず自由があり、「無責任」には自由が存在しません。本来は。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958864.html

 

 大切なのは自由に生きること!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

 では、自由に生きるために欠かせないこととはなんでしょうか?

 

 答えはゴール設定です。コーチングではゴールを最も重要視します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

そのゴール設定において、ゴールを決めるのは誰でしょうか?

 

 もちろん、自分自身です。

自身の自由意志でゴールを設定するからこそ、すべてがwant toになり、生じるすべての事象に対して責任をとることができるようになります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

「すべて自分の選択の結果なのだ」と納得できることは、縁起そのものを“私”と理解することです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

それは一人一宇宙を体感することであり、空(くう)を体得することでもあります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 

空を体得すると、本当の意味で自由に、仮(け)としてのゴールを設定できるようになります。その時が「無人運転」や「自動運転」からの脱却であるといえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_369873.html

 

縁起の思想からすると、各自のゴールが生みだした宇宙は多様で、かつダイナミックに変化する関係性により成り立ちます。逆にいえば、この世の一人ひとりは、お互いの関係性の中で初めて成り立つと同時に、宇宙を構成する貴重な存在であるといえます。

この「一人ひとりがお互いに宇宙を生みだす大切な存在である」という視点が中観です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 中観の境地に至ると、「他責」がいかに問題であるかがはっきりと感じられます。

 (と同時にコントロールもできます。その「問題」さえ空なのだから)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13215570.html

 

 

・心の傷(の深さ)は理不尽度で決まる

 

A:心の傷(の深さ)を決めるものは「理不尽度」です。Q-127で解説しています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491494.html

 

 当日の受講者には子育て世代の方々も多くいらっしゃいました(孫育て世代も)。ここでは「心の傷は理不尽度で決まる」という言葉を、「子育て(教育)」の視点で考えてみましょう。

 

 「子どもが反抗期で困っています」と相談されることがありますが、私の答えはいつも「それはよかったですね」ですw

 

 なぜなら、“反抗”というのは、一方的な支配や押しつけの拒絶であり、自我の芽生えであるからです。それは「理不尽」との対峙であり、自由(と責任)ある大人の人生のはじまりです。当然、祝福するべきものといえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 親はドリームキラーになりがちですが、「反抗期」はそんな親自身の成長を促すためにもあるのかもしれません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html

 

 

・みんなPTSDに苦しんでいる

 

A:「みんなPTSDに苦しんでいる」といえるのは、脳の情報処理に理由があります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

 そして、そのトラウマは次世代に引き継がれていきます。ブリーフシステムとしてはもちろん、脳の構造や遺伝子レベルの変化としても。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10114934.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523096.html

 

 よって、子育て(教育)という観点でも「心の傷を解決すること」は重要です。

 

 

・「心の傷を解決することがリスクマネジメント」が難しかった

 

A:私は、クライシス(危機)の本質とは、「一時的に脳の活動が退化すること」であり、「前頭前野の活動から大脳辺縁系の活動に変わってしまうこと」であると考えています。

 よって、真の危機管理とは「前頭前野優位を維持すること(すぐに回復すること)」であると考えています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_395184.html

 

 クライシスは災害など特別な状況のみではなく、日常生活のあらゆる場面で起こりえます。ところで、建設的動機と強制的動機の違いにより、10年間で756倍の生産性の差が生じることを御存知でしょうか?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 医療・介護の現場は強制的動機に陥りやすい過酷な場です。さらに、スコトーマが外れることで四苦(特に老病死)が露わになりやすく、容易に「ファイト・オア・フライト」に陥ってしまいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045953.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 「ファイト・オア・フライト」という心理状態のままだと、さらに強制的動機が強まり、ますます生産性が低下します。その悪循環の中でどんどん疲弊していくのです。心身ともに。

 そんな閉塞状況を打破し、各自が建設的動機(want to)を取り戻すために、コーチングがとても役にたちます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166400.html

 

 

・もっと心的ストレスが軽くなるようには?

 

A:ゴールを設定することです。自身の自由意思で。

 繰り返しますが、心の傷(の深さ)を決めるものは「理不尽度」です。そして理不尽度は「自己責任感の大小」で決まります。

 

 よって、簡単に言うと、「すべてを自分の責任にする」ことで、「もっと心的ストレスが軽くなる」ことになります。

 

 「すべてを自分の責任にする」ことができるのは、「自分で決める(選択する)」から。だからゴール設定なのです。ぜひ、自分自身でゴールを決めて、自分が選択した可能世界(未来)の結果として“今”を生きてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

Q-131につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 なぜなら、“反抗”というのは、一方的な支配や押しつけの拒絶であり、自我の芽生えであるからです。それは「理不尽」との対峙であり、自由(と責任)ある大人の人生のはじまりです。当然、祝福するべきものといえます。

 

 それは同時にスピリチュアルペインのはじまりでもあります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11301259.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11386276.html

 

 だからこそコーチング!

コーチングの知識と技術は、次世代にとっても“希望”となります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

 

 

ブログ・シリーズ編

S-03:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~

S-03-20C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.4-

 

シリーズ編第3弾(S-03)は、「心のエネルギーとは何か?」をテーマに、怒りに代表される情動の正体やその向き合い方について考察したいと思います。ぜひ皆さん自身の経験を振り返りながら読み進めてください(Don’t think. Feel!)。

 告知(I-035):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19792909.html

 S-03-00(目次):

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

…S-03-10までの分析をシンプルにまとめると、A)概念の階層にエネルギーが生じる→B)無意識レベルでエネルギーを知覚→C)意識化(エネルギーの情動への転換)→D)物理次元で発散 といえます。「怒り」に支配されないためにはどうすればよかったのでしょうか?

 

まず、「概念の階層にエネルギーが生じる」レベルで「心のエネルギー」をコントロールするための「思いっきり概念の階層を上げてしまう」という方法についてまとめました。この方法が問題解決の本質であり、世界平和を可能とする程のパワーを持った最良・最強の解決策です。

まずは概念の階層を上がること、すなわち抽象度を上げることに挑戦してください(私も日々挑んでいます)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20932747.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21033212.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21133126.html

 

B)「無意識レベルでエネルギーを知覚」するレベルでの「心のエネルギー」のコントロール方法とは、「イライラなどの“違和感”を感じたときに、自身のゴールを見つめなおし、ゴール達成のためのパワーに変えてしまう」というものです。

 

次はC)「意識化(エネルギーの情動への転換)」のレベルについてまとめます。

S-03-17C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.1-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491283.html

 S-03-18C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.2-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580197.html

 S-03-19C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.3-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21664229.html

 

 

今回は4回目。前回(S-03-19、松下幸之助さんの著書「指導者の条件」から引用しました。その文章をきっかけに、私は「怒りには『爬虫類的怒り』と『人間的怒り』がある」ことを確信するようになったのですが、初めて読んだときは納得いきませんでした。今思うと、道徳教育という名の“洗脳下”にあったのでしょう。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10256517.html

 

しかし、納得がいかないながらも、なぜか心に強く響きました。何かがスコトーマに隠れている気がしたのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

松下幸之助さんに見えていて、私に見えていないものは何だろう?

 

そのようなことを考えているうちに気がついたのが、「怒りというエネルギーのパワーとその正しい運用方法」についてでした。そのすさまじいエネルギーは“創造”をもたらしますが、使い方を誤ると“破壊”をもたらします。原子力と同じ「諸刃の剣」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21323801.html

 

「『怒り』に支配されないためにどうすればよいか?」という今シリーズのテーマにおいて、ベストアンサーは「A)のレベルで思いっきり概念の階層を上げてしまい、怒る理由がなくなる状態を作り出すこと」です。「怒る」理由がなくなるのですから「怒り」に支配されてしまうこともありません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20932747.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21033212.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21133126.html

 

しかしながら、この解決策には欠点があります。概念の階層(抽象度)が高くなりすぎると臨場感が下がってしまうのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

臨場感が下がると“現実”ではなくなります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

それは危機的状況でリーダーがのんびりしていたらダメなのと同じ。「まあ、いいじゃん」では大問題ですよねw

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/search_tags?qt=1182798

 

概念の階層を思いっきり上げて一度は「怒り」を超越し(「まあ、いいじゃん!」の境地に達し)、そこからまたC)「意識化(エネルギーの情動への転換)」のレベルに移動して意図的に「怒る」

それこそが「怒り」に支配されずに、「怒り」をゴール達成のエネルギーとして活用する方法です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

なぜ「怒り」を超越した後再び「怒り」に戻るのかというと、エネルギー効率が優れているからです。概念の階層にある情報的なエネルギーを、物理空間での具体的なエネルギーに変換する際に効率がいいのが「怒り」。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580197.html

 

そして、その「怒り」は、「爬虫類的」な「私憤」ではなく、「人間的」な「公憤(または義憤)」でなければならない、と松下幸之助さんは教えてくれています。

「私憤」とは扁桃体レベルでの価値判断であり、低い概念の階層での「怒り」です。

「公憤」とは前頭前野レベルでの価値判断であり、高い概念の階層での「怒り」です。

 

怒りを感じたときには、その「怒り」が「私憤」なのか? それとも「公憤」なのか? 自問してください。もしも「公憤」であると確信できるのであれば、あなたは怒るべきです。

 

 (S-03-21につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

それは危機的状況でリーダーがのんびりしていたらダメなのと同じ。「まあ、いいじゃん」では大問題ですよねw

 

もちろん、抽象度が低すぎるのも問題です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_395184.html

 

 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

 

 

F-127:続・クライシスの本質 ~首相による「一斉休校要請」と社会の反応を読み解く~ <後編>

 

 2020年2月27日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、安倍晋三首相は「3月2日から全国の小・中・高校、そして特別支援学校を春休みに入るまで臨時休校とするように」と、各都道府県の教育委員会などを通じて「要請」する考えを示しました。

前日の「イベント自粛要請」に続く大胆な方針は瞬く間に日本中を駆け巡り、教育現場や子どもを持つ家庭(とくに共働き世帯)は大混乱となりました。そんな混乱が社会に拡散してしまったのでしょうか、鹿児島でもドラッグストアやスーパーからトイレットペーパーが消えるといった現象が起きています。

まるで日本全体が「ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)」に陥ったかのようです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 前回は、米CDC(Centers for Disease Control and Prevention、疾病予防管理センター)が公表している「Psychology of a Crisis」より、危機に瀕した時の行動(Negative Behavior)とその対策(基本原則)を御紹介しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21664055.html

 

 日本を覆う不安や不満を払拭し、国民が「ファイト・オア・フライト」に陥るのを防ぐ(回復する)ために、安倍首相自身が記者会見を行ったことは正しかったといえます。 

ところが、世間の反応をみると、必ずしも成功したとは言えないようです。

 

なぜ首相の記者会見は評価されなかったのでしょうか?

私たちは何を心がけるべきなのでしょうか?

 

 

…「一斉休校要請」の翌々日(同2/29)に行われた安倍首相の記者会見中、私はすこし不快なデジャブ感に襲われました。その感覚をたどっていくと、日本大学アメリカンフットボール部の「反則タックル問題(2018年5月6日)」に行き着きました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9815429.html

 

両方とも、その構図をシンプルに示すと、「A:リーダーの要請」→「B:要請どおり実施」→「C:社会的インパクト発生」とすることができます。

 

「シンプルに示す」とは、「抽象度を上げる」と同意です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

「抽象度を上げる」ということは情報量が少なくなることですので、対立や矛盾は解消されていきます。それは“無敵”に近づくということです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

よって、リーダーが「要請」を行う場合、その抽象度の高さが問われるといえます。もしも抽象度が低い「要請」を現場が何の疑いもなく(あるいは忖度して)実行してしまうと、対立や矛盾を内包するネガティブな「社会的インパクト」が生じます。「反則タックル問題」がそのいい例です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040523.html

 

 では、リーダーの「要請」に欠かせないもの、すなわち抽象度の高さを左右する一番大切な要因とは何でしょうか?

 

 …もちろん、ゴールです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 ゴールとは“現状の外”に設定するもの。よって、リーダーの「要請」は、現状維持を是とする多くの人々にとっては不快(不安)に感じられます。コンフォートゾーンの外だからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 もちろん、既得権益とも思いっきり衝突することになります。反対に言うと、既得権益を含む“現状維持のプレッシャー”と戦う覚悟がリーダーには求められているといえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13837769.html

 

 安倍首相が下した決断は、少なくとも直接影響を受ける人たちや業界にとっては“現状の外”といえるでしょう。誰もが「ありえない」と思ったはずです。

例えば、2/26の「イベント中止・延期要請」によって、Perfume(東京ドーム)やEXILE(京セラドーム大阪)のコンサートが当日の開場直前に中止になったのをはじめ、文化イベントやスポーツ大会が相次いで中止(または無観客開催)されています。

先日(2/17)、内閣府はGDPの前期比6.3%減(年率換算、季節調整値)という衝撃的な発表をしたばかり。その上に今回の「イベント自粛」や「一斉休校」の要請ですから、経済へ与える打撃ははかりしれません。正直な話、私は「日本沈没」という言葉がよぎりました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

「日本沈没」にリアルな恐怖(不安)を感じた私は、すぐに止観瞑想を行いました。

リラックスし呼吸を整えながら(逆腹式呼吸!)思考を続けている間に見えてきたものは、これらの「要請」の判断根拠がまったく示されていないという事実でした。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18576926.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18684707.html

 

“現状の外”に導くのですから、リーダーには理解を広げていく能力(同調能力)が求められているといえます。そこで必要となるのが論理的思考(トゥールミンロジック)です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194585.html

 

ある論題に対してその行動をとるべきであると判断されるためには、通常、2つのことが必要になります。その2つとは「ケースサイド」と「プランサイド」。すなわち「問題を見つけること」と「問題を解決すること」です。

このケースサイドとプランサイドのふたつの側面において、必要性と有効性を示すことを「立論」といいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12658417.html

 

ケースサイド(必要性)には、「ハーム(問題性)」と「インへレンシー(内因性)」という2つのポイントがあります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12808495.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12808542.html

 

 プランサイド(有効性)の検証にもポイントが2つあり、「ディスアドバンテージ(不利益)」と「ソルベンシー(解決性)」と呼びます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12935916.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12935992.html

 

 詳細は苫米地博士の著書「ディベートで超論理思考を手に入れる」(CYZO)を参考にまとめたシリーズ編第1弾(S-01):「よりより“議論”のために」を参照してください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_254557.html

 

念のためですが、論理的思考=同調能力と言いたいのではありません。論理的思考とその思考プロセスの開示は、同調能力そのものではなく、周囲を同調させるための最低限のマナーです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_368012.html

 

 新型コロナウイルスに対する一連の政府の施策に関して、多数の専門家が「エビデンスが示されていない」ことを指摘しています。もちろん、エビデンス(=ワラント、根拠)は明示されるべきです。事実(データ)とともに。
 その上で、エビデンス(=ワラント、根拠)の論拠(バッキング)、確率(クオリファイアー)や例外(リザベーション)といったものまで、しっかりと示すべきだといえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12340209.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12504855.html

 

 最後に取り上げるのは責任能力。当日の会見では「私が決断した以上、私の責任において、様々な課題に万全の対応を採る決意であります」と発言されています。

 首相官邸HP「安倍内閣総理大臣記者会見(令和2年2月29日)」:

 https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2020/0229kaiken.html

 

 責任とは未来で果たすものです。

 よって、重要なのは現在の「決意」ではなく、今後の「行動」といえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958864.html

 

 首相がこれから果たす“責任”をしっかり見届けることが、私たち国民一人ひとりに求められている「行動」です。そして、それは国民の権利であり、義務でもあります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13959033.html

 

 そんな国民の「行動」そのものが、日本を「ファイト・オア・フライト」から救いだす大切な縁起になるはずです。なぜなら、クライシス(危機)とは人のマインドで生じるものであり、その本質は「情報処理が前頭前野優位から大脳辺縁系優位になること」だから。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 クライシスとは「転換点」です。「ゴールに向かって“現実”を大きく変革するチャンス」です。変革の成否は、リーダーだけではなく、国民一人ひとりにも委ねられています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_262962.html

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1-

 リーダーの資質については、苫米地博士の著書「すごいリーダーは『脳』がちがう」(三才ブックス)に詳しくまとめられています。

 

-追記2

 R2.3/9、内閣府はGDPの改定値を発表(20191012月)。本文で触れた速報値 マイナス6.3%(年率換算)をマイナス7.1%にさらに下方修正しました。東日本大震災の影響を受けた201113月期のマイナス6.9%よりひどく、前回の消費税増税(58%)時のマイナス7.1%201446月期)に並びました。

 安倍首相のブレーンとして第二次政権発足時から政策を支えてきた藤井聡 京都大学大学院教授は出演したラジオ番組(2019年9月24日)でこのようにコメントしています。「17年間5%で据え置かれた消費税率が、安倍さんがたったの5年で5%から10%に、倍にしてしまうと。これは一般の方が想像する何千倍、何万倍もの悪影響を経済に及ぼす」。

 マイナス7.1%は新型コロナウイルス騒動前の数字です。繰り返しますが、首相がこれから果たす“責任”をしっかり見届けることが、私たち国民一人ひとりに求められている「行動」です。そして、それは国民の権利であり、義務でもあります。


 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14526054.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_277070.html

 

 

すごいリーダーは「脳」がちがう

すごいリーダーは「脳」が違う

苫米地英人博士のブログから引用

http://tomabechi.jp/archives/50839421.html

 

 

Q-129190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -08

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。まずは「印象に残ったもの」です。

 

 

・重要性が失敗の記憶で作られているということ

 

A:私たちのマインド(脳と心)は、“失敗”を強く記憶するように働きます。それを「失敗駆動型」と表現します。試しに中学あるいは高校時代を思い出してみてください。

 

 どんなことを思いだしましたか?

 

 必ずしも辛いことばかりではないかもしれません。とてもうれしかった思い出もあることでしょう。でも、その「うれしかったこと」もマインドにとっては“失敗”です。「予期(予想)と違ったもの」であるはずだから。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

 マインドは予想外のこと(もの)をより強く記憶します。よって、「学習を促進する」ためにも、人はどんどんチャレンジするべきです。失敗を恐れずに。

 もし子育て中であれば、ぜひお子さんの“冒険”をサポートしてあげてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9367702.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9533528.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9533623.html

 

皆さんが先程思い出したような“何年経っても色褪せない記憶”には、「うれしい」「楽しい」や「悲しい」「悔しい」といった強い情動がべったり張り付いています。昔話や懐かしい音楽や映像をきっかけに、当時の情景とともにその時の気持ち(情動)が鮮やかによみがえった経験は誰にでもあるはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516364.html

 

しかしながら、私たちは、過去を思い出している時ばかりではなく、常に過去の記憶の中に生きているといえます。「常に」です。なぜなら過去の記憶がブリーフシステムをつくり、そのブリーフシステムがRAS&スコトーマによって、今、認識している目の前の世界を生みだしているから。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 

・二度目の「未来・現在・過去」が、ゴール設定が、実感的にわかるようになった

 

Aだからこそゴール設定が重要!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 ゴールを達成した未来の記憶をもとにブリーフシステムが再構築されると、私たちの無意識は「ゴール達成のために重要なもの」を探しはじめます。それは未来から過去へ向かう時間の流れに乗って生きている状態です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 

・マインド(脳と心)が生みだし、コントロールしている

 

Aそんな状態でいると、「頑張る」「根性」「努力」という感覚はなくなります。いつもリラックスしていて自然にうまくいく感覚。以前御紹介した金メダリスト 小平奈緒選手(スピードスケート)の言葉でいうと「頑張る」ではなく「顔晴る」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7701939.html

 

 それは「コントロールしている」というよりは、「あたりまえ」に近い感じです。私の好きな表現でいえば「気楽」。コーチング用語では「コンフォートゾーン」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19980130.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 

・前を向き、過去ばかり振り返っていないで、明るく生きる!

 

A:鍵はゴール設定です。

未来の「もっとすごい私」に向かって、ますます輝いてくださいw

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_262962.html

 

 

・もう少しゆっくり話してください

 

A:気をつけますw

 講演やセミナーのたびに指摘されるので、いつも気をつけているのですが…www

 

自己分析すると、「しっかり伝えたいという思い(want to)」と「時間内に終わらせたいという思い(want to)」のせめぎ合いの中、つい慣れたスピードになってしまうといった感じでしょうか。ホメオスタシスフィードバックが働いているともいえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

ちなみに、話すスピードだけではなく、歩いたり運転したりするときの速度にもホメオスタシスが働きます(コンフォートゾーンともいえます)。東京に出張したときはいつも思うのですが、東京人は歩くスピードが速すぎますw

 もちろん、マインド(脳と心)に働きかけることで会話や歩行スピードの“設定”をかえることができます。

 

以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「苫米地式 聴くだけで頭がよくなるCDブック」(イーストプレス)からの引用です。ぜひ参考にされてください。

 

「頭のよさ」はトレーニングで取り戻せる

 それでは、抽象的な思考をする訓練をやめて、ひとたび頭のよさを失ってしまうと取り戻すことはできないのでしょうか。たとえば、大学受験以後は頭を使わなくなり、社会に出て1015年が経過した人は、この先、頭がよくなることはないのでしょうか。

 よく、「脳は20歳を超えると、あとは衰える一方」という人もいますが、それは誤りです。たしかに、脳神経細胞そのものは一度失われると再生しません。厳密にいえば、再生している脳神経細胞も発見されていますが、あくまでも例外といえるでしょう。しかし、脳神経細胞同士をつないでいるコネクション、脳神経ネットワークについては再構築が可能なのです。

 じつは、脳を鍛えることも運動です。人が抽象的な思考をするとき、脳内には中枢神経系の神経伝達物質であるドーパミンが分泌されます。これは運動系の脳内物質です。つまり、抽象的な思考をすることは脳の高度な運動なのです。筋肉を鍛えるように、脳も少しずつ鍛えていくことによって強靭な脳をつくることができるのです。

 

Q-129につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

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聴くだけで頭がよくなるCDブック


ブログ・シリーズ編

S-03:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~

S-03-19C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.3-

 

シリーズ編第3弾(S-03)は、「心のエネルギーとは何か?」をテーマに、怒りに代表される情動の正体やその向き合い方について考察したいと思います。ぜひ皆さん自身の経験を振り返りながら読み進めてください(Don’t think. Feel!)。

 告知(I-035):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19792909.html

 S-03-00(目次):

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

…S-03-10までの分析をシンプルにまとめると、A)概念の階層にエネルギーが生じる→B)無意識レベルでエネルギーを知覚→C)意識化(エネルギーの情動への転換)→D)物理次元で発散 といえます。「怒り」に支配されないためにはどうすればよかったのでしょうか?

 

まず、「概念の階層にエネルギーが生じる」レベルで「心のエネルギー」をコントロールするための「思いっきり概念の階層を上げてしまう」という方法についてまとめました。この方法が問題解決の本質であり、世界平和を可能とする程のパワーを持った最良・最強の解決策です。

まずは概念の階層を上がること、すなわち抽象度を上げることに挑戦してください(私も日々挑んでいます)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20932747.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21033212.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21133126.html

 

B)「無意識レベルでエネルギーを知覚」するレベルでの「心のエネルギー」のコントロール方法とは、「イライラなどの“違和感”を感じたときに、自身のゴールを見つめなおし、ゴール達成のためのパワーに変えてしまう」というものです。

 

次はC)「意識化(エネルギーの情動への転換)」のレベルについてまとめます。

S-03-17C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.1-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491283.html

 S-03-18C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.2-

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580197.html

 

 

「無意識レベルでのエネルギー」をイライラなどの違和感として感じると、そのエネルギーは扁桃体の情報処理で「快」「不快」といった原始的な情動に変わります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

例えば爬虫類など進化の早い段階にある種は、この過程で静的なエネルギーが動的なものに変わりはじめます。扁桃体で生みだされた「不快」は、攻撃行動や逃避行動を動機づけます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

この扁桃体レベルで「不快」が「怒り」に変換されるとする学説があります。ここではその扁桃体レベルの「怒り」を「爬虫類的怒り」と表現します。

 

前頭前野が発達した私たち“人間”は、より高度な情報処理を行うことが可能です。「高度」とは、「抽象度が高い」と同じ意味です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

「不快」を「喜び」や「楽しみ」と認識するようにシステムを再構築することも可能ですし(S-03-17参照)、「不快」をより高度な「怒り」という情動(感情)に変換することも可能です。ここではその前頭前野レベルの「怒り」を「人間的怒り」と表現します。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491283.html

 

前回(S-03-18)、「ものすごく怒られたのに、じつはうれしかったという思い出はありませんか?」「ものすごく怒ったのに、むしろ感謝されたことは?」と質問しました。

いかがでしょうか?

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21580197.html

 

…Yesだった方は、その時の状況をしっかりと再現してください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

怒られたのにうれしく思った時の(あるいは怒ったのに感謝された時の)「怒り」は、「爬虫類的怒り」ではなく、「人間的怒り」だったはずです。

 

私は「怒り」という情動(感情)自体に善悪などの価値判断はないと考えています。不完全性が働くからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

しかしながら、あきらかに異質の「怒り」が混在していることも感じています。「悪」に近い「爬虫類的怒り」と「善」といえる「人間的怒り」です。そのことを確信したのは、松下幸之助さんの下記の文章を読んだことがきっかけでした。

以下、「指導者の条件」(PHP研究所)より引用します。

 

引用開始

「怒りを持つ」

指導者は指導者としての公の怒りを持たなくてはならない

西ドイツの首相であったアデナウアーが、アメリカのアイゼンハウアー大統領に会った時、こんなことをいったという。第一は、「人生というものは七十歳にしてはじめてわかるものである。だから七十歳にならないうちは、ほんとうは人生について語る資格がない」ということ、第二には、「いくら年をとって老人になっても、死ぬまで何か仕事を持つことが大事だ」ということである。この二つはよくいわれることでもあり、またわかりやすい。けれども三番目にいったことはちょっとちがう。「怒りをもたなくてはいけない」というのである。

これはいささか奇異な感じがする。怒りを持つ、腹をたてるということは、ふつうはむしろ好ましくないとされている。できるだけ腹をたてずに、円満に人と接し、いわば談笑のうちに事を運ぶ、それが一番望ましいとだれもが考えるだろう。ところが、アデナウアーは“怒りを持て”という。いったいどういうことだろうか。

これは、単なる個人的な感情、いわゆる私憤ではないと思う。そうでなく、もっと高い立場に立った怒り、つまり公憤をいっているのであろう。指導者たるもの、いたずらに私の感情で腹をたてるということは、もちろん好ましくない。しかし指導者としての公の立場において、何が正しいかを考えた上で、これは許せないということに対しては大いなる怒りを持たなくてはいけないといっているのであろう。

第二次世界大戦でどこよりも徹底的に破壊しつくされた西ドイツを、世界一といってもよい堅実な繁栄国家にまで復興再建させたアデナウアーである。その西ドイツの首相として、これは国家国民のためにならないということに対しては、強い怒りを持ってそれにあたったのであろう。占領下にあって西ドイツが、憲法の制定も教育の改革も受け入れられないという確固たる自主独立の方針をつらぬいた根底には、首相であるアデナウアーのそうした公憤があったのではないかと思う。

だから、一国の首相は首相としての怒りを持たなくてはならないし、会社の社長は社長としての怒りを持たなくては、ほんとうに力強い経営はできないといってもいい。まして昨今のように、日本といわず世界といわず、難局に直面し、むずかしい問題が山積している折には、指導者はすべからく私情にかられず、公のための怒りを持って事にあたることが肝要であろう。

引用終わり

 

 (S-03-20につづく)

 

 

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-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

 

 

指導者の条件


F-126:続・クライシスの本質 ~首相による「一斉休校要請」と社会の反応を読み解く~ <前編>

 

 2020227日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、安倍晋三首相は「32日から全国の小・中・高校、そして特別支援学校を春休みに入るまで臨時休校とするように」と、各都道府県の教育委員会などを通じて「要請」する考えを示しました。

前日の「イベント自粛要請」に続く大胆な方針は瞬く間に日本中を駆け巡り、教育現場や子どもを持つ家庭(とくに共働き世帯)は大混乱となりました。そんな混乱が社会に拡散してしまったのでしょうか、鹿児島でもドラッグストアやスーパーからトイレットペーパーが消えるといった現象が起きています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

まるで日本全体が「ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)」に陥ったかのようです。

 

 「ファイト・オア・フライト」とは、高度な情報処理を行う前頭前野よりも本能的な情報処理を行う大脳辺縁系が優位になってしまった状態です。文字どおり「戦うか、逃げるか(闘争か、逃走か)」という心理状態に陥ります。

 

 コロナウイルスに関連して最近よく話題にのぼる米CDCCenters for Disease Control and Prevention、疾病予防管理センター)が公表している「Psychology of a Crisis」中には、危機に瀕した時の行動(Negative Behavior)として下記の4つが挙げられています。

Demands for unneeded treatment:不必要な対処を求める

Reliance on special relationships:特別な関係に依存する

 〇Unreasonable trade and travel restriction:理由なく商業取引や移動(旅行)が減少する

 〇MUPSMultiple Unexplained Physical Symptoms):医学的に説明できない身体症状が複数出現する

 

 「トイレットペーパーがなくなる」は、まさに「ファイト・オア・フライト」が引き起こした現象です(Demands for unneeded treatment)。このままだとますます経済が停滞し(Unreasonable trade and travel restriction)、国民の体調は心身ともに悪化していくことでしょう(MUPSMultiple Unexplained Physical Symptoms)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 「ファイト・オア・フライト」は各人の免疫力低下を招きますので、肝心な新型コロナウイルス対策という観点でも大問題です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21245972.html

 

クライシス(危機)時には「拒絶→不安・恐怖→回避→希望の消失→パニック」と進行していきます。こうした事態に対処するために米CDCが公表している基本原則が下記の4つです。

1.      最初に最悪の可能性を伝え、それが改善していることを数字で伝える

2.      「必ず解決します」などの約束はNG。むしろ状況の不確定性を正確に伝え、その問題を解決するプロセスについてのみ伝える

3.      問題解決のプロセスが進んでいることや状況が改善していることを伝えるために、それを示すデータや数字を継続的に提供し続ける

4.      恐怖を認め、問題に関連する文脈情報を与える

 

 これらの基本原則が目的としているのは「前頭前野優位を維持する(すぐに回復する)こと」。なぜならクライシス(危機)とは人のマインドで生じるものであり、その本質は「情報処理が前頭前野優位から大脳辺縁系優位になること」だからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9815429.html

 

 それを回避(回復)するための原則が先の4つ。簡潔に解説します。

 

 最初に最悪の可能性を伝える

「最悪の可能性」を伝えたらかえってパニックが起こるような気がする方もいることでしょう。確かに「悪いこと」にロックオンしてしまうと、RAS&スコトーマの原理により「悪いこと」ばかりを認識してしまいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

しかしながら、情報の隠蔽を疑ったり、隠そうとする意思を感じ取った時の方が恐怖は大きくなります。その様を表現しているのが、「疑心、暗鬼を生ず」という列子中の言葉です。

 

不確実性を伝え、プロセスについてのみ伝える

 「不確実」なのは不完全性が働くから。この世に“絶対”はありません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 「プロセスについてのみ伝える」のは、人々の意識を未来にフォーカスさせるためです。過ぎ去った(変えられない)過去ではなく、これから創造する未来を鮮明に感じることができるようになると、未来から過去へと向かう時間の流れに乗ることができるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

データや数字を提供し続ける

関連する文脈情報を与える

これらは論理的な思考を可能にします。論理的な思考は、もちろん、前頭葉で行われます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11613757.html

文脈情報とは「関連する知的な情報」のことです。データや数字、文脈情報などに触れることで前頭前野が働くようになると、大脳辺縁系の活動が抑えられ、不安や恐怖が消えていきます(=「ファイト・オア・フライト」の克服)。

 情報が集まりゲシュタルトができると、ますます前頭前野優位になることができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

 

 以上より、日本を覆う不安や不満を払拭し、国民が「ファイト・オア・フライト」に陥るのを防ぐ(回復する)ために、安倍首相自身が記者会見を行ったことは正しかったといえます。 

ところが、世間の反応をみると、必ずしも成功したとは言えないようです。

 

なぜ首相の記者会見は評価されなかったのでしょうか?

私たちは何を心がけるべきなのでしょうか?

 

次回、私の分析をまとめます。

 

F-127につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 認知科学者 苫米地英人博士の著書「イヤな気持ちを消す技術」(フォレスト出版)には、セルフコントロールの方法を応用した「自分を苦しめるイヤな気持ちを“忘れる”ための脳の使い方」が書かれています。それは、まさに今、最も必要とされる知識!

自分自身のために、大切な人たちのために、ぜひお読みください。

 

 

イヤな気持ちを消す技術(青)



Q-128190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -07

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。まずは「印象に残ったもの」です。

 

 

・はじめに見た絵2枚とアインシュタインの絵です

 

A:絵とはトリックアートのこと。目の前の世界が一瞬で変わってしまうことを楽しく体験していただくために、毎回トリックアートを使用しています。

 

 「一瞬で変わってしまう」のはスコトーマが外れるからです。スコトーマとは「心理的盲点」のことで、知識や重要性などにより生まれます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 私たちは目の前のすべてを認識していると思いがちですが、じつはほとんど認識していません。さらに「目の前の世界」は刻一刻と変化しています。気づかないうちに。

 そのダイナミックな変化のことを仏教では「無常」と表現します。無常である理由は「すべては他の何かとの関係性で成り立っている」からです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 

・「〇〇と△△に見える絵」を見たらスッキリしました

 

A:きっと「○○にも△△にも見えるようになったらスッキリした」ということでしょう。「スッキリ」はゲシュタルトができたときの体感です。ゲシュタルトとは形態を意味するドイツ語で、「全体性を持ったまとまりのある構造」のことを指します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

 以下、20201月に発売された苫米地博士の新刊「苫米地式 聴くだけで脳が生まれ変わるCDブック」(清談社Publico)から引用します。

 

 たとえば、「キリスト教とイスラム教、どちらが優れているか」という論争があったときに、「どちらも宗教じゃないか。それぞれの教義に立ち返れば、争う必要なんかないはずだ」と考えられる力。これも抽象化能力です。つまり、抽象化能力とは、一般的な視点(抽象度)より高い視点(抽象度)でものごとを見ることで、知らなかったことと持っている知識の共通項を見いだして、その共通項でくくることができる能力のことです。

 これはゲシュタルトを構築する能力(ゲシュタルト能力)と相通ずる部分があります。ゲシュタルトとはドイツ語で「全体が一つひとつの構成要素(パーツ)の総和以上のものになるもの」のことです。一見、バラバラに見える事柄を見て、そのなかに共通の法則を見いだして理解するのがゲシュタルト能力です。

 わかりやすい事例でいえば、航空写真で見ると文字が書いてあるように見える「人文字」もゲシュタルトでしょう。一人ひとりは色のついた紙を掲げているだけなのですが、はるか上空から見れば文字が書かれているように見えます。

 (中略)

 このように、いくつかの事象、現象、ものごとを前に俯瞰して高い視点から見ることで、あるひとつの法則性を見いだすことができる力。これが頭のよさの第2の構成要素「理解力=抽象化能力」です。一見、なんの法則性もないカオス(混沌)のなかにあるものも、抽象度を上げて俯瞰して見ることで、なんらかの方向性を見いだせることがよくあります。

 引用終わり

 

 「スッキリ」は頭がよくなったことを示す体感ともいえます。

 

 

30秒間目を閉じ、30秒間自分のまわりを記憶し、〇色がいくつあったか耳で聞くことで見る印象が変わる

 

A:過去のブログ記事でワークを紹介しています。まだ未体験の方はぜひワークを行ってみてください↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19371125.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19572599.html

 

 「印象が変わる」のはRASを通り抜ける情報が変化し、今まで気になっていたことが認識に上がらなくなり(=スコトーマに隠れる)、反対に気に留めていなかったことを感じられるようになった(=スコトーマが外れる)からです。RASとは網様体賦活系のことで、五感で受け取る膨大な情報から重要なものだけを選びだす脳の機能のこと。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

 ちょっとしたきっかけで「印象が変わる」という事実を知ることは、とてもとても重要です。重要度を自らコントロールすることで目の前の世界(あるいは未来)を自在に変えられることを確信できるからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 

・意識すると見える。認識するとさらに世界が変わる

・視点、考え方で物事は変わるんだなと思いました

 

A反対に重要度を誰かにコントロールされてしまうと、「大切な何か」がスコトーマに隠されてしまいます。「情報が書き換わると現実が変わる」のです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_386190.html

 

 最近の話題でいうと、歌手の槇原敬之さんが警視庁組対5課に逮捕されました(2020213日)。容疑は「20183月に覚醒剤と危険ドラッグを所持していた」というもの。

ところが尿検査は異常なく、自宅からも覚醒剤の所持を裏付ける証拠は出てこなかったそうです。自供もなく、むしろ否認の状態(「僕は長いこと、薬やってません」「検査をしても反応は出ないと思います」)。法律の専門家からは、不起訴あるいは裁判で無罪の可能性が指摘されています。

ではなぜ、2年前の情報を持ち出して、今逮捕したのでしょうか?

 

 きっと権力者(既得権益)が隠したい何かがあったに違いありません。F-107~「超実写版『ライオン・キング』で描かれた“超現実”を生きる極意」で紹介したジョン・ファブロー監督のコメントを引用すると、「可能性に対する感受性や責任感を持つことが大事」といえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_383531.html

 

 

・自分が考えていることや見えていることはほんの一部だということが分かりました。視野を広げることが大切だと思いました

 

A:そのとおり!「視野を広げること」とは「抽象度を上げること」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 そして、その「抽象度を上げること」のスタートとなるものがゴール設定です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

Q-129につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 ますます広がりをみせる「新型コロナウイルス」ですが、集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号をめぐり、驚くべき出来事がありました。

 2020218日に船内の感染管理のずさんさを告発した神戸大学医学研究科感染症内科 岩田健太郎教授を挑発するかのように、橋本岳厚労副大臣が船内の様子を画像でツイートしました(同220日、約2時間後に削除)。

 二人の見解の相違は、「頭のよさの第2の構成要素『理解力=抽象化能力』」の違いによるといえます。

 

 そして、その「頭のよさの第2の構成要素『理解力=抽象化能力』」の違いは、お二人のゴールの違いに帰結します。

 

 

苫米地式 聞くだけで脳が生まれ変わるCDブック


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