苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学びながら九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2018/03

Q-026:霧島市教育講演会(180124 QA vol.12

 

2018124日(水)に霧島市(鹿児島県)で開催された「第12回学校保健研究協議会」にていただいた御質問・御意見に回答いたします(個人が特定される恐れがある場合は表現を変えています)。

 

 

・スコトーマやコンフォートゾーンを見つめることで、子供たちの抱えている悩みが多くの場合改善されるのではないかと思った

 

 A:悩みとは、「やらない理由ばかり考えていて、行動はしていない状態」です。それを創造的回避と呼びます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

 講演ではハーバード・ビジネススクールの名誉教授 ジョン・P・コッター氏らの研究を御紹介しました。モチベーションには建設的動機(want to、~したい)と強制的動機(have to、~ねばならない)があります。その「want to」と「have to」の違いは、なんと、756倍の生産性の違いを生みだします。研究の詳細は「Corporate Culture and Performance」として書籍化されています(残念ながら和訳本は出版されていません)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 コッター氏のこの研究結果を紹介した時に、「私はそうは思わない」「とても信じられない」という反応がかえってくることが少なくありません。正直な反応をいただくこと自体はうれしいですし、そのように言いたくなる気持ちもよく理解できますが、しかしそれはとても危険な反応です。

研究者が十年以上かけて調べ上げ書籍にまでした科学的知見を、個人の偏見で否定するものだからです。否定した瞬間に、スコトーマの原理により、それ以上の認識・理解が難しくなります。偏見とは、過去の記憶でつくりあげた(つくりあげてしまった)ブリーフシステムと同意です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

繰り返しますが、否定した瞬間にスコトーマが生じ、“正しい”認識を妨げます。無明に堕ちるのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 「私はそうは思わない」「とても信じられない」という感想は、コンフォートゾーンから外れた結果としてでてくるものです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 よって、御指摘のように、スコトーマやコンフォートゾーンを見つめ、ゴール側に書き換えていくことで悩みを解決することができます。もっとはっきりと言えば、スコトーマやコンフォートゾーンへの対処なしに悩みを解決することは不可能です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 悩みとは、「悩むことに夢中になりすぎて、行動を忘れている状態」です。「同じ夢中になるのであれば、ゴール達成に夢中になろう!」という思いで、私はコーチングを勧めています。

 

 

・スコトーマをはずすためにいろいろな手立てをしても、心がガチガチに固まっていて受け入れられない子や親がいます(不登校の子や家族)。どう対応すればいいか教えてほしいです

 

 A:おっしゃることはよくわかります。「心がガチガチ」の人たちへの対応を誤ったことでコーチング導入に失敗してしまった苦い経験が私にもあります。

 その経験から学んだことを「The power of Mind Ⅰ」第六章にまとめていますので、ぜひフォローしてください。

 

 「心がガチガチに固まった人」へ対応するために大切なことは、自分の心がガチガチにならないようにすることです。「まずは自分がリラックスしている」「常にwant toで“現状の外”に飛びだそうとしている」「スコトーマを意識し、外すことを心がけている」といった意識状態が重要です。

 「すべての意味のある、永続的な変化は心の中のイマジネーションから始まり、やがて外側の現実を変えていく」というルー・タイス氏の言葉のとおり、すべてが自分のマインドからはじまります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

・「君はできる」という言葉を大切に、自分がまずそう思って使っていきたいと思います

 

 A:「君はできる」という言葉は、じつは、その相手と同時に自分自身の無意識にも働きかけを行っています。

 

 コーチングにおいて用いられるアファメーションには11のルールがあります。その一番目のルールが「一人称で書き、主語を私にする」です。「私はできる」「私はすでにできている」というのが通常のアファメーションの形です。

 

 それに対して、主語を「私は(が)」から「君は(が)」に変換したものがユーアファメーションです。「君はできる」「あなたはすでにできている」といった言い方です。

 

 2014年にヨーロッパ社会心理学会論文誌(European Journal of Social Psychology)に掲載されたイリノイ大学 サンダ・ドルコス博士らの研究にて、「勝負の場で自己を高揚させるためには、自分に対して客観的に言ったほうが強く効く」ということが明らかになっています。

 例えば、スポーツの試合や大衆への発表の直前、あるいは試験を受ける時など、「私はできる」より「君はできる」の方がいいのです。

 

 繰り返しますが、「君はできる」という言葉は、その相手と同時に自分自身の無意識にも働きかけを行っています。

 大切なお子さんのために、そして自分自身のために、「君はできる」という言葉を使い続けてください。

あなたならできます。

 

 

・過去を見ず、未来を思える教育づくりをしていきたい

 

 A:時間は未来から過去へと流れています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

その流れを生みだすものがゴール設定です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 教師や親など大人が自らゴールを設定し達成に向かいながら自らの創造性を発揮し、エネルギッシュに挑戦を続ける生き様を見せてあげることが“最高の教育”になると私は考えています。続きは「The Power of Mind Ⅰ」第五章に記します。ぜひお読みください。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

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F-025The Last

 

 「The Last」の意味(weblio辞書)

・飽くまで、最後まで

・納め、限り、前回

・最下位の、最低の

・最上の、この上ない

・最新(流行)の

・最後、結末

 

私の医師としてのキャリアは、霧島リハビリテーションセンター(鹿児島県霧島市)で始まりました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7385143.html

 

 そのリハセンターは今春閉院し、診療・研究・教育機能はすべて鹿児島大学病院(鹿児島市)に移転することになりました。先日、閉院式が開催され、地区医師会会長の代理として私も出席しました。リハセンターとして30年、前身の鹿児島県立霧島温泉療養所から数えると80年の歴史に幕を下ろす瞬間に立ち会いながら考えたことをまとめます。

 

 まず実感したことは、「私たちが見ている目の前の世界は記憶でできている」ということでした。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5306445.html

 

 閉院式の30分前に会場入りした私は、センター長室に招かれました。そこは歴代の教授からたくさんのことを教えていただいた思い出の場所です。

 私が部屋に入ったときセンター長(鹿大リハビリテーション科教授)は不在で、代わりに鹿児島大学学長、鹿児島大学病院院長、文部科学省高等教育局医学教育課大学病院支援室長がいらっしゃいました。名刺交換後談笑しているとセンター長が戻られ、霧島市長も来られました。

 地元の医療事情や噴火を再開した新燃岳(しんもえだけ)について話をしながら、私はちょっとした混乱を感じていました。コンフォートゾーンが揺さぶられる感覚です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 式典5分前となり会場まで案内されました。無人のナースステーションやガランとした病室の前を歩きながら、研修医として働いた20数年前の記憶がよみがえりました。式辞を代読している間にはともに働いた職員の方々とも目が合い、さらにはっきりと昔のことを思いだしました。

すっかり変性意識状態になった私は、11年前病院長に就任したときに「職員の活気、団結力、寛容性、幸福度という点でリハセンターをはるかに超える組織をつくる」と心に誓ったことも思いだしました。

 

現在の私が当時の私にコーチングを行うなら、そのゴールを上書きすることを促すでしょう。他者との比較になっている点がNGだからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

物事には絶対的な指標はなく(=不完全性)、主観はその人それぞれのマインドでの情報処理の結果に過ぎません。他者との比較に意味はなく、あくまでゴールを達成した未来の自分との比較のみが意味を持ちます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 しかし、不完全ながらもまずは自分なりのゴールがあり、その思いを持ち続けたことがRASを開き、スコトーマが外れたことで苫米地英人博士にたどり着いたことも事実です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 リハセンターの歴史に自身の軌跡を重ねながら、あらためてゴールの大切さとその設定と達成を可能とするコーチングの重要性を感じました。

 

ところで、Lastという言葉にはいろいろな意味があり、「最低の」と「最上の」、あるいは「最後の」と「最新の」といった正反対のニュアンスで使われています。

その違いは何により生まれるのでしょうか?

 

私は、その違いをうみだすものとは「時間の流れ」の解釈だろうと思っています。

過去→未来の人にとっては「今までの終わり」であり「終着点」、未来→過去の人にとっては「未来に一番近いこと」であり「出発点」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

いずれにせよ、その本質は「空(くう)」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

明後日より新年度。

ぜひ、身近にあるいろいろな「The Last」を、未来志向で考察してください。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

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-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542066.html

 

 

180323 リハセンター-02


I-010:苫米地式コーチング公式サイト登録完了のお知らせ

 

 苫米地式コーチング公式サイトに登録しました。

 http://tomabechicoaching.jp/ 

 このブログをご覧くださる皆さんの心の内には「現状を打ち破りたい」という強い思いがあるはずです。

その思いは、本物のコーチとの縁起によりエネルギーと創造性へと変わります。

 

苫米地式認定コーチ達はみな本物です。安心してアクセスしてください。その瞬間から“現状の外”の未来がはじまります。

もちろん、私も、苫米地博士や仲間のコーチと同じように、全力でサポートいたします。

 

さらに私には、医師として、苫米地式認定マスターヒーラーとして、私にしかできない役割・機能があります。

 

医療・介護関係者に対するパーソナルコーチング、チーム・組織への研修やコーチング導入、講演・講話等に関しては、全国どこへでも飛んでいきます。

下記メールアドレスへ御連絡ください。

coachfor.m2@gmail.com

 

ぜひ、お会いしましょう。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-09ますます緊張する医療・介護現場の福音となるもの

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

ますます緊張する医療・介護現場の福音となるもの

 

苫米地博士は「イヤな気持ちを消す技術」(フォレスト出版)の中で、身に降りかかったイヤな体験や情動を無害化するための「情動を消し去る三つの方法」を記されています。

その方法とは、1)高い抽象度で考える、2)イヤな出来事の記憶に「うれしい・楽しい・気持ちいい・すがすがしい・誇らしい」という情動感覚を結びつける、3)脳を自己発火させる、です。

 詳細は書籍で確認していただきたいのですが、その実行のための強力な方法論としてコーチングがとても有効です。

 

一方で、医療・福祉に携わる方々にとってもコーチングは重要になります。

 

もともと医療・福祉従事者は、「人の役に立ちたい」「助けたい」「救いたい」「少しでも良くなってほしい」「笑顔になってほしい」等のピュアな思いで志している人がほとんどです。

しかし、経験を積んでいく中で「老」「病」「死」が必ず訪れることを痛切に実感し、そのたびに情動が発火しやすい状態になっていきます。あるいは反対に「あきらめ」の心情になっていく場合も見受けられます。

 

医療・福祉従事者が情動に囚われると、ホメオスタシス同調により、患者さんやその家族はますます情動的になってしまいます。その結果、医療・福祉従事者がさらに情動的思考となり…

この悪循環により、医療・介護現場はますますキツイものに変わっていきます。

 

自己防衛としてはもちろん、場がますます緊張していくことを防ぐために「あきらめ」の心情になっていくケースがあるのだと思いますが、理想的な解決は「感情をなくし、死を受け入れて、淡々と働く」ということではありません。

辛いと思っていいし、悲しんでいいのです。

 

大切なことは、情動処理と並行して、その情動をコントロールするための「一つ上の視点」をもって働くことです。

さらに、「高次の抽象度で死を定義すること」までできれば、苦しむ患者さんやその家族に安心や安らぎを与えることが可能となります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

「高次の抽象度で死を定義すること」とは、「人生全体の中で死を考えること」です。それは同時に「その死までの生を定義すること」でもあります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

さらに抽象度を上げていくと、「人類全体の一部として、個の死を捉えること」が可能になります。その境地に達することは、個人の死を超越することといえます。その詳細は「The Power of Mind Ⅱ」で考察いたします。

 

「高次の抽象度で死を定義し、さらに抽象度を上げていくこと」を実現するためには、やはり、「ファイト・オア・フライト」の大脳辺縁系情報処理ではなく、抽象思考を可能とする前頭前野(特に内側部)での情報処理が必要です。再度繰り返しますが、そのための強力な方法がコーチングです。

 

だから私は、人類にとって福音となるコーチングを医療・介護現場に届けたいと心から願っています。そして、みんなで抽象度を上げた先にあるはずの、自由、フェアネス、平和の実現を夢見ています。

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-08医療・介護現場で生じる苦しみの悪循環 ~ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)~ 後編

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

医療・介護現場で生じる苦しみの悪循環 ~ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)~ 後編

 

CDCCenters for Disease Control and Prevention、疾病予防管理センター)が公表している「Psychology of a Crisis」中に、危機に瀕したときの行動(Negative Behavior)として、下記の四つがとりあげられています。

 

Demands for unneeded treatment:不必要な治療(対処)を求める

Reliance on special relationships:特別な関係に依存する

Unreasonable trade and travel restriction:不必要に商業取引と渡航を制限する

MUPSMultiple Unexplained Physical Symptoms):複数の医学的に原因不明な身体症状が現れる

 

「不必要な治療を求める」という行動特性は、人工栄養・人工呼吸・人工透析といった「延命治療」の判断時に問題となります。もちろん、「必要か否か」「望ましいかどうか」は簡単には決められませんが、「落ち着いて考えると、しないほうが良いと思った」という意見を聞くことが多いのも事実です。

ちなみに、「簡単には決められない」理由として、不完全性が働くこともあげられます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

「特別な関係に依存する」というのは、特定の医師や治療法に固執してしまう等の行動としてあらわれます。医学的な根拠に乏しい民間療法や宗教に依存してしまうことも、この行動特性の表出として理解できます。

 

「不必要に商業取引と渡航を制限する」は、いわゆる「自粛ムード」として震災後の国民の行動にあらわれました。同じようなことが個人や家族レベルでも起こります。

 

MUPS(多発する、説明のつかない身体症状)」としてよく目にするものが、痛み、めまい、動悸、血圧上昇、腹痛や下痢などの消化器症状、蕁麻疹などの皮膚症状です。さらには食欲や睡眠といった本能レベルの欲求も阻害されていきます。

 

これは情報空間の何らかのバグが、物理空間に写像としてあらわれていることを意味しています。原因はあくまで情報空間にあるので、例えば薬物治療などにより物理空間だけで強引に解決していくと、より深刻な他の症状となって再び物理的身体にあらわれます。

その結果、身体症状が多発することになってしまいます。治療が新たな症状を生みだすのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165888.html

 

このように四苦がリアルになり、本能的な情動処理が優位になると、高次の判断が難しくなり、新たな苦しみを生みだしていきます。

これが医療現場で起こっている苦しみの悪循環です。

 

その状態(情動という扁桃体・大脳辺縁系処理)を克服し、より高次の情報処理である前頭葉前頭前野処理を取りもどすために、「抽象度を上げること」が有効です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

より高い視点、より大きな枠組み(ゲシュタルト)で思考することができるようになると、不安によりIQが下がった状態から抜けだすことができます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

CDCは、「ファイト・オア・フライト」時に平常心を取り戻す方法として、四つの基本原則を記しています。その一つが「恐怖を認め、人々に目の前の恐ろしい事態に関連する文脈情報を与えなさい」というものです。文脈情報により、恐怖体験を知的情報に変えることが可能となります。

このブログは、四苦に苦しむ方々やサポートする人々(家族、医療従事者、行政職員など)にとってのよき文脈情報になることを願いながら書いています。

 

苫米地博士は「イヤな気持ちを消す技術」(フォレスト出版)の中で、身に降りかかったイヤな体験や情動を無害化するための「情動を消し去る三つの方法」を記されています。

その方法とは、1)高い抽象度で考える、2)イヤな出来事の記憶に「うれしい・楽しい・気持ちいい・すがすがしい・誇らしい」という情動感覚を結びつける、3)脳を自己発火させる、です。

 詳細は書籍で確認していただきたいのですが、その実行のための強力な方法論としてコーチングがとても有効です。

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

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-追記-

 CDC版「ファイト・オア・フライト時に平常心を取り戻す四つの基本原則」については、下記ブログ記事でどうぞ↓

 F-104:「映写機の故障により上映できるかわかりません」 Vol.4;リーダーの視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 


イヤな気持ちを消す技術(青)


PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-07医療・介護現場で生じる苦しみの悪循環 ~ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)~ 前編

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

医療・介護現場で生じる苦しみの悪循環 ~ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)~ 前編

 

このように、ふだんは「生老病死」の四苦はスコトーマに隠れています。

 

第二章で取り上げた「スコトーマ」とは、「心理的盲点」のことです。スコトーマを生みだすポイントは三つでした。

 

一つ目は「知識」です。「老いとともにどんどん筋力やバランス能力を失っていく」という知識の不足により、自身の変化を認識しづらくなります。

スコトーマを生みだす二つ目は「重要性」です。今回の例でいえば、「健康というイメージの重要性の高さ(こだわり)が、老いによる変化を認識させづらくした」ということができます。
 
三つ目が「役割」です。健康でいる理由がなければ、すなわち健康を必要条件とする何らかの役割(ゴール)が不明瞭であれば、マイナスの変化には気づきにくくなります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

多くの人にとっては健康こそが重要なものであり、四苦は認識しづらいものです。

ところが、けがや病気などの何かしらの縁起により臨場感が高くなると、いきなりスコトーマが外れ、四苦(とくに「老」「病」「死」)がリアルになります。

 

それまでの健康というコンフォートゾーンの外にでてしまうことになるため、IQが下がり、情動的な思考に支配されてしまいます。より原始的な脳の部分である扁桃体・大脳辺縁系が優位になり、怒り・イライラ・不安・恐怖・悔恨・悲しみといった感情が湧きあがります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

人間は進化の過程で前頭前野での思考を手に入れました。

平常時は、本能的な情報処理を行う大脳辺縁系の活動より、高度な情報処理を行う前頭前野の方が優位に働いています。

しかし、いったん危機に瀕すると、「ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)」という「戦うか、逃げるか」という心理状態に陥ってしまいます。

 

危機により「ファイト・オア・フライト」の状況になると、人間の脳では前頭前野の活動が抑えられ、扁桃体を含む大脳辺縁系の活動が活発になります。これはより確実に生き残るための本能的な働きではありますが、人間らしさを失い、ただの動物に成り下がってしまう原因にもなります。

 

CDCCenters for Disease Control and Prevention、疾病予防管理センター)が公表している「Psychology of a Crisis」中に、危機に瀕したときの行動(Negative Behavior)として、下記の四つがとりあげられています。

 

Demands for unneeded treatment:不必要な治療(対処)を求める

Reliance on special relationships:特別な関係に依存する

Unreasonable trade and travel restriction:不必要に商業取引と渡航を制限する

MUPSMultiple Unexplained Physical Symptoms):複数の医学的に原因不明な身体症状が現れる

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

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Q-025:霧島市教育講演会(180124 QA vol.11

 

2018124日(水)に霧島市(鹿児島県)で開催された「第12回学校保健研究協議会」にていただいた御質問・御意見に回答いたします(個人が特定される恐れがある場合は表現を変えています)。

 

 

・苫米地英人さんの理論に出会ったきっかけは?

 

 A:私は幼少の頃から仏教を学び、般若心経を暗記していました。大学時代にその般若心経や空(くう)の概念について掘り下げて学ぶようになりましたが、「色即是空、空即是色」という言葉がどうしても腑に落ちませんでした。

 大学生後半~研修医時代には、論語や孫子、貞観政要といった中国の古典をたくさん読みました。特に好きだったのが菜根譚です。毎日のように古典を読みながら新たな気づきを得ていましたが、同時にざらついた違和感も感じていました。

 30代になると松下幸之助さんや稲盛和夫さんといった経営者の著書を読むようになり、自己啓発系の本も読み漁るようになりました。

 20077月に突然病院長に就任することになり、「みんながその能力を発揮し、楽しく働くことができる職場を実現するためにはどうすればいいのか?」と思い悩みました。先人の教えや成功論をいろいろと実践してみましたが、どれもしっくりいきませんでした。

 医師となるきっかけになった「加持でがんが消える理由」についてもわからないままでした。

 

 そんな中、200910月に認知科学者 苫米地英人博士と情報的に出会いました。山崎拓巳さんの「やる気のスイッチ」という本の初回特典として付属していた対談CDが最初です。その対談を聞いたとき、まるで稲妻にあたったような衝撃を体感しました。

 それから博士の著作をぜんぶ読み、講義DVDを視聴し、ちょうどその頃に始まった会員限定サイト「クラブ苫米地」で学ぶようになりました。

 学ぶ中で、今まで感じていた違和感や解決しなかった疑問が突如クリアになった気がしました。「connect the dots」の瞬間です。

 大きなバリアがありましたが博士に直接教えていただけるようになり、苫米地式認定コーチ、そして苫米地式認定マスターヒーラーとして活動する現在に至っています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

 

・竹原氏のエネルギー。このエネルギーは一体どこから湧いてくるのか?

 

 Aエネルギーの源泉はゴールです。

そのゴールは人生のあらゆる領域に設定してあります。それをバランスホイールといいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 私の一日は、「ゴールを達成した私が見ている世界(ビジョン)」の臨場感を高めることからはじまります。ビジュアライゼーションとアファメーションの実践です。

 それは苫米地博士から教えていただいた方法ではありますが、幼少の頃から三密(身口意)を実践していた私にとってはまるで呼吸や心拍のように自然な行為でもあります。

 

 その時に感じる光のようなエネルギーがすべての源です。

「夢をかなえる方程式」の実践ともいえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

・コーチングに取り組む理由。医師を辞めて何をされるのですか?

 

 A:医師は辞めません。辞めるのは院長職です。

 コーチングで取り組むのはクライアントの「情報空間の書き換え」です。情報が変わると、見える世界そのものが変わっていきます。当然、情報空間の底といえる物理空間も変化していきます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165888.html

 

 書き換えはより高い抽象度次元の方が簡単にできます。情報が少ないからです。「I×V=R」でいうところの「IImaginationImage」は(まずは)高い抽象度で築きあげます。

しかし、臨場感は抽象度が上がるほど弱まっていきます。情報が少ないからです。「VVividness」のために抽象度をしっかりとコントロールする必要があります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 一方で、物理空間には物理法則という強力な秩序が働いています。それを超えて変化を起こすことは困難です。そのため、“病”という形ですでに物理空間に結実してしまったものに対しては、物理空間でしっかり対応していきます。

それが医療です。医療行為は、国が資格として定めた範囲において行うことが認められるものです。情報の多い物理空間での書き換えは、やみくもにはできないのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5445932.html

 

コーチとしての情報の書き換えと同時に物理空間での働きかけを強力に行っていくという意味において、私が医師を辞めることはありません。

 

 

・子供がよりよいゴールをイメージするために、今親ができることは何だろう?

 

 A:上の続きです。

 物理空間での医療行為が資格者にしか許されていないのには理由があります。物理法則という強力な秩序の中で行う行為には必ず負の側面が伴います。薬なら副反応と呼ばれるものです。そのマイナス面をマネジメントするために、厳しい資格が設けられているといえます。

 

 具体的な医療行為に対して、物理空間に極めて近いところでちょっとだけ抽象度を高めて行うものが気功です。物理空間に近いので臨場感は高いのですが、少しとはいえ抽象度が上がっているので、物理法則を超えて圧倒的に、かつ自由自在に施術することができます。

 

 「子供がよりよいゴールをイメージするため」「そのイメージを強力にサポートするため」にこの気功の感覚が使えます。

 まずは変性意識状態を体感してください。

気功や催眠は、じつは、「内部表現書き換え」の技術です。そして、その本質は変性意識状態にあります。

 

 その基礎がわかりやすく書かれた本が「自分のリミッターをはずす! 完全版変性意識入門」(ビジネス社)です。

 今回の質問への回答をふまえた上で、私が書いた「医師の目から見た気功」(第二部第二章、116128P)を再度お読みいただくと、スコトーマが外れ、行間に込めたメッセージ(気)が伝わるはずです。

 「今親ができること」として、ぜひお読みください(笑)。

 

 

苫米地式認定コーチ                     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

自分のリミッターをはずす! 完全版変性意識入門




Q-024:霧島市教育講演会(180124 QA vol.10

 

2018124日(水)に霧島市(鹿児島県)で開催された「第12回学校保健研究協議会」にていただいた御質問・御意見に回答いたします(個人が特定される恐れがある場合は表現を変えています)。

 

 

・「自己の存在に関して考える」なかなか難しいが、日常の中で考えていきたいです

 

 A:「日常」は、間違いなく、過去の記憶でできあがっています。よって、「日常の中」で考えれば考えるほど過去の呪縛を受け、ますますスコトーマが強化されていきます。

 ぜひ「非日常の中」で考えてください。「非日常」とは、コンフォートゾーンの外です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 もうすぐ新年度が始まりますが、新しい環境において多くの気づきが得られるのはコンフォートゾーンが変わって(ずれて)、スコトーマが外れるからです。旅行中に新鮮な気持ちになるのも同様の理由です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 しかし、新しい環境に慣れるとその気づきを忘れていくように、旅行後はすっかりいつもの感じに戻るように、コンフォートゾーンから外れた状態は長続きしません。

ブリーフシステムが変わっていないため、強力なホメオスタシスフィードバックにより「いつもの私」に引き戻されるからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 よって、「自己の存在に関して考える」ために、「いつもの私」から「“現状の外”のゴールを達成した私」へのセルフイメージの変化を実現する苫米地式コーチングがとても役にたちます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

・過去にとらわれずにと思うが、大人となった今は自分のモノサシで子供を見てしまう。どうしても実現しないような夢を語る子供へはどんな声掛けがいいのか?

 

 A:「自分のモノサシで見てしまう」という自己認識があるのは、とても重要なことです。私たちはいつも「自分のモノサシ」で目の前の世界を認識し、評価しています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 「自分のモノサシ」自体が問題なのではなく、それが唯一であり、絶対であると思い込むことが問題なのです。世の中に唯一絶対の真実や完全な正義は存在しません。

 その事実を知らずに自身の正義を他人や社会に押し付ける行為がテロリズムです。“正義”同士の争いから生まれるのは、破壊や混乱、怒りや憎しみなど暗いものばかりです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 「どうしても実現しないような夢」は“現状の外”にありますので、ゴールの三要件の一つを満たしています。残りの二つは「心から望むこと」「自分中心を捨てること」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 「人には無限の可能性があり、あなたが心から望む夢は叶うよ」とエフィカシーを高めてあげながら、「その夢は親や社会から刷り込まれたものではないのか?」「自分だけ良ければいいというものではないのか?」を確認させ、導いてあげてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 導く先は「より高い抽象度次元」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 

・具体的なサポートの仕方も聞いてあげたかった。どのようなコーチングがあるのか?など

 

 A:「具体的」という言葉については、Q-021を参照してください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859594.html

 

苫米地式の枠組みで「どのようなコーチングがあるのか?」という問いにお答えします。

 

まずは、すべてのベースとなる「苫米地式コーチング」があります。

その認定をとった後に進める次の資格として、「ライフコーチング」「教育コーチング」「コーポレートコーチング」があります。

 

通常の「コーチング」と違って、クライアントと「ゴールを達成した世界の臨場感」を共有した上でコーチングを行うのが「ライフコーチング」です。

誤った教育により洗脳されてしまったマインドを脱洗脳しながら苫米地理論をインストールするのが「教育コーチング」。

そして、人が集まったグループ(会社、医療法人、学校法人などなんらかの組織)を対象としたコーチングを行うものが「コーポレートコーチング」です。

 

 

・子供に聞かせてあげたい!! ○○○小学校、○○中でも子供たちに聞かせてください!子供たちの未来パワーになると思いました

 

 A:「未来パワー」いい言葉ですね。エネルギーの源は常に未来にあります。次元でいうとより高い抽象度空間です。そのエネルギーを取りだすきっかけがゴールです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

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 ぜひこのブログ(プロフィール欄)にあるメールアドレス宛に御連絡ください。喜んでお話をさせていただきます。

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苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

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コーポレートコーチング


F-024:続々・楽しいことを見つけたことで発作が止まった患者さんが教えてくれたこと

 

 私は昨年、苫米地英人博士の著書「自分のリミッターをはずす! 完全版変性意識入門」(ビジネス社)用に取材を受けました。その中で70代女性患者さんの話をさせていただきました。

 

 その「楽しいことを見つけたことで発作が止まった患者さん」は、ちょうど「自分のリミッターをはずす!」が出版された頃(201710月)に、めまいや血圧上昇を訴えて外来を受診されました。その際のやり取りを(本人の了承を得て)ブログに書いていますので、ぜひ確認してください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971739.html

 

 今回はその続きです。

 

 先日、再び「楽しいことを見つけたことで発作が止まった患者さん」がめまいや血圧上昇を訴えて外来を受診されました。「ふらふらして歩けない」と不安げな様子でしたが、幸い今回も中枢性神経障害を疑う所見はありませんでした。「心配事はありませんか?」という私の問いに「特に何もないのだけれど」と首をひねりながらも、最後は(少しこわばった)笑顔で帰っていかれました。

 その翌日、症状が続くために家族に付き添われ再来院されました。別の医師が診察を担当し頭部MRI検査が行われましたが、特に問題はなかったようです。めまいに対する内服薬が処方され経過観察することになりました。

 

 その一週間後、再度私の外来を受診されました。今回は最初から笑顔です。「先生に相談があってきた」と話す患者さんの相談とは、その週末に「友達と出かけてもいいだろうか?」というものでした。「体調不良で迷惑をかけることを心配して一度は誘いを断ったが、改善してきたのでやっぱり行きたくなった」ということでした。診察上も特に問題はなく「大丈夫ですよ」とお答えすると、とびっきりの笑顔がかえってきました。

 すっかり安心した様子で「めまいのことだけど」と自ら切りだした患者さんが原因に挙げたのは、新燃岳(しんもえだけ)の噴火でした。正確には噴火前日からめまいが出現していましたが、今回も噴火のタイミングでの突然の体調不良でした。

 

 ひょっとしたら無意識は噴火前日から異常を感知していたのかもしれません。意識にあがっていなかっただけで、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚という五つの情報入力経路)からは噴火の前兆情報が大量に入力されていたのでしょう。

その情報により無意識下で不安や恐怖を伴ったなんらかの記憶が呼び起こされたものと考えられます。

 

人間は危機に瀕すると、「ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)」という状態に置かれます。「戦うか、逃げるか」という心理状態です。

 

たとえば暗い夜道で暴漢に襲われたときに、「暗いのは新月だからかな?」や「この蹴りは極真系だな。師匠は誰だろう?」とか、「この服が汚れたら嫌だな」など余計なことを考えてしまったら危機回避が遅れてしまいます。

このような瞬間的な判断を必要とするときは、前頭前野が行う論理的な思考はむしろ邪魔になり、直感的な判断が得意な扁桃体などの大脳辺縁系に働いてもらわないといけません。

そのため、危機により「ファイト・オア・フライト」の状況になると、人間の脳では前頭前野の活動が抑えられ、扁桃体を含む大脳辺縁系の活動が活発になるのです。

 

こうした「ファイト・オア・フライト」の脳の状態を一言でいえば、「IQが下がっている状態」です。そのことそのものは決して悪いことではなく、瞬間的な判断が必要とされるような危機的状況では「ファイト・オア・フライト」になっていなければいけないのです。

暴漢のケースのように戦ったり逃げたりしてすぐに結果が出ることなら、それで何も問題はありません。暴漢に対しての対処が終ると、いつもの前頭前野の働きが戻って、IQが低下した状態はすぐに解消されます。

 

問題なのは“危機”が長期化する場合です。

 

強い情動を伴って長期記憶化され、さらに前頭葉にパターンができあがってしまうと、些細なことをきっかけに「まるで今その危機を体験している」かのように認識してしまうようになります。「I×V=R」の方程式どおりに、危機が“現実化”し続けるのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

そのときの脳内では前頭前野の活動が抑えられっぱなしになり、代わりに扁桃体もしくは大脳辺縁系がいつまでも活発に活動することになります。IQは下がりっぱなしです。

さらに、不安や恐怖といったストレスは自律神経系に悪影響を与え続け、コルチゾールなどのホルモン分泌を介して全身に深刻な影響を及ぼし続けます

 

そうして心の傷が体の傷に変わっていくのです。

超情報場仮説でいうと、それは「情報空間のバグが物理空間に写像としてあらわれること」といえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165888.html

 

 問題は個人レベルにとどまりません。

危機によりIQが下がった人々はどんどん無意味な行動をとるようになります。社会がすさむことで心身はさらにすり減り、商業活動もますます落ち込み、まともな社会が維持できなくなります

社会全体にこうした状況が蔓延した場合、長い時間をかけて“危機”を克服したとしても大勢の人々にトラウマを抱えさせたり、PTSDPost Traumatic Stress Disorders、心的外傷後ストレス障害)を発症させたりします。そうなると社会や国家そのものがさらに悪いほうへ変容しかねません。

認知科学的に見ても、危機が起こったときは扁桃体もしくは大脳辺縁系の活動が優位な状態から前頭前野の活動が優位な状態に早く戻すことが重要です。

 

危機により心理的パニックが起こり、社会に混乱が広がることを防ぐために、クライシスサイコロジーが研究され、危機管理プログラムが開発されました。

運営の中心になっているのはアメリカのCDCCenters for Disease Control and Prevention:疾病予防管理センター)です。

 

そのクライシスサイコロジーの詳細については、苫米地英人博士の著作「『イヤな気持ち』を消す技術」(フォレスト出版)に詳しくまとめられています。

 

CDCが公表している「Psychology of a Crisis」中にある「危機に瀕したときの行動(Negative Behavior)」について、このブログでもThe Power of Mind Ⅰ」第四章で取り上げます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 

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イヤな気持ち&リミッター



PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-06生老病死の四苦とスコトーマ

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

生老病死の四苦とスコトーマ

 

 生まれたものは必ず老い、病み、そして死んでいきます。

 

その四つ、「生」「老」「病」「死」を根源的な苦しみとし、その苦しみからの解放を求めてはじまったのが仏教です。

 

 釈迦族の王子として生まれた釈迦(ゴータマ・シッダールタ)は、成長するにつれ物思いにふけるようになりました。案じた父の計らいにより城外で散策を行うと、東の門外で老人に、南の門外で病人に、西の門外で死人に遭遇しました。

「老いることは苦しみである。病になることも苦しみである。死ぬことも苦しみである。そして、それらの苦のはじまりとして、そもそもこの世に生まれることが苦しみである」ということに気づいた釈迦は、北の門外で修行僧と出会い、出家を決意しました。

これが「四門出遊」の逸話です。

 

この根源的な四つの苦がよりリアルに感じられるのが、医療・介護の現場です。病や老い、死といったものが身近で、スコトーマが外れやすいからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

医療・介護に縁のない人たちは、無意識下で「健康」がコンフォートゾーンになっています。その結果、時間の経過による物理空間での「老病死」に向かう変化がスコトーマに隠れてしまい、なかなか認識することができません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

このブログを読んでくださっている皆さんも、その変化にはあまり気づいていないはずです。ここで問題をだしますので、直感で答えてください。

 

私たち人間が歩くとき、両側の足が地面に接しているのは歩行周期の40%で、じつは半分以上の60%が片足立ちです(右足30%、左足30%)。片足立ちでも転倒しないのは、中殿筋などの筋肉が働きバランスを維持しているからです。

この片足立ちの能力は、残念ながら、年齢とともに確実に低下していきます。

 

では、問題です。20才時の片足立ち能力を100とすると、60才の時点での片足立ち能力はどのくらいでしょうか?

 

私は外来診療時によくこの質問をさせていただきます。対象者は主に高齢者です。皆さんが自身の人生を振り返りながら答えてくださりますが、その答えはほとんどが50%前後です。

 

全国からコーチとコーチングに興味のある方々が集まる「コーチングサミット」という大きなイベントがあります。その第2回(2016年開催)の基調講演を担当させていただいた際にもこの質問を行いました。サミット参加者は3040代が中心で、20代も多くみられました。そのサミット参加者の答えは「6080%の間」が圧倒的多数を占めました。

 

20才時を100とした場合の60才時の片足立ち能力です。どのくらいだと思いましたか?

 

答えは「20才時の20%」です。

なんと1/5なのです。さらに80才になると「20才時の5%」で1/20です。

 

私たちは、年々、確実に転びやすくなっていきます。気がつかないのは、その変化がスコトーマに隠れているからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

(つづく)

 

 

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-05病とは何か?

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

病とは何か?

 

 WHO憲章に「dynamic」という言葉が加わった理由を考えると、必ずしも「病」を「健康」の正反対の概念とはとらえていないのかもしれませんが、一般的には「病」は「健康」の反対の概念として考えられています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859675.html

 

したがって、「健康」を「幸福」とすると、「病」は「不幸」といえます。そこまでいわないにしても「幸福の阻害要因」ぐらいにはいえるはずです。

 

 日本語には「病気」という言葉もあります。対義語を調べると「健康」とともに「元気」という言葉があがっています。となると、「健康」=「元気」ともいえます。

WHO的には「健康」は「幸福」「満たされた状態」でしたので、「元気」とは「幸福」「満たされた状態」のことといえます。確かに、何かをきっかけに不幸を感じてしまったときには元気ではなくなりますよね。

 

しかし反対に、精神的に満たされた状態であったとしても、必ず元気は失っていきます。人は必ず年をとっていくからです。

 

「元気」は「元の気」と書きます。

生きているということは情報が(釈迦哲学でいうと縁起が)物理空間に結実しているということであり、それだけで大きなエネルギーを秘めているといえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

気とはエネルギーと同義で、その本質は抽象度の高低差で生まれるポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)です。

 

何らかの原因で気(エネルギー)が病んだ「病気」は、その大きなエネルギーを一時的に失った状態といえます。物理空間での身体への治療と並行して情報的な原因を解決することができれば、気(エネルギー)は本来の状態に戻ります。「元気」になるのです。

 

その「元の気」は、人生という大きな単位で働くホメオスタシスにより、20才代前半まではどんどん大きくなり、その後はゆっくりと小さくなっていきます。その変化が「老い」です。

 

つまり、老いとともに人は必ず健康を失ってしまうものであるといえます。その先にあるものが死です。

 

WHOの定義まで含めると、生きるとは「必ず老いていく中で健康、すなわち“満たされた状態”や“幸福”を失いながら、やがて死を迎えること」であり、病とは「老いて健康を失っていく過程であらわれる変化であり、幸福を阻害するもの」といえます。

 

 では、苫米地理論では「病」とはどのように考えられるでしょうか?

 

「情報が物理空間(情報空間の底面)で実体化している」という超情報場仮説で見ると、物理的身体は情報の写像であるといえるので、その身体での変化としてあらわれる「病」は情報空間から物理空間への何らかの表れといえます。自己表現ともいえます。もちろん、健康も自己表現です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165888.html

 

違う言い方をすると、「病とは情報空間のバグ」といえ、仮観的には「何らかの機能・役割」といえます。その「バグ」や「機能・役割」は、より高次の抽象度空間(情報空間)に因があります。もちろん因は書き換えることができます。情報だからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

ただし、いくら高次の抽象度で書き換えることができるとしても、病や老いを完全に覆すことは不可能です。病や老い、死といったものは物理空間上にあり、その物理空間では物理法則が強力に働いているからです。秩序を維持するために。

 

つまり、書き換え可能な情報的な因を持つものが本来の病であり、老いを原因とする書き換え困難な物理空間での変化とは分けて考えた方がいいということがいえます。

 

(つづく)

 

 

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PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-04収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 

アドラーやフロイトに学んだ精神科医 ヴィクトール・E・フランクル(Viktor Emil Frankl)は、第二次世界大戦中にナチスにより強制収容所に送られた体験を「夜と霧」に記しました。

自分も含む被収容者の心の反応を、施設に収容される段階、収容所生活そのものの段階、そして収容所からの解放の段階に分け、見事に描きだしています。

 

フランクルの妻、父親、母親、弟は強制収容所で死亡しました。フランクル自身も、極限の飢え、寒さ、残虐行為に耐えながら、ガス室行きの恐怖に絶えず脅かされました。

しかし、彼は精神科医としての人間観察と深い洞察を続けました。そして、生きることを投げ出した人と投げ出さなかった人の違いに気がつきました。

 

彼が発見した、「勇敢で、プライドを保ち、無私の精神を持ち続けた人」と「熾烈をきわめた保身のための戦いの中で人間性を忘れた人」を隔てた“あること”とは何だと思いますか?

 

それは「目的」でした。「希望」といいかえることもできます。

 

 強制収容所の人間の内面がいびつに歪むのは、つきつめれば心理的あるいは身体的なことが要因となるのではなく、最終的には個々人の自由な決断にかかっていました。自分自身で態度を決めたのです。

被収容者を心理学の立場から観察したフランクルが明らかにしたのは、「あらかじめ精神的に、また人間的に脆弱な者が、その性格を展開していくなかで収容所世界の影響に染まっていく」という事実でした。

 

脆弱な人間とは、「内的なよりどころをもたない人」「目的がない人」「希望がない人」「志がない人」「夢がない人」です。コーチングでいうと「ゴールがない人」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 収容所から解放された後、1955年にウィーン大学教授となったフランクルは、「人間が存在することの意味への意志を尊重し心理療法に活かす」という独自の実存分析を展開し、その理論を「ロゴセラピー」と名付けました。「ロゴス」とはギリシャ語で「意味」を示す言葉で、「意味への意志」を最も重要な人間の行動力だとする思いが込められています。

さらに、「生きる苦しみは精神病の徴候ではなく、その人が意味を求めることによって、より人間的になりつつある証である」と苦を肯定的にとらえ、自由意志こそ人間のもつ傑出した特徴であり、エネルギーだとしました。

 

苫米地理論では、「そのときの自分の状況にとって正常な状態が健康」です。「状況が健康を決める」ともいえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859896.html

 

その“状況”とは、物理空間に限定されるものではなく、ゴールにより生みだされる情報的なものまで含みます。つまり、「ゴールが健康を決める」といえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882140.html

 

じつは、健康とはゴール設定の結果なのです。

そして同時に、そのゴールを達成するための大切な要因ともなります。

 

ゴール設定を行い、本当にやりたいことだけをやり続けることで、心(マインド)の状態を良好に保つことができます。まず情報空間で健康になります。やがてその変化は写像として物理空間にあらわれ、身体が健康になっていきます。心→体の順で健康になるのです。

 

勘違いしやすいところですので念を押しますが、心と体、すなわち情報空間と物理空間は同じものです。同じ一つのものの抽象度の違いです。因がより高い抽象度次元、すなわち心(マインド)にあるということです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

いずれにせよ、ゴールを設定することで心身の健康を手に入れた人は、その健康な心身でゴールを達成していきます。これが健康と苫米地理論およびコーチングの関係です。

 

フランクルが気づいたものは、そのゴール設定を可能とする自由意志です。

本当は、すべての人がもともと自由意志を持ち合わせています。何らかの理由でスコトーマに隠れてしまい、見失っているだけです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

人はみな自由意志による選択により生きるエネルギーを取り戻し、結果として健康になることができます。

 

苫米地理論を学び、コーチングを実践することで、医師としての私がたどり着いた結論です。

 

(つづく)

 

 

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