苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学びながら九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2018/04

PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-22「抽象度を上げる」ときにマインド(脳と心)で起きる変化 -後編-

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

「抽象度を上げる」ときにマインド(脳と心)で起きる変化 -後編-

 

「抽象度を上げる」とは、「頭の中で理解が深まること」といえます。

この場合の“頭”とは、情報空間での情報処理を行う心のことです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 その時、物理空間の“頭”の中、すなわち脳内でも変化が生じています。

中枢神経系の神経伝達物質であるドーパミンが分泌されているのです。

 

 ドーパミンは食事で摂取したフェニルアラニンやチロシンを元に作られ、興奮した状態をつくるアドレナリン、不安や恐怖を引き起こすノルアドレナリンに変わります。

かつてはアドレナリンやノルアドレナリンの単なる前駆物質と考えられていましたが、ドーパミンそのものに、運動調節、ホルモン調節、快の感情や意欲・学習に関わる重要な働きがあることがわかってきました。

 

ドーパミンが減ると運動や思考が緩慢になってしまいます。

一般でも10歳老いるごとに10%のドーパミンニューロンが死滅するといわれており、年をとるごとに物理空間での身体の運動や情報空間での思考のスピードが遅くなる原因とされています。

病的にニューロン死が起きた結果ドーパミンが不足してしまう病気がパーキンソン病です。反対に、ドーパミンが増えすぎると幻覚や妄想などの問題を生じます。

 

 このようにドーパミンは運動系の脳内物質です。

したがって「抽象度を上げること」とは、マインド(情報的な心、物理的な脳)の高度な運動であるといえます。

 

 「抽象度を上げること」には二つの要素があります。

 

 一つは抽象度の上がった「高い視点」を発見すること。

そしてもう一つは、その「高い視点」から見たものを結び付けて統合することです。

 

 高い視点で情報を統合できるようになると、抽象化した情報を使って新しい何かを生みだすことができるようになります。その「新しい何か」とは、今まで誰も発見したことのないゲシュタルトです。そのゲシュタルトが生まれる瞬間が、俗にいう「ひらめき」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

その「ひらめき」こそが、アインシュタイン博士が言わんとした「解決(solve problems」です。

 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

Q-032:霧島市(鹿児島)医療講演会<180315> vol.2

 

 2018315日に、霧島市(鹿児島県)の病院で講演を行わせていただきました。事前にいただいていたテーマは「スピリチュアルペイン」です。

 

講演後記載していただいたアンケートをいただきました。すみやかに対応してくださったM師長にはあらためてお礼申し上げます。ありがとうございます。

 

 アンケート冒頭での「内容はわかりやすかったですか?」という問いに対して、10段階の目盛りで評価していただきました。これは医療現場でも疼痛の評価等に使われる方法で、VAS(バス、Visual Analog Scale)と呼ばれます。

当日(180315)の講演評価は3から10まで分布し、平均では8.39でした。

 

 現実社会では、誰からも同じように最高の評価を得られることはなく、極端に評価が分かれることも少なくはありません。「ものすごくよかった」と思う人がいれば、「全然よくなかった。最悪ッ」と感じる人がいるように。

 

 その「評価が大きく分かれること」の最大の理由が、マインドでの情報処理にあります。

 

 自分自身の認識⇄理解⇄評価⇄判断という情報処理の特徴を知り、それを自由意志でアップデートしていけば、その結果、認識する世界(宇宙)そのものを自在に構築することができるようになります。

 

 講演では、その一つの方法としてコーチングが役にたつことをお伝えしました。

 

 それではいただいた御意見・御質問に回答いたします。

 

 

・「want to」になったとしても自分のことだけだったら、結局うまくはいかないのではないか?

 

 A:そのとおりです。そして、御指摘されたことはとても重要なポイントです。

 

 「スピリチュアルペイン」をコーチングの視点で考察することが目的でしたので当日は(時間の関係で)お伝えしませんでしたが、苫米地式コーチングにおいて重要視するとても大切な概念があります。それは「抽象度」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 自分だけの「want to」は、ただの自分勝手です。

当然、それは組織や社会では許容されません。なぜなら、「自分を含めすべては他の何かとの関係性で成り立っている」からです。それを釈迦哲学では「縁起」といいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 自分が心から望むゴールを追い求めると同時に、自分という感覚(自我)をどんどん拡張していくことが重要です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

関連することをブログ記事(F-029)に書いています。ロサンゼルス・エンゼルスで活躍する大谷翔平選手を「プロフェッショナル」というキーワードで考察していますので、ぜひ御確認ください。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8900334.html

 

 

・催眠を医療にどのように使うのですか?

 

 A:この御質問は講演そのものではなく、201710月に発売された苫米地英人博士の著書「完全版変性意識入門 自分のリミッターをはずす!」に関連する御質問です。その本に私のインタビュー記事が掲載されています(「医師の目から見た気功」)。

 

 御質問に一言で答えれば、「自己催眠に使う」です。

 

 認知科学以降、現実(reality)の定義は変わりました。

現実とは、一番臨場感の高いイメージのことです。それを理論化したものが「夢をかなえる方程式:I×V=R」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 「現実となりうるイメージは無数にあり、その中で一番臨場感が高いものが現実である」というこの方程式は、「すべての変化は心の中に生まれて、外に広がっていく」というルー・タイス氏の言葉を理論化したものです。

 

 しかし、実際には現実を自由自在に創造することは簡単ではありません。過去の記憶によりつくられたブリーフシステムが強力なコンフォートゾーンを形成しているからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 コンフォートゾーンを維持する力となっているのはホメオスタシス(恒常性維持機能)です。生命維持レベルの強力な力により、コンフォートゾーンは強固に維持されています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

 

 だから私たちは、意識的にいくら「変わりたい」「変えたい」と願ったとしても、無意識下で(心から)思っていなければ、なかなか変わることができないのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

 さらに、私たちはコンフォートゾーンの外側を認識することができません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

 つまり、“現実”を超えるイメージを見つけること自体ができないのです。

 

 新たな現実を創造するためにコーチングが役にたちます。しかし、“現状の外”にゴールを設定しようにも、その“現状の外”はスコトーマの中にあるのでなかなか認識することができません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 そこで役立つのが「催眠」です。催眠(術)は人を変性意識状態にするために長年研究されてきた技術です。変性意識状態ではコンフォートゾーンを動かしやすくなり、スコトーマを外しやすくなります。

 

 繰り返しますが、「夢をかなえる方程式:I×V=R」」は「すべての変化は心の中に生まれて、外に広がっていく」というルー・タイス氏の言葉を理論化したものです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 「まず自分自身の心を平和にする」

 

 そして、その心の平和を保ちながら医療・介護現場で働くことで「心の平和(安心、安らぎ、癒し等)」を外に広げていくそのために催眠を使います。

 

(つづく)

 
-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971739.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8159377.html


 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

自分のリミッターをはずす! 完全版変性意識入門



F-029:プロとアマの違い part 3 ~This is unreal !

 

 part 1http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8582928.html

 part 2http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8748177.html

 

「プロとアマの違い」について考察する第三弾です。

 

第一弾(F-027)では「役に立つ」「付加価値を生みだす」という視点で、第二弾では「抽象度」という視点でまとめました。

 

その二つを統合した視点が今回のテーマです。

 

ちなみに、「二つを統合した視点」というのは抽象度が一つ上がっています。数学でいう最小公倍数のようなもので、LUBLeast Upper Bound、最小上界)と表現します。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

それは二つを包摂(ほうせつ)する新たなゲシュタルトをつくりあげることであり、スティーブ・ジョブスの言葉でいうと「Connecting the dot」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

 では、「役に立つ」「付加価値を生みだす」と「抽象度」を包摂する視点とは何でしょうか?

 

 

 今年、ロサンゼルス・エンゼルスに大谷翔平選手が入団しました。

全米でも投手と打者の二刀流が注目を集めましたがオープン戦が絶不調(防御率:27.00、打率:125厘)だったため、「大谷はマイナーリーグから始めるべき」(ESPN)、「基本的には高校生並みのバッター」(ヤフー・スポーツ)とドリームキラー化した米メディアから叩かれました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html

 

 ところが、開幕とともに大谷選手は爆発しました。開幕戦は初打席初球初安打、三日後に初登板初勝利、その二日後本拠地での初打席で初本塁打を放ちました。翌日は同点2ラン、その翌日にも三試合連発のホームランを打ち(飛距離137m)、その二日後には投手として二勝目を挙げています。4/22(現地時間)の試合では「四番・DH」で先発出場し、安打を放っています。

 

 先日、三本目のホームランの映像を見ました。大谷選手の打撃も印象的でしたが、すっかり興奮した実況者(FOXスポーツ・ウエスト)の絶叫に驚きました。

 

 OHTANI-SAN did it again !

Are you kidding me ?

This is unreal !!

 

 「This is unreal」を直訳すると「現実離れしている」「非現実的」です。本当の感覚は私にはわかりませんが、そこには「素晴らしい」という感嘆・賛辞が込められているそうです。

 

 私は、苫米地式認定コーチとして、「unreal」が賛辞になるセンスや文化が素晴らしいと思いました。日本で「現実離れしている」や「非現実的」という言葉が使われるとき、そこにはネガティブな思いが込められている気がするからです。

 

 認知科学以降、現実(reality)の定義は変わりました。

現実とは、一番臨場感の高いイメージのことです。それを理論化したものが「夢をかなえる方程式:I×V=R」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

I」はイメージ(imageまたはimagination)、「V」は鮮明さ(vividness)。

よって、イメージがまったくできないもの、あるいはイメージできたとしても鮮明ではないものが「unreal」ということになります。

 

大谷選手の活躍は「(エースで四番が)リトルリーグのよう」「まるでマンガの世界」と例えられていましたが、それは今まで臨場感を感じられなかったイメージが鮮明になったことの表現です。

日本のファンはもちろん、全米中の野球ファンが、数十年ぶりに「まるでマンガの世界」からあらわれた若者の姿に、新たな“現実”が生みだされるワクワク感を感じているに違いありません。

 

個人の「want to」が社会の「want to」へと拡大していく過程で、まったく新しい現実が生みだされる

 

 それは「付加価値」がより高い抽象度次元で新たに創造されるということです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 「役に立つ」「付加価値を生みだす」と「抽象度」を包摂する視点とは、「よりたくさんの人の役にたち、未来にわたって付加価値を生みだし続け、新たな現実を生みだす」というものです。それまでの「unreal」を「real」に変えるということです。

 

 それを本人がしっかり志向していることが「プロフェッショナル」だと思います。

 

 では、大谷選手にはそんな高い次元での志向があるのでしょうか?

 

 答えはYesです。

 20171111日、大谷選手は東京都内の日本記者クラブで会見し、ポスティングシステムを利用してメジャーに挑戦する意向を正式に表明しました。

 その会見で「プレーしている中で、一番の選手になりたい。野球は何をもって一番かというのは測りにくいけど、ファンの方やいろんな人たちから、彼が一番だと言ってもらうことは幸せなことだと思う。そういう選手を目指して頑張っていきたいです」と唯一無二の存在として世界一に駆け上がる夢を語りました。

そして、二刀流について、「最初は、ごく少数の人しか思い描いてなかった。今は期待してくれている人がたくさんいる。もう自分だけのものではないのかなというのもある」と述べました。

 

 「もう自分だけのものではない」

 

 この“自我”が拡張していく感覚が「『役に立つ』『付加価値を生みだす』と『抽象度』を包摂する視点」を生みだします。そして、その視点が新たな現実の創造を可能とします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

大谷選手は、プロフェッショナルとして、これからより多くの人々に希望と勇気を与え続けるでしょう。そして、誰もが想像できなかった新たな現実を生みだすことでしょう。

ゴール設定により生じるエネルギーを利用して新たな現実を生みだす大谷選手の今後の活躍がとても楽しみです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-21「抽象度を上げる」ときにマインド(脳と心)で起きる変化 -前編-

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

「抽象度を上げる」ときにマインド(脳と心)で起きる変化 -前編-

 

 「抽象度を上げること」の重要性について、有名な天才科学者も言及しています。アルベルト・アインシュタイン博士です。

説明は不要だと思いますが、アインシュタイン博士は相対性理論で有名な20世紀を代表する物理学者です。その言葉に次のようなものがあります。

 

 

我々の直面する重要な問題は、その問題が生じたのと同じ考え方では解決することができない 

 

We cant solve problems by using the same kind of thinking we used when we created them.

 

 

原語では「the same kind of thinking」ですが、その意味するところは抽象度であり、「問題が発生した抽象度を超えた次元にその解決法が見つかる」ということを言いたかったのだと思います。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

第一章の終わりに書いた内容でいうと「“無敵”になる」ということです。

それは、「抽象度を上げる」ときにマインドで起きる変化を考えると理解できます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

 「抽象度を上げる」ことは、第二章で紹介した「ゲシュタルト」を構築する能力(ゲシュタルト能力)と相通じる部分があります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

ゲシュタルト(Gestalt)とは、形態を意味するドイツ語で、「全体性を持ったまとまりのある構造」のことを指します。全体と部分の双方向性で成り立ち、一つの統合的意味を持つまとまりです。

部分を積み重ねたから全体がわかるのではなく、全体がわかったから部分の意味が決まることともいえます。

 

 そのゲシュタルトを構築する能力とは、「一見バラバラに見える事柄を見て、その中に共通の法則を見いだす力」であり、「対象の本質をとらえる理解力」であるといえます。

チワワとブルドックをみて同じ犬だとわかる力であり、犬と猫を見て同じ哺乳類だと理解する力です。

 

仏教的に表現すると「分け隔てをせず、同じとみる力(=無分別力)」です。

 

 よって、「抽象度を上げる」とは「頭の中で理解が深まること」といえます。

この場合の“頭”とは、情報空間での情報処理を行う心のことです。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721215.html

 

(つづく)

 

 

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-20超高齢化社会に求められる医療のパラダイムシフト

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

超高齢化社会に求められる医療のパラダイムシフト

 

 ところで、地域医療構想に関する勉強会に参加していたときに興味深いスライドを目にしました。

「超高齢化社会に求められる医療のパラダイムシフト」というタイトルで、現在の医療とパラダイムシフト後の未来の医療が記されていました。

 

 

超高齢化社会に求められる医療のパラダイムシフト

 

 矢印についての具体的な説明はありませんでしたが、この矢印を眺めながら“あること”に気がつきました。この矢印は「抽象度を上げること」を示唆しているということです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

最後のデータという言葉が象徴的です。

データとは情報のことでそれを重要視するということは、より抽象度の低い(=具体的情報量の多い)次元を意味しています。

 

左側の抽象度の低い「現在の医療」のパラダイムに対して、右側の「未来の医療」はすべて抽象度が上がっています。

 

つまり、このスライドにあるパラダイムシフトとは「抽象度を上げること」で、それが「超高齢化社会に求められる医療」を可能とする重要なポイントであると訴えているのです。

 

(つづく)

 

 

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-19:スコトーマ③ 地方に自治権はあるのか?

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

スコトーマ③ 地方に自治権はあるのか?

 

 前回述べたとおり、私は地域医療構想調整会議において、「リーダーはその職責として、将来推計人口に沿った未来ではなく、“現状の外”にあるオリジナルの未来のビジョンを提示してほしい」と訴えました。

 

 覚悟はしていましたが、その発言に対するリアクションは「そう言われてもね~」といった感じの消極的なものでした。「また余計なことを言って」という空気も感じました。

 会議中は「時間の流れ」に対する理解不足が原因と分析しましたが、後日、もう一つ大切な課題が潜んでいることに気がつきました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 

 地域医療構想は、厚生労働省が作成したガイドラインに沿って都道府県レベルで策定されることになっており、すでに全都道府県で策定済みです。より具体的なことについては二次医療圏で策定されることが原則で、その調整のために各圏域で調整会議が開催されています。私の住む地区では県の地域振興局で開催されています。

 

 つまり、国のガイドの下で県が策定し、県のリードの下で各地域が具体的に決めていくという流れなのです。計画をすみやかに進めるために国や県がリードするのは理解できます。

しかし、その進め方には配慮するべき点があります。

 

そもそも医療は国民の基本的人権の保障のためにあり、都市計画(まちづくり)に直結する大切な話でもあるので、構想の中心には常に地域住民がいるはずです。それなのに、まったく住民の立場が考慮されておらず、主役不在のまま話が進んでいるのが現実です。

 

みなさんは、御自身が住む地域の医療構想について御存知ですか?

今、どのような“調整”が進行中なのか把握されていますか?

 

残念ながら、私の住む医療圏域では、住民への説明会等は未開催です。三市一町ともです。

 

 県職員の方々はともかく、三市一町のリーダーの方々の会議中の言動がどこか消極的に感じられることがとても気になりました。「なぜだろう?」と思いめぐらしながら観察を続けているうちに、エフィカシーが不当に下がっていることに気がつきました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

エフィカシーとは「自身のゴール達成能力の自己評価」です。

成功の鍵といえるエフィカシーは、「時間の流れ」を含む苫米地理論を学び、コーチングを実践することで高めることができます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 さらに、エフィカシーを高めることだけでは解決できない、もっと根源的な理由があることにも気がつきました。地方自治に関わることでです。

 

 気がついたきっかけは「クラブ苫米地」での苫米地博士の講義でした。守秘義務の関係でその内容については開示できませんが、どうも地方自治をめぐる社会の認識に大きな改善点がありそうです。

 あらためて日本国憲法第八章「地方自治」を読んでみました。ひょっとしたら地域医療構想に関わる誰一人として気がついていない巨大なスコトーマがあるのかもしれません。

 

(つづく)

 

 

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Q-031:霧島市(鹿児島)医療講演会<180315> vol.1

 

 2018315日に、霧島市(鹿児島県)の病院で講演を行わせていただきました。事前にいただいていたテーマは「スピリチュアルペイン」です。

 

スピリチュアルペインは、緩和ケアにおける重要な概念です。

緩和する対象となる問題を「身体的」「心理的(精神的)」「社会的」「スピリチュアル的」と四つに分類し、それぞれ個別に捉えるのではなく全体として捉えるために「トータルペイン(Total Pain)」という概念が生まれました。

 

トータルペイン(全人的苦痛)のひとつである「スピリチュアルペイン」は、私が2011年に受講した「症状の評価とマネジメントを中心とした緩和ケアのための医師の継続教育プログラム(PEACE)」において「自己の存在と意味の消滅から生じる苦痛(無意味、無価値、虚無、孤独など)」と定義されていました。
 最新版では「自分の存在や意味を問うことに伴う苦痛」です。

 

私はこのスピリチュアルペインの定義(「自己の存在と意味の消滅から生じる苦痛」「自分の存在や意味を問うことに伴う苦痛」)は不十分だと感じています。コーチとして。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8293317.html

 

 当日(180315)の講演会では、そのことを「ゴール」「エフィカシー」「スコトーマ」「コンフォートゾーン」といったコーチング用語を紹介しながら述べさせていただきました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 先輩医師をはじめ、多様な職種のたくさんの方々に御参加いただきました。心より感謝申し上げます。皆さまのスコトーマを外すきっかけになれることを願いながら、心をこめてお話をさせていただきました。あっという間の60分でした。

 

講演終了後、院長室で医師や看護師、臨床心理士の方々とお話しさせていただきました。その話の中で今年度の新入職員に対しての研修を依頼されました。

 とてもありがたいお話しだったのですが、私は躊躇し、しかも自虐的なコメントを発してしまいました。

 

 すかさず院長先生から「いつもの先生らしくないし、コーチらしくない」とツッコミをいただきました。私は一瞬ドキッとした後にスコトーマが外れたことを感じました。頭の中がクリアになった感覚です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

その瞬間、「私らしくなかった」「苫米地式認定コーチの言動ではなかった」とセルフトークを行い、ゴールを達成した未来の自分の姿やコンフォートゾーンをイメージしなおしました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 つい自虐的になってしまったのには理由があります。

 院長として勤めていた病院へのコーチング導入失敗の苦い記憶が、自虐的な言動を許すブリーフシステムをつくってしまっていたのです。本当に私らしくありませんでした。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 講演に招いていただいた院長先生からの助言で、そのブリーフシステムに気がつきました。ゴール側からブリーフシステムをつくりなおしながら、改めて医療・介護の現場には今すぐコーチングの導入が必要であると感じました。

 

医療・介護の現場はどこも疲弊しています。特に地方では若い人が集まらず、スタッフの高齢化が徐々に問題として表面化しはじめています。現場の感覚では疲弊というより「システム崩壊」という表現の方がしっくりするほどです。

 医療・介護業界において「働き方改革」は喫緊の課題といえます。

 

 現在、盛んに議論されている「働き方改革」は、労働時間や労働環境改善の話が中心です。それは物理空間(次元)に焦点を当てたものです。

 

 宇宙は情報量の大小で階層化することができます。その情報量の軸を抽象度と呼び、情報量が減るほど「抽象度が上がる」、反対に情報量が増えるほど「抽象度が下がる」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 「働き方改革」で議論されている物理空間(次元)とは、「抽象度のもっとも低い空間」であり、情報空間の底面です。

 では、物理空間に限定した改革ではなく、情報空間全体を対象とした真の「働き方改革」とはどのようなものでしょうか?

 

 答えはhave to(~ねばならない)」を「want to(~したい)」に変えることです。

 1992年に書籍化されたハーバードビジネススクールのジョン・P・コッター教授らの研究により、モチベーションの違いにより10年間で756倍の生産性の違いが生じることが明らかにされています。7倍ではありません。756倍です。

 もちろん生産性が優れているのは「want to」のときです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 当時よりCPUの演算能力が1000万倍以上アップした現代においては、もっと大きな差が生じるに違いありません。

 

 つまり、これからは「いかにwant toを実現できるか」「want toを維持できるか」が成功の鍵になるといえます。

 経営者目線で表現しなおすと、「いかに職員のモチベーションをwant toにできるか」であり、それは「職員一人ひとりのゴール設定をしっかりサポートできるか」「組織全体のエフィカシー(コレクティブエフィカシー)を高く保つことができるか」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 私は、スタッフ全員でコーチングを学び、実践することで、必ず756倍以上の生産性向上を実現できると確信しています。

そして実現したいと願っています。日本の医療の崩壊を防ぎ、日本に暮らす人たちの生存権を守るために。

 

(一瞬躊躇しましたが)もちろん、その病院の新人研修は快諾させていただきました。具体的な話はこれからですが、すでに数パターン分の研修プログラムはつくりあげています。苫米地式認定コーチとして全力で取り組ませていただきます。もちろん100% want toで。

 

 先日、その病院の研修担当のM看護師長より講演会(180315)のアンケート結果をいただきました。御多忙にもかかわらずデータ化までしていただきました。

 次回から、いただいた御意見・御質問に対して回答させていただきます。ぜひ御確認ください。

 

 

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180315 医療講演会-2



F-028:プロとアマの違い part 2

 

 part 1:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8582928.html

 

先日、鹿児島県医師会のある委員会に参加しました。「ワークライフバランスの促進」が議題のひとつにあり、その促進にコーチングがとても有効であることをプレゼンさせていただきました。

 

その委員会で最も時間が費やされたのは「若手医師の医師会入会率をどう上げるか」という議題でした。鹿児島県の医師会入会率はとても高く、日本医師会からその理由について照会があるほどです。

しかしながら、その鹿児島でも若手医師の入会率は低下傾向で、全体の入会率はついに90%を下回りはじめています。

 

「どうしたら若手医師の医師会入会率が上がるか?」という議論に参加しながら、私は「プロとアマの違い」について思いを巡らしていました。

 

新米医師からベテラン医師に成長する過程、つまりアマからプロへと進化していく過程で必ず変化していくものがあります。それは何だと思いますか?

 

 前回のブログ記事(F-027)では、

・「プロとアマ」の違いは「職業と趣味」の違いと同様

・共通するのは、「心から好きなもの」「止められてもやりたいこと」

・違いは、職業が「誰かの(社会の)役にたつもの」であるものに対して、趣味は「誰の役にもたたないこと(多くは自分のためにもなっていない)」

・「プロとアマ」の違いも同じで、「誰か(社会)の役にたつこと」を念頭に行う人がプロ。「役にたつこと」をさほど意識せずに行う人がアマ

ということをお伝えしました。

 

 

「誰かの(社会の)役に立つ」という意識が重要なポイントです。

 

「役に立つこと」を意識した瞬間に、視点が“私(I)”から“私たち(We)”に上がります。その視点の変化を「抽象度が上がる」と表現します。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

そこからさらに抽象度を上げていくと、社会や未来といった視点を獲得していきます。

「社会のために」「未来のために」という意識が芽生えると、仕事は徐々に自己実現のためだけのものではなくなっていきます。もっと社会に役立つための自分の機能を磨き始めるのです。

 

医師が自身の成功だけではなく、医学・医療という大きな存在(ゲシュタルト)の成功を考えるようになった時、きっと医師会に属することがゴール達成のための重要な(want toな)要素となります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

各人のタイミングがあるかと思いますが、いずれにせよプロフェッショナルを志向しているうちに抽象度は上がっていきます。そして、抽象度が上がるたびにスコトーマが外れていきます。

スコトーマが外れたとき、医師会という団体の存在をしっかり感じていただけるように、まずは現行のマーケティングを継続していけばいいのではないかと思いました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 積極的に取り組むのなら、やはり医療・介護現場にコーチングを取り入れることだと思います。“現状の外”にゴールを設定することが抽象度を上げるための強力なきっかけになるからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

アマからプロになる過程で抽象度が上がっていきます。

その時、脳内では情動といった大脳辺縁系処理から前頭前野での処理へと変化していきます。その変化は医師個人の人生を豊かにするだけではなく、関わるスタッフや患者さん、その家族にまでとても大きな影響を与えていきます。

なぜなら、医療や介護の現場は「ファイト・オア・フライト」に陥りやすい場でもあるからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 

鍵は「抽象度が上がること」「抽象度を上げること」

 

 

その「抽象度が上がること」は、苫米地式コーチングを実践し、“現状の外”に向かい続けることによって可能となります。

県医師会の委員会で議論に参加しながら、コーチングを“いのちの現場”に届けるための理由がまた一つ増えたように感じました。

 

 

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-18スコトーマ② 地域医療構想に取り入れてほしい「時間の流れ」

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

スコトーマ② 地域医療構想に取り入れてほしい「時間の流れ」

 

 地域医療構想は「人口構造の変化」を背景に策定されています。

「人口構造の変化」とは現時点での未来予測で、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(平成253月中位推計)」が利用されています。

 

時間の流れでいえば「現在→未来」といった思考で、「将来人口が減るはず。だから病床を減らしておこう」です。もちろん、病床削減ありきの改革ではなく、あくまで不足する医療機能を明らかにし、最適化を目指すものであることは承知しています。

しかし、現実として、鹿児島県の地域医療構想には、県全体の「既存病床数(2015年):26,760床」に対して、「病床の必要量(2025年):19,944床」と明記されています。

 

 第二章で説明したように、時間は未来から過去に流れています。「未来→現在」で、因は未来にあります。因果応報というときの「因」はつねに未来にあるのです。

私たちは未来の「因」の「果」として現在を生きています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

再度、料理を例にして時間経過で行動を表記すると、「食材を準備した」→「調理をした」→「料理が完成した」となります。この時「過去→未来」の時間観に立つと、「とりあえず食材を準備して、なんとなく調理していたら、こんな料理が出来上がった」になります。

そんな感じで料理をすることもあるかもしれませんが、ふつうは最初に献立を決め、何を作るかを明確にしているはずです。コーチングでいうゴール設定です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

出来上がりのイメージが先にあるから、「何時頃こんな調理をしている」が決まり、「調理の前にこんな食材を仕入れている」が決まります。

つまり、未来が先にあり、今の行動が決まっていくのです。それが「時間は未来から過去に流れる」という意味です。

 

地域医療構想においても、未来のイメージを先に明確化した結果、現在の行動が決まっているように感じられるかもしれません。「2025年頃に人口がこれくらいで、高齢者の割合がこれくらい」が先にあり、「○○年までにこの機能(鹿児島の場合は回復期)をこれくらい増やして、全体の病床数をこれくらいにしよう」が決まり、「だから、今年度中に会議で調整しよう」となるといった感じです。

しかし、この発想はコーチング的にはNGです。ゴールが現状の中に設定されているからです(現状の中なので、正確にはゴールとはいえません)。

 

コーチングにおいての「現状」とは、「このまま続く未来」も含みます。「このまま続く未来まで含んだ現状」のことを「ステイタス・クオ(Status QuoSQ)」と呼びます。

現時点で推計される将来の人口をもとに策定した構想は、現状(SQ)の中にあります。

それをゴールとはいいません。

 

ゴールのポイントは3つありました。「心から望むものであること」、「自分中心を捨て去ること」、そして「現状の外側に設定すること」です。

ゴールを現状の外側に設定することが重要なのは、そうしなければスコトーマを外すことができないからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

現時点での地域医療構想の発想では、「徐々に人口が減り、ますますさびれていく地方都市」といった未来像を覆すことができません。「どんどん活気づく明るい都市」を実現する方法はたくさんあるはずなのに、間違ったゴール設定のために、その方法がスコトーマに隠れてしまうのです。

 

現在、地域医療構想は二次医療圏で調整を行う段階に入っています。私が参加する医療圏では、その調整のための会議に三市一町の長が参加されています。

その会合の場で、私は各市長・町長に向けて発言しました。「未来を創るのはリーダーである皆さまの大切な役目です。リーダーのゴールにより、そしてゴールが生みだすビジョンにより、人口がむしろ増えていく活気ある町をつくることができます」と。

 

会議中にはあえて述べませんでしたが、減少するという人口予測に合わせて医療体制を縮小してしまえば、本当に人口は減ってしまうでしょう。医療や介護といった社会保障は「健康で文化的な最低限度の生活」を実現するための重要な社会的共通資本であり、ライフラインだからです。

 

地域医療構想で問われているのは、リーダーのコーチとしての資質と高い抽象度です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

(つづく)

 

 

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-17スコトーマ① 日本の医療は誰のため? 何のため?

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

スコトーマ① 日本の医療は誰のため? 何のため?

 

 日本の医療は誰のためにあるのでしょうか?

 

 …答えは、もちろん、主権者である日本国民のためです。

 

では、日本国民の何のために医療はあるのでしょうか?

 

 …あたりまえのことですが、「基本的人権の保障のため」です。

 

日本国民には健康に暮らす権利があり、日本国には国民の健康を守る義務があります。それは日本国憲法にはっきりと記されています。第二十五条です。

 

日本国憲法 第三章第二十五条

「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」

 

日本国憲法第二十五条に謳われた国民の権利とは、「生存権」すなわち「餓死しなければいい権利」ではなく、「健康で文化的な最低限の生活を実現する権利」のことです。

つまり、健康を実現するための医療や福祉は国民の権利であり、国の義務なのです。そのことを忘れ、医療費を「コスト」と捉えているところから地域医療構想がスタートしているように私には感じられます。

 

 このような話をすると必ず反論されるのですが、私は「お金」の話をしてはいけないと主張したいのではありません。むしろ反対で、国民の人権が将来にわたってしっかりと守られるために「お金」について検討することはとても重要なことだと思っています。

なぜなら、資本主義というシステムにおいて、「お金」は国民の基本的人権を保障するための大切な道具だからです。しかし、あくまでも「お金」は道具であり、医療の目的は「人権の保障」です。

 

 ところが、いつの間にかこの因果関係がひっくり返ってしまっています。

将来的に(道具にすぎない)「お金」が問題になるから、(本来の目的である)「人権の保障」を制限しようというように。

 

 コーチングを学ぶうちに、なぜこのような因果関係の逆転が起こるのかが理解できるようになりました。鍵はバランスホイールです。

繰り返しますが、医療のゴールはあくまで「基本的人権の保障」です。その実現のためのファイナンスのゴールとして「お金」の話が重要になります。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

医療など社会保障について考察する際に、本来のゴールとその達成手段としてのファイナンスのゴールをしっかりと区別して考察する感覚が重要になります。そうでなければ「金持ちにはなったが体を壊した」というよくある話が、国家単位で起こってしまうことになります。

 

 バランスホイールをしっかり意識できたとしても、「お金」をファイナンスのゴールとして切り離すのは難しいかもしれません。「お金」は人間の本能的欲求に強く結びついているからです。

簡潔に述べると、「お金」の問題は「食べられない」という飢餓を想起させ、飢餓は「死んでしまう」につながります。

死を予期した瞬間に大脳辺縁系が優位になってしまい、IQが下がるのです。「ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)」の状態です。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 過去の医療政策に関連して、IQが著明に下がっていたと思われる事例があります。

 1995年における旧厚生省の「2025年度医療費試算」は141兆円でした。ところが、2005年に厚労省から発表された「2025年の医療費予測」は69兆円。たった10年で、なんと72兆円も下方修正されています。驚くほど予測がずれてしまったのは、IQが下がっていたからに違いありません。

もっとも、高いIQで、意図的に誤った試算を行った可能性も否定できませんが

 

(つづく)

 

 

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-16地域医療構想に潜む三つのスコトーマ

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

地域医療構想に潜む三つのスコトーマ

 

 苫米地理論で考察しながら医療・介護現場で働いていると、気がつくことがたくさんあります。「まずはスコトーマを外し課題を見つけ、次に解決策を考察する」ということを実感していただくために、各地域で進行している地域医療構想を取り上げます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 地域医療構想とは、「効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに、地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するため」に国の主導で始まったものです。

平成266月に「地域における医療と介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号、通常『医療介護総合確保推進法』と呼ばれる)」が制定され、関係法律について整備が行われました。

 

 平成2811月に公表された鹿児島県地域医療構想には、その策定の背景として、1)人口構造の変化、2)社会保障給付費の将来推計 が記されています。

 

 いわゆる「団塊の世代」がすべて75才以上になる2025年(平成37年)には、全人口の18%を高齢者が占める超高齢社会を迎えます。さらに、2060年(平成72年)には、総人口が9000万人を割り込むまで減少する一方で、65才以上の人口が全人口の約40%を占めると推計されています。

 

 人口構造の変化に伴い社会保障給付費は増加が予想され、2012年度(平成24年度)の109.5兆円(GDP 22.8%)から2025年度には148.9兆円(GDP 24.4%)に膨らむと推計されています(なぜ、医療費ではなく社会保障給付費が記載されているのかはわかりません)。

 

 つまり、「総人口が減るのに高齢者が増えるから、社会保障にお金がかかるようになる。社会保障の柱である医療が破綻すると大変だから何とかしよう」という理由で地域医療構想は始まっているのです。

 私は地区医師会の担当理事として関わり、様々な関連会議や講演会に参加しました。述べさせていただきたいことはたくさんありますが、抽象度を上げて簡潔にまとめてみます。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

地域医療構想には、スコトーマに隠れている視点が三つあります。

「そもそも何のために医療があるのか」ということ、「時間の流れ」について、そして「地方自治の本質」についてです。

 

(つづく)

 

 

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Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

 

Q:「ゴールが先、認識が後」「認識したからゴールが設定できるのではなく、ゴールを設定したから認識が生まれる」という意味がよくわかりません。

 

A:かつて経験したエピソードです。

 

大雪が降ったある日、無断欠勤をされた医師がいました。翌日、私はその医師に「なぜ連絡もせず休んだのですか?」と伺いました。

その時の答えは、「ちゃんと病院に行こうとした。ところが道路が渋滞していて40分で10mしか進まなかった。先で何が起きているかはわからない。だから家に帰ったんだ」でした。

 

その医師は病院に辿り着くための別のルートが認識できませんでした。道(可能性)はスコトーマの中に隠れてしまったのです

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

もし、高い抽象度で思考し時間も超えて推論することができれば、前日に「明日は大雪で出勤できないかもしれないから、泊まっちゃおうかな~」と考えることができます。実際に、その時も前日から泊まられた職員さんがいました。

当日の具体的なルートの選択だけではなく前日の行動まで含めて、選択肢はたくさんありました。ところが、その医師には他の可能世界(Possible World)が見えなかったのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 なぜだと思いますか?

 

答えは「職業のゴールが不明瞭だから」です。働く理由があったとしても、それは「心から望むもの」「止められてもやりたいもの」ではなかったはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

その結果、モチベーションが「have to」となりました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

have to」だと、無意識はその状態からなんとか抜け出そうとし、「とんでもない言い訳」を思いつきます。また、IQが下がることにより「ありえないミス」を繰り返します。

それを「創造的回避」といいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

 その医師はいつも落ち着かない様子で、ちょっとしたことでものすごく怒りだすことがありました。「認知的不協和」のエネルギーをゴールに向けず、情動レベルで周囲に当たり散らすことで発散していたのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 怒りがおさまった後はいつも落ち込んでいる様子でした。セルフイメージが下がり、エフィカシーがますます下がってしまったのだと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 苫米地英人博士と出会う前の話です。

 今なら、言語でも、非言語でも、しっかりとサポートすることができると思いますが、当時の私はお役にたつことができませんでした。苦しそうな姿をただ見守ることしかできず、周囲も巻き込んだ悪循環を止めることができませんでした。

 

 すべての原因は、「ゴール設定ができなかったこと」です。

「ゴールがなかったこと」、あるいは「本当のゴールではなかったこと」が誤った認識を生み、苦しみを生みだしました。

 

 

認識があってゴールが生まれるのではなく、先にゴールがあるから認識が生まれ、そしてパフォーマンスが決まる

 

 

…それからずいぶん後の私の経験です。

ある夏の朝、いつものように通勤していると警官にとめられました。「この先にがけ崩れがあり通行できません」と。「それでは!」と別の道に変えましたが、そちらも通行止めでした。

 

仕方なくUターンするためにスーパーの駐車場に入ったところで、同じ職場の仲間たちに会いました。何人かは電話中です。しばらくして、病院まで無事辿り着いた職員さんがいることがわかり、どのように行けばいいかが判明しました。

 

ルートが見つかったのです。

 

教えられた道を走りながら私は考えました。

「ルートが見つかるのは病院で働くことで近づくゴールがあるからだろうか?」「そのゴールの先にあるものは何だろうか?」「そのモチベーションは本当にwant toなのだろうか?」と。

 

もし、ゴールが自分自身の望むものであるのならば、そこに向かう私の行動は「あたりまえ」です。

もし、ゴールが人に強制された望まないものであれば、そこに向かう私の行動は「努力」や「根性」です。

 

「私にとって、今、遠回りをしながらも病院に向かっている行動は『あたりまえ』なのか?それとも『努力』なのか?」

 

そんなことを考えているうちに無事到着しました。

 
正しく設定されたゴールがあると、スコトーマが外れ、“道”が現れます。
 
そして、高い抽象度になるほど、“より最適化された道”が自然に見えてきます。 
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 
それが「ゴールが先、認識が後」「ゴールを設定したから認識が生まれる」の意味です。

 

 

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