Q-099:子どものwant toを大切にしたいと思っていますが、なぜかhave toの押し付けになってしまいます。どうすればよいでしょうか? <後編>
Q:子どものwant toを大切にしたいと思っていますが、なぜかhave toの押し付けになってしまいます。どうすればよいでしょうか?
A:同様の質問をたくさんいただいています。子育て中の親に限らず、管理職やリーダーのポジションにいる人にとっても、「モチベーション」が切実なテーマだからだと思います。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html
ところで、Q-011で「人にhave toを仕掛けないためにはどうすればいいでしょうか?」という質問に回答いたしました。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6681096.html
そこでは4つのポイントを挙げました。その4つとは、
1) まずは自身が自由意志でゴールを設定し、want toで生きること
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
2) 何がhave toを生みだすかを知り、それら(have toをうみだすもの)を人を支配する目的で使わないこと
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523715.html
3) 不完全性定理や不確定性原理から導きだされる真実「この世に“絶対”はない」を忘れないこと
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html
4) ゴールを重ねていくこと
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html
…です。
その4点をふまえた上で、今回は「子どもにhave toを押し付けてしまうのはなぜか?」と「子どものwant toを大切にし続けるためにはどうすればいいか?」という二点についてまとめてみたいと思います。
前編:「子どもにhave toを押し付けてしまうのはなぜか?」
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456079.html
中編:「子どものwant toを大切にし続けるためにはどうすればいいか?」前半
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18576769.html
…前回、「子どものwant toを大切にし続ける」ために大切なのは、親の価値観を絶対に押し付けないことであると書きました。
ところが、親の価値観の刷り込みを防ぐことは、決して簡単ではありません。
その理由の一つは、子どもが成長する際に自然と親の価値判断を受け継いでしまうからです。前々回(Q-097)の記事に書いたとおり、私たちは知らずに親のブリーフシステムを受け継いでいます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html
その受け継いだブリーフシステムを“正しい”と思うほど、過去に囚われることになります。過去に囚われたままでは、時代の変化は認識できません。細部がスコトーマに隠れるから。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html
ポイントは「不完全性定理や不確定性原理から導きだされる真実『この世に“絶対”はない』を忘れないこと」。そのために釈迦の説いた縁起の理解や空(くう)の体感がとても役に立ちます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html
なぜなら、抽象度が上がるから。
(もちろん、抽象度が上がったから縁起や空がわかるともいえます。双方向です)
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html
目の前のこと(モノ)を高い抽象度で捉えなおすことができるようなると、世界は激変します。すべてがシンプルにつながるような感覚です。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html
ところで、前回(Q-098)の最後に、「じつは、『無分別』を教え伝えること自体が、『子どものwant toを大切にし続けるためにはどうすればいいか?』という質問への回答になります」と書きましたが、その理由はわかりましたでしょうか?
無分別とは「あるものと別のものを分け隔てない」ということです。その考え方は「すべてを同じとみる」視点であり、その本質は「抽象度を上げる」こと。それは「犬」と「猫」を同じ「動物」とみる視点であり、「動物」と「植物」を同じ「生物」と理解できる力のことです。そして、その力は共感することを可能にします。
その“共感力”は、価値観が違う(と感じる)人達や、あるいは住む世界がまったく違う(と思える)人たちとの間に共通のゴールを見いだすことを実現します。
つまり、無分別が世代や地域間の格差、もっといえば時空の隔たりを解決するのです。
より高い抽象度で共感できる親は、子どもとゴールを重ねることができます。だから、「子どものwant toを大切にし続ける」ことができるようになるのです。過去に囚われずに。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html
私は、“より高次の世界”を志向し続ける生き方自体を、ブリーフとして、次世代に手渡したいと願っています。
…以上が「子どものwant toを大切にしたいと思っていますが、なぜかhave toの押し付けになってしまいます。どうすればよいでしょうか?」という御質問への回答です。
御相談ありがとうございました。
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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