苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

2017/12

Q-008171117研修会アンケート回答編 vol.6

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・抽象度は理解に時間がかかるかも

A:ここまで読まれてきた方は私のアドバイスが想像できると思いますが、「時間がかかる」というセルフトークを変えなければ、本当に理解に時間がかかるでしょう。「私らしくない」というセルフトークとともに、今一度「抽象度」の重要性について考えてみてください。そのために「The power of Mind Ⅰ」第一章のラスト「無敵の意味」を読むことをお勧めします。

 今年は新たなアメリカ大統領が誕生しました。そのトップの口癖(セルフトーク)が「アメリカファースト」です。それは世界をアメリカとそれ以外に分け、アメリカの利益(のみ)を考えるというもので、対立や差別を生む危険な考え方です。抽象度でいえばより低い方向へ向かっています。

 今までのアメリカは世界のリーダーとして君臨してきましたが、「アメリカファースト」という発言はそのリーダーポジションから降りることを意味しています。建国以来の国民の血と汗と涙で築きあげてきた地位を自ら放棄した先には混乱が待っています。トップの低い抽象度により、アメリカは破滅に向かって静かに沈み始めました。

 国レベルでも、組織レベルでも、家庭レベルでも、最も影響力を持つ者には責任が生じます。そのコミュニティの抽象度を引き上げ続けることに関する責任です。

 そして、あなたはあなたの人生のリーダーです。「抽象度を上げること」が自分の人生の質を決めることをぜひ理解してください。

 

 

・心理的盲点はたくさんあるのだな~と感じました

A:そのとおり。私たちは目の前の世界のほんの一部分しか認識していません。そして、それらは他人の考えや社会の常識により認識させられているものであり、すべて過去です。

 認識を自分自身で、未来から、行う最初の一歩が“現状の外”へのゴール設定です。

 

 

・医師という立場で「コーチング」の勉強をされることになったきっかけについて

A:私は幼少の頃より真言宗のお寺に通い、そこでがんや難病が治っていくのを目の当たりにしてきました。「がんが消せる秘密を知りたい」というのが、私が医師を志したそもそもの理由です。

 医師になり様々な生き様や死に様に立ち会ってきました。そこで感じたのは「人のマインドにはとてつもない力がある」ということ。そして、そのマインドについて学ぶ過程で師である苫米地英人博士と出会いました。

 抽象度でいえば、医療と宗教、そして教育などをすべて包摂するものとして、つまり、より上位の抽象度にコーチングがあると感じています。よって、コーチングを学ぶことで、もっと良い医師になり、もっと良い親や夫になり、そして、もっと良い人間になれることを確信しています。博士に学びはじめて9年目に入っていますが、それ以前の私とは比較することができないほど成長したと実感しています。そして、これからさらに進化できるとも思っています。

 

 

・どうしたらマインドに働きかけることができるのか?

A:まず「どうしてマインドに働きかけたいと思っているのか?」を自問してください。

 例えば「私に有利になるように」とか、「お金儲けのため」といった低い抽象度であれば、長期的に見れば必ず働きかけに失敗します。「都民ファースト」で大旋風を巻き起こした知事が、結局「自分ファースト」だったことが見抜かれてしまい大失速したことがいい例です。

まずは自分自身の抽象度が問われています。

抽象度の高さに自信が持てるようになったら、次は技術の習得です。その奥義は「まず自分のマインドに働きかける」ということです。その具体的な技は守秘義務内容だったのですが、なんと今年苫米地博士自身が著書で開示されてしまいました。

その本とは「自分のリミッターをはずす! 完全版変性意識入門」です(笑)。明屋書店隼人店(鹿児島県霧島市)にて平積み販売をしていただいております。ぜひお立ち寄りください。

 

(つづく)

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

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自分のリミッターをはずす!

F-012:成功の棚卸し

 

 2017年も残すところあとわずかになりました。

 

 私は、コーチとして、常に「時間は未来から過去へと流れている」と考えています。大切なのはこれから創造する未来であり、過去は一切関係ありません。

その未来を創造するために最初に行うのがゴール設定です。ひとたびゴールを設定したなら、あとはその実現に向けて全身全霊で挑むのみ。過去を振り返っているヒマはありません。

 

でも、「過去を振り返ることにはまったく意味がない」と言いつつも、この時期になるとやはり今年一年を振り返ってみたくなります。

 

その場合には「成功の棚卸し」をすることを心がけています。

 

私は、2010年から苫米地式の「夢が勝手にかなう手帳」を使い続けています。

朝起きてまず行うのは、ゴールを手帳に書き込むこと。ゴールは仕事のことだけでなく、家庭、健康、趣味、地域への貢献など人生のあらゆる領域に設定します(バランスホイールといいます)。

 

遠い未来からどんどん時間が流れて“今”になっている感覚を楽しみながら気軽に手帳に書き込むゴールは、その時には「実現は不可能だ」と思うものばかりです(“現状の外”にゴール設定しているので必ずそう感じます)。

しかし、いざ振り返ってみると、そのほとんどがすでに実現してしまっていることに驚きます。

 

驚くのはあたりまえ。

かつては“現状の外”だったゴールも、達成してしまったらすでに現状です。無意識にとってはすでに“あたりまえ”になっているのですから、あらためて振り返ってみると驚きを感じてしまうのです。

 

今年は医師とコーチのバランスがうまく取れ、身近なコミュニティにさらに働きかけることができました。かつての夢だった苫米地博士の著書への参加も実現しました。

 

私自身の著書は、事情により、出版に至りませんでしたが、その打ち合わせの中でこのブログの構想が生まれました。

 

そんな活動のすべては、毎朝の「ゴールを書き込むこと」からはじまっています。

 

2018年、あなたはどんな“現状の外”の未来に向かいますか?

 

その未来は、コーチングを学び、実践することできっと実現します。

私はこのブログを通して、来年もあなたを徹底的にサポートします。

 

それでは、よいお年を!

 

 

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新・夢が勝手にかなう手帳2017

PMThe Power of Mind

PM-02苫米地理論における重要用語解説

PM-02-11:ドリームキラー

 

 この章では、苫米地理論の中でとくに重要な概念をピックアップし、解説いたします。
 第二章目次:
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12936581.html


11)ドリームキラー

 

 あなたのコンフォートゾーンを引き下げようとする人です。
 
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

あなたのセルフイメージを下げる、あるいは、あなたのエフィカシーを下げる人と言い換えることもできます。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 現状の外にゴールを設定し、ゴール側にコンフォートゾーンを引き上げると、ゴール達成を邪魔しようとする人が現れます。それがドリームキラー(Dream killer)です。
 
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

「出る杭は打たれる」という言葉もあるように、古くから認識されている人間の特性です。

 

 あなたのことを大切に思ってくれる身近の人ほど、強烈なドリームキラーになってしまう可能性があります。例えば、親、兄弟、親友などです。

 

 ドリームキラー対策は三つ。1)ゴールを話さない、2)無視する、3)反論を考える です。

 

 逆に考えると、ドリームキラーが現れるということは、現状の外にしっかりとゴール設定ができているという証です。

その時に「とても無理だ」と言ってくるのがドリームキラーですが、その根拠はたいてい「時間がない」「能力がない」「価値がない」「お金がない」「続かない」といったことです。

 

その一つひとつに対して反論を五つ考えていけば、ゴール実現の根拠を5×5=25個も手に入れることになります。ドリームキラーが現れたときはがっかりせずに、ゴール実現へのエネルギーに変えてください。

 

 ところで、最強のドリームキラーは誰だと思いますか?

 

 そう、あなた自身です。

自分自身をドリームキラーから最高のドリームサポーターに変えるためにコーチングの知識とスキルがとても役に立ちます。

 

 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6854056.html

 

(つづく)

 

 

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PMThe Power of Mind

PM-02苫米地理論における重要用語解説

PM-02-10:コンフォートゾーン

 

 この章では、苫米地理論の中でとくに重要な概念をピックアップし、解説いたします。
 第二章目次:
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12936581.html


10)コンフォートゾーン

 

 セルフイメージにより決められる、その人にとって心地がよい空間がコンフォートゾーン(Comfort zone)です。

その中ではリラックスした状態でいられ、IQが上がり、パフォーマンスが向上します。逆にそこから外れると、途端に緊張し、何とかもとに戻ろうとします。

 

ゾーンとは、温度や湿度、酸素濃度といった物理空間でのことのみを指すのではなく、情報的な空間まで含みます。

例えば、ゴルフのスコアや収入といったものです。飛び切りの成績で前半を終えたのに後半で失速しいつもの成績に戻ってしまったり、思いがけない臨時収入があってもすぐにそのお金を浪費してしまうのは、コンフォートゾーンをはみだしてしまい、もとに戻ろうとする力が働いたことを表しています。

 

コンフォートゾーン=ホメオスタシスhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.htmlの働く空間とみることができます。

人はいつもコンフォートゾーンの中に居続けようとするのです。

 

コンフォートゾーンに関して、注意すべき事実があります。「『心地がよい』とは、必ずしもその人にとって本当に心地のよいものとは限らない」ということです。

不平・不満・悪口・文句がコンフォートゾーンになっている人は、その不平・不満・悪口・文句を保つように無意識が働いています。不満を感じイライラしている状態が「心地いい」のです。

 

さらに重要な事実が、「ほとんどの人にとっては現状がコンフォートゾーンになっている」ということです。

その場合、昨日のような今日を生き、今日のような明日を迎える人生になってしまいます。定義上、コンフォートゾーンの外はスコトーマhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.htmlに隠れ認識することができませんので、自分の中に眠る可能性やその潜在能力を実感することもできません。

 

コンフォートゾーンはIQを高め、能力を存分に発揮できる大切なものですが、一方で、さらにIQを高め、もっと能力を発揮する可能性を制限するものでもあります。

 

現状の外にゴールを設定することが重要なのは、コンフォートゾーンを現状からゴール側にずらしていくことができるからです。

反対に現状の中にゴールを設定してしまうことは、コンフォートゾーンを強化し、自身の可能性を制限し、自らを現状に縛りつける愚かな行為です。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

(つづく)

 

 

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PMThe Power of Mind

PM-02苫米地理論における重要用語解説

PM-02-09:創造的回避

 

 この章では、苫米地理論の中でとくに重要な概念をピックアップし、解説いたします。
 第二章目次:
 
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12936581.html


09)創造的回避

 

 モチベーションhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.htmlやプッシュ・プッシュバックhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882703.htmlとも関係する概念です。

 

人はやりたくないことを強制されると無意識に回避しようとします。それを創造的回避(Creative avoidance)と呼びます。

 

 モチベーションの説明中に「want to」と「have to」で756倍の生産性の違いが生まれると紹介しましたが、それは「人が本来持っている創造性の引きだし方」に関係しています。

 

want to」だとそれを実現することに創造性が働き、「have to」だとそれを回避することに創造性が発揮されるのです。その差が756倍の違いを生みます。

 

いずれにせよ、人間はいつも創造的なのです。

 

 創造的回避は、傍から見ると、「とんでもない言い訳」や「ありえない行動」としてあらわれます。

 

(つづく)

 

 

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I-004:霧島市(鹿児島県)での無料講演会の御案内

 

 H30124日(水)に国分シビックセンター(鹿児島県霧島市)にて開催される「第12回霧島市学校保健研究協議会(主催:市学校保健会、共催:市教育委員会)」にて講演を行います。

 

 演題は「The Power of Mind ~子供たちの心に火をつけるコーチング」で、質疑応答含め90分の予定です。

 前半は、合間にスコトーマ体験をしていただきながら、私自身の体験を例にコーチング用語を解説します。後半は「スピリチュアルペイン」について、皆さんとともに考察していく予定です。

 

 スピリチュアルペインは緩和ケアの中の概念です。

 緩和ケアとは「生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者と家族の痛み、その他の身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期に同定し適切に評価し対応することを通して、苦痛(suffering)を予防し緩和することにより、患者と家族のQuality of Lifeを改善する取り組み」のことです(WHO2002年)。

 緩和する対象となる「身体的痛み」「心理(精神)的な痛み」「社会的な痛み」、そして「スピリチュアルペイン」を、それぞれに個別に捉えるのではなく全体としてとらえるために「トータルペイン(全人的苦痛)」という概念が生まれました。

 

 私が2011年に受講した「症状の評価とマネジメントを中心とした緩和ケアのための医師の継続教育プログラム(PEACE)」では、スピリチュアルペインは「自己の存在と意味の消滅から生じる苦痛(無意味、無価値、虚無、孤独など)」と定義されていました。最新版では「自分の存在や意味を問うことによる苦痛」とされているようです。

 

 小・中・高の教育(現場)とスピリチュアルペインは全く関係ないように感じられるかもしれませんが、じつは、大きく関係しています。

 

 関係者の取り組みにより日本の自殺者数は減少傾向です。しかし、人口10万人あたりの自殺者数18.5人はいまだに先進国7か国で最多です。また、若者の自殺者数はむしろ増加傾向にあり、2015年の死因順位を5歳ごとの年齢層別にみると1539歳は自殺が最多となっています(2017年自殺白書より)。

 教育再生実行会議がH2961日にまとめた「自己肯定感を高め、自らの手で未来を切り拓く子供を育む教育の実現に向けた、学校、家庭、地域の教育力の向上(第十次提言)」には、日本の子供たちの自己肯定感の低さが指摘されています。

 

 私は、このような状況は「本当のゴール設定」によって改善できると確信しています。

 本当のゴール設定は、コーチングを学び、実践することでできるようになります。

 

 今回の研究協議会の主題は「心身の健康つくりに努める児童生徒の育成を目指して」です。

 その実現を可能とするコーチングについて、心をこめてお話しします。平日昼の開催ではありますが、参加可能な方はぜひお越しください。

 

 受講対象者は霧島市の学校医、PTA、学校関係者等ですが、対象外の方(市外在住者含む)で受講を希望される方は私にメールをしてください(coachfor.m2@gmail.com件名を「1/24講演会受講希望」としてください)。当日、会場でお会いできることを楽しみにしています。

 

当日の講演の様子や御意見・質問への回答は、後日、このブログに投稿いたします。
 参加できない方もぜひ御確認ください。

 

 

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180124 学校保健会講演案内用


Q-007171117研修会アンケート回答編 vol.5

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・わからないことが大事とのこと今考えていることが無理なことなのですが、今回の話をもとに実現したい、できるのでは、と思えます。そういうことをもっと知りたいと思います

A:私は様々な成功哲学や理論を学んできました。それらの方法論と苫米地式とで決定的に違うことは、「ゴールを“現状の外”に設定する」ということです。そして、このプリンシプルこそが真の進化・向上を可能にします。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 “現状の外”のゴールであれば、「どのようにすればいいか?」は全くわからないはずです。あなたのように「無理なこと」と感じることがゴールとしては正しいのです。それを心から「実現したい」と思い、「できる」と確信している間に、あなたの創造的無意識が働き、突然その方法を発見(発明)します。その瞬間を「ひらめき(inspiration)」と呼びます。

 それはコーチングについて学び、実践することで可能となります。

 

 

・本日示された「非常識でシンプルなしくみ」を一度読ませてもらったが、つい目先のことになり、ゴールが見えなくなってしまう。その意識を保つことが難しいと思う

A:「非常識でシンプルなしくみ」(開拓社)は、認知科学を基盤とした「コグニティブ・コーポレート・コーチング(Cognitive Corporate Coaching)」を小説仕立てで解説するものです。「コグニティブ・コーポレート・コーチング」は、組織として圧倒的な成果をあげつつ、社員などの構成員が心からの幸せを感じることができる夢の方法です。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 私は医師として、病院長として、そしてコーチとして、医療・介護現場の崩壊を防ぐのはコーチングしかないと思い、私の働く病院に導入しました。もちろん「社会のために」ではありますが、その前に(その実現のために)「職員一人ひとりが幸せを感じてほしい」と願っていました。

 市の看護師や保健師に限らず、すべての公務員についても同じことがいえます。まず自分自身がゴールを設定し、そのゴールに近づく充実感の中で幸せを感じながら創造性を十分に発揮することで、はじめて社会に貢献することが可能となります。「その意識を保つことが難しい」というセルフトークを「私らしくない」に変えて、ぜひゴール実現に取り組んでください。

 ところで、「非常識でシンプルなしくみ」の著者は、苫米地式グランドマスターコーチの田島大輔さんと同認定コーチの久野和禎さんという苫米地式を代表する二人のコーチです。

コーチングに興味のある方々とコーチが日本中から東京に集まる「コーチングサミット20162000人以上が参加されたそうです)」において、このお二人は基調講演をされています。田島コーチが一番目、久野コーチが三番目。

じつは、その時の二番目の基調講演者は私でした。地方ではなかなかアクセスできない苫米地式コーチングを届けるために、私は本気で活動をしています。Want toで。

 

 

・印象的なのは「時間は未来から過去に流れている」という言葉であった。行動変容のスキルではなく、考え方、「マインドに働きかける」が大事だとわかったが、そのために一度の研修では足りないが、これをきっかけにしたい

A:私がコーチングを行ってきた中で、クライアントを束縛から解放する最初のきっかけになることが多いのが、この時間に関する認識です。私自身もそうでした。

 時間は未来から過去に流れている

 しかしながら、この時間の認識には次のステップがあります。それは「時間は流れていない」です。シンプルにではありますが、「The Power of Mind Ⅰ」の第二章(01-02-18)で取り上げていますので、ぜひ確認してください。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 


・全体的に大変癒されました

A:私は日本に数人しかいない(はずの)苫米地式マスターヒーラーの最初の一人です。ヒーラーとして、医療の現場だけではなく、すべての縁起に対して常にあたたかい働きかけを行っています。「自分のリミッターをはずす! 完全版 変性意識入門」(ビジネス社)の枠組みでいうと“気”を送り続けています。

あなたは私の“気”にポジティブに反応してくださいました。それはあなたの中に「“現状”を突破し、新たな付加価値を創造したい」という欲求があるからです。

 しっかりとコーチングを学んでいけば、一気にブーストする日が訪れるはずです。お楽しみに。

 

(つづく)

 

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非常識でシンプルなしくみ

F-011:もっと忖度できる医師を派遣してください

 

大学医局から医師を派遣してもらっている各病院の代表が一年に一回集まる会合での話です。

 

教授・医局長は純粋に意見交換の場と捉えていらっしゃると思いますが、医師を派遣していただいている病院にとっては次年度の病院機能を左右する大切なお願いの場となります。

会議では各病院長がスピーチを行うのですが、当然、どの院長も丁寧な言い回しで、とてもきれいな話をされます。

 

鹿児島の中でもさらに過疎地にある(私が当時勤めていた)病院にとっては、地域医療を守る意味でもとてもとても大切なアピールの場となります。地域代表として、今までの派遣への感謝(過去)と医師派遣継続の希望(未来)を伝えようと、毎回必死の思いで話をさせていただきました。

 

当然謙虚に徹するべきなのですが、元来の「権力嫌い」というブリーフシステムhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.htmlに加え、苫米地式コーチングを学ぶことで身についた「常に“現状”というRを揺らがす」というアティテュードにより、常識的に考えると言葉にしてはいけないようなことを発言したり、事前アンケートに書いてしまうこともありました。

それなのに医師派遣が途切れることがなかったのは、私利私欲のような低い抽象度ではなく、純粋に鹿児島県の医療全体を見た中で、教授と医局長が御判断くださったからだと感謝しております。

 

ところで、そんな私の「Rゆらぎ」をはるかに超えるレベルで、「いつも“場”を動かし、必ず“空気”をかえる」すごい院長がいらっしゃいます。私は、毎回その先生の発言を楽しみにしていました。

 

その院長の今年の(教授に向けた)発言は、「もっと忖度できる医師を派遣してください」でした。

 

忖度(そんたく)とは「他人の心をおしはかること」です。

本来は「心をおしはかる」という意味だけで、「その上で配慮をする」という意味はなかったそうなのですが、モリカケ問題などで「権力者に媚を売る」といったイメージがつき、2017年を象徴するブラックな流行語となってしまいました。

 

少し踏み込んで書くと、忖度とは、「何らかの基準による縦の関係性においての上から下への無言のプレッシャーをおしはかり、下から上に向けての配慮を行うこと」といえます。

「無言のプレッシャー」は生権力(せいけんりょく、Bio-power)に置き換えることができ、「上に向けての配慮」は媚び諂いと言い換えることができます。いずれにせよ、根底にあるのは差別思想です。

 

文脈上、その院長もいい意味では使っていないようでした。よって、「忖度できる医師」とは「権力者の言いなりになる奴隷のような医師」というニュアンスになってしまいます。

 

教育者でもある大学教授や医局長がそのような発言を認めるはずがありません。もちろん、コーチング的にも完全にアウトです。

 

ところが、重苦しかった場はその発言により一瞬で軽やかな雰囲気に変わりました。

教授も医局長も感情的に言い返されることはなく、その後に行われた忘年会冒頭の教授あいさつでは上品な笑いに昇華されていました。

 

幸運にも忘年会では「忖度できる医師」発言をされた院長の隣に座ることになりました。その真意をそれとなく伺いましたが、予想どおり発言は抽象度http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.htmlの高い意図から発せられていました。それを教授との大人の信頼関係の中できわどい笑いに変えていたのです。

 

言葉だけで判断するときっと嫌な思い(大脳辺縁系処理)がしたことでしょう。しかし、その言葉に発言者の世界観が加わることで、そしてその世界観をほとんどの人が共有していたことで、嫌な思いがするはずの発言は、現状(R)を揺らがし、発言者の意図したもっと高い抽象度空間(前頭前野処理)へいざなうトリガーとなりました。

 

20数名の病院長が集まった場にて、一番教授に忖度しなかったのは「忖度できる医師」発言をされた院長です。

あらためて私は、自分自身は権力に媚びないその医師の姿に敬意を感じました。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

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PMThe Power of Mind

PM-02苫米地理論における重要用語解説

PM-02-08:プッシュ・プッシュバック

 

 この章では、苫米地理論の中でとくに重要な概念をピックアップし、解説いたします。
 第二章目次:
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12936581.html


08)プッシュ・プッシュバック

 

 プッシュ・プッシュバック(Push, Push back)は、文字どおり「押されたら、押し返す」という意味です。

 

 きっと皆さんにも、「勉強しなさい」と言われた途端に勉強したくなくなったという経験があると思いますが、その無意識下での抵抗を意味します。

 

 もちろん強く押すほど、強く押し返されます。

 

(つづく)

 

 

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PMThe Power of Mind

PM-02苫米地理論における重要用語解説

PM-02-07:認知的不協和

 

 この章では、苫米地理論の中でとくに重要な概念をピックアップし、解説いたします。
 第二章目次:
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12936581.html


07)認知的不協和

 

 認知的不協和(Cognitive dissonance)は心理学の言葉で、「人が認知している自分の内側の現実と外側の現実に矛盾が生じたときに、その不協和を解決しようとする心の作用」を意味します。

 

 人間は混乱なしに二つのブリーフhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.htmlを維持することはできません。

ホメオスタシスが働く心の空間は一つなのです。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

例えば、目の前のテーブル上にスマホがあるのに、「スマホが見つからない!」と慌てる光景を見たことはありませんか。

「スマホがない」という強烈な思いがリアリティになり、目の前のスマホがスコトーマに隠れたのです。

 

これは、「スマホがない」という内側の現実に、外側の現実を合わせてしまうことから起こる認知的不協和の典型例です。

 

(つづく)

 

 

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-関連記事-
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html



PMThe Power of Mind

PM-02苫米地理論における重要用語解説

PM-02-06:モチベーション

 

 この章では、苫米地理論の中でとくに重要な概念をピックアップし、解説いたします。
 第二章目次:
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12936581.html


06)モチベーション

 

 モチベーション(Motivation)は「動機」のことです。

「意欲」や「やる気」を意味する場合もあります。

 

 ゴールとの関係で重要なことは、「モチベーションは原因ではなく、結果である」ということです。

 

すなわち、モチベーションが高いからゴールhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.htmlが達成されるのではなく、しっかりとゴールを設定したからモチベーションが高まるということです。

 

もっと正確にいうと、ゴール実現を目指している人にとってはごくあたりまえの自然な状態が、はたから見ると「モチベーションが高い」と感じられるということであり、モチベーションが意識に上がるときは何かが間違っていることを意味します。

 

 コーチングではモチベーションを「建設的動機」と「強制的動機」の二つに分類します。

建設的動機とは「~したい」という「want to」の状態で、強制的動機とは「~ねばならない」という「have to」の状態です。

 

 ハーバード大学ビジネススクールのジョン・P・コッター名誉教授の研究によれば、建設的動機と強制的動機の違いにより、10年間で756倍の生産性の違いが生じるということが明らかになっています。7倍ではありません。756倍です。

 

(つづく)

 

 

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-関連記事-
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8435217.html


Q-006171117研修会アンケート回答編 vol.4

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・自分の心を書き換えるには具体的にどうすればいいか教えていただきたいです

・マインドにどのように働きかけたらよいか。もっと具体的に知りたかった

・コンフォートゾーンを少しずつずらす具体的な方法などを知りたいです

A:研修会では、霧島市(鹿児島県)の健康計画中に「行動科学に基づいたセルフケアを行うことを目的に」という文言があり、それ(行動科学)は古いパラダイム(構造主義)に基づいたモデルであることを説明しました。

 心理学は「フロイトやユングの時代」から「実験心理学」になり、現代は「認知心理学」へと発展しています。行動主義(科学)である「実験心理学」以前の心理学は文系(文学部、教育学部)の領域でしたが、関数を扱う認知科学となった現在は理学部の領域へと変わっています(海外では)。

 行動主義では人間を「入力と出力の関係」でみますが、認知科学では人間を「内部表現」としてみて、「内部表現を変えることで(入力を変えることなく)出力が変化する」と考えます。「内部表現」とはマインド(脳と心)のことです。そこでの情報処理が言動などの出力を決めるのです。よって、マインドを変えると行動が変わることになります。

 じつは、出力だけではなく、そもそも入力そのものがマインドでの情報処理により決まっています。講義中のスコトーマ体験を思いだしてください。スコトーマは現在のブリーフシステムから生まれています。その現在のブリーフシステムは、過去の記憶でつくられています。一般的には「思い込み」や「偏見」と表現されています。

 「過去でつくられたブリーフシステムを、未来からつくりなおすこと」がコーチングです。このまま続く現状の延長線上にはありえない何かをゴールとして設定することでブリーフシステムが変わり、コンフォートゾーンが変わります。

 よって、「自分の心を書き換える方法は?」「マインドにどのように働きかけたらよいか?」「コンフォートゾーンをずらす方法は?」という質問への回答は「コーチングを受けること(学ぶこと)」です。より具体的な答えは「本物のゴールを設定すること」となります。

 

 

・空(くう)が少しあいまいなイメージで難しく感じました

A:「空」は覚りの境地ですから(笑)。仏教を学ぶ者は「難しく感じるのはあたりまえ」と答えるはずです。大乗仏教において、空の理解はゴールではなくスタートですけど。

 ちなみに、チベット密教では約22年間顕教を学んだあとに密教に入るそうです。その22年間の間に空について徹底的に学んでいきます。つまり、密教者が22年かけるところを数分間で学んだようなものですので、「あいまいなイメージ」であっても感じられたこと自体がすばらしいことだと思います。空の本質を考えると、むしろ、「あいまいなイメージ」だからこそすばらしいともいえます。

「空の理解はゴールではなくスタート」と書きましたが、空の体得である空観(くうがん)の先に仮観(けかん)があり、空観と仮観の一つ上の抽象度に中観(ちゅうがん)があります。スタートとは、中観へ向けてのスタートです。
 
私は空・仮・中の三つを同時に体感している状態こそが涅槃であると思っています。その状態を天台宗では「円融三諦(えんゆうさんたい)」と呼びます。


・リラックスできると消してしまわれた音楽~音 → もっと聞きたかった

A:洗脳・脱洗脳のスペシャリストである苫米地博士は、じつは、音の研究家でもあります。博士が製作する「機能音源」は、特殊な周波帯の音を脳に浴びせることで脳の特定の部位を刺激し、IQアップ、集中力アップ、記憶力向上、リラックス、快眠他を実現します。

 博士の80年代からの音の研究は、2004年にディスカバリーチャンネルに取り上げられました。同番組は世界中で放映され、4億人が視聴したそうです。ある音源はテロ予防として某国の空港で使用され、暴動対策として刑務所でも利用されているそうです。

 私は、自宅はもちろん、職場でも常に機能音源を流しています。保健センターでの研修会中にも音源をかけていました。御指摘の「途中で消した(変えた)音楽」も博士の機能音源です。じつは、あと四つの機能音源がかかっていたのですが気づきましたか? スピーカーも持ち込んでおり、しかも全部フルボリュームでかけていたんですよ(笑)。

 興味のある方は、苫米地博士の「音楽と洗脳:美しき和音の正体」(徳間書店)をお読みください。ハイレゾ対応の純正律でつくられた機能音源も付属しています。

 

 

・講義前に関連した本を読んでいれば理解がさらに深まったのではと思いました

A:そのとおり。予習が大切なのは、まず“全体”をつくることで“部分”の認識や理解がしやすくなるからです。ゲシュタルトが作りやすくなります。

 ゲシュタルトに関しては、前々回(Q-004)の三つ目の回答、前回(Q-005)の一つ目の回答を参照してください。

 

 

・相手を行動変容させようとするときは、まずは自分が心からその人と一緒に何とかしていきたいと心をもってどこにゴールを持っていくかを一緒に考えていくことが大事?

A:コーチは自我を可能な限り消してコーチングを行います。あえて言葉にすると「100%相手の利益だけを考える」状態です。だからスコトーマが外しやすくなります。「相手を行動変容させよう」とは考えておらず、そもそも「行動を変えたい」「人生を変えたい」と強く願う人しか相手にしていません。

 冷たく聞こえるかもしれませんが、そうでなければ「~ねばならない(have to)」となり、創造的回避(Creative Avoidance)が働いてしまうのです。その結果「変わりたい」という言葉とは裏腹に、強力な現状維持の力(ホメオスタシス・フィードバック)が働いてしまいます。「啓発」という言葉の語源は論語ですが、孔子も同じことを考えていたようです。

 私もとても痛い経験をしました。職場へのコーチング導入が予想外の反発にあってしまったことは、経営陣の本心(抽象度)を読み違えていたからです。本当かどうかは別として、「あなたのせいで看護体制が崩壊する。病院が維持できない」と経営陣に言わせる状況を招いたことは私の大失敗でした。それ以来、私は常に空(くう)を意識するようにしています。詳細は「The Power of Mind Ⅰ」の第六章で取り上げます。

 「コーチングでは相手のゴールにはかかわらない」ことが大前提であることを知っていただいた上で、あえて相手のゴールにうまく関わる方法を一つ書きます。それは、「わたし(I)」と「あなた(You)」の双方を満たすゴール(目標、課題等)を考えることです。つまり、「わたしたち(We)」という視点で考えるということです。その時に、抽象度が一つ上がっています。Q-003の一つ目の回答や「The Power of Mind Ⅰ」第一章ラストの「“無敵”の意味」を確認してください。

 

(つづく)

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

音楽と洗脳


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